おことわり
R18
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。

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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

育てる夫(3)筆おろし
 その日は例のルートではなく、理生は玄関から来た。母親を伴ってである。

「ごめんなさいね」

「いいえ、全然」

ひとみはひらひらと手を振りながら答えた。一両日家を空けることになるので、息子を預かってくれというのだ。

 理生の母親はいかにも勝気そうなきっぱりとした物言いで頼み込むと、キャスター付き旅行鞄の取っ手を気忙しそうに触った。

「おばさんの言うこと、ちゃんと聞くのよ」

「大丈夫よね。いつもいい子にしてるもんね」

ひとみは理生にニコリと微笑みかける。彼も満面の笑みで応える。二人が仲睦まじいことは、既に母も了解済みである。彼女は、息子の懐きぶりに軽く嫉妬を覚えつつも、自分の用件を優先して隣人の好意に甘えるのだった。

 晴れて二人きりになると、ひとみは言った。

「今日、ケーキ作ろうと思ってるんだけど、理生君も手伝ってくれる?」

「うん!」

 翻訳家を生業としている彼女は、ほとんど在宅ワークで時間の融通が利いた。夫の残した遺産によって金銭面では余裕があったから、趣味の延長みたいな生活である。夫は生前そこそこ名の通った写真家であった。

 その点、理生の家庭はシビアで、二人して働いても彼らの理想には達しない。この地区に越してきて一軒家を構える位だから、それなりに収入はあるはずだったが、特に母親は仕事好きという性格も相まって、例えば菓子作りなどにかまけている時間が惜しいのだった。

 初めてのケーキ作りに、理生は嬉々として取り組む。聞けば、両親は喧嘩が絶えないらしく、温かい食卓など皆無らしい。ひとみの家は憩いの場となっていたのだ。

 一時間ばかりドタバタと共同作業に励んだ後、ケーキが焼き上がるまでの間、理生はまるで母親へ甘えるように、目上の女の肩を揉んだ。

「優しいのね」

別に媚びるのではなく、これは彼の真心からである。だが、大真面目に揉んでいるかと思ったら、段々と馴れてくるのに従って、その小さな手の位置が前方へと下がっていった。

「ねえ、ぼく今どこ触ってる?」

極めて容易なクイズだった。ひとみは空とぼけて、あえて言わせようという単語を言わない。

「さあ、どこかしら」

「エー、分からへんの?」

理生は笑いをこらえきれないといった調子で、それまで胸の上部に当てていた手を、さらに貪欲に下ろしていった。遂には突先の辺りをムギュッと掴む。

「コラ! 理生君のエッチ!」

怒られて、彼はウフフフと笑いながら飛びすさった。こんなことをしてじゃれ合う内にケーキも焼き上がる。二人でいると時間を忘れる位だった。

 二人してよく遊び、よく寝て、よく食べて、風呂にもまた一緒に入った。

「ねえ、マッサージして」

理生は甘えてきたが、もういかがわしい事はしなかった。ひとみは決して小児性愛者ではない自覚がある。年少の者を性の対象と捉える嗜好はないし、それは一般の大人と何ら違わない。理生にだって、元来慈愛的に接している。ただでさえ、自身の孫より年下だ。

 早六つになる彼女の孫は、両親と共に遠く欧州で暮らしている。何だかんだ都合がつかないらしく、もう二年は会えていない。娘は高校を出て留学中に今の夫である現地の青年と出会い、そのまま結婚、出産した。その点、自分も同じ年頃で産んでいるから、特別反対はなかった。欧州を生活拠点に選んだのは、彼女の幼少期まで一家がそこで暮らしていたからで、そちらの生活の方が馴染むのだろうし、また仕事上も都合がいいからと思われた。

 ひとみとしては、娘らに会いたいと寂しく思う日もあるが、第一に彼らの生活を尊重したいし、また他者に依存しない自身の性格もあって、一人暮らしを気ままに謳歌していた。それに、まだ心配される程年寄りではない、とは娘によく言っていることである。

「カレシでも作っちゃえば?」

本気とも冗談ともつかぬ体で、彼女は言う。

「それも悪くないわね」

と、ひとみは返しておいた。といっても、本格的に男探しする気はない。年寄りのつもりはないが若いわけでもないし、何よりこれから新しい関係を背負い込むのは厄介だ。男とは、彼女にとってもはや面倒なのである。

