おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
七歳 小学校に進学した理生は、無邪気で活発というより温和で大人しい子という雰囲気に成長した。新しい環境の影響と、元からの性質もある。クラスでは目立たない方で、他方知識の吸収が早く、相対的に頭の良いイメージが付いていった。四月生まれで、学年でも年長な点が、多少有利に働いた面はある。そして、同級生にはない経験も。 ひとみの家には相変わらず訪れていた。世間では口数が少なく見られていた彼だが、ここではまだ元のあどけなさが健在であり、たとえ家族の前でも表さない幼さを、有りのままに発揮してみせる。それ程家主に心を許していたわけだ。 「新しいお友達は出来た?」 「ウーン……」 たまにそんな質問を投げかけてみても、理生は言葉を濁すばかり。彼の内気な性格は、ひとみもとうに察していた。彼女は外向的で友人も多くいたから、そういう悩みには疎かったが、一方で男故の孤独さには惹かれる部分もあった。 ともあれ、理生はここへ人生相談に来ているわけではない。いわゆる鍵っ子で学校から帰ると一人で夜まで過ごさなければならず、且つ親の放任気味な主義もあったから、ひとみが半ば保護者的な役割も担っていたが、それにとどまるものではない。 彼のひとみへの懐きようは尋常でなかった。それはそうであろう、何せ既にただならぬ男と女の関係になっていたのだから。 二年前の春以来、二人は何度も混浴を重ねた。そしてその度に、理生はおばちゃんの股で快楽を得た。彼はもう性の快感を自覚している。自ら求めてもいる。今では逢瀬の場がベッドの上にまで発展していた。 「おばちゃん」 子犬みたいに鼻を鳴らさんばかりの甘ったるい声で寄り掛かりながら、理生は欲棒を陰裂に挿す。股の間でこするのではなく、穴の中に入れることを彼は既に知っていた。風呂で何度も交わる内には、さすがに真実を視認したのである。 「入ってる!」 初めての時は、見てもどういう状況かはピンとこなかった。オチンチンはどこに入っているのか。入っていいものなのか。疑問だらけだ。ましてや、これが子供を作る方法だとは夢にも思わない。それはもっと不思議な奇跡で、いつの間にか母の胎内に宿っているものだと、彼は何となく信じていた。 理解力には限界がある。それでも、例えば子供の見る特撮番組で、最近の話は昔と比べて複雑過ぎるなどと批判する向きが久しくあるが、彼らが子供の頃に見ていたものを大人になって見直した時、果たして内容の全てを当時から理解出来ていたかというとそうでもなく、結局子供はいつの時代も自分の分かる範囲を自然と絞って、その中から勝手に楽しみを見つけていることに気が付く。 この場合の理生がまさにそれで、おばちゃんの凹んでいる所にオチンチンを入れると気持ちいいという、この事実を覚えたことだけがとりあえず重要なのだった。精々、女の人はオチンチンが無い代わりにそこが凹んでいて、そこへちょうどオチンチンが入る、位に認識出来きたのは、この年頃で上々と言えよう。 とにかく欲望に素直な男児は、日を置かずに訪ねては快楽穴にペニスを突っ込みズボズボとやる、それを繰り返すばかりだった。 片や、ひとみはというと、もちろん分別のある大人であるから、ひと度社会に出れば常識人を装うのであるが、この家という閉鎖空間で一対一になると、理生への愛着も相まってつい体面を等閑にし、劣情のまま状況に甘んじてしまう。そうして夏を生き、秋を過ぎ、冬を越して、一年が経ち、と日々をただ重ねていったのだ。元来楽観的な性格もある。 彼女にとって理生は不思議な存在だった。年齢差が大きいだけに恋愛対象なわけはないし、いまだに子供に欲情する趣味もない。色気はあるが誰彼構わず発情する女ではないのだ。それがどうした訳か特別な関係へと進んだ。単に勃起を見せられただけで、ここまで深みにはまりはしない。その後のこちらのいたずら心から、あちらのそれの受け入れ方、互いの性格、距離、時期、あらゆる展開が見事にしっくりきたのである。 「ねえ、もっといいことしてあげようか」 ニヤニヤと悪だくみする目で、ひとみはさらなる淫靡な世界へといざなう。ベッドに横たえた理生の下半身から、舌なめずりして上目遣いする。屹立した怒張が、潤んだ瞳に映った。 「お、おばちゃん」 その行為を初めて目の当たりにした時、理生は驚愕した。オチンチンがおばちゃんに食べられたのだ。 「汚いよ」 第一に懸念した。想像だにしない遊戯だった。 「大丈夫。男の子のオチンチンはキレイなのよ」 そう説明されても実感がない。オチンチンはあくまでもオシッコを出す所だ。セックス経験者ながら自覚が無い、そこはそんな絶妙な立場だからこそ抱けた感想である。 「女の人は、オチンポ舐めたいの。舐めるのが仕事なのよ」 フフンと鼻で笑って、ひとみは半分冗談、半分本気で言った。無知な者に独善的知識を授けるのは大いに面白い。理生はまだ半信半疑ながらも、とりあえず納得することにした。 「気持ちよくない?」 意地悪い質問も正直に受け止める。ペニスの上を舌に這いずり回られて、気持ちよくないわけがない。 「嫌かしら?」 理生はブンブンと首を振った。その反応を予め確信していたくせに、ひとみはあえて謙虚に出る。 「ちょっとだけ、させてね」 その面長な輪郭をさらに長くし、鼻の下を伸ばして、ズズズッと小さな雄しべを吸い上げる。垂れ目がちな目の形は普段から親し気な印象を与えているが、細めたそれはこの時もいと楽しそうに見せる演出に一役買っていた。軽口の多い気さくな日頃とも相まって、まるっきり遊んでいるように見える。 理生は、股間にある大きな顔をそわそわしながら見守った。平均より余程小顔な彼女であるが、大人と子供では比較にならない。女の人の仕事だというのなら、ママもこんなことをするのだろうか。ふと思ったが、あの険しい顔が股間にうずまる姿をどうしても想像出来なかった。 左目尻の泣きぼくろは、ひとみの昔からのチャームポイントである。理生は好奇心でそこを押したこともあるが、それが今は上がり下がりしているのをじっとりと見つめた。動きにつれ、ジュッ、ジュッと粘ついた唾液の音が鳴る。 「ハァ……」 時折口から吐きだして、うっとりと肉棒を見つめるひとみ。それを頬に摺り寄せ、愛し気にため息をつく。また下部に潜って、玉袋の皺を舌先でねぶる。あるいは舌の腹で睾丸の形をベロベロと捕捉する。 「すごい」 これは両者が同時に抱いた感想であった。片や行為の意外さとめくるめく快感に、片や健気な雄々しさとこちらを悦ばせる食感に。二人して恍惚となりながら、口唇遊戯に興じた。 ひとみはフェラチオが好きである。男を喜ばせたい思いやりもあるが、それよりも自身愉しみでやっている。おしゃべりらしく大きな口は、男根を頬張る時にこそ使いたいものだ。その威力を遺憾なく発揮し、例によって竿と袋の丸呑みを実行する。 「あ……あ……!」 理生は細い首をコクコク動かして、たちまち腰を跳ね上げた。その膝をひとみがやんわりと抑えつける。 「ああん、もっとしてあげたいのに」 そんな風に思っても始まらない。理生は果てていた。ひとみは得意満面で彼の顔を窺いつつ、名残惜しそうに、しばらくはじっとして口の中の肉塊を吐き出さなかった。 「イッちゃったのね」 ツヤツヤに濡れた唇で、ひとみは微笑む。コチョコチョと陰嚢をこそばしても、彼はうっとりと呆けていた。理生はこの時点で既に、イくという現象を知らされていた。だからもういつかのように怖がったりはしない。 とにかく、ひとみからもたらされる知識と経験は多かった。偏ったジャンルのものが、ほとんどまっさらな素地へ雑多に積み上がっていく。 「ここは何ていう名前?」 ヴァギナを指さして、理生は問うた。男の子がオチンチンであるなら、女の子はどう呼べばいいのか。素朴な疑問だった。 ひとみは、自分に卑猥な単語を言わせたいのかと勘繰ったが、これは大人びた発想である。いずれにせよ、答えてやるしか選択はなかった。 「オマンコ」 「オマ……?」 「オ・マ・ン・コ」 口の動きを見せつつ復唱させる。まさに言語学習である。案外これ程正式に俗語を伝授される例も世の中少ないのではないか。 「マンコに“お”を付けて、オマンコよ」 彼女にはちょっとしたこだわりがあって、“お”という接頭語を付けるのは相手の物と決めている。従って、自分のを指すときは単に“マンコ”という。逆に相手のを呼ぶときは“オチンポ”である。“チンポ”という呼び方は夫から仕込まれたものだ。今は子供の目線に合わせて“オチンチン”と言うことが多いが、本性が出ると“オチンポ”呼びが出てしまうこともあった。 「関西ではなんて言うんだっけ」 相手の方言に合わせて教えてやった方が良いのだろうかと、彼女は余計なことまで思案したが、“オメコ”という呼び名をこの時は思い出せなかった。 