おことわり
R18
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なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

    
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(101) 05:52

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前五時五十二分


羽根沢、森岳、沼尻の酔っ払い三人組は揃って帰って行った。去り際は人それぞれだ。比較的あっさりと去った前二者に対して、沼尻は、

「いざ帰るとなると、もう一回ぐらいヤッときゃ良かったかなって思うんだよな」

と、いささか後ろ髪をひかれる感じだった。

他方、大いに未練を残して行ったのは藪塚である。肛姦を終えるや否や耳を引っ張られるように連れていかれた彼は、まずは浴場の片付けと掃除、その後休む間もなく館内の業務へと移っていった。

「後でまたヤッたらええがな」

浴場内を行き来しながらしきりに横目でこちらを窺っている彼を、女の尻穴をめくりつつ牛滝が慰めた。そうして倫子に尋ねる。

「今日もまだ時間あんねやろ」

すると、ここぞとばかりに彼女は答えた。

「ん、か、帰……る……っ!」

決意の表明だった。それを聞いて榊原がニヤリとする。

「おお、おお、しゃべったで」

彼が意外さを強調したのもそのはず、倫子に彼女自身の意志を久しぶりに見つけた彼らだったのだ。

しかし、そんな彼女の決意を無視して浪川が話を流す。

「ぼくらはまだ時間ありますよ」

松倉も頷いている。彼らのほか、矢板と鎌先にも余裕があるようだった。

「あんたら何の仕事してまんねん」

渡瀬が笑いながら言う。いずれにせよ、まだまだ人妻を解放する気などさらさらない自由人達だ。

「そうや。我々も頑張って朝練やで、倫子ちゃん」

言いながら、湊山は彼女の中に発散した。

「ウゥ……ン……」

倫子はやっとの思いで水をかきながら、この場の脱出を試みる。ところが、

「どこ行くねんな今更」

と、前方に回り込まれた。渡瀬だ。佇立した肉棒をかざしている。

「元気出てきたやんか」

榊原もいる。倫子は二人のペニスをしたたかしゃぶらされた。

「なんやしらん、えっらい勃ってしゃあないわ」

吉野が出てきて、湊山とバトンタッチする。ただ、体勢が苦しいというので、牛滝と上下を逆に入れ替える。すなわち、仰向けに寝た女体の尻に牛滝、膣に吉野である。

「“湯治”て昔から言いますやん。あれてほんまでんなあ。ほんまに温泉効果てあるんでんなあ」

湊山が嬉しそうに吉野に話しかけた。ひと作業後の海綿体をブランブラン振りながら。

「ほんまや! この歳でこんな一晩で連射できると思わへんかった」

吉野も嬉しそうである。彼の硬さは淫肉を満たすに十分だった。

「ヘヘヘエ、オバハンもこの温泉でさらにスケベに磨きがかかっとるわ。見てみい、ケツの穴も完全にほぐれてパックパクやしなあ」

牛滝は自身の肉棒をグリグリこすり付けてその形を穴の中に覚え込ませると、続いてドスドスと奥に向かって剛直を叩き込み、そのまま中で噴射した。

その跡地には、浪岡が粛々と収まる。

「アナルは初めてなんですよねえ、ぼくの方は」

彼はにんまりしながら言った。まるで倫子側はやり慣れているかのように聞こえる言い方だった。しかし、彼女とてこの前まで初めてだったのだ。それをここまでに至らしめるというのは、やはりこの“温泉の力”というものかも知れなかった。

「エー? 奥さん。奥さんもう四六時中チンポなしでは生きていけへん体やろう」

牛滝が両頬をがっしり掴んで歪ませながら倫子に問う。それまで吸い付かされていた肉のチューブがはずされた。彼女の返答を、それも淫らな言葉を期待してのことである。ところが、周りの囁きを待たずに、彼らの期待に反して彼女は叫んだ。

「い、イヤ……ッ!」

しっかりとした声だった。一時はあっさりと受け入れたこともあったのに、夢から覚めた今はもう違った。次第に明るさを増していく窓からの光も彼女を焦らせた。

「イヤよイヤよも好きの内てか。嫌がる顔もかわいいてええな」

くすくす笑いながら宇川が吉野と入れ替わる。それにやや遅れて、浪岡の後に松倉が入った。

そこへ、何やらさっきから浴場の外まで出て行ったりと、うろうろしていた矢板が戻ってきて言った。

「わたしゃアナルを試したいと思って待ってるんですけど、中々空きませんなあ」

「そうなんだよね、オレもなんだよ」

鎌先も同調する。

しかし、矢板は彼の発言には特にこだわらず、打って変わって次のようなことをコソリと一同に囁いた。

「そろそろ、一般のお客さんが来るかもしれないですね」

「へ?」

男達は揃って間抜けな顔で彼を見た。誰もがこの空間を永遠に隔離された所だと錯覚しだしていたのである。


<つづく>




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[2013/02/04 05:52] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
湯けむ輪(102) 06:03

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時三分


「おお、もうそんな時間か」

吉野が尋ねると、

「もう六時回ってます」

と矢板が応じた。

「じゃあ、急がなくっちゃ」

松倉がやや焦り気味に腰を振り出す。それに対して渡瀬は、

「別に構へんがな。見られたら見られたで、逆に見せたったらええねん」

と悠長に構えている。

「イ、イヤッ」

倫子は抗う。すると渡瀬は、

「やかましいな」

と言って、また彼女の口を肉茎でふさいだ。

この先どうなるのか、なんて誰も分からない。上せた頭だ。徹夜明けの頭だ。あるいは、分かっているのにやめられないというべきだろうか。むしろ行き着くところまで行きたいと、そんな怠惰な情が支配している現場である。

「朝やて奥さん。僕ら、長いことセックスしたもんやねえ」

宇川が妙にハイになったテンションで明るく笑いながら言った。そうして、そのまま子種汁を吐き散らかそうとする。

――と、その時だった。矢板の予言は早くも現実となったのである。

「ヒィッ!」

倫子は目を見開き、息を飲んだ。一人の女と、彼女を集団で慰み者とする男達の輪。その秘められた儀式の場に、とうとう外からの風が吹き込んだ。

「あ~あ、見つかってもた」

宇川は大げさな声で投げやりに言った。諦めを含んだその声は、しかし緊迫感に欠けていた。彼の言葉と同時に、つららを引いた彼の肉棒が引き出される。と、ぽっかり空いた女の園が来場者に丸見えとなった。

倫子は硬直していた。しかし、見開いたその瞳には次第に濁った黒味が蘇り、それと同時に凍てついた心臓にも再び生温かさが戻っていった。なぜと言えば、そこに現れたのが、幸か不幸か全く未知の第三者ではなかったからである。

やって来た二人は入り口でしばし立ち尽くしていた。呆然とこの謎の状況を見ている。彼らとて渦中の女を知らないわけではない。昨晩は彼女の故に異様な昂りから寝付けなかったものだ。だから、一目見てそれが昨夜の女だと気付いた。

二人の男は卓球部の顧問と監督、宮浜と奥津だった。彼らは逡巡した。取るべき術として、逃げが易しかった。しかし、一瞬の逡巡の為に、それはすぐに手遅れと化した。

「うわ、エラいとこ見られてしもた」

「すんまへんなあ、占領して」

「混浴やさかい、みんなで仲良うしてるんですわ」

榊原、須賀谷、湊山が口々に話しかければ、

「びっくりしはりましたやろ」

「おの奥さんどスケベですねん」

「もう一晩中やってまんねんで」

と、吉野、渡瀬、牛滝も続けざまに畳み掛ける。極め付きは宇川の、

「どうでっか。お二人も折角やしご一緒に」

との一言だった。この誘いに、言動よりも先に男のサガで応えてしまったのが二人だ。逡巡、すなわち女への興味である。これにニヤリとして、宇川、

「ほらほら、どうぞどうぞ」

と、とろみのある液体を滴らせながら、二人を湯船の縁まで迎えに行く。ゲストらはちょっとまごついたが、次いで現れた牛滝の迎えもあり、また何よりやましい過去を抱える故に、引きずられんばかりに浴槽に入っていった。それでも、戦々恐々なのは言うまでもない。