 ただ、その年頃の故に、如何ともし難い肉欲の昂りだけはあったが。

 理生は夜になると益々ハイテンションになって、中々寝ようとはしなかった。盛んにじゃれついてきて、ひとみの体に触りたがった。灯りを消して、ベッドに入っても、クスクスと笑いながら何かと組み付いてくる。付き合いのいい彼女もようやく呆れながら、何とかなだめすかして寝かしつけるのだった。

 彼には彼で、やり場のない欲求と寂寥がある。その幼い体でひとみにしがみついて眠った。股は彼女の左腿をしっかりと挟み込んでいる。

「寝たの?」

スヤスヤと寝息を立てる以外に返事はない。あれ程騒ぎまくっていたのが急に大人しくなると、返って大人の方が寂しくもなるものだ。ひとみは彼の頭をよしよしと撫でて、その手を背中に回しそっと抱き寄せた。

 しばらくそうしていると、その股間の存在感が大きくなってきた。それは意識の内にとどまらず、実際に膨らんでいたのである。

「あら……」

男児の興奮は別の方向へ発露していた。ひとみは別段動揺もせず、そのままにしておく。これが単なる代謝的反応なのか、目的を持ったものなのか判別出来ない。もし後者だとすると、こちらを女として見ていることになる。

 理生の表情をそっと窺ってみる。あどけない顔で眠っている。夜這いを企むような邪悪な影は微塵も見えない。

 ひとみは目を閉じて、自分も早く寝ようと思った。が、眠れない。隣が恨めしく思う程、眠気が遠ざかる。それに、時間が経つにつれて、何やら汗ばんできた。こうなってくると、胸元に置かれた手も重みを増してくる。

 その脳裏に、先日はっきりと補足した形が浮かんでくる。それは今、腿の柔肌にきつく押し付けられており、鮮明な記憶と像を結んだ。我知らず、唾が湧いてくる。

 自身の体の変化を、彼女は既に察していた。それでもあえて確かめようと、さり気なく下着の上へ手を這わす。案の定、筋に沿って薄い染みが出来ていた。何より、指で触れた瞬間、ジンジンと身内に電気が走った。

「よくないわ、こんな時に」

決して隣の男児に興奮したのではない。彼女自身のバイオリズムとして、欲求が悶々と高まっているのである。体とは長い付き合いだからよく分かる。

「どうしよう」

独り身に戻ってからは、したい時にしたい事を誰憚ることなくやってきた。そのツケが回ってきて、こんなタイミングで我儘を唱える。

 とはいえ、彼女も分別のある一人の大人だ。欲情した体を持ちながら、今は耐えるのみ。

 夫とは亡くなる直前まで交渉があった。それこそ事故の当日も体を重ねていたのである。彼ら夫婦にセックスレスという懸案はなかった。彼は性欲の強い方で、それを受け入れていた妻もまた必然そうだと言えよう。元からそうだったのか今となっては分からないが、少なくとも夫のしつけによって、肉体は一層淫らに開発されたものだと彼女は信じている。

 そういう快楽の味を教え込まれた女が、熟れた体を放置されることこそ不幸だ。三十させ頃、四十し頃などと、誰が言い出したか分からない標語があるが、実際科学的にも言い得て妙らしく、この上あと何年生きるのか知らないが、五十ござむしりなどと女の性欲が尽きぬことを想像すると絶望的である。

 このまま朝まで眠れないのかと思うと、ひとみは焦った。その手が、意志弱く股間周りを這いずりだす。まるで、掻いてはいけないと分かっているのに、痒くて掻かずにはいられないといった心境だ。

「ダメなのに」

最初はパジャマの上から軽く表面を押さえるような感じ。それから撫でるような仕草となり、それでもはっきりと掴むことは避ける。紙一重の抵抗だ。しかし、そんなことをしても火照りは鎮まらぬばかりか、返って焦れた体がさらに求め始める。

 少しだけならと、意志薄弱に折れて服の中に手を入れる。建前上は、患部を落ち着かせる意図だ。手の平で下着の上を押さえるようにさする。もどかしい。夫と過ごした熱い夜が指の上にのしかかってくる。