「でも、普段人前で言っちゃダメよ」 物静かな彼のことだからさほど心配はなかったが、念を押しておくに越したことはない。 「分かった」 物分かりの良い男児は素直に聞き入れる。さすがの彼も何となく憚るべき事柄をわきまえていた。ひとみとの逢瀬の中で、この快楽に伴う淫靡な影を薄々悟る内、それは以前から彼女との特別な関係について、二人だけの秘密にしておかなければいけないと教えられてから備えた処世である。 理生は興味津々で股の間を覗き込み、遠慮なく次々と疑問を質す。ひとみは脚をМの字に開いたまま股間をさらけ出し、一々解説してやった。といっても、細かいことを説明するのは面倒だし、何より恥ずかしかったので、曖昧に濁す部分も多かった。 「ここが、クリちゃん」 「クリちゃん?」 「女の人の、オチンチン」 「え? 女の人にもオチンチンがあるの?」 「ウーン……」 人体進化の歴史めいた話を聞いたことがあるが、そんなあやふやな知識をひけらかして、この子に伝わるとは思えない。余計なことを付け加えると面倒なことになる。これは子供と対する時にままあることだ。 教えながら、ひとみはいつしか顔を真っ赤にしていた。自分の発言がひどく馬鹿々々しいものに思えてくる。おまけに一々聞き返される度、それが助長されるようだった。 そんなこととは露知らず、理生は無邪気に教えを請う。女の股間は謎だらけ。この際よく調べたいわけである。次から次へと疑問が湧いてくる中、特に思いついて彼は訊いた。 「ねえ、男の人はここを舐めるの?」 「え……」 女がオチンチンを舐めるならばと、自然に湧き出した仮説である。ひとみはどう答えていいか一瞬戸惑った。舐めてほしい本心が後ろめたい。自分から言い出すことは恥ずかしいし、それに、この子にそれを強いるのは申し訳ない気がした。 「ねえ、舐めちゃいけないの?」 「えっと……ねえ……」 逡巡する間にもジワジワと蜜の溢れるのが分かる。 「舐めて……みる?」 「いいの?」 言うが早いか、理生は唇を陰唇へ近づけていった。フーッと息が吹きかかり、薄い陰毛がそよぐ。 ひとみはコクリと頷いた。 「舐めて……」 そのまま後ろに倒れる。舐められるところを見るのも恥ずかしかった。 「ここ? ここ?」 理生は一々尋ねてくる。それが非常にもどかしい。される方とする方では勝手が違うし、何分にも初めてだから正解を知らない。それで彼が指示を仰ぐのは当然であったが、気持ちは分かっていても訊かないでほしかった。試したことはないが、物言わぬ犬ならば本能だけでペロペロとやるのだろうから、今はその方がいいと彼女は思った。 大人が曖昧に濁すので、理生は結局実践で学ぶしかなくなった。とりあえず、女のオチンチンと教えられたクリトリスを中心にしゃぶってみる。それは自分の陰茎と似ても似つかぬ形に見えたが確かに突起はしているので、ひとみがしてくれたように、それをペロペロと舌で弾いたり、唇の間に挟んでくわえるような格好を試みた。 「ハッ、アァ……」 ひとみは顔を赤らめて見悶える。久しぶりのクンニリングスを、まさか小学生にされるとは思わなかった。それでも体は正直で、恥も外聞もなく愛液を分泌する。 理生は夢中になって舐めしゃぶる内、知らず知らず陰核の包皮を剥いていた。 「アアッ!」 直接の刺激を受け、ひとみは思わず声を上げる。その反応に驚きつつ、彼は生まれて初めて女に問うた。 「気持ちいい?」 それはひとみの受け売りであったが、期せずして彼女にやり返す結果となったわけだ。 うんうんと頷くひとみ。目を手の平で覆っている。やり場のない恥ずかしさである。 理生は勢いに乗って夢中で口唇愛撫を続けた。そういえば彼女が玉袋も舐めてくれたことを思い出し、陰核から下の方へ下りていく。こちらの方こそどう扱っていいのか分からない。それでも相手の反応を見つつ、大陰唇のひだから順番に舌を這わせていった。 「イヤァ……」 狂いそうになりながら、ひとみが囁く。それは羞恥から出た声だったが、理生は嫌がっているのかと勘違いして、大陰唇から一旦口を離した。実のところ、間違ったことをして怒られるのを恐れている彼である。代わりに、より内側の方へ向き、小陰唇の粘膜へと唇を滑らせた。 返って感度の高い部分を責められ、ひとみの興奮は一挙に高まった。小さな顔が鼻まで女陰に埋めて奉仕してくれている。 「気持ちいい?」 「き、気持ちいい」 今度は言葉に出して答える。彼女は刹那的に我を忘れて、その頭を掴み自らの股間へ押し付けた。 「フゴッ!」 ヴァギナの粘膜で鼻も口も塞がれ、息が出来なくなって、理生は横向きに逃げる。すると、彼女の濡れた土手が頬に温かかった。そこでまた、ひとみがペニスに頬ずりしていた光景を思い出す。男児は今や顔中愛液まみれでベトベトになりながら、淫乱穴の入り口でズリズリと顔面をこすった。抜けた縮れ毛がその幼い肌に貼り付く。 そうだ、竿も玉も丸呑みにするのだった。ほかに手本を知らないものだから、それが当たり前だと信じて、理生はクリトリスと陰唇を一口にカバーすることに挑戦しだした。しかし、それは困難というものだ。小さな口を目一杯に広げ、上唇を突起に引っ掛けると、辛うじて小陰唇の上部まで覆う。もがいている内に、舌は膣口をコチョコチョとほじった。 「イッ……アア……イく……!」 ひとみはとうとう降参して、小学生のクンニに屈服した。小さな頭を抑えつけたまま、さながらマスターベーションを愉しむが如き格好で、奔放に絶頂する。 理生はキョトンとした顔でアクメした彼女を見ていた。まだ女もイくことを知らない彼であった。 テーマ:エロ体験談・告白・官能小説 - ジャンル:アダルト |
「いやあ、二人のおかげで、ホント捗るな」 啓成(ひろしげ)は隆々と筋肉の盛り上がった前腕で、日光にきらめく額の汗を拭った。褒められた二人は「いやいや」などと謙遜している。彼らもまたいずれ劣らぬ筋肉の持ち主だ。三人は学生時代のラグビー仲間で、啓成の一学年先輩が次郎(じろう)、一学年後輩が義就(よしなり)。今日は啓成の引っ越しを手伝いに来ていた。 「ほぉんと。たった三人でもう片付いちゃった」 荷物をすっかり運び出した旧居から、セミロングの外はね茶髪を揺らしながら啓成の妻・厚子が出てくる。目鼻立ちのはっきりとした顔に派手なメイクを施した上、いかにも気の強そうな目力を湛えた、一種の美人である。ちなみに彼女と夫は元同級生で、次郎と義就を含め皆同じ学校に通っていた。 「恭章(やすあき)来い。新しいおうちに行くぞぉ!」 啓成は今日の為に借りたトラックの運転席に向かいながら、あと数か月で六歳になる息子・恭章を手招きした。息子は素直に駆けていき、父の太い腕にひょいっと抱え上げられて真ん中の席に納まる。助手席には次郎が乗り込んだ。トラックは定員の都合で全員一遍に乗ることが出来ない。大人の男三人は二人ずつ交代でこれまで二往復し家具を運搬してきた。運び出す荷物はこの便が最後である。 「出発進行!」 「オー!」 親子の元気な号令で、三人を乗せた車は走り出す。それを見送って、厚子と義就が屋内へ戻った。 「もう大体は掃除し終わったんだけど。あとさ、こういう……」 ガランとした家の中で、厚子はフローリングに這いつくばる。後から続く義就は、そのタイトジーンズの尻を絡みつくような視線でじっとりと眺めた。はち切れそうな程ピチピチに張った尻の表面には、くっきりとV字形の曲線が浮き出ている。彼はおもむろにそれへ近づくと、戯れに己の股間をピッタリとその谷間へ押し付けてみた。 「ちょっと、何してんの!」 驚いた厚子が咄嗟に腰を引いて逃れ、振り返る。その緩い胸元を、義就はじっと見つめた。厚子はその意味に気付いてTシャツの襟を押さえる。主張の強いGカップが深く黒い谷を覗かせていたのだ。 「相変わらず、でっけえな」 心の声をそのまま声に出す義就。あえてズケズケと品評するのも昔馴染みの気安さからだ。かつて一度は我が手中に収めた物。厚子と義就は学生当時に恋人同士であった。まだ啓成と付き合う前の話だ。 彼は今日一日ずっとムラムラしていた。久しぶりに昔の女と会ってみれば、驚く程その体型が変わっていないばかりか、年輪を重ね、人妻となりまた母親となって、むしろ当時より強烈な色香がムンムンと肌から立ち上っている。作業をして汗ばんでくればなおさらの色気だ。 朝からじっくりと盗み見てきて、義就はもう我慢の限界だった。 「あっちゃん!」 言うが早いか組み付いて、またぞろ股間を尻に押し付ける。 「キャッ!」 厚子は逃げる。床板に指を立て、這いつくばって前進する。男はそれへ覆いかぶさると、ある秘技を使った。 「ちょっと、やめて!」 たちまち苦悶の表情を浮かべ、女の口元が緩む。それは義就の得意技、押し倒しながらの全身くすぐりであった。