そんな両名を、一同は下卑た柔和さで迎え入れた。

「びっくりしたでしょう」

矢板が問う。宮浜はそわそわした様子で肯いた。

「え、ええ……」

横目で女体の方を窺う。女の体の下にも男がいる。だが、それが肛門でつながっているとまでははっきり確認する余裕がない。奥津もそうだ。巻き込まれたこの状況で、一体どんな立場を取るべきなのかが問題なのである。

そんな彼らの一つ目の疑問を解消するべく、牛滝が言った。

「見てみなはれ。あれ、ケツの穴に入ってまんねん」

言われて、初めて二人は許された思いでそれを確認した。確かに今、松倉のペニスがアヌスに突き刺さっているのだ。

「もうズボズボですわ」

牛滝は豪快に笑ったが、二人は微かに引きつった笑みを浮かべるだけだった。何しろ、後ろめたいところのある彼らだ。そのことと、目の前の男らとがどう関連してくるのか、それによって今後の身の振り方、ひいては今後の人生が決まってくるのである。

「どうです、お二人さん。空いてますよ」

鎌先が前を指さしながら勧める。空いているのは女の前の穴だ。

「いや~……」

宮浜も奥津も作り笑いでお茶を濁した。

「遠慮せんでもよろしいで。ほれ、立派なもん持ったはるやんか」

横合いから湊山が気さくに誘う。だが相手の腰は重い。

そんな二人を尻目に、松倉が終わった。

「ふう~」

直立した棒が、衆人の環視下で尻穴から引きずり出される。目の当たりにすると、よくもこんな長いものがあの中に入っていたものだとの感慨を植え付けられる。じゃあもう一度試してみせようか、とばかりに、今度は矢板の直立棒がその穴の入り口に迫った。

「こっちの方は先に予約してましたんで」

そう断りつつ、彼は持ち上げた女尻を剛直の上に落としていく。宮浜・奥津、無言でこの一連の肛門輪姦を凝視していた。

「やりはったらええのに。僕なんか今さっき終わったとこですわ」

宇川が再度“前”の空席を勧める。と、ここで、鎌先がふと思いついて口を挟んだ。

「あ、ひょっとしたらお金の心配とかしてるんじゃないですか?」

それを聞き、中年男連中は一斉に手を振り首を振り否定した。

「ないない、お金なんか一切かからへん」

と牛滝と言えば、

「タダですよ、タダ。タダマンですよ」

と湯に帰ってきた松倉も猛烈にアピールする。

「はあ、タダですか」

奥津は遠慮深げに応じた。既にフリーライダーを経験済みの彼らのこととて、いかにも白々しくはある。とはいえ、そんなことは倫子と、ここにはいない袋田以外誰も知らない。

「そやそや、なんやったらこの奥さんの方が出してくれはるわ」

と言って、渡瀬が浪岡を振り返った。

「なあ、タクシー代かて奥さんが払てくれはったんやなあ、体で」

この言葉に、事情を知る一同はどっと沸いた。

「そうそう、だから心配いらないですよ。後から脅かされるとか、ぼったくられるとかないから」

女の背中越しに矢板が呼びかける。思えば、途中参加の男達にすれば、最初の突入こそ賭けなのではあった。それがそこを通過して現状の快楽獲得に至ったのである。浪岡も松倉も、それを思って新参の同士達を勇気づけた。

「折角のチャンスですよ」

「ここまで来たらヤッちゃいましょうよ」

他方、宇川は冗談を言って支援する。

「まあ確かに顔の怖い兄ちゃんはおるけどな。なあ、牛ちゃん」

「誰がやねん。誰がヤーさんやねん」

「そこまで言うてへんわ」

牛滝が応じて、二人の漫才にまた場が和んだ。ここへ来て半ば腰の浮きかかってきた新客らである。まだ色々と疑問はある。しかし、もはやなるようになれ、という気に二人はなってきていた。

ところが、ようやく行動に移ろうかという矢先、彼らを再びドキリとさせる話題が提出されたのである。

「そや、さっきまでなんか、仰山の子供らまでこの奥さんとオメコしとったんやで」

得意げに話す渡瀬。宮浜と奥津は思わず顔を見合わせた。


<つづく>




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[2013/02/07 06:03] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
湯けむ輪(103) 06:09

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時九分


「合宿で来てるたら言うとったけど、仰山おったなああれ。みんなヤりまくっていきよった」

調子づいた渡瀬の口から、とめどなく教え子の情報が飛び出す。紛れもなくそれは我が卓球部の生徒達だと、顧問と監督はドギマギしながら確信した。

「みんな童貞だったんでしょ? それが今晩で全員童貞卒業ですよ。みんなこのおばさん一人の体で」

いかにも愉快そうに鎌先も同調する。宮浜と奥津には色々と聞きたいことがあったが、わざわざ問いただすまでもなく、興に乗った男達は勝手に情報を与えてくれた。おかげで、今晩これまで何があったのか、この大浴場に来る以前にも既に一波乱あったことまで知ることができた。

こんな時、少年らの引率者である二人はどういう行動を取るべきだっただろうか。憤慨して男らの下劣を糾弾するべきだっただろうか。たとえ自分達もまた過ちを犯した身だとしても……。

あるいはそうかもしれない。自ら深く反省し、仮に現在の職を失っても、一生をかけて償っていく覚悟が必要だったのかもしれない。だが、そういうことのできる人間ならば、そもそもレイプ後の状況に乗ずるような真似はしなかっただろう。もしかしたら、部員達の非行さえもっと以前に阻止することができたかもしれないのだ。

彼らは心の弱い人間だった。

「どうでっか。気持ちよろしいか」

傍から宇川に尋ねられて、生殖器の全身を肉穴に沈めた宮浜は、浮わついた笑顔でうなずき返した。彼らは負けた。あっさりと流された。それが自分の幼い教え子達の犯した過ちの穴と知ってなお、そこに劣情を流し込んだ。

「二穴挿しのご経験は?」

裏側の矢板に聞かれて、宮浜は首を振る。それと同じ行為を、彼よりも先に一年坊主らが既に経験済みだということを知る由もない。また実際問題として、少年らがここにいない今、彼らの行いを想像することすら難しかった。だから罪悪感が希薄だった、というのはあくまで彼らの方便ではあるが。

「今朝練に行ってまんねん」

牛滝が親切にもよくしゃべる。それに奥津は素知らぬ体で、

「へえ~」

などとしらばっくれて相槌を打っている。自分達だってこの後その練習に合流する予定なのに。

「帰ってきたらまたヤりたい言うとったなあ。――なあ、奥さん」

牛滝はそう言うと、ペシンと倫子の腋腹を叩いた。彼女にしてみればその痛みよりも、その提案の方が衝撃的だ。

「ンン! ンフン……ッ!」

寝耳に水のことを聞かされて、倫子は慌てて首を振る。しかし、新参者の登場の所為で、いささか前より気おくれを感じていた。彼女にも宮浜・奥津の記憶はあるが、それは微かなもので、あの階段での一件は現実と言われれば現実、夢と言われれば夢であったかのようなあやふやな感じなのだ。何しろ、その以前に信じられない目に散々遭ってきていたものだから。