「ダメよ」

指はひとりでに筋をなぞり始めた。もっと強く、何かの角に押し当てたい。物足りなく、寂しく涙する女陰を、彼女は次第に強く関節の骨でこすっていった。

「ア……」

陰核にぶつかり、ピクンと疼く。

「何してるの、わたし」

白々しく見下す理性を脇に除けて、ひとみはいよいよ本格的に自分を慰め始めた。指は肛門に近い位置までカバーし、行きつ戻りつしては恥部を摩擦する。腿の側面に当たる剛直が行為を励ますようだ。それを力強く感じながら、彼女は暗闇の中で息を吸い込んだ。

「ハアアァ……」

声こそ出さないが、呼吸は発情した雌の熱気をまとっていた。眠れぬまま、寂しい一人寝を慰める女は、実際には男児をその片手に抱きながらも、それの硬い所だけをおかずにしながら長い夜を超えようとするのだ。

 やがて、じんわりとした低い上り曲線ながらも、一応の感度の極致へ至ろうとしていた。

「イく……」

 ちょうどその時だった。

「おしっこ」

理生が唐突に目覚めたのである。ひとみは驚き焦って、咄嗟に右手を引き抜いた。彼に触れていたことすら後ろめたい気がして、思わずそちらの手も離してしまう。

「あ、おしっこ?」

尿意を催したのであった。一人では便所へ行けぬので、当然に付き添いを欲する。

 扉の前に着くと、ひとみは訊いた。

「一人で出来る?」

理生はちょっと考えた。出来るのであるが、そういう訊かれ方をすると、つい甘えたくなる。

「ううん」

彼は嘘をついて首を振った。実は以前にもこの家でトイレを済ます彼を見ていたはずのひとみだったが、この時はすっかり失念していた。それだけ動揺していたのである。

「じゃあ、お手伝いするね」

個室内に入る二人。といっても、ひとみには立ってすることも、補助といって何をすれば良いのかもよく分からなかった。おおよその見当から、やはり排尿の管を支えるべきなのだろうと思い、手を伸ばす。

 そこで、ハッとした。湿り気を帯びた方の手を出してしまったからである。だが、右サイドに立ってしまった都合上、今さら左手に変えるのも不自然だし窮屈だ。ひとみは人知れず頬を染めながら、オナニーした手でペニスを持った。心配しなくても、見た目に濡れているのが分かる程ではないと言い聞かせながら。

 陰茎は勃起したままだった。彼女はそれを押し下げて、便器に向ける。ほとんど色味のない水がシャーッと勢いよく迸り出る。手の中に奔流の振動が伝わってきた。終わると、トイレットペーペーで先端を拭う。理生にはそれが大人の仕草に感じられた。

 寝室へ帰ると彼はまた甘えてきて、今度は大胆にもひとみの上に乗っかった。

「コラコラ」

何となく気の抜けた声でたしなめつつ、またじゃれ合いが長くなるのかと、ひとみは苦笑を浮かべる。だが、案に反して彼はあっさりと眠りに落ちてしまった。

 困ったのは、ひとみである。彼を横へ下ろすことは訳ない。が、彼女の劣情がそれを押しとどめさせた。理生は今、胸へ顔をうずめるようにして寝ている。自然、その股間がちょうどひとみのそれと相対する位置にあった。依然として硬いままの棒が、彼女の割れ目にぴったりと押し付けられている。狙って出来ることではない。むしろ天然の奇跡だから心に響くものだ。

「理生君たら……」

イき損ねた肉体はまだ火照ったままだ。そこへきてのこの仕掛けは、もはやズルいとさえ思えた。大人の女をよくもここまで弄ぶと思うが、もちろん全ては彼女の独り相撲である。

 つい今しがた明るい場所で見たばかりの、そして自ら手で掴みもしたあれが、惨めに濡れた女の入り口で通せんぼしている。ひとみは抱っこするような手つきで、さり気なく幼い尻を持つと、ちょっとだけ強く抑えつけた。

「あぁ……」

言葉にならない充足感がある。鼻の奥がツーンとなって、懐かしい感触に彼女はしばし酔った。

「わたしったら何考えて……」

自分でも少し動いてみる。クリクリと陰核の上を、同じような精一杯の勃起がこすれた。紛れもない、これは男児を使ったオナニーだった。

「違うの……」

その空しい言い訳を、果たして誰が認めてくれるだろう。背徳的恥辱が彼女の心を暗く染めていく。

「このまま……」

性欲というのは人間の欲望の中でも原始的で強烈なものだ。それは簡単に、日頃の知性的な女性を一匹の雌に変えた。胸の上で寝息を立てる子を揺りかごのようになってあやしながら、その実快楽をむさぼっているのだ。