あらかじめ弱点は心得ているのでツボを押さえるのは造作もない。甘え上手な後輩カレシは、よくこれを使ってじゃれたものだ。彼女の身もだえようは、ウィークポイントが年を経ても変わらないことを証明していた。 「ちょ、ムリムリ、ほんっと無理ってば」 多少の懐かしさも覚えつつ、厚子は苦しそうに笑いながら身をよじって逃れようとする。義就はもちろん逃すまいと押さえ、巧みに服を脱がそうとする。まずジーンズに手を掛ける。と、厚子がそこをガードしにくるので、今度はシャツをたくし上げにかかる。慌てて厚子がそちらに向かえば、改めてジーンズを。こうして、厚子の肌は徐々に剥き出しになっていった。 さあここまでくると後は簡単だ。確かに昔馴染みの油断もある。大体レ○プというのは知人によって行われるものだ。厚子も無論抵抗し続けたがそこは女の細腕。所詮男の、しかも剛腕な彼には敵いようもなかった。床に突っ伏して抑え込まれ、 「ちょぉっとぉ!」 非難も虚しく義就の勃起が厚子の背後からぶっ刺さって消える。下着を肉棒そのものでずらし、汗まみれの素肌を滑って、熱く蒸れた肉穴の奥へと、深く深く。 「スッゲ! 寝バックのマ○コ気持ちいい!」 家具もないガランとした部屋の中で重なり合う男女。強引にブラジャーごとめくり上げられ、露出した乳房がひんやりとしたフローリングの上にひしゃげる。横にはみ出たスライムのようなそれを、義就は倒れ込んだまま撫でまわした。手の平にポチャポチャした柔らかさが心地よい。そうしながら、じっとりと汗ばんだ後ろ髪の生え際に唇を寄せる。 ゾワゾワと総毛だたせて、厚子は歯を食いしばった。過去の男に情愛など無く、今は純粋に友人として見ている。夫が助っ人に彼を連れてきたのには驚いたが、吹っ切れている分素直に受け入れられたものだ。だからこそ、この仕打ちは悔しかった。何より己の脇の甘さに腹が立った。 とはいえ、事ここに至りなばもう終わるまで耐えるほかない。新居まで片道ニ十分。これまでの経験上、大体トータル一時間前後で行き来するはずだ。それまでになんとか! 夫も子 供も悲しませたくない彼女である。 ゴリゴリに固まり切った怒張が、パチュンプチュンと小さなあぶくを弾かせながら、入り口の肉壁を両脇へこんもりと盛り上げつつ、しっかりとくっ付いたまま激しく出入りする。 「たまんねえよ厚子。お前も久しぶりのチ○ポ気持ちいいだろう」 勝手な男は一人悦に入っている。黙りこくっている女にもお構いなしに、密着して腰をくねらせる。男の腹と女の背中。裸の体温が互いに伝わり合う。それが男には心地よく、女には不快に受け取られた。 「旦那のチ○ポよりいいだろ。なあ、お前オレのチ○ポ大好きだったもんな」 「(そんなわけあるか!)」 厚子はどちらの問いも一蹴したが言葉には出さなかった。ただただムカムカした。入室を許可していない男は、しかし強引に居座って室内を荒らしまわっている。例えば天井を叩き、例えば床を踏み鳴らし、その上壁に汁気を撒き散らす。 「あの頃は生でヤらせてくれなかったけど、やっぱ生気持ちいいわ」 そう言われて厚子はハッとする。案の定、彼の台詞は次の通り続いた。 「なあ、このまま中出ししていい?」 「は? テメェ、ふっざけんな!」 これには遂に厚子も声を荒らげざるを得なかった。それも若い頃のようなお里の知れる口ぶりに戻って。冷静に言えば、避妊せずに交わりだした時点で危険なのだが、それよりもコイツの吐き散らかしが体内に注がれることこそ不愉快だったのだ。 「いいじゃん、いいじゃん」 義就は笑いながら言って上体を起こした。うつ伏せの女体に騎乗するような格好となる。その体勢で尻の両肉を広げると、肉棒をくわえている膣がパックリと開いてよく見えた。フニャフニャとした尻肉を両手で持って水面のように揺らすと、汗のたまった肛門までパクパクと開閉する。彼は上からその光景を見下ろしつつ、自身を出し入れして愉しむ。挿入当初は湿り気程度だったのが、いつしか穴の内部までヌルヌルと濡れそぼっている。 「エー、ダメ?」 「外に……ていうか、早くして!」 急かしたのは終わりを促す意味だったが、相手には伝わらなかった。むしろ気分が乗ってきたと捉えたものだ。義就は厚子の腰を持ち上げると、そのまま四つん這いにさせて後ろからガシガシと腰を叩きつけた。 「ちょ……早く(終わって)」 「なんだ、まだ早く? そっか、激しく突かれるの好きだもんな」 「ちが……」 パンパン、パンパンと空の室内に響き渡る、男と女の肌がぶつかり合う音、それから豊満な乳房同士が弾け合う音。厚子の鼻腔から刹那的に甘い吐息が漏れる。女とは経験を積むほどに男が恋しくなる生き物。まして日頃は夫婦という許された関係の中でのみ体を重ねていたら、その反動でどうしてもその場に臨んで慣れた反応を示してしまうもの。恥部が濡れるのも声が漏れるのもそういう理屈だ。 義就は義就で、この久しぶりに手に入れた肉体を我が手に取り返すべく、まさに男を見せつけるべく奮闘したものだから中々に粘った。元々性には強い方だ。厚子が彼をフッたのも、実は彼の求めるしつこさとその態度の軽薄さの故である。 男女はくんずほぐれつ揉み合い、ほかに誰もいない住居で恥知らずな営みを続ける。綺麗にした床を汗まみれで転がり、二人でハアハア言いながら、我が物顔でこの家を占拠している。本来主人夫婦がするべき営み。しかし夫は既に去り、残った妻だけが頑張っている。この家で最後に作られる命は、妻と間男による婚外子となってしまうのか。 時間は刻々と流れる。体位は後背位から正常位へと移っていた。厚子は間男の手で大股開きさせられ、揺れ回る乳房も全部さらけ出している。ドスドスと上から下へ杭のように打ち付けられる男根。まだイかない。 「ンッンッ……!」 向かい合う相手の体を突き放そうともできず、厚子はしおらしく手の甲を口元に当てて眉根を寄せた。目は開けない。一つには男を見ないためで、もう一つには自分との闘いだ。女故に体が返してしまう反応を認めたくない。 そんな中、遂に恐れていた時が訪れた。外に車のエンジン音が聞こえだす。それほど長く交わっていたのか、あるいは想定より早く戻ってきたのか。とにかく厚子にはすぐに危機が分かった。義就の胸をドンドンと叩き首を横に振る。 「ムリ! もうムリ!」 「あとちょっと、もうちょっとでイくから」 「ムリだって! 終わって! 早く!」 「中で、中でいい?」 厚子は遂にヤケクソでブンブンと頷いた。 「いいから、早く終わってぇ……!」 義就はラストスパートを掛けた。玄関の外ではもう話し声がする。ひと際高く聞こえるのは恭章の可愛い声だ。それを聞きながら、父ならぬ余所者男は全部の種汁を膣内に流し込んだ。そうしながら倒れ込み、厚子に唇を重ね、無理やりそれを開くと舌をねじ込む。ネロネロと舌を絡め、最後のとどめとばかりねぶり倒す。厚子はされるがままだ。 気が気ではないスリルの中、痴穴を収縮させる厚子。肉体は桜色に染まり、少し前とは違った発汗で全身を濡らしながら肩で息をする。しかしその後の行動は速かった。彼女はすぐさま起き直って身支度を整える。 「おう、どうだ片付いたか」 息子を伴って啓成が入って来る。 「うん、まあ、大体」 そう言いかけて、厚子は慌てて手元の雑巾を取り寄せ床をさっと拭いた。先程自分が付けた背中の汗が跡になっているのを見つけたからである。彼女はそれを気取られないように早口で続けた。 「まあ、残ったとことか、あっち片付けてからまた来てやろっかな。後でまた思い出すこととかあるかもしれないし」 「そうか」 夫は特に気にすることもなく、 「しっかし、暑いな、この部屋」 と、室内に漂う独特の熱気に辟易し、シャツをつまんでパタパタとやった。その後ろで義就は涼しい顔をしていた。 |
ショートオムニバス・シリーズ 『母を犯されて』