とはいえ、夢としても禍々しいものではあり、そのよくない印象が彼女を怖気づかせていた。そうとは知らぬ男達、気楽にこの後のプランを話して聞かせる。

「朝飯の後でまたヤらしたってえな。食後の運動や。奥さんかて運動した方がええで」

「そうや。今更また十発も二十発も一緒やろ。朝飯前やろ」

「いや、朝飯前なんか、朝飯後なんかはっきりせえよ」

榊原、牛滝、須賀谷が畳み掛けるように勝手を言う。倫子は以前にも増して空恐ろしくなってきた。彼らの朗らかな様子が余計に不気味である。明るさの広がる部屋の中で彼女の絶望もまた心に広がっていった。このままでは本当に一生輪姦され続けなければならない、と。

(あの夢のように……)

倫子は思った。家族から見放され、一人置いてけぼりになった自分は、この小さな温泉宿で、これからも見知らぬ男どもによって休みなく犯され続けるのだ。一分一秒間断なく、常に体の中にはペニスを入れられ、男の性の捌け口となる以外には何もできない日々。もはやこれを人間と呼べるだろうか。自分は果たして人間である必要があるのだろうか、と。

彼女が暗く沈む間も、男根達は彼女の肉体を蹂躙し続ける。矢板の後には鎌先が、宮浜の後には奥津が入った。

「アイツらの性欲はえげつないからなあ」

渡瀬がまだ少年らの事を言っている。

「あんだけヤりまくってまだヤり足りんちゅうとったからなあ。ほんまサルみたいに腰振っとった」

「ヤりたい盛りなんだからしょうがないですよ」

そう受けたのは矢板。

「若いうちは、頭の中まで精液が詰まってるんだから。なんだったらまだ少ない方ですよ」

と、彼らの発射数をそう評価した。すると牛滝が、

「せやなあ。女が一人やからしゃあないわなあ」

と、いかにもかわいそうだという調子で同情してみせる。本当にかわいそうなのは誰かという話だが、それは論点にすら挙がらない。

(女一人……わたし一人で、また……)

役を命じられた女の脳裏に、猛々しい肉塊の群れが山のような影となって襲いかかる。輪姦の予約が確定したのだ。彼女は今も現に犯されているのに、来たるべきその予約にすっかり心を占拠されてしまった。だから、鎌先が果てたのにも奥津の精液が注入されたのにも気づかなかった。

「エー、もう一回ぐらヤりなはれや。今度はケツの方どうです?」

奥津が終わるのを待って退散を宣言した宮浜に渡瀬が食い下がる。自分は膣の方を受け持つつもりで動き始めている。

「いやいや、まあ、ちょっと早出の予定も立ててますんで……」

宮浜は言葉を濁しながら、満面の作り笑いで後ずさっていった。まさか自分達も朝練に行くのだとは言えない。

「それじゃあごゆっくり」

奥津も挨拶して共に去る。その声は来た時よりも明るかった。昨夜来の懸念が一つ払拭された思いだ。これは事故みたいなようなもんだ、だから仕方がない、そんな風に彼らは考えていた。その上、生徒達も気持ちいい思いをしただけで、一体誰が損をしたというんだ、とまで息巻いた。彼らもまた、大事な点を見落としていた。

「えらいあっさりしたはるなあ。そないに急がんでも」

そう呟きながら、渡瀬は倫子に入った。人間としての存在意義は、いよいよ彼女から消えようとしていた。

ところが、人と生まれたこの世において、そう易々と人の人たる正体を奪わしめぬと繋ぎ止めるが、ほかならぬ世間である。ここは公衆浴場。世間のただ中にあるのだ。

やがて賑やかに談笑しながら、三人連れの老婆が現れた。


<つづく>




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[2013/02/11 06:09] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top
湯けむ輪(104) 06:20

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時二十分


「おやまあ珍しい」

老婆の一人が矢板を見とめて言った。彼女らはこの近隣の住人であった。この温泉は宿泊客以外にも開放されている。

「やあ、たまにはねえ」

笑顔を返す矢板。地域では顔の広い男である。

「今日はまた随分大勢いらっしゃるわ」

別な老婆が言った。この時間帯で、日頃なら考えられない盛況ぶりだという。三人は年寄の故に早起きの朝風呂なのだとか。

三人はほとんど枯れ枝のような小さな体で湯船に入っていった。とりあえずタオルで胸元まで覆ってはいる。が、強いて隠す気もないようだ。さすがの性豪達も、彼女らとの混浴に心ときめきはしない。元来混浴風呂の現実とはこういうものだ。

「あら、女の方もいらっしゃるわ」

間もなく倫子の存在も気づかれた。倫子は辛うじて引きつらせた口角で少しだけ顎を引く。本当なら“おはよう”の一言ぐらいかけたいところだが。

相手方もその微妙な反応に手ごたえの無さを感じたらしく、すぐに別の質問をしてきた。

「ご夫婦?」

はじめ倫子を見、彼女がまた言葉を返さずにいると、その視線は徐々に周囲に移ろいでいって、最終的に矢板の前で止まった。

「ええっと……」

矢板は困った。どういう方向で行ったものかと。チラリと渡瀬の方を見やる。

すると、その答えに先んじて、一人の老婆が驚き加減に声を上げた。

「あらっ! あらあらあら……」

そうして隣の連れの肩を揺する。揺すられた方は、そうされるまでもなくこれも気づいていた。もう一人もすぐに、

「まあ、まあ!」

と驚きだす。

ビクリッ! と倫子の肩が怒り、次いで小刻みに震える。彼女と肌を合わせる渡瀬の仕業だ。それ故に彼女、何も言えないでいる。

渡瀬の悪行は続いていた。新客到来の気配で一旦合体を解きはしたが、それはただ対面での結合をやめただけで、間もなく彼女の尻を持ち上げるや、己が股間の上に無理やり後ろ向きに座らせたのである。老婆が倫子に気付いたのは既にこの体勢に入った後で、つまり倫子と密着して後ろから見え隠れしていた渡瀬に気が付いたものである。

(ああっ!)

倫子は顔を伏せた。覚醒した途端のこの仕打ち。これでとうとう事件は露見したのだ。もう終わりなのだと彼女の目は虚ろになった。

ところが、である。新客らは批難するでもなく、また立ち去るでもなかった。動じることなく、なんと堂々と真っ向から二人を眺め出したのである。

「やっぱり夫婦なのね」

クスクス笑いながら一人が言う。

「まあまあ仲のよろしいことで」

もう一人はニヤニヤと笑って言った。自身らは色気ババアというのでもないが、低俗な醜聞は好みと見える。田舎じみた前近代的な趣味であろう。性に大らかなのだ。

「ヘヘエ、バレました? 恥ずかしいなあ」

渡瀬が明らかに心とは裏腹なことを言う。さらに調子に乗って、倫子ごと湯船の縁へザブンと上がったものだ。それまでは一応湯の中にいたので結合部までは見えなかったのだが。

これを見て、

「ギャー」

と老婆の一人が大仰に叫んだ。そして大笑いである。

隣の一人は、

「いやあねえ、もう」

と、軽く顔を隠す素振りこそ見せたものの、決して視線を逸らしはしない。他の一人に至っては、手を打ってガハハと笑った。

「ほうれ」

さらに調子に乗った渡瀬は、倫子の大股を大開脚させた。交尾の状況が丸見えとなる。

「おいおい、大丈夫かいな」

宇川が苦笑して矢板を見る。矢板も苦笑いしながら、とりあえずは大丈夫だという風に頷き返した。彼とて確信があったではないが、観客三人の明るさは、まるで酒でも入っているかのようにあっけらかんとして見えたものだ。