 だが、イけない。蛇の生殺しの如く、興奮に刺激が追いついてこない。もっと直接的な刺激が欲しい。いっそこのまま壊れてしまいたい。ない物ねだりは人間の十八番だ。女の理性はとうに破滅していた。

 ひとみは驚く程巧妙に、慎重に且つ迅速に、いとも大胆な挙動に出た。すなわち、己の下半身を剥くと、相手のそこもまた剥き出しにしたのである。露になった尻のもちもちとしたのを改めて抱き寄せ、自らの股間へあてがう。硬い肉棒が彼女の土手に食い込んだ。

「すごい」

紛れもない男。この五年忘れもしない感触が女陰を目覚めさせる。こうなると、もはや行き着く所まであと僅か。自分にこれ程の異常性が潜んでいようとは知らなかった。変質者に堕ちていく恐怖は確かにある。だがそれを欲望の波が押し流していく。

 ひとみは矢も楯もたまらず、その勃起を陰裂の内へ引き込んだ。

「ハアッ!」

軽く声を発し、慌てて口を覆う。とうとう彼女は男児の陰茎と合体してしまった。

 間違いなく初めてであろう彼の、初体験を奪ってしまったことについて、申し訳ない気持ちはある。だが一方で、彼が自分に好意を寄せており、また性的好奇心も旺盛であることを勝手に確信していた。所詮男と女は成り行きだ、などと高をくくってもみる。

「来る……!」

それは挿入してまだ僅かの内だった。既に仕上がっていた肉体は、極度の興奮を加え、絶頂を始めたのである。

「ハアァ……!」

甘ったるい息を吐いて、カッと目を見開くが、すぐにまた閉じた。現実を直視するのはさすがに怖かったからである。

 四十年の歳の差を軽く飛び越え、孫よりも年下の子と肉体関係を結ぶ。だが当人にはそんな意識はない。というより、欺瞞がそれをあえて意識に昇らせまいとする。

 ひとみは理生の尻を押し付けたまま、ジワリジワリと互いの性具を動かしていった。オーガズムの多幸感が完全に羽目を外させ、この一方的な猥褻を濃密なものにしようとする。妻の務めとして、夫にも絶頂させてやらなければならない。

 サイズは全然足りないが、入ってくれただけで今は満足だ。建物に例えるなら、精々玄関ホールでコチョコチョやっているばかりで、本当ならせめて能動的に出し入れしてほしいものの、さすがにそれは求め過ぎというもの。もはや犯してしまった罪ならばいっそ完遂させるべく、彼女は腰回りをクネクネと媚びるように自ら振った。

 その効果はてき面だった。理生は間もなく腰を痙攣させだした。寝ていても関係ないらしい。

「イッてる、この子」

今日は体の内側から、相手の振動が伝わってくる。体内に生命の波動を感じつつ、ひとみは愛おし気に理生を抱きしめるのだった。






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[2023/03/19 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
育てる夫(2)丸呑み
 日を置かずに、理生はひとみの家を訪れた。相変わらず服に泥を付けている。

「ねえねえ、お風呂入らへんの?」

その一言で、年長者は意図を察した。幼いながらも快楽の味を占めたと見える。

「今日は入りません。おうちで入ってきなさい」

ひとみはきっぱりと断る。この間のことで少々懲りていた。

「エー、入ろうよ」

理生は庭から上がってきて廊下を駆け出すと、一目散に浴室へと向かった。勝手知ったる他人の家である。

「ぼくもう脱いじゃうよ」

付いてこない相手に向かって大声で呼びかける。ひとみは廊下の角から、

「じゃあ一人で入りなさいよ」

と呆れたように返事した。

「エー、いやや、おばちゃんも一緒に入ろ」

ひょっこりと顔だけ出して理生が食い下がる。ひとみは別の手に出た。

「ママに言おっかなあ、リオ君が裸になって、おばちゃんとお風呂に入りたいって我儘言ってますって、言っちゃおっかなあ」

すると、理生はタタタッとこちらに駆けてきた。半ズボンは本当にもう脱いでいる。

「今日ママいないもん」

「じゃあパパは?」

「パパもいない」

勝ち誇ったように言う。共働きとは聞いているが、こんな幼い子一人家に残して不安ではないのだろうかと、ひとみは訝しんだ。

「ねえ入ろうよ」

改めてねだり出した彼に、

「入りませんよだ」

と言いながら、ひとみは逃げ出した。後を追う理生。こうして追いかけっこが始まった。一階の中、キッチンとリビングを行ったり来たりしながら、二人はキャッキャと走り回る。理生の興味もいつしかこの戯れに比重を移していた。