ケース9 母・香菜 32歳 ざわめきから遠ざかった茂みの中に母娘はいた。 「全部出た?」 「うん」 香菜の問いに娘は頷く。下草と枯れ葉に水たまりが染み込んでいた。母はそれからあえて目を逸らし、パンツを上げた娘の手を引き何食わぬ顔で宴席へ戻ってゆく。 誰も気に留めることのない中、二人は元の位置に座った。ビニールシートの上には食べ散らかした弁当やつまみ。そこに頭上から降り注ぐ花びらが彩を添えている。空は青く澄み、春の風が穏やかに吹き渡る。 赤く染まった頬に心地よくそれを受けながら、香菜はつい杯を重ねた。普段の酒量は決して多くないが、元来飲めない口ではない。清々しい外気が彼女の気を後押しもする。陽気に浮かされた子 供達は、腹が膨れると走り回って遊びだし、大人達は一層話に身を入れた。 それでも二、三時間経てば退散する者が出てくる。しつこいのは酒飲みばかり。ただこの会の場合、そういう勢力の方が多かった。 さて、春の日といっても太陽が西へ傾くにつれて肌寒くなる。カーディガンの上から二の腕をさすりながら、香菜は席を立った。ここ高台の広場は見晴らしも良く、住民にとって絶好の集会場所であるが、用足しに不便なのが玉に傷だ。裏の寺にある公衆便所一択となるが、そこまで参道をはるばる上ってゆかねばならない。 階段の入り口で夫にばったりと出会った。 「トイレか?」 明け透けに言って、フラフラとよろめく。この分ではあの階段を上まで行ってはいまい。そう妻がいぶかる先から、 「その辺で済ましちゃえば」 と、彼はゲラゲラ笑った。日頃にもない粗雑さである。こういうとき、女は理不尽を感じずにいられない。切羽詰まった生理現象が尚更腹立たしくさせた。 山中はひんやりと涼しく、その中を香菜はトボトボと進む。家へ下りるよりは近い。だが上にたどり着いても空室とは限らない。じりじりする焦りもあって、彼女は低い段差で何度か躓いた。 「ちょっと飲み過ぎたかな……」 人のことをとやかく言えた立場ではないと思った。見渡せば周囲の緑は外から見るよりも深く、どこまでも覆い隠すよう。男らが出来心を起こすのも無理はない。実は香菜も娘にごねられて先程その茂みで野 小 便をさせた。寺から例年苦情が出ていることも知っている。だがこれだけの自然だ。実際は何ほどの影響があろうか。 酒で鈍った理性が彼女の脚をそそのかした。道から外れて草を踏み、ようやく身の丈を隠しおおせる位置に来た。緩んだ気持ちが急速に尿意を高める。香菜は下着を下ろし、とうとうその場にしゃがみ込んだ。 「ホッ……」 淡い背徳感が漏れてゆく。出始めると一気だ。普段意識する以上に沢山出るように感じた。 その時である。一体どこから湧いてきたのかと思う位唐突に人の影が動いた。 「えっ!」 咄嗟に身を縮こまらせる。もうこれ以上はしゃがめない程に。水流は未だ衰えない。爪先にぐっと力を込めて踏ん張る。不安定な斜面で窮屈になった筋肉が悲鳴を上げた。 「早くどっか行って!」 必死で念じる。だが、次に目を開いた時、その願いは空しくも砕け散った。 「おっ、奥さん!」 それは、下田という、顔と名前位は知っている程度な、上の年代の男性であった。やはり今日の花見に参加している。 「やあ、驚いたなあ。奥さんも野ションですか」 彼は初めこそ驚いていたものの、すぐに我が事の方が重大とばかり段取りを始めた。ズボンの前を開き、中からイチモツを取り出す。 「えっ、ちょっと!」 香菜の動揺が静まらぬ中、下田は彼女の横に立って立 小 便を始めたのだ。立っているのと座っているのと、男と女との違いはあれど、二人並んでジョロジョロとやる。 すると、そこへもう一人の酔客が現れた。大沢という中年男性だ。下田と親し気に挨拶していたが、その陰に香菜がいると知って驚いた。一瞬二人の関係を疑ったが、そうではないと知ると、 「最近は女の人も立ちションすんだねえ」 と呆れたように言い、彼もまた当たり前に小用を始めた。香菜を挟んで右隣りである。 「ちょ、ちょ、ちょっと……」 顔のすぐ横に男性の性器が並んでいる。自分の夫のだって、放 尿する場面など見たことがないのに。香菜はぐっと下を向いて出来るだけ視界にそれらが入らないようにした。 目を閉じたいがそれは出来ない。身を低くしている方が当然小水と近い位置になる。すると、男らの放つ跳ねっ返りや蒸気が香菜の脚の方へ舞ってくるが、これが気になって仕方がない。変な緊張を強いられて早くも体中が痛い。 「いやあ、大自然の中でのションベンは開放的でいいですね」 下田は呑気なことを言っている。 香菜は耳まで真っ赤にしてただ俯くだけ。悲鳴を上げることも出来ない。恨めしいのは止まらない尿だ。草や葉にぶつかってチョロチョロと流れていく音が実際以上に大きく聞こえた。 「ふう……出た出た」 そう言って先に動いたのは下田だった。香菜はまだうずくまっている。 「あれ? 奥さんまだですか」 酒で出来上がっている下田は露骨に下品である。 「ひょっとして大きい方ですか」 「違います!」 香菜は反射的に否定したが、その瞬間あれが目に入って慌てて下を向いた。彼はまだ仕舞っていなかったのである。薄暗い中で一層黒ずんで見える萎びた茄子だった。 その内に大沢も終わった。やはり気になるのは香菜の様子だ。 「早く行ってよ」 香菜は心に願ってみるが、どうしたことか二人はもたもたしている。この間抜けな場面を面白がっているのかもしれない。そう思うと、一層惨めに感じた。実は香菜、とうに終わっていたのだが、足がつって立てなかったのである。 下田はじっと見下ろしていた。露に剥かれた白い双丘が後ろ髪を引く。彼はゴクリと生唾を飲み込んだ。 「大丈夫ですか。どこか具合でも」 「だ、大丈夫ですから。早く行ってください」 この時香菜はふいにゾッとする寒気を背筋に感じた。羞恥とは異なる危険を感じたのである。それは彼女の心中をざわつかせ、体勢を崩させた。 「あっ!」 ほとんど同時に叫んで、香菜が後ろにひっくり返ろうとするところを、咄嗟に下田が後ろへ回って受け止める。 「大丈夫ですか」 「大丈夫です……」 下田が支えなければ斜面を転げ落ちてしまう。だが、香菜には感謝よりも大きい懸案があった。彼女のショートボブの後ろに、明らかに彼の股間がある。それは今しがた見た茄子とは打って変わって、太く実り切っていた。 「あの、あの、もう……」 やんわりと助けを断ろうとしたが男は離さない。それどころか一層強く密着してくる。今やすりこぎのように成長したものが、後頭部を押している。 大沢の目も爛々と輝きだしていた。彼もまた一歩、一歩とじりじり歩を詰めてくる。 「あの……ホントに、もう……」 「でも離したら転びますよ」 下田の鼻息はいつしか荒くなっていた。心臓の鼓動も早まっている。思いは違えど、それは香菜も同じだった。現場を急速に緊迫感が取り巻いた。 下田は両脇から腕を入れて香菜を助け起こす。その手は明らかに胸に触れていた。香菜の足元がよろめいたのに合わせて、男は前方の木に彼女を押し付ける。咄嗟に手を突かなかったら顔面を強かに打っただろう。 「催してきたんで……こっちの用も足しておきましょうよ」 硬いものが生白い尻に触れる。尻はビクッと痙攣して引いた。それを肉棒が追いかける。男の犯意は明白であった。 「やめてください」 助けを求めて大沢を見るがすぐに目を逸らす。彼の大きなわだかまりが目に入ったからだ。 「奥さんも尻出して誘ってたんでしょう」 「違います」 「どうせ恥ずかしいところ見られたんだから、お互いに恥ずかしいことしましょうよ」 議論の余地など端からなかった。男根は静かに入ってきた、膣に近接し互いの尿の雫をまといながら。 「イヤァッ!」 そんな悲鳴を最初の出会いで上げればよかったのだろうか。汚れるのも厭わずに逃げ出せばこんなことにはならなかったのかもしれない。そう考えてみても、今も現に彼女は声を出せずにいる。声を殺して耐えるしか出来なかった。 下田は尻を引き寄せては押し返し、あるいは自分の腰を押し出しては引いて肉棒を出し入れした。香菜は樹木にすがりつき、尻を突き出してじっと耐えている。肉棒は次第に粘液にまみれテラテラと鈍く光った。それが白い谷間から出たり入ったりしている。 それをすぐ傍で凝視しながら、大沢は自分の肉茎をゴシゴシとしごく。彼も含め三人の熱気は、山と春の冷気の中でもいや増すばかり。呼吸は入り乱れ、ジワリと汗が噴き出してくる。やがては白濁汁も噴き出した。 「うぅっ!」 「やっ、な、中は……!」 下田の終焉を悟って香菜はようやく声を上げたが、言いかけて半分以上は諦めていた。だが下田も思惑は同じだったようで、結局彼は射精の直前に抜いて尻にぶっかけた。勢いついた迸りはスカートにも沢山かかり、それ以外は尻の上にボタボタと落ちた。 彼と入れ替わりで、大沢も当たり前に“用足し”に立つ。香菜も尻を突き出して待つよりほか仕方なかった。公 衆 便 所とは不特定の者に使用を許可された便 所であるが、不特定の者の“用を足す”のに彼女の体が使われるなら、彼女こそ“公 衆 便 所”と言えるだろう。大沢はその道理を証するがごとく、使用済みの便器に男根を突き入れた。 やることと言えば同じく出し入れである。香菜は入れられる時に「グッ」と歯を食いしばり、出される時に「ハッ」と口を開けて眉根を寄せた。彼女はこらえていた。が、こらえる前に飲酒が過ぎたようだ。 「アァッ!」 と切なく啼いた。その直後に大沢も気付いて思わず離れる。バシャバシャと二人の間に水しぶきが起こった。去就を迷っていた下田も近寄って来る。香菜はまた漏らしていた。 「またオ シ ッ コして、しょうがないなあ」 「ごめんなさい……」 なぜ謝罪したのかを当人は自覚していない。大沢も意に介さず、下腹部をびしょ濡れにしたまま再突入する。 