「かなわんなあ、渡やんには」

牛滝もお手上げとばかりに渡瀬の暴走を見守った。晴れて“夫婦”となった二人の愛の営みを、少なくとも周囲の誰もが公然わいせつだなどと責めたりはしなかった。

倫子にも止められない。もちろんのごとく止められない。そもそも再結合すら避けられなかった彼女は、ただただ諦めの中で震えるだけだった。久しぶりに人心地の恥ずかしさを知りつつ。

そんな中で、渡瀬は意気揚々と叫ぶ。

「オーラ、イッくでえっ!」

掛け声と共に、肉棒の上下運動は大きな幅で出し入れを繰り返した。割れた肉ビラに白いあぶくが沸き立ち、生々しい性の躍動を見せつける。

「あらやだよ、ウフフ」

にやけた観客のそんな感想を浴びながら、交尾は完遂した。

「ウ……ン……」

瞬間、倫子は拳を握りしめた。そして真一文字に口を閉じ、顎を上げた。究極の恥ずかしさに包まれて、体中がチクチク痛い。犯されるのではなく、ただ鑑賞され笑われるだけの恥ずかしめ。この理不尽な環境は、今までにない羞恥を生んだ。

そして倫子は、だからイッた。

そうと知っての上でもないが、渡瀬が好タイミングで尋ねる。

「どや倫子。お前もイッたんか」

倫子は答えず、ひたすら目を閉じて羞恥に耐えた。必死に鎮めようとする火照りだが、深いところからとめどなく湧いてくる。なぜまだイくのか、否、イッていない状態とはどんなだったか、何が何だかもう分からない。湯の中で足の指をぐっと閉じた。

「へへへ、見られたら余計感じよるんですわ、こいつ」

渡瀬の声が遠くで聞こえる。それを聞きながら、倫子は後ろに倒れ込んだ。“夫”の胸に背中を預けながら、生殖器を外される。ゴポッというような変な音が鳴って、濡れた女陰と肉茎が白昼に現れた。

それを見比べて、老婆達がギャーギャーわめく。そして口々に言う。

「まあ立派な天狗さんだこと」

「子宝の湯だからねえ、ここ。あたしも昔ヤッたのよ、ここで」

「あんらいやあね、トメさん」

ゲラゲラ笑って興奮した口ぶりだ。

「じゃあ、今度はお姉さんとシましょうか」

倫子を置いてけぼりにして、渡瀬が肉棒を垂らしながら会話に入る。

「あれまあこの人は」

本気とも嘘ともつかない態度で、三人組は大いに爆笑した。


<つづく>




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[2013/02/17 06:20] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
湯けむ輪(105) 06:24

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時二十四分


「次誰? 自分しいな」

渡瀬は榊原に声を掛けた。

「え、どうしようかなあ……」

榊原はいつになく腰が重い。そういう者は、ほかにもいた。女性客の加入は、少なからず現場の空気を変えていた。

そんな中、浪岡と松倉のタクシー運転手組が、そろそろ退散すると言い出した。が、しかし、

「そやったら最後にヤッていったら?」

などと渡瀬から誘われると、一転覚悟が揺らぎだす。実のところ、地元の三老婆の登場に二人は若干動揺していた。なまじっかなことをして、他日顔を指されないとも限らぬ身分だと。

それでも、結局は性欲に勝てないのが男のサガだ。

「じゃあ、最後に一発だけ……」

頭をかきかき、まずは浪岡が挿した。

これを見て、さすがの豪胆婆どもも驚いた。夫と別の男が、夫の目の前で、しかも夫の指示によって妻と交わりだしたからだ。これにはいささかの説明を要した。

「わしら知り合いで。仲良うやっとるんですわ」

などと渡瀬が出まかせを言えば、浪岡もひとまず現設定を尊重して、

「奥さんお借りします」

と、話に乗っかる。

「へえ~、だから混浴なのね」

物好きな高齢婦人どもはこれにもたじろがない。筋の通らない内容ながら、なるほどと納得して、眼前で行われる後背位の交尾を鑑賞する。

さらには渡瀬が、

「いや実はこの奥さんがどスケベでね――」

と、折角の夫婦関係をあっさり解消し、これまでの経緯を誇張を交えながら有体に話し出しても、

「まあそうなの、イヒヒ」

などと素直に感心しては卑しい笑顔を浮かべて聞いている。恐るべき柔軟的思考の女達である。

倫子は頭が痛くなってきた。覚醒した彼女の脳みそをまたしても混乱が襲う。羞恥の熱とも相まって、体中がだるい。そこへきて、浪岡から松倉へのバトンタッチがあった。

「あらあらまあ、お盛んねえ」

目の前の交代劇に三人は喝采を浴びせた。立て続けに種付けされる女を目にしてこの反応だ。その上何気ない下品な言葉で彼女を辱める。

「若いっていいわねえ」

「ねえ、お乳だってあんなに張ってるじゃないの」

「ほんと、すごいお乳だこと。どれどれ……」

ついには倫子の乳房にまで手を伸ばす始末。

「まあ大きい! すごいわよ、ほら」

先に触った一人が後の者に感想を述べる。残りの者どもも次々に手を出していった。後背位でまぐわい中の倫子の乳房が垂れ下がっている所を、まるで乳牛のそれのように搾ったり持ち上げたりする。同性にとっても豊満な乳房というのは面白味のある素材だ。

その様を見て、宇川は、

「どえらいごっついおばはんらやなあ」

と、傍の者にコソコソと囁いて苦笑した。

「アッ、ヤッ……!」

倫子は拒否の姿勢を示したが、周囲の誰にも通じない。というより、本人にしてからが今後の方策について懐疑的なのである。もはやどうしていいのだか、どうしたいのかも分からなくなってきた。体内の熱はいや増すばかりで、脳天までしびれが広がっていく。

「ヤッ、アァ……」

垂れ下がった脂肪の塊をブラブラ揺らしながら、倫子は衆人環視の中で無限セックスに苛まれ続ける。終わらない。終わらせられない。どこまでもオス達は群がってくる。

「混浴ってすごいわねえ」

常連の癖に今更ながらの感想を述べる老婆の一人。すると、連れも同調して言った。

「ほんとねえ、あたし達も気を付けないと」

一体何に対する警戒なのか、それが誠からの言葉でないにしても、この場では空々しかった。折しも、松倉が役割を終えると、運転手組の両名が予告通りに退散したこともあり、三婆も急に湯船から上がり始めた。元より習慣での入浴であり、長風呂するつもりもないのだ。

三人は体を洗いに立つ。この瞬間、倫子は久しぶりに一人の体となった。残り九人の男達も、この期に至ってしばし手を出してこない。ようやくにして疲れが彼らを包みだしていた。

そこへ、パラパラと新しい客が入ってくる。いずれも老人の、今度は宿泊客である。昨夜の宴に加わらなかった客も、幾組かは泊まっていたのだ。

年を取ると、朝が早くなる。朝風呂は彼らにとって娯楽だ。男性の彼らの内には、全裸の女を見ていささか気を取られた者もあったが、いかんせん年が年である。これまでの男らのような、ギラついた劣情を体現するには至らなかった。