 子供の体力は無尽蔵である。おまけに一つ楽しみを見つけるとしつこい。四十五の大人にはきつく、先にギブアップしたのは仕掛けた方のひとみだった。

 呼吸を整えて、別の提案をする。

「ホットケーキ食べる?」

「うん!」

風呂のことも忘れて、理生は無邪気に頷く。ひとみはいそいそと手際よく調理してそれを振る舞うと、嬉しそうに食べる彼を見て、自らも目を細めた。

 腹が膨れると、理生はウトウトとし始めた。昼寝の時間というわけである。しばらくソファーの上でまどろんでいた彼は、その内本格的に横になった。スヤスヤと寝息を立てだしたのを見ると、ひとみはその頬を愛し気に撫でた。

「そうだ」

見ればシャツも結構汚れているので、この間に洗濯しておいてやろうと思いつく。どうせならと、彼女は下着も含めて全部剥ぎ取ってしまう。心配せずとも、理生はすっかり眠りこけて起きなかった。風邪を引かぬように毛布を掛けてやる。

 洗濯機から戻ってくると、幼い下半身がこぼれ出ていた。

「あらあら」

ひとみは苦笑すると、毛布を掛け直してやる。と、その視線がふいに一点で止まった。例の利かん坊が今日は大人しく鎮座している。彼女の中で、またよこしまな好奇心がむくむくと頭をもたげてきた。

 何気ない体で、ちょこんとした出っ張りを指で弾いてみる。バネ仕掛け程の反発はないが、新感覚の確かな手応えがある。手慰みに弄ぶには適当と思われた。ひとみは面白くなって、チョンチョンと何度もそれを突っつき、跳ねまわる様子を楽しんだ。彼女にとって、それは玩具であった。

 だが、しばらく経つと様子が違ってきた。玩具は自ら意思を持つかのように起動し始めたのである。あっと思う間に、それは過日のような有り様へ変貌した。

 ひとみはこの際よく観察してみようと、理生がやはり起きぬのをいいことに、そっと顔を近づけてみた。竿は健気に直立し、袋はさっきより吊り上がったようである。彼女は、そこに陰毛の一本も生えていないことが、生々しさを感じさせない原因だと知った。色の沈着もなく、他所と変わらぬ明るい肌色である。

 息を吹きかけてみる。匂いは無く、ただ湿った生ぬるい風が漂い返ってきた。さらに顔を近づけてみる。精巧に刻まれた皺は、しかし大人より遥かに少ないようで、竿部分のツルリとした皮は亀頭先端まですっかり覆いかぶさっている。息子のいない彼女には何もかも新鮮だった。

「キレイ……」

思わずそう嘆じた。そして、吸い寄せられるように頬に肉竿を押し戴いた。生温かさが肌にしっとりと馴染む。ひとみは両手で大事そうに捧げ持つと、もう片方の頬にも押し当てた。硬さの中に尊さを感じる。彼女は、まるで御利益を念ずるかのように、順番に顔面の上へ勃起を当てていった。

「ああ……」

生命の根源みたいなものを感じる。それは神秘的で、畏敬の念に値するものだった。両手で抱いたペニスに、うっとりと頬ずりする。それにつれて包皮が伸び縮みした。

 顔中に押し当てていく中には、当然唇の上も滑った。彼女はその一瞬だけ、ふいにハッとして離れた。だが、僅かの逡巡の後にはあっさりと翻意して、唇を近づける。かつて愛する人へしたように、ひとみは久しぶりで男性器に口づけをした。

 一旦始めると一度では済まなくなる。初めは竿と袋の間位に口づけたものが、竿の裏表、袋回り、内腿、陰部の付け根の下腹部など、遠慮なくキスの雨を降らせていった。キスの最中も、竿の先がこめかみや額の生え際に潜り込むのが心地よい。

「ステキ……」

そんなことを思う頃には、もう好奇心というより下心に近かった。子供ではなく、そこに居るのは一本の男根なのである。

 ひとみは、それを頬と手でシコシコと揉みつつ、唇をスライドさせて、その間に軽く挟んだ。もしもこの時の己を俯瞰で見られたら、男子児童の股間に顔をうずめる熟女の、そのおぞましい光景に寒気がしただろう。しかし、今眼前は発情した男性器で埋め尽くされていた。