ちょうどその頃、少し離れた草陰で彼らの様子を覗き見している者がいた。浅沼という少年である。あらかたの子 供は家に帰ってしまったが、酔っ払い家族の子は一部居残っていた。彼はほかの子との遊びにもいい加減飽き、ふと何気なく山の方へ入ってみた。そこで思いもかけない場面に遭遇したのである。 彼は自分のペニスを握り締めながら、まんじりともせずに現場を見ていた。異様な興奮がその身を包み、既に一度射精している。それへまた思いがけない珍客がやってきた。 「どうしたの?」 見れば幼い女の子。あっと思って、咄嗟に浅沼は右手で彼女の口を塞いだ。あまり慌てていたので精液まみれの手の平だった。彼女こそ香菜の娘であることを彼は知っていたのだ。 娘はびっくりして暴れ出す。浅沼はズボンを上げるのも後回しにして彼女を抑えつけた。それは彼なりの優しさだった。今の今、母親で搾り出した精液を娘の口に付けてさえ、守らねばならない捻じれた優しさだ。 母は輪姦されていた。その事実を隠してやりたい。 そんな気遣いも露知らず、大沢は香菜の膣内に子種汁を注ぎ込んだ。 「ア……ッ!」 香菜は愁眉を寄せて体の芯に熱い汁を感じる。そのしばらく後で、今度は別の汁が怒涛のごとく流れ込んできた。 「こうやって洗い流したら妊娠しないから」 大沢は膣の中で小 便していた。 「イヤァッ!」 さすがに敵わぬと身もだえする香菜だが、大沢はそれを許さじと抑えつけ、隙間なく密着して尿を注ぎ込む。当然穴の中に行き場はなく、それが溢れて香菜の脚を伝ってチョロチョロと滝のように流れた。 すると、それに対抗するかのように、今度は香菜がまた漏らし始めた。既に大沢の栓が抜かれ、ガニ股に開いた脚の間からジャージャーと垂れ流す。 それが終わってへたり込もうとするのを下田が受け止め、待ってましたとばかり海綿体を接続する。 「お行儀の悪い子には、お仕置きしないと」 彼も大沢に倣って、膣 内 放 尿をした。これでは文字通り、香菜の膣は便器である。 「すごいことしてる!」 浅沼はもう辛抱たまらんとばかり右手でペニスをしごき立てた。娘を抱きながら、非情にも母親でオナニーする。シコシコという振動が無垢な少 女に伝わろうとも関係ない。最初は持ち替えた左手でかろうじて彼女を押さえていたが、とうとうそれも及ばなくなった。 「ママー!」 娘は飛び出した。男達は脱兎のごとく逃げ出していく。余談だが、不慣れな山道を酔いどれが走ったために、下田は足を、大沢は腕を骨折する大怪我を負ったという。 「ママもここでオ シ ッ コしてたの?」 娘は屈託ない笑顔で尋ねた。母は水たまりの中で力なく笑い返した。 〈おわり〉 |
「なんか、いっぱい来たっぽいけど?」 脱衣所の騒がしさを聞いて、慶介が大人達の顔を見回した。ちょうど自分の番を迎えようという時だったが、思わず手を止めて。 「ああ、年寄り連中の朝風呂だろ。タダで入れるんだよ」 矢板が答えてやった。 「マズいんじゃねえの?」 「何が?」 彼らの会話が終わらぬうちに、さっそく客達は入ってきた。男が二人、女が三人の老人達だ。 「あれまあ珍しい!」 「先客がいるじゃないの」 彼らが驚くのも無理はない。一番風呂でないのは初めてのことだったのだ。 「まあ、若い人がこんなに」 混浴だから男女が交じるのは普通だが、年若い者と入るのはかつてないことである。年寄り達は嬉しがり、先客に興味津々。特に少年達には質問責めで、問われる方はたじたじとなった。 「こっちの人はエラいベッピンさんじゃのお」 同じく有紀もまた注目を集めた。 「はて、どっかで見たことあるような……」 「すんごい、お尻みたいなお乳!」 色々と話しかけられるも例によって彼女はぼんやりして無反応。 「大丈夫? のぼせてるんじゃないかしら」 「いやいや、実はね……」 鎌先が横から口を出した。 「この奥さん、どうしようもない助平でね。この混浴にも男漁りに来てるんですよ」 突拍子もない話に聞き入る一同。ここぞとばかりに語る鎌先。 「実は今朝もね、我々揃いも揃って搾り取られまして。ね? 有紀さん」 「へ?」 有紀は間抜けな返事をした。新しい客が来たことも、自分が見つめられていることも分かっているが、全く判断力が働かない。 鎌先は論より証拠とばかり彼女の背後に回るやゴソゴソと水中で何かやった後、むんずとその乳房を鷲掴みにし、それを持ち上げる形で彼女の身ごと浴槽のへりへ上がった。 「ウウッ!」 胸の突っ張りに耐え呻く有紀。他方、一同は驚嘆の声を上げた。 「おおっ!」 「まあっ!」 「んんっ、これは!」 水しぶきの中から現れた男女の肉体は、互いの性器でガッチリと結合されていた。 「ズッポリ入っとるでないの!」 「これ、よう見てみい、ケツじゃ。ケツに挿しとる!」 ただでさえ面食らう光景なのに、その上イレギュラーな性交とあって、老人らは目を丸くしてさらに驚いた。 こういう場合、男ならまだしも女の中には顔をしかめる者もいようが、三人の老婆達は全く動じる様子もなく、あけすけな下品さでゲラゲラと笑っていた。その内の一人があることに気付いて指をさす。 「トクさん、あんたほれ!」 指摘された方、白久という老人は中腰になって局部に見入っていたが、その陰茎は硬く持ち上がり出していた。それを見つけて、また老婆らは手を叩いて喜ぶ。 「わしもじゃ、ほれ!」 もう一人の老爺、姥子は自ら立ち上がって勃起を見せつけた。ワーワーと昔の女子達が囃す。子宝温泉の効能はてき面とばかり、年齢に似つかわしくない硬度であった。 「こんなエエおなご見たら、たまらんわ」 「どうぞ、お試しなさいよ」 鎌先が勝手に許可を与えて、肉びらを開いてみせた。 「ええのんか?」 「いいですよいいですよ。このどスケベマンコ、チンポ欲しくて仕方ないんだから。どうかここは人助けだと思って慰めてやって」 「そういうことなら……」 姥子は用意された収納孔へ、いきり立つ肉棒をはめ込んでいく。熱い肉にくるまれる時には、さっきよりもっと若々しく角度を付けていた。この期に及んでまた見ず知らずの男性が有紀の身を貫く。 「そういえば、これ二本も入って」 はめてから男は気が付く。当たり前に入れてはみたが、長年の人生でも初めてだ。だが、有紀にはこれが正常運転。出会って数分の交尾も含めて。 「ほら、こっちの口も空いてますよ。どうぞ、食べさせてやって下さい」 白久は導かれるままに口腔へ肉茎を挿した。口の中でますます膨らみを増す。 「まあ! 三本も!」 ギャラリーは一層喜んだ。セックスは娯楽である。言葉も知識も必要としない、最も古典的な人類共通の愉しみ。一番簡単に人を笑顔にする。 年寄り達はまるで青春時代を取り戻したかのように生き生きと性を謳歌した。白久は有紀の頭を掴んで自ら出し入れし、姥子は腰の振りをよどみなく繰り返した。 「こんなベッピンさんと腰を使えるなんて」 剛直は隆々、白い泡立ちをまぶして光り輝く。姥子は傍で見守る中 学 生よりも無邪気に性の階段を一目散に駆け上った。 「ああっ!」 体の芯から飛び出した精子が、恍惚となる彼の性具から解き放たれる。生気そのものを放出したかのごとき様相だ。胸に沈み込んで、残りの汁まで全部出す。 休む間もなくして、白久と場所を替わった。 「久しぶりだ」 感慨深げに白久は述べた。挿入と同時に湯に浸かった時のような吐息が出る。温く包まれるのは芯棒だけながら、全身がカッカと火照ってくる。思い出以上の快感だった。 打ち下ろされる玉袋がキューッと引き締まっていくのを見ていると、観客の老婆達も段々悶々としだした。発情は連鎖するもの。手近の少年に手を出しはじめる。 祥吾は股間を明らかにまさぐられ困惑していた。相手は彼のストライクゾーンよりかなり上へ外れていたし、何発も出した後だから余計冷めていた。それなのにコチョコチョとペニスを転がされれば、惰性的に勃起してしまう。 「ウフフフフ……」 老婆は不敵な笑みを浮かべた。この時、雅也も別の者から同様の被害に遭っていた。やはり反射的に種付け軌道に入ってしまう。年の功の手練手管もあって、不本意ながら気持ちいい。 もしもこの時袋田が呼びにこなかったら、このまま襲われていたかもしれない。 「先に来たお客さん達、そろそろ上がってください」 ツアー客でも呼ぶような装いで招集されると、真っ先に竜二が立って応じた。その肉茎はビンビンである。実は彼もイタズラされていたのだ。 結局白久と鎌先が打ち上げてすぐに有紀らは風呂を上がることになった。老婆達は恨めしそうに若い勃起群を見送る。 「お姉ちゃん、またおいでよ」 先端から粘り汁を滴らせつつ、白久が去り行く背中に呼びかけた。有紀の割れ目から彼の残り汁がこぼれ、それを踏んだ足がピチャピチャと鳴った。 〈つづく〉 〈現在の位置関係〉 ▼大浴場 有紀、鎌先、矢板、慶介、浩樹、竜二、松倉、七里川、祥吾、雅也、鈴木、比嘉、浪岡 ▼客室 金光 ▼館内 袋田 ▼バス 藪塚 ▼電車移動 前原 ▼帰宅 恵太、優斗、豊、聡、翼、清美、瑞穂、佳彦、村本、猪瀬、舛添、島田、服部、花村、羽根沢、森岳、沼尻、高橋、小林、俊之、克弘 〈輪姦記録〉 挿入男根:37本 射精回数:161発 (膣80・口23・尻41・乳7・顔8・髪1・外1) |