その意味では、この輪の最年長である吉野の活躍は特筆に値した。老人と呼ぶには早いにしても、既に老境に片足を突っ込んではいる彼なのである。とはいえ、さすがの彼もここまでが限界であった。部屋に戻ると言い出したのである。これに須賀谷も付いていった。こちらは、単に十分な満足を得たためであった。

これで、メスが一に対し、オスは七となった。そしてこの時程、倫子が脱出するのに相応しい機会はなかったのである。惜しむらくは、既に彼女の足腰が自前で立たなかった点である。もし逃げ出せていたならば、今次最悪の地獄を見ることもなかったろうに。

――時既に遅し。次に来た客は、懐かしいあの顔であった。

「あっ! お母さん!」

洗い場の老婆も振り向くほどに、浴場内に驚きの声が響いた。


<つづく>




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[2013/02/24 06:24] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
湯けむ輪(106) 06:39

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時三十九分


折しも、倫子はサウナ室に連れ込まれるところであった。疲弊したオス達であったが、性への執着は消えなかったのである。彼らに介助されて部屋に入るのと入れ違いに、娘らは大浴場に入ってきたのだ。

「あ、お母さん……?」

娘はもう一度呼びかけたが、今度の声は前より格段に小さかった。大きな声を出して、にわかに注目を集めたことに恥らったからである。

それでも母の姿を見つけ、駆け寄らないわけはない。彼女はサウナ室のドアの前まで行った。が、入ることはせず、曇ったガラス戸の前で一心に手を振って相手を招いた。というのも、ざっと見た限りで、部屋の中が満室に見えたからである。

一方、倫子は招きに応じなかった。ちらりとそちらに一瞥をくれたものの、腰を上げるには至らない。もとい、腰は立たない彼女だ。だが、それだけが理由ではなかった。

(会わせる顔がない)

それが最たる理由である。

「倫子ちゃん、娘さんが呼んでまっせ」

そう囁きながら、背後の一段高い所に座る湊山が、うなじの下に陰茎を押し付けてくる。それは硬くそそり立っていた。

彼女の周囲には先ほど湯船にいた面々が勢ぞろいしていた。そして、右手には矢板の、左手には榊原の男根が握らされている。おまけにそれぞれの手が陰裂をまさぐっていた。愚劣な男達は、背徳的昂揚感の到来で一躍活気を取り戻していた。

(最低……!)

倫子は呆然として虚空を見つめた。そうして覚束ない頭で思いを巡らせる。なぜ娘は来たのかと。普段なら叩き起こしても起きない時間のはずだ。それが今日に限ってなぜ、しかも風呂にまで入りにきたのか。これだから、人間の気まぐれとは予測不能なのである。

扉の外はすぐに静かになった。サウナに入ったばかりの母であるからには、きっとすぐ出る気もないのだろうと、あっけなく諦めて立ち去ったものである。

だが、それだけのことにも邪推せずにいられない母だ。

(バレた?)

額からとめどなく汗がしたたり落ちる。それは暑さのためではなかった。何となれば、そのムッとする熱気にも彼女は気づいていないのだ。とにかく気が気ではない。だから、榊原が体を求めてきた時には、必死で抵抗した。恐らく、これまでで一番の反抗だったろう。だがいかんせん消耗しきった体力だ。いかんせん一対七だ。

「おとなしせえや」

ついには渡瀬に口を抑え込まれて、後ろから榊原の合体を許した。その有り様は、これまでで最も強姦的であった。ただ彼女の性器は、哀しいかな何のストレスもなくペニスを受け入れてしまう。開ききった穴は、挿入癖ともいうべきものが染みついてしまったらしい。

「娘の前でもお構いなしやもんなあ、お母さんは。知ってるでえ」

犯す榊原が囁く。

「言うてみいな。“お母さん、チンポ大好きなの”て」

「イヤッ! やめてぇっ!」

はっきりと拒絶の意思表示をする倫子。その前で、渡瀬がドアノブに手を掛ける。

「開けたろか? 外出て見てもらおか?」

「やめてヤメて! お願い! お願いします!」

必死の倫子、続いて注文通りのセリフを言う。

「お、おお、お母さん、チンポ大好きなの。チンポ好きなの。チンポ好きなのぉ! ほら、言った。言ったから!」

いつになく鬼気迫る彼女の態度に、卑劣漢どもは返って嗜虐心を煽られた。

「ハハハ! 母は強しやな、倫子ちゃん。よっしゃ、あの子に弟か妹プレゼントしたろ」

興奮した榊原は、一気に急騰した熱を倫子の産道目がけて注入した。

「イッヤアァーッ……!」

書き替えられる家族計画。強き母は唇を噛み、枯れたはずの涙をひと筋流した。その頬を撫で、牛滝が話しかける。

「湯けむ輪やで、お母ちゃん。まだまだマワしたるさかい、頑張って子作りしいや」

そう言い様、すぐさま向き直って、

「しっかし暑いなあ。はよしてくれぇ」

と榊原の後を継いだ湊山に呼びかけた。

片や湊山、マイペースで尻たぶを引き寄せ、相手の手を扉横の壁に突かせて後ろからガシガシとやる。その上で囁く。

「あの子はどっちがええやろねえ。妹やろか、弟やろか。どない思う? 倫子ちゃん。聞いてきたろか」

「イヤッ! イヤァ……」

ぶんぶん首を振る倫子。その豊満な脂肪球も揺れる。するとその先端から、まるで母乳のように水しぶきが飛び散った。

それを浴びたのは傍にいた榊原。用事を終えた彼は、手持無沙汰この上なかった。もはや待っていても仕方がない。そこで彼はドアノブに手を掛けた。今度は脅しのためではなかった。

「暑い! 暑うてかなわん」

そうぼやくや、一目散に外へ飛び出していった。それへ渡瀬も続く。さらには、鎌先も音を上げた。

パタパタと扉が開閉される度、輪姦女は気が気でない。外気の冷たさで肝まで冷やされる思いだ。だが輪はまだ解けない。残った四人。いずれもしぶとい。

しかし、暑さは暑し、いかに性欲の猛者といえど衰えた体力には限界がある。

「もうかなわん! ケツで! ケツでさしてえな」

牛滝はそう叫ぶと、強引に女を奪って腰かけの下段まで押していった。そうして、自分はどっかと腰を下ろすと、その膝の上へ座らせた女の肛門に自らの剛直を挿しこんでいく。肛門も挿入癖があり、やはりすんなりと受け入れてしまう。

「倫子入ってんの分かるか。ケツにチンポ入ってるか?」

牛滝がやや焦り気味に尋ねる。倫子は依然恐怖から、すかさず答えた。

「うぅ、入ってます、チンポ――」

と、その時、いきなり入り口のドアが開いた。そこには見ず知らずの小柄な老翁がぎょっとした面持ちで立っていた。彼の目に飛び込んできたのは、男の股の上で大開脚して大きな乳房を揺らす尻穴姦通婦人。

「入ってますぅ……」

発言を取り下げるには遅かった。ただアヌスの満室を告げる彼女。

老翁はそっと扉を閉め、そそくさと去って行った。


<つづく>




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[2013/02/25 06:39] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
湯けむ輪(107) 06:49

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時四十九分


「いやあ、びっくりしたなあ、もう」

そう言いながら、その実ちっともびっくりした風もなく、また何気ない風で口淫を強いる矢板、二人の座る段に立ち上がってだ。

「ほんまやなあ。倫子ちゃんの娘がとうとう来たかと思たわ」

湊山も同様の風で、こちらもごく自然に膣門に覆いかぶさっていく。こうして女の三穴は塞がれた。

一人あぶれた宇川は、汗をかきかき曇りガラスの向こうを覗き見る。

「おお……結構客増えてきよったなあ」

その言葉に、思わず横目で外を見る倫子、矢板の肉棒を頬張りつつ。確かに人が増えていた。追い詰められた倫子には、実際以上に多くの人間がいるように見え、もうほとんど満杯ではないかとすら思われた。