「ちょ、ちょっとだけ……」

彼女は理生が起きぬように願いながら、唇の間からチロリと舌を出し、肉竿に触れた。たちまちゾクゾクとした刺激が身中を焦がす。懐かしい熱! 止まらなくなって、舌でチロチロと弾いていく。後から後から唾液が湧いてきて、動かす度にヌチャヌチャと唾が鳴る。何と言う神々しい味だろうか。

 こうなると、もう辛抱堪らぬ。先端まで伸び上がると、ひとみは吸い込むように竿ごと口内へ飲み込んだ。

「ンンフゥ……」

開いた鼻腔から官能的な息が漏れる。目を閉じて、久しぶりの食感を味わう。恍惚となって、彼女はしばらく動かずにいた。

 だが、久々に愉しむにしては、それはあまりにも小さかった。舌の半分も満たさない。口の中でモゴモゴとしてみたって、もうそれ以上大きくはならない。それでも諦めきれず、ひとみは恨めしそうに舌先を陰嚢の方へ伸ばした。竿を口にくわえたままである。

 夫は、ひとみの口を愛してくれた。野太いものを口いっぱいに頬張らされ、彼女は目を白黒させながら、そのままよくアクメを迎えたものだ。

「もっと……」

ここにきて、彼女の欲求は爆発した。上あごに男根を押し付けながら、舌と下唇を使って、器用にも玉袋を吸い込んだのである。なんと、ひとみは陰茎も陰嚢も、一息に丸呑みしてしまったのだ。

「フォゴ……ッ」

子供のものとはいえ、さすがに窮屈ではある。今や彼女の唇は根元の繋ぎ目まで達し、大きくカパッと開いた口が寸分の隙もなく下腹部に貼り付いていた。まるで、男児の股間という果樹に彼女の頭が実ったようである。

「すごい……」

自身の思い付きもまた興奮の糧にしながら、口中を満たす息苦しさに、むしろひとみは幸福感を覚えていた。秘芯がカーッと熱くなり、ゴクリと生唾を飲み込む。口腔で、もはや形もよく分からない肉塊を、舌で輪郭を舐め回しながら捕食。存分に出汁を抽出する。

 思うように動きづらいながらも、少しずつ上下に頭を揺さぶってみる。これはもう、相手を喜ばせるというよりも、自身の欲求を満たす為だけの技だ。もしも理生が起きていたなら、確かにこの前以上の刺激的快楽を知ったのであるが、生憎と夢の中。それでも肉体の現象は休んでいない。

 またしても、彼女はやり過ぎた。理生は例によって、突発的に痙攣を始めたのだ。

「あっ……」

ブハッと丸呑みを一気に吐き出して、ひとみは顔を上げる。

「イッた……の……ね?」

先日の経験から、前より焦りはなかった。やはり精液は出ていず、ただただ唾液でベトベトに濡れた陰茎が残るのみ。自分のしでかした残骸だった。

「ごめんね……」

ひとみは心から恥じ入って、ティッシュペーパーを手に取った。そうして陰部を丁寧に拭き清めながら、しかし最後に、しつこくも名残惜しそうに、陰茎をチュッと吸うことを忘れなかった。






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[2023/03/18 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
育てる夫(1)初昇天


五歳



 ひとみは、恥丘の縮れ毛を手の平に感じながら、中指をぴったりと割れ目に沿わせ下降させていった。指先を腿の間まで潜り込ませると、ほんのりと汗ばんでいるのを感じる。

「一行さん……」

ちらりと仏壇の写真を見る。いつかと変わらぬ笑顔がそこにあった。かれこれもう五年になる。以来、疼く体は独りで慰める日々だ。殊に近頃は回数が増えた。四十も半ばになって、いよいよ性欲は盛んである。

「ン、ンン……」

胸元もまさぐり、自ら気分を出す。頬が色づきだすに連れて、陰裂はぬめりを帯び始めた。濡れやすくなったものだ。

「ア……アァ……」

誰もいない家は僅かな声でもよく通る。己の息が耳にこだまするのも興奮の材料だ。ひとみは思い切って下着をずらし、指を立てて花びらの口をなぞり回した。そして、わざとピチャピチャという音を鳴らしてもみる。