「ンヴォオアー……ッ!」 有紀は呻く、口かせである球体の隙間からダラダラ、ダラダラと唾を垂らして。身をよじってみるが、思い通りに体を制御できない。今更ながらに、彼女は両手を拘束されていることを意識した。 縄目が手首に食い込んで肌を赤く染める。突き出さざるをえない乳房が肩を揺する度にプルンプルンと弾み、その稜線へ落ちたよだれを、突端からツーッと滴らせた。それが何滴にも及び、足元の床を濡らす。フラフラと不安定な足は、そのぬめりを何度も踏みしめた。 金光がこちらを見ている。己の妻が全裸で縛られ、衆人の好奇の目にさらされているのを見ている。マスクのおかげでこちらの表情までは悟られないが、黒目をギョロリと覗かせれば、確かに彼の姿を捉えられた。彼女の目はまるでいきり立った暴れ馬のように粗野な印象を鑑賞者に与えるものだった。 そういった印象は、彼と初めて会った時、それは見合いの席だったが、むしろ有紀の方が感じたものだ。当時四十を超えたばかりだったはずの彼だが、酒太りの出っ腹、黒ずんだ顔色、脂ぎった頭髪のせいで、実年齢以上に老けて見えた。おまけに無遠慮に大声で話す。威圧感。 結婚前はОL勤めをしていた有紀。勤め先である会社の部長は、その頃五十代だったが、ちょうどそれ位な貫禄はあった。ただその上司と異なったのは、金光の方が自信に満ち満ちていた点である。 それが何に裏打ちされたものかは、程なくして分かった。ひとえに財産だ。権力者としてこの町を支配し、幼少期からわがまま放題に育ってきた。彼の言い分が通らなかったことはなく、有紀の身も何らの支障なく手に入れた。見合いとは形式上のこと、実際には“指名”だったのである。 「さあ、御開帳です」 がっしりと両脇から抑えつけられ、床に尻もちをつかされてМ字型に開脚させられる。傍目には抵抗らしい抵抗もせずに従ったかに見えた。それ程彼女の腕力が弱まり、彼我の差が圧倒的だったからである。 「ほお」 じっとりと粘っこい目線を局部へ注ぐ客の中に、もちろん金光もいた。こんな対面の仕方を、あの見合いの席で一体誰が想像しえただろうか。花嫁がいずれ舞台上で股間の割れ目を見せびらかすようになるなんて。もし知っていたら、婚約は取りやめになったろうか。 グッ、グッと一層の力が込められ、両腿がほとんど百八十度に近く広げられていく。いまや縮れ毛の茂みはおろか、それに守られるべき秘所も白日の下にさらされていく。 「フゥー……フゴォー……!」 このまま出産でもしそうな程に鼻息を荒げ、必死に視線だけは逃す有紀。正体がバレるのも時間の問題だ、そう思った。 しかし、予期に反し、夫から異議の申し立ては出ない。まるでオークションに出品された商品の品定めでもするかのように、ただじっくりと肉体を凝視するのみだ。 「(ああ、そういえば、そういう人だった)」 心の片隅で有紀は思い出していた。初対面の時からそうだったと。相手に与える自分の印象には頓着せず、ただ一方的に相手だけを批評するような態度。それは、ただ相手の外観を値踏みするものであり、ちょうど今みたようなことで、彼の目線は、例えば檻の外から動物を眺めるようなデリカシーの無さであり、第一印象で直ちに嫌悪感を抱いたものだ。 後に分かったことであるが、金光は有紀にというよりも、その肉体に興味があったのである。その意味で、実は有紀が結婚相手でなくてもよかった。彼女が眼鏡に適う容姿をしていたからたまたま合格だったのだ。 無論、金光の当主に相応しい、最低限度の氏素性は必要とされる。有紀は、その点問題なかった。彼女の実家、高輪家は、かつてこの町を含む周辺一帯に影響を及ぼす程の名家であった。しかし、時代の流れには逆らえず、また事業の失敗も重なって没落の一途をたどっていた。そこへ救いの手を差し伸べたのが金光家で、その対価として彼女はいわば買われたのである。 一方で、金光家は歴史が浅い。金光の初代、すなわち現当主の祖父は元々この国の生まれではなく、それが戦後のどさくさに紛れて居座り、ならず者を集めては徒党を組んで、闇市、賭博、違法薬物の売買などの裏稼業で荒稼ぎして闇のシンジケートを形成、いつの間にか地域で隠然たる勢力を築くに至った。その後は帰化し、一子は政界に進出。さらにその子が当代、すなわち三代目というわけである。要するに成り上がりだ。 だからこそ地場の旧家と結びつきを強めて、という見立てが成り立たないではないが、潤沢に資金があり、地位も固めた今となってはその必要性は低い。よって、有紀を選んだのは、若さと美貌、なかんずくその豊満な乳房という、純粋に金光の趣味によるものである。 「おや、なんだい、もうビショビショじゃないか」 客席から目ざとい指摘が飛ぶ。開かれた股間はパックリと殻を開いた浜焼きのハマグリの如くにみずみずしかった。塩気と汁気をふんだんに湛え、ふっくらと盛り上がった身もジューシーで。そこへ舞台照明がテラテラと反射するものだから、なおさら湿り気が目立つ。湯気すら上がっていそうだ。 「おやおや、ほんとですねえ。マゾッ気があり過ぎて、感じちゃったのかな?」 司会者は一旦そう受けたが、男優の指によって貝の身の中まで押し広げられれば、さすがに不自然な程の汁が溢れ出たので誤魔化し切れず、 「いやあ、実はですね、ヒカルちゃん、今日も朝からお店に出ておりまして、つい先程までもサービスをしておりましたので――」 と、とうとう言い訳に出た。 それを聞いた金光は皮肉ったらしく笑う。 「ガハハ、とんだ人妻だな、朝から風俗とは。旦那は何やってる」 取り巻きの舛添と猪瀬も、“ほんとだ”と、手を打って同調した。 事情を知っている者らは、別の意味でほくそ笑む。舞台上では高橋が、 「(旦那はオメーだよ、バーカ)」 と、勝ち誇って唇を歪めた。そうして、彼の妻の恥部を、その緩んだ恥肉のひだをさらに拡張するが如く引っ張って、グチョグチョと派手な音を鳴らして聞かせた。ほんの十分も経たぬ前に中出しされた精液が、その音の主たる成分なのは言うまでもない。 ライトに照らされて、内部まであからさまにさらされた恥穴は、ジリジリと焼けるような熱を持つ。縮れ毛も焦げるかという程に。それは舞台照明のせいばかりではない。産婦人科でもあるまいに、ここまでまじまじと性器が他人に見つめられることはないわけだ。本来なら夫や恋人しか知らない部分なのである。 ちなみに、金光はクンニリングスをしたことがないし、出産にも立ち会っていないから、妻のそこをここまで確認したのは初めてであった。 「当店きっての大人気嬢ヒカルちゃん。今夜はお客様達だけに特別サービスで急遽駆け付けたのでございます」 開き直った司会者が、逆に恩着せがましくアピールしだす。かかる“大人気”の実態は、真相を知らぬ者には到底想像し得ない内容だ。 すると、その一端を垣間見せるが如く、高橋はさらに有紀をそっくり返した。股を開いたままで後ろへ倒れる姿勢となり、陰唇の下、すなわち尻の方まで見えるようになる。 「んん?」 客らはすぐにその部分の異変に気付いた。暗に想定していた形と違っていたからである、肛門が。それもそのはず、そこはもはや排泄口ではなく、精液の注入口に変貌しているのだ。かれこれ十本以上もの太い肉棒を突っ込まれれば、もう元の形には戻らない。 「フホオォ……」 尻性器の人妻は、観念してため息をついた。のけ反ったことで視線が天井を向く。顔を客席へ向けないだけ、心理的に楽だった。だが、その安堵を見透かしたように、高橋の手が後ろから頭を持ち上げる。結局、尻穴を見せながら顔も見せないといけなくなった。“これがわたしの犯され肛門です”とばかりに。 「なんとなんと、どスケベな奥様はお尻の方もイケる口でございまして――」 鎌先の解説を聞いて、驚きとも呆れともつかぬ感嘆の声が巻き起こる。 そんな中、高橋が己の下着をずらしにかかった。たちまち隆々とした勃起が露わになる。彼には羞恥も遠慮もない。覆面の下でニヤニヤと笑っている。 客からすれば男のヌードなどに興味はないが、この場合特別な展開があろうことは明らかなだけに、皆固唾を飲んで見守っていた。一瞬はシンと静まり返った程だ。 覆面男高橋は女の背後からその両腿に手をかけて抱え上げた。ちょうど、いきり立った男根が彼女の股間下に位置する高さまで。後は彼の先端がどちらの穴に収まるか、それだけが問題だった。 〈つづく〉 〈現在の位置関係〉 ▼大広間 有紀、金光、花村、猪瀬、舛添、村本、藪塚、前原、鎌先、高橋、慶介 ▼舞台袖 島田、浩樹 ▼控室 竜二、鈴木、小林 ▼廊下 佳彦、比嘉、服部、祥吾、雅也、矢板、羽根沢、森岳、沼尻、浪岡、松倉、七里川、袋田 ▼帰宅 俊之、克弘、恵太、優斗、豊、聡、翼、清美、瑞穂 〈輪姦記録〉 挿入男根:30本 射精回数:89発 (膣53・口16・尻12・乳5・顔1・髪1・外1) |