『うそ、ヤダ! 信じらんない!』

『何考えてんのあの人』

いつかの夢のように、そんな声が耳に届くようだ。

「ンンッ! フゴォッ!」

慰み者は身悶えて頭を揺する。

「コラコラ暴れないの」

矢板は一旦口から吐き出させた分身をベッタリと鼻筋に押し付けながらたしなめた。その様子も外から見られてしまっているのだろう。顔にペニスを押し付けられて交尾している様も。何しろ無数の目がこの部屋の方に向けられているのだ。

「イ、イヤァ……」

考えるだに恐ろしいこの絶望的境遇の中で一体どう生き抜けばよいのかと、女は一人狂おしい自問を反芻した。先ほどの老翁が去った後の部屋の静けさが、破滅と奇跡の分水嶺における綱渡りを思わせる。だが果たして、今がその奇跡なのであった。まだ奇跡なのであった。

しかし、奇跡は脆く、誰かの気まぐれで真っ逆さまだ。

「あのオバハンらまだおるで。また風呂入りよった」

宇川が言う。倫子の真実を知る証人、破滅の鍵を握る魔女達だ。彼女らが、娘と共に……。

「ヒイィッ!」

一気に息を吸い込みながら、倫子は声にならない悲鳴を上げた。

「ウッオォ!」

時を同じくして湊山がエレクトする。相前後して牛滝も臨界を超えた。両穴の中で天を衝いて立った男根が、快楽にブルブル震えて輪姦肉にダメ押しの刻印だ。

「オッ……オゴォ……オゥフ……!」

輪姦子は前後から男らに羽交い絞めされた中で、歯の根も合わずに辱めの罰を受ける。すなわち望まぬはずの快楽の絶頂。

(イ、イきたくない……!)

犯されて猛るメスの衝動。それがどっと体内に溢れて充満する。

(もう……イかないで……! お、お願い……もう、もう……イ……行かないでぇ!)

その脳裏を娘の顔が通り過ぎる。輪姦子を倒錯が猛襲する。

(ちが……違う、イヤッ! イ、イィ……く、イかな……イ、イッ…イきたく、な……イ、イく……イく、イくっ、イく! イくイくイく、許してぇ……!)

脳裏の顔から笑みが消えた。後は後ろ姿のみ。母は果てた。

メスのオーガズムは重層的で多様だ。射精と同時がほとんどであるオスの場合とは大きく異なる。刺激されれば達する、いわばスイッチのようなものが各所にあって、それらが随時浅く深く作用し合う。その設置数は年齢や経験数と共に増設される傾向にあるというが、“全身マンコ”の称号さえ得た今にちの倫子の場合は果たして。

牛滝、湊山が離れて間もなく、矢板が彼女に餞別の髪飾りを贈った。耳の上辺を通過して、頭髪に混ぜ合わされる微かな粘液。あるいは濁ったシャンプーである。

「暑っ、あっつぅ!」

牛滝は終わるや否や慰み者を振り向きもせずに投げ出して飛び出ていった。矢板も限界だったらしく、

「お待たせしましたぁ」

と、待ち人に一応の挨拶だけ残して去っていく。やはり使用済みの肉人形の方は振り返らない。

他方、後になった湊山だけは出口に向かう中で後ろを向いて言った。

「大丈夫でっか? できまっか?」

放置された輪姦物を見、そして宇川を見ながら。ただしその言葉は、宇川の身のみを心配して出たものだった。すると宇川はそれに応じて、

「うん、大丈夫や」

とこれも我が身の上だけを答えながら、横に伸びる物体の丸い柔肌を撫で、

「暑いとこに隠れんのはなあ、慣れてんねん」

と言っていわくありげに笑った。湊山にはその真意が通じなかったが、ひとまず作り笑顔を返し、疲れた体を外気の中へと押し出していく。

宇川はその肩の向こうから流れ込んできた冷たい空気に未練を覚えながらも、隣に眠る者を助け起こし、向かい合わせになって膝の上にまたがらせた。そうして彼女に口づけをする。

昇天眠り姫、たちまち瞳孔に光が戻った。すると彼女は助け人を遠ざけようとした、ようだった。しかし、膂力の尽き果てた彼女、何をしたがっているのかさえ傍目には分からない。

姫を起こした下劣王子は惜しみなく唇を奪う。その部分がこれまでどのような扱われ方をしてきたかも知っている彼だが、躊躇なく口を吸う。その愛欲は遂に輪姦姫を折れさせた。姫の瞳孔が頼りなく揺らめきだす。

王子は頬を緩めて、欲棒の鍵を彼女の淫門に突き挿した。

「かくれんぼは慣れてんねん、なあ? ヘヘ」

背中をきつめに抱きしめながら、彼は相手の口元に唇を押し付けて囁く。

「ちょうど今なあ、あの最初の男の子もそこに来とんねんで」

瞬間、ドキンと倫子の全身の拍動が大きく跳ねた。


<つづく>




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[2013/03/03 06:39] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
湯けむ輪(108) 06:56

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前六時五十六分


「さっき見てたらなあ、ちょうど入って来よったわ」

目を細めて話す宇川。さらなる深みを求める彼のモノと、唖然とする事実が同時に体内に入ってきて、倫子は運命に逆らうべく気だるい頭を振った。

「懐かしいなあ。あの子から全ては始まったんや」

それはもはや遠い過去の出来事のようだった。考えてみれば、あの一事からして大事件にほかならなかったのに、あれから発展してここまでの境遇に陥ろうとは想像だにしないことだった。

もしもあの時肇を拒み切れていれば、何も始まらずに済んだはずである。そう考えると諸悪の根源は彼ということになるが、果たして自分にそう言い切れるだろうかと、彼女は著しく弱気であった。

女体のボルテージは多重構造で、高く低くオーガズムの連動が続く。男と繋がっている限り、それが止むことはない。彼女の自己嫌悪も無理からぬことではあったが、彼女がどう思おうと、それが女の体である以上はどうしようもないことなのである。

「ほんまに一晩中ヤッてもうたなあ、倫子ちゃん。その間ほとんどチンポ入れっぱなしやろう? 入ってへん時間の方が短かかったんとちゃうか」

それは本来なら到底現実にありえない話だったが、彼女の場合一切の誇張を含まない事実だから異常である。肇と過ちを犯してから、既に十一時間近くになる。もうすぐ半日だ。半日近く体内にペニスを入れ続けてきた。

休みなく犯され、限りなくイかされ、その姿を見られ、笑われ、それでも子作りに励み、無様に発情し続けて生き長らえてきた。もはや人としての尊厳など失い、男根と精液だけにすがって存在してきた時間。肇のことを思い出した時、それらの時間が一瞬でフラッシュバックした。

「あの子もびっくりするやろなあ。まさかこんななってるとは」

宇川は笑いながら、倫子と接吻を続けた。それは唇を重ねるといったような甘いものではなく、ほとんど舐め回す感覚に近かった。汗と粘液にまみれながら、口の中と外とを問わず舌を這いずらせるのだ。

彼と初めて関係を結んだ時も、やはり唇を奪われた。肇との巧拙の差は歴然で、その所為で今次の歯車の狂いが生じたといっても過言ではない。思えば、肇といた時はまだきれいな体だった。今の体を見て、彼はどう思うだろうか。変わり果てたこの体を。倫子は眩暈を覚えながら、目の前の肩にすがりついた。