「ンハァ……ン……」

恥ずかしそうに見悶えしながら、しかし一層あからさまに、まるで誰かに見せつけるかのように膝を起こして股間を開き、両脇の指で器用に陰唇を左右へ広げると、中指を第二関節の手前まで挿入していった。より確かな刺激が訪れる。

「アハァ……!」

行為の虚しさは承知しているつもりだ。だがどんなに惨めでもやめることは出来ない。散々しつけられた快楽を急に無いものとされて、女の肉が平気でいられるわけもない。体は覚えている。罪である。

「ああ……イく……」

遠慮がちにひとみがそう言った、ちょうどその時、コツコツという物音がして中断を余儀なくされた。彼女は、すぐに身なりを正すと、足早に階下へ向かう。この時、表情はもう一転して平生の爽やかさに戻っている。

「あらあら、ヤンチャな子ダヌキさんがまた来たのね」

ガラス戸を開けながら、ひとみは自然と笑みを浮かべた。それは、隣の家に住む理生(りお)という男の子だった。生垣の破れ目をくぐって来たのだ。大人は無理でも、猫や小型犬はもちろん、五歳の子供でも訳なく通り抜けられる。

「まあ、今日は随分泥んこの子ダヌキさんね」

昨夜降った雨の所為で地面がぬかるんでいたのだろう。見れば、理生の膝から下は泥で汚れていた。

「カタツムリいたよ」

そんなことを言って差し出した手もまた泥だらけである。ひとみはとりあえず、彼を浴室へと連れて行った。

「あのねえ、ママがねえ――」

よく喋る子である。ひとみは終始ニコニコしながら、ハイソックスを脱がせた。そのたどたどしい物言いと、二親とも関西出身の影響を受けたアクセントも相まって余計に可愛らしい。

「もう、これも全部洗っちゃおう」

彼から一枚一枚被服を脱がせていく内、何かと世話してやりたい老婆心も湧いて、結局軒並み洗濯機に放り込んでしまう。そうして丸裸になった理生の手を引いて、ひとみは風呂場に入った。

「こらこら、じっとしなさい」

決して叱るでもなく、こそばそうにキャッキャとはしゃぐ彼に、まるでペットを洗うかのような調子でシャワーを浴びせていく。楽し気に騒ぐ彼とじゃれ合う内、仕舞いにはひとみもずぶ濡れとなってしまった。

「ああ、もう、おばちゃんも濡れちゃったじゃないの」

さも困ったという顔を作って、シャツの裾を絞る。

「もういいや、おばちゃんも脱いじゃお」

彼女は理生の快活さにつられて無邪気にそう言うと、さっさと衣服を脱いで、回転する洗濯機の蓋を開けた。下着を履き替えたかったのでちょうどよくはある。

「いつもお風呂は誰と入るの?」

「パパとかママとか。ぼく一人でも入れるよ」

「ほんとに? 偉いね」

ゴシゴシと体を洗われながら、理生はやや口数を減らしていった。母には無い胸の膨らみに面食らっている。ひとみは元来スレンダーな体型であるが、中年に入って少しずつ肉付きがよくなっていた。

「はい、じゃあこっち向いて」

背中側が終わって、言われるがままに回れ右する理生。そのすぐ眼下に豊かな双丘が広がり、彼はこれが予期せぬ幸運であったことを知った。遠慮もなく、まじまじとそこに眼をやる。

 ひとみは和式便器に跨るような明け透けな姿勢で膝を折り畳み、背の低い彼の華奢な体を優しくスポンジでこすっていく。小さかった頃の娘を思い出す。ただ違うのは、股の間の造りである。孫とまだ風呂に入ったことはないが、あの子もこんなだろうかとふと思った。

 小さな陰茎を慎重に摘まみ上げ、その裏側をこする。それも陰嚢も、想像より遥かに小さかった。ミニチュアのサンプルみたいに、まるで現実味がない。

「へえ……」

何度も見たはずの形ながら、ひとみは妙に感心してしまった。改めてその精緻な構造を知った感覚である。

 ここで、ようやく理生が大人しくなったことに気付き、取って付けたように尋ねる。

「大丈夫? 痛くない?」

「うん」

理生は依然乳房を見つめていた。腕の上下に合わせて、そこも土台から上がり下がりする。隣で二の腕の脂肪が震えるよりももっと大らかな波打ちが表面に起こり、反面紅桃色のくっきりとした乳輪は、落ち着き払った安定感を示していた。

 女を知らない男児であるから、その色