この企画は高橋と鎌先が立ち上げたものである。金光への憤懣いまだやるかたなき高橋は、なんとかしてこの憎き仇にもう一泡吹かせようと企んでいた。夫と同じ館内にて妻を寝取る、それだけでは飽き足らなかったのである。そこでまず考え付いたのが、金光のごく近くまで、例えば部屋の扉の前まで行って妻を犯すというものだった。 この考えを聞いて、 「それだったら、こういうのはどうです?」 と更なる提案をしたのが鎌先である。彼が以前にローションを取り出したポシェットには、そのほかの遊び道具乃至は仕事道具が入っていたが、その中から、今度はレスラー向けのマスクを取り出したのだ。 また、彼はオレンジ色のロープも取り出した。それが今、舞台上の女の腕を後ろ手に縛っているものである。 「おいおい、そんなことをして……」 トントン拍子に計画が進んでいくことに焦る島田。普通自分の妻が目の前に出てきて気づかないなんてことがあるだろうか、と。 「いやあ、意外と分からないもんですよ」 とは鎌先。酔っていればなおさらのこと、顔が見えないだけで同定出来ないものだと、何やら経験則から導き出した答えらしく言い切った。確かに、妻がそんなことになっているなんて、社会通念上予見し得る可能性はなさそうだが。 他方、露見しても構わないじゃないか、というのが高橋の意見で、彼としては、その場合に金光がどう出るか見ものだという。むしろ、事実を知らしめてこそ復讐の完了だとの見解だ。 「そんな無茶苦茶な……」 島田はなおも戸惑ったが、彼に同調する者は生憎いなかった。腹心と思われた鈴木ですら高橋の意見に傾いている様子だ。長丁場に及び、さらには有紀に対する感情も変化していく中で、皆の思考が飽和状態になっていた為もあったろう。島田自体、何に拘って悩んでいるのか、段々分からなくなってきた。 「ヤベえ、それスゲーじゃん」 楽観論者の不良少年らには元より否やはない。計画が固まっていくに従って、どんどんと興奮の度を増していった。 結局、松倉、七里川、浪岡がそれぞれの番を終えた段階で輪姦は一時休止となり、慰み女は件の覆面をかぶせられ、ボール状の口枷をはめられることとなった。口枷は万が一彼女が余計なことを口走った場合の保険であり、且つ鎌先のSM嗜好を満たす装置である。 有紀はそのまま囚人よろしく護送されていく。この間、彼女の意見が聴取された機会は一度もない。今まで通り当然に、可否の権限はなかった。人格を顧みられないというその意味で、囚人というよりはむしろ家畜といった方が適切かもしれない。縄で引っ張られ、歩かされる様子は、実際競りに引き出される雌牛のようだった。その豊満な乳が余計にその見立てを助長する。 一行は、先行した鎌先、それに呼び出された袋田の手引きで、ゾロゾロと揃って宴会場の外まで移動した。大広間はせいぜい五十名程が入れる規模のものだが、一丁前に舞台を備えており、下手のみとはいえ袖もある。さらには、その袖の奥に控室を想定した小部屋も付属していた。まずはそこへ入る。 「狭いなあ」 思わず高橋がそう呟いた程、小部屋は狭かった。本来の部屋の規模もさることながら、段ボール箱やら何やらが積み上げられている為、余計である。折角壁面に取り付けてある鏡も、その荷物の影となって覗き見ることが出来ない。 「全然使わないんでねえ」 袋田が小声で言い訳した。元々は先代オーナーの趣味でしつらえられた舞台だが、その存命中こそ素人芝居やカラオケ大会に利用されたものの、いつしか利用者もなくなり、控室に至っては今やすっかり物置と化していた。 ここまで付いてきた者達も、到底全員入れないので、主役の有紀、司会進行の鎌先、そして高橋だけが入った。それでもギュウギュウ詰めである。他の者らは手持無沙汰に廊下に屯する。 と、そこを割って、矢板が入って行った。入れ替わる形で高橋が押し出される。矢板はどこからか持ってきた濡れタオルで有紀の体を拭いていった。一応客前に出るのだから、と気を回したものだ。もっとも、あくまで簡略にであり、使い込まれた排泄穴なぞは奥まで綺麗に出来なかった。だから、直前に注がれた七里川や松倉の吐き散らかしは股間の奥に満たしたままで出演しなければならなかった。 間もなくして、鎌先の呼び込みに続き、有紀は千鳥足で舞台へ上がった。ただ連れられるがまま、訳も分からずである。実のところ、舞台の上に乗せられてもまだ何が起こっているのか理解出来ないでいた。 「――さあ、まずは身体測定と参りましょう」 鎌先の進行に応じ、渡されたメジャーを高橋が助手らしく有紀の体にあてがっていく。 「ええ……バストが……101センチ!」 “おお~!”と感嘆とも呆れともとれるどよめきが客席で起こる。続けざまに、“ウエスト57センチ”“ヒップ99センチ”と発表されたが、やはり最初の反応が一番大きかった。 「AV女優かよ」 花村が例えると、周囲から笑いが漏れた。先程鎌先はグラビアアイドルを引き合いに出したが、裸で人前に立つ様を表現するには、花村の方がより現実に即していた。 鎌先はアンダーバストも計測。その値は66センチであった為、形式的計算で“Kカップ”であると発表した。その時は再び客席がどよめいた。 「“K”っていうとなんだい、そんなサイズがあるのかい」 と猪瀬が口走れば、 「いやあ、でも実際あの大きさはただ事じゃありませんよ」 と舛添が応じる。二人に共通しているのは、その鼻の下がすっかり伸びている点だった。 「ほんとにAVみたいな体型ですよ、ねえ?」 手を打って、花村が金光に笑いかける。 「ああ」 金光はそれへ曖昧に応じながら、隣で藪塚が、“A、B、C……”と歌いながら指を折って数えているのを苦笑しながら見ていた。金光がさほど驚嘆しないのは、いつも身近に見ているものがあるからだった…… 「なんとご立派なボディをお持ちの奥様でしょうか」 鎌先がそう語る中、高橋は“奥様”の背後に回って、その出っ張った塊をむんずと鷲掴んで持ち上げる。 「ああ、しかもなんということでしょう。Kカップの先から白いお汁が漏れております!」 「んん~?」 実況の声を聞き、金光が眉間に皺寄せて首を前に出す。 「母乳です! ミルクです! これは驚きました。ミルクの出そうなお乳と言おうとしていたら、本当に出てしまいました」 確かに乳首からは母乳が出ていた。ただ、勢いよく前に飛んだというよりは、乳房の輪郭に沿って真下へ滴り落ちたと言った方が良く、その線もか細かったので客席からは見えづらかった。 それを鋭敏に察知した司会者が、客へ呼びかける。 「さあさあ、どうぞ、皆様もっと前へいらして下さい。どうぞ、もっと近くで見て頂いて構いませんよ」 誘いを受けて、皆膳を離れて舞台に近づく。中でも村本がいち早く動いた。彼はこのショーが始まってからというもの、それ以前とは一転して口数が少なくなっている。いつもなら、権力者を最優先で盛り立てる彼なのに。 客が近づいてきたので、見えてはまずいと焦った島田が袖から控室まで下がった。それが急だったので、後ろにいた連中がもう少しで声を上げそうになる。出演者が舞台に出た後、後続の者らが順次控室から舞台袖へと進んでいたのである。 高橋はそれに気づかず、マスクの中では別の意味でニヤニヤ笑いながら、夫へ妻の乳搾りを見せつけた。かなり力を込めて揉んだので、呆けた女も痛がる程だった。 「ウッ、ウウッ……」 辛そうにする覆面女。だがその声は空間に広がらず、ボールギャグの隙間からよだれを垂らすだけだった。 「おおっと、奥さん見られて興奮しているんでしょうか。乳首がビンビンに起っております」 鎌先は当人の本心を知ってか知らずか、勝手な実況を続ける。それは高橋が金光を横目で見ながら、乳頭を口いっぱい吸い込んだ際にも同様だった。 「“ボインは赤ちゃんの為にある”と先人は申しました。それがどうでしょう。今や、赤ちゃんの為のミルクが、よその男に吸われております。なんと破廉恥なママさんでしょうか」 客達はくさいセリフに苦笑いしながらも、男に乳房をなぶられる覆面母を身を乗り出して凝視した。 と、ここで下手からもう一人の覆面男が登場した。覆面は三枚セットで用意されていたのである。今度の男も、やはりパンツ一丁。その正体は慶介だった。 「さあ、ここでタッグマッチです。いや競争でしょうか。Kカップの爆乳大玉転がしです」 今日の運動会が頭に残っていたのであろう、鎌先の口からとっさにそんな例えが出た。