「ほんまに助べえやで、倫子ちゃんは。そらあのボンボン一人では満足でけんわ」

その反応を歓びながら、宇川は彼女の足を己の尻の後ろに巻き付けさせる。密着の度が増し、乳肉が二人の間でつぶれる。

「ンンン……ンンー……」

苦し紛れに呻く倫子。だらしなく伸ばした手はいつしか相手の背中に回り、体全体を相手に巻きつかせる。それと同時に女陰の中肉も入っている棒に巻きついていくようだ。彼女は飴細工のように、もはや串刺しの棒なくしては姿勢を保っていられないのである。

「ああ、ええオメコや」

宇川はその言葉と共に、彼女をきつく抱きしめた。熱しきった肌と肌が摩擦し合う。中でも一際激しく擦れ合うのは男女の性器。精一杯汗をかいて仕事に励む。

「アヒェア~……」

倫子は顎を上げ、力なく開いた口の端から舌を垂らした。舌は惰性で男の到着を待っている。宇川はそれを追って、我が口内にその舌を収めた。再び始まる濃厚な唾液の交換。倫子は、彼に頼り切って、その分厚い背中を抱いた。その様はまるで、子が親を求めるかのようだった。

「可愛いなあ、倫子は」

彼女の髪を撫でる宇川。その手はそのまま尻の方まで下りた。

「久々の二人きりで嬉しいけど――」

そう言いながら、彼は下ろした手を肛門の上へ滑らせ、その入り口をゴニョゴニョとさすり始めた。

「倫子はこっちにも入ってな寂しがる、困った子やからなあ」

彼は苦笑しながら、中指を穴の中へと潜り込ませていった。主がいなくなってもパックリ開いたままのアヌス。見る者が見れば、そこで何をしていたのか一目瞭然の開き方だ。

「こんな穴見せびらかして外出たら、変態丸出しやで」

宇川もそう指摘しつつ、指一本で物足りないと知るや、すぐに薬指も追加した。

「ングゥッ! ンヘェ……」

一層強く相手を抱きしめる倫子。それに同調して、宇川も叫んだ。

「おおっ、締まりがようなった。そないにエエのか倫子」

彼は穴の中の指で、壁越しに自分の硬さを確かめた。もう終末も近い肉棒だ。その脈動が如実に伝わってくる。興奮の度は極地に達した。

「この助べえ! 一晩中ヤッてまだ欲しがるか。ほれ、イけ! イけ!」

宇川は肩を抑え込んで脱出を防ぐと、思い切りよく彼女の体内に噴射した。

「ウヒィー……ッ!」

口をパクパクさせて震える女。感じる肉体は誰にも止められない。改めて男にすがりつき、その身に頼る。

その荒い息の中、彼女はふと視界の端に違和感を覚えた。とっさには状況が呑み込めない。が、そこには確かに幼い少女が一人立っていた。彼女はドアノブを握ったまま微動だにしない。

倫子の瞳孔が大きく開いた。途端に大きな震えが全身を襲う。それは恐怖と、そして快楽によるものだった。

「ママー!」

女の子はパッとドアから手を放すと、後ろを向いて走って行った。

(ダメ! イッちゃ……!)

子宮がジンジン痺れる。少女は亀山の娘だ。


<つづく>




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[2013/03/04 06:56] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
湯けむ輪(109) 07:01

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前七時一分


惰性でキスを交わす。それどころではないというのに。あるいは、この肉欲こそ本当に宇川に対する愛の証なのだろうか。倫子は五里霧中である。

「騒がしいこっちゃなあ」

ようやく唇を離した宇川が、しかしまだ相手を解放はせぬままに笑いかける。その腕は一分の隙間もなく、ムチムチした女肉を羽交い絞めにしていた。

「大丈夫や。あれぐらいの歳の子やったら、まだ分からんわ」

そう優しげに話す彼。少女はまだ幼すぎて、確かに性のことなど分からないだろう。だが彼は知らない、彼女が亀山の娘だということを。

知らない男は呑気なものだ。彼はようやくのことで合体を解くと、事後の陰茎への口淫を所望した。

「どや倫子。このままいっそ結婚しょうか。一緒に暮らそか」

などと、急な思いつきを口にしつつ。

倫子は黙って顔をうずめた、一段高い所に移動した彼の股の間に。それが果たして答えなのか、またなぜまだそんなことをしなければならないのかも考えない内に。そう、考えない、それが彼女の身の処し方だった。

だが、それが世間で通用するはずもない。その実証が早くも部屋の外から現れた。

「ああっ、お母さん!」

娘だった。さすがの倫子、ドアの開閉とまったく同時に男の股から飛び出していた。

「まだ居たの?」

娘は無邪気な笑顔で中に入ってくると、上を見て一瞬だけためらったものの、すぐに母の横に座った。膝と膝を接する距離に。

「ええ……」

倫子は強張った表情で答えた。扉の開くと同時に目を合わせたわけだから口淫は見られていないし、それに娘が笑顔なのが何より問題のない証拠だ、とそればかり刹那の間に何度も反芻した。自分がどんな顔をしているかに思い至ったのはもっと後のことだ。

すると、それに先んじて娘が指摘する。

「あっ、髪の毛付いてるよ」

そう言って彼女は倫子の顎についた毛をつまみ取った。それは短い縮れ毛だった。

はっとして倫子は恐れおののく。宇川のものか、いやそれ以外か、とにかく男のものであることは間違いない。娘がつまんだのは母を犯した男の陰毛である。

知らぬが仏だ。無論、我が母が、それが誰の毛かも分からない位の男達の男根をしゃぶり、あるいは陰嚢ごと顔面にこすりつけられてきたなんて、想像せよという方が無理だろう。

その様子を見下ろして、宇川が趣味悪くほくそ笑む。ちょうど親と子の間に彼の股間がある。彼はそれを見せつけるかのように、がっと股を開いて座っていた。ついさっき母の膣内、そして口内から取り出したばかりのドロドロに濡れた男根である。事後のそれはしぼんでいたが、先端から残り汁を垂れ流して自らの行いを告白していた。

一方、事後の女陰もまた多量の粘液を分泌して己の罪を語っていた。この部屋には一人の処女と、今しがた子作りを終えたばかりの男女が並んでいるわけだ。

母はぎゅっと股を閉じ、両手を中央に寄せて身を縮こまらせた。生きた心地もしない。夜を徹して犯されてきた体だ。どんな身体的変化が表に現れているか知れない。陰毛の件一つとっても自覚がないのだ。倫子は怖くて、まともに娘の顔も見られなかった。

だが相手は相変わらずの調子である。娘は年齢に比してやや幼い所があった。それこそ、彼女より年下の少年が昨日は早くも童貞を捨てたというのに、少女には母とセックスを結びつける想像力すらなかった。

だからだろうか。今しがたつまみ取った陰毛を、なぜか捨てずに指の間で弄んでいるのである。倫子には胸の締め付けられる思いだった。だが、後ろ暗い彼女の故に、いつものように軽く注意できない。

すると、何に頓着するでもない娘は素朴な疑問を口にした。

「ていうかお母さん、タオルは?」

倫子の一糸まとわぬその姿を指摘したものだ。その上で、まじまじと母の体を眺め始める。倫子は焦り、声を上ずらせながら答えた。

「タオル? わ、忘れちゃった」

普通ならあり得ない答えだった。もちろん娘の方は胸から下半身までタオルで覆い隠している。あの老婆達ですらそうだった。

「ええっ? 忘れたってどこに」

呆気にとられて娘が叫ぶ。それを聞き、こらえ切らなくなった宇川が後ろで大笑いしだした。思わず振り返る娘。だが、ちょっと見てすぐに目を逸らした。ペニスが視界に入ったからだ。