これは他の者にもイメージしやすいものだった。 「上手い事言うねえ」 「こんな大玉転がしだったらやりたいねえ」 と、概ね好評である。 二人の頭を胸にぶら下げる有紀。まさに自分が“金光有紀”であるという自覚を取り戻したのはその時だった。彼女は心まで覆面をかぶったが如く、正体不明の境地だったのである。 「(これは……何?)」 ゆっくりと意識が頭をもたげてくる。ちょうど昂りの波が下降していくのと反比例していた。 「(何を……?)」 両の瞳が見知った顔を捉えて離さない。さっきから視界に収めてはいたし、それが誰かも認識はしていた。 「(これは……おかしい……)」 彼女はようやっと現実の異常さに気が付いた。さながらメモリを使い過ぎたコンピュータの如く、計算処理が遅くなっているのが今の彼女なのだ。 「(これは、おかしい!)」 遂に処理が追いついた。彼女は確信した。 〈つづく〉 〈現在の位置関係〉 ▼大広間 有紀、金光、花村、猪瀬、舛添、村本、藪塚、前原、鎌先、高橋、慶介 ▼舞台袖 島田、浩樹 ▼控室 竜二、鈴木、小林 ▼廊下 佳彦、比嘉、服部、祥吾、雅也、矢板、羽根沢、森岳、沼尻、浪岡、松倉、七里川、袋田 ▼帰宅 俊之、克弘、恵太、優斗、豊、聡、翼、清美、瑞穂 〈輪姦記録〉 挿入男根:30本 射精回数:89発 (膣53・口16・尻12・乳5・顔1・髪1・外1) |
* 部屋を出ながら、慶介は服部に聞いた。 「でも、こんなんで上手くいくんすかね」 「いくさ。いかせる」 服部は短く答えた。その横顔はこれまでの大らかさから一転、冷たい無表情だったので、さしもの不良少年もゾッとする程だった。この町の連帯意識は、その規模の狭さ故もあって強く、それはある種の閉鎖的闇にも通ずるもので、慶介は大人達が作るその深淵を垣間見たような気がした。 見張り役の比嘉が顎を引いて合図する。服部は頷き返すと、一人で部屋に入った。不良ら三人は外で待つ。比嘉は別の用事を済ませに立ち去った。 * 「ほおら、奥さん、残ってるやつも全部ひり出しなよ」 根元まで入った沼尻の中指がグリングリンと、右回転、左回転を繰り返す。しかし、中からはシャバシャバの液体が少し漏れ出た程度だった。 「さっきブリブリと、かなりやったからなあ。もう出尽くしたか」 鎌先がほくそ笑んで自分も指を立てる。これは沼尻に、代われ、という意図で出したものだったが、彼が引かないので、脇から無理矢理ねじ込んだものである。男二人の指が、すぼんだ皺の芯でうごめく。 「ハッアッウッ!」 のけ反った目の前に火花が散ったようで、有紀は中空に熱気を逃がした。その開いた口からよだれ、否や胃液が垂れて滴る。吐き気を催しても、今は何も出ぬようだ。 「もうスッカラカンみたいだな」 彼女の横顔を見て、鎌先は目を細めた。望み通りの具合に仕上がったものだ、と。 果たして、その穴は完全に人手に渡っていた。かつては肉棒にてくり貫かれ、今は二人から指でほじくり回されている。もはや排泄すら自分の意思では許されず、ひたすら性交の用に供するべく、いや男共の一方的性のはけ口の為に開発された穴だ。ここに男らが性を吐き出す、いわば排泄する穴ではなく排泄される穴になったわけだ。 と、その時、入り口から声が掛かった。 「金光さん、大丈夫?」 それは、先程の女教師だった。彼女がまた義務としての博愛精神を発揮して、有紀の身を案じに来たのだ。 「電気位点けなさいよ」 口の中でゴニョゴニョ言いながら灯りを点ける。 鎌先と沼尻は目を見合わせた。しかし、指の作業は止めない。事ここに至りなば、露見まで待ったなしである。ある種の諦めと、一方でヒリヒリするような緊張感が彼らを焚き付けていた。有紀がただ一言助けを求めれば事態は収束に向かい得る。だが彼女には今どうしていいかが分からなかった。 ブ、ブブブ……返事の代わりに、尻穴が空気を漏らす。 「う……」 女教師は眉間に縦皺を寄せた。彼女はまさか夢にも思わない、肘や肩のぶつかり合う狭いシャワー室で、一人の全裸女が、着衣の男二人に挟まれ、肛門をほじくられているとは。ただ腹の具合が悪い女がそこにいるだけとしか。 男らの指は、肉棒経験後もなお慎ましいおちょぼ口を左右に引っ張り広げる。淵に引っかかる指は、いつしか各二本になった。計四本の節くれだった指が、グニグニと柔穴をほぐす。 沼尻はもう片方の手で尻たぶを撫で揺すった。電灯を反射する白い脂肪から、ピチャピチャ音を鳴らして水滴が彼の足元に落ちる。男らはジャージの長ズボンを裾からまくり上げて脛を出し、足元は裸足であった。 それら六本の足を、ちょっと覗けば外からも見ることが出来る。だがしかし、教師はそれが見える位置まで近寄らなかった。さっき耳にした“ブブブ”が、彼女の足を止めさせたのである。 「着替え、ここに置いておきますからね」 そう言って、部屋の入り口に置き場を求める。さしもの博愛精神もここまでの介護サービスがやっとだった。それでも尽くした方だと思っている、日頃の印象も良くない、その上大それた粗相をした保護者に対してなら。これが生徒なら別なのだが。 とは言え、全くの放置というわけにもいかない。 「ほんとに大丈夫ですか」 一応の用事は済んだが、去り際にもう一度聞く。まだ返事を聞いていないのだ。シャワーは止まっているし、聞こえないこともあるまい。彼女は耳をそばだてた。すると、何やらピチャピチャ、あるいはクチュクチュいうような音が聞こえる。体を洗っているのか。それと同時に、 「ハ……」 と、微かながら有紀の声がした。これが返事か、とても明瞭ではない。だが女教師は、もうこれ以上追及しようとは思わなかった。思えば、あれだけの恥をかいた後なのだ、通常の神経ならいたたまれないだろう。これ以上の会話は、苛めのような気がした。 「着てらした物、ここにビニール袋置いておきますから入れて下さい。わたし、職員室に居ますから、終わったら声掛けて下さいね」 最低限の連絡事項を伝える。ちょうどそのタイミングで、 「ン……イ……!」 と、声が聞こえた。苦しそうではある。女教師は、しかし、もうこれを返答と受け取ることにした。実のところ、これ以上かかずらいたくない気分もあった。なんとなくながら、この人と関わることは得策でないと、何か不穏なものを感じたのだ。 果たして、その勘は正しかった。実はその間、有紀の尻性器には男根が突き挿さっていたのである。指のみに飽き足らず、沼尻がとうとう本格的に性交を始めたのだ。挿入の瞬間、声にこそ出さないが、彼はうっとりと、まるで湯にでも浸かるかのように恍惚の表情を浮かべた。相棒へのアピールである。 鎌先もまたニヤニヤと笑って、彼の方は前の穴をまさぐり出した。縮れ毛の茂みに割れ目を見つけると、肉びらをめくって中身を引き出さんばかりに内部を掻く。クチャクチャ、ヌチャヌチャと音が鳴って、性毛を伝い水滴が垂れた。 そんな彼が、指に換えて自身の抜き身を挿すのに時間は掛からなかった。個室内で立ったまま、前後からの挟み撃ち。なんのことはない、女教師が心配して話しかけていたのは、膣と肛門に男根を入れられた、犯され保護者だったのである。彼女が聞いたのは、輪姦中の荒々しい吐息だったのだ。 そうと知らない彼女は、 「もし体調が悪いんだったら、保健室で横になってもいいんですからね」 憐みの気持ちで、去り際にそう言った。すると、またしても、ブブブ、ブーという返事。彼女は顔をしかめて立ち去った。 「行ったか」 クスクスと笑いながら、沼尻が囁く。その手には、背中越しにがっしりと乳房が握られていた。隙間からは乳汁が流れている。 危機が去ったと見るや、彼はたがが外れたように激しく腰を打ち付け出した。皺の収縮が伸びて、おちょぼ口が彼をむっちりと包み込みしゃぶり上げる。 「これこれ! このケツマンコがたまんねえ」 ヌメヌメした汁が光って、出たり入ったりする。 「完全にマンコになったよ。てか、マンコより締まりいいし」 「ハハ……でも、アナルぶっ込まれてると、前も締まっていいよ」 鎌先も笑顔で言い返した。彼曰く、 「やっぱり女は、前後の穴を塞いでやってからが本物だね」 とのことである。 二人が押したり引いたりを巧みに繰り返す内、気が気でない輪姦女はとうとう気をやり、激しく嗚咽した。 「ヒ、ア、ヤァー……ッ!」 その高音は、既に立ち去った女教師の耳にも辛うじて届いていた。ちょっとギョッとして彼女は振り返る。だが、改めて取って返そうとまでは思い至らなかった。 〈つづく〉 〈現在の位置関係〉 ▼シャワー室 有紀、鎌先、沼尻 ▼教室A 俊之、克弘、祥吾、雅也、恵太、優斗、袋田、藪塚、矢板、小林、羽根沢、森岳 ▼教室B 前原 ▼廊下(教室Bの外) 慶介、浩樹、竜二、服部 ▼職員室 比嘉 ▼廊下 佳彦 ▼打ち上げ会場 花村、島田、鈴木、金光 ▼帰宅 高橋、豊、聡、翼、清美、瑞穂 |