それでも、男の正体は確認できたようで、

「あっ、昨日のおじさん」

と、親しげに宇川に呼びかけた。昨晩スナックで倫子側一行と宇川側一行が出会ったという話は倫子も聞かされていたわけだが、その親密度合はまんざらでもなかったらしい。

「うっかりもんのお母さんやなあ」

宇川がなおも笑うと、娘も同調して笑った。

「ていうか、おじさんもタオルなくない?」

「あ、ほんまや。おじさんも忘れてるわ」

「もう」

随分と気軽にしゃべる二人である。これには倫子も驚いた。これも娘の無邪気さの為か。元来明るく人懐こい性格の子ではある。その点は母親譲りなのであったが。

「ねえ、もうちょっと隠してよ、おじさん」

目を逸らしながら非難する娘。二人の戯れはエスカレートしていった。

「なんでや、お風呂やねんから裸になんの当たり前や。なあ、お母さん」

「え~、でも、おかしいよ二人とも」

「なんや、恥ずかしいんかいな、ほれ」

「やっ、見せないでよ」

「ほれほれ」

「ちょっ、来ないで、マジで」

宇川はイチモツをブラブラさせながらちょっと娘に近寄る風を見せた。娘は頬を染めながら、怒った風で身を逸らす。その光景たるや、まるで倫子と宇川の最初の邂逅を彷彿とさせるものだった……。

倫子は震えた。そんな彼女に娘がすがり付いてきた。瞬間、倫子はビクリと肩をいからせ、そして一気に立ち上がった。

びっくりする娘に彼女は言う。

「も、もう出るわ」


<つづく>




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[2013/03/21 07:01] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
湯けむ輪(110) 07:07

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前七時七分


いたたまれなかった。ここでは生きた心地もしない。とにかく早くこの場を逃れたいと、倫子は離脱を表明したのだった。

が、強気でいられたのも立ち上がった所までだ。途端に襲いくるのは立ちくらみ、そして膝の震え。彼女はつんのめった。

「あっ! お母さん」

とっさに娘が支えに入る。

「ンアッ!」

倫子は飛び跳ねんばかりに驚いた。口から飛び出たのは熱い吐息と喘ぎ声。少女の柔らかく温かい手が触れたのは、腹部そして乳房。その肉感的接触に長らく肉体活動を続けてきた女体は思わず……

(違うの!)

彼女は恐怖にかられてかぶりを振った。さんざっぱら輪姦され尽くした女だ。もはや我が子のボディータッチですら感じてしまう、そういうことだってあるかもしれない。脳裏に閃いたそんな考えを、母は必死に打ち消したものだ。

「大丈夫?」

当然の心配を我が子はしてくる。母はそれに応える余裕もなく、もはや焦燥を露わにしてもつれる足を無理やりに進ませた。心に去来するのは感謝ではなく、むしろ真逆の言葉である。

(触らないで!)

汚れきった体だ。清き乙女の触れるべきものではない。まして、母がそんな状態にあることを知らしめたくない。彼女は深く恥じ、かつ娘を憐れに思った。

だが、思うままにならない体である。結局娘の介助にすがるほかなかった。たとえ男達の慰み者となった惨めな体であってもだ。そうしないと、後ろからまた厄介な奴が追いすがってくる。

「ハハ、のぼせたんとちゃうか。おっちゃんも助けたろか」

その声につかまらぬように、倫子は必死で表に逃れた。よれよれの足を引きずるようにしながら。

その足が向かうのは無論脱衣所である。娘の足も自動的にそちらに向く。献身的な少女の細い腕が熟女の豊満な胴に絡む。熟女の濡れた体には様々な汁がこびりついている、何人もの男の……

「あ、やっぱり――」

急遽倫子は意を翻した。

「も、もう一回お湯につかっていこうかしら……」

それは淑女のプライドだった。あるいは、ほんの束の間魔手から逃れた安堵感の故だったのかもしれない。

二人は浴槽に向かう。倫子は周囲を見ていなかった。また見られなかった。この場合自意識過剰とばかりも言えないだろう。

だが、彼女としては見ておくべきだったかもしれない。

「あら――」

聞き知った女性の声が響いた。そこにいたのは鶴巻の妻だった。そればかりではない。新木の妻や亀山の妻もいる。皆先に湯船につかってくつろいでいた。

"しまった"とは思ったが、今更引き返すわけにもいかない。倫子は仕方なしに彼女らの傍に入った。

「どこに行ってたのよ、もお」

鶴巻の妻が唇を尖らせる。話題はすぐに核心に移った。

「ていうか、お母さん、部屋に戻ってきた?」

娘が畳み掛ける。母は根拠も自信もなく反射的に答えた。

「か、帰ったわよ。気が付かなかった?」

逆に高圧的にやり返す。すると、思いがけぬ助け舟が現れた。

「うん、そういえば……すっごく遅い時間じゃなかったですか?」

亀山の妻だ。"そんな気がする"と彼女。単なる勘違いに過ぎないのだが、これが思いがけず役に立った。

「ほんとぉ?」

さすがに娘は食い下がる。が、信じていないわけでもないのだ。そもそも帰ってこないと思うなら探しに行くのが普通だったろう。

そんな彼女を新木の妻がたしなめる。

「昨日はよく寝てたじゃない」

しかし、既に夕宴の時点で酔って寝込んでしまった彼女の言葉だったから、一同は"あんたが言うな"と指摘して笑い合った。倫子にとり久しく忘れていた朗らかさだった。

「なんだ、ずっとお風呂にいたのかと思った」

依然娘が冗談めかしながらも鋭いセリフを吐く。母はぎょっとしたが、他の者達は"そんなわけない"と一笑に付した。確かに通常ならあるはずもない話だったから。

と、ここで倫子は知りたくもないことに気付いてしまった。この同じ湯船の中に、まだ例の男どもが残っていたのだ。倫子はとっさに目をそむける。しかし彼らの存在が消えるはずもない。それは、牛滝と湊山だった。二人はニヤニヤして倫子の方を見ていた。

本当に一晩中、彼らと倫子はこの場にいたのだ。それは動かぬ事実である。そうだ、この湯の中には、彼らの蒔いた種が紛れ込んでいるではないか。そんな中に娘を入れるなんて! 倫子は己の浅慮を深く恥じた。

そこへ、更なる脅威が現れる。

「お先に」

そう言って笑いかけていったのは、先の老婆らであった。倫子の真実を知る証言者である。彼女らこそ、昨夜の悪夢と今朝の現実を繋ぐ架け橋。そう、全ては本当にあったことなのだ。幸い老婆らはそのまま去って行ったが、真相を知る者らには、彼女らの笑みが意味深に見えたものである。

「知り合い?」

娘が聞く。知り合いではない。ただ輪姦される様を見られ笑われただけの相手だ。

体を清めてから上がろうと考えていた倫子だった、その見通しが甘かったことを如実に思い知らされた。もはや一刻の猶予もない。

「もう上がらない?」

そう切り出そうとした、その時――

「ママー!」

亀山の娘が駆け寄ってきた。倫子はやはり混乱していたのだろう。この少女という懸念をまず真っ先に考えるべきだったのだ。


<つづく>


現在時刻07:15(11時間22分経過)
挿入された男根=35本
発射された精液=153発(膣80・尻28・口19・顔5・胸12・他9)




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[2013/04/07 07:07] | 「湯けむ輪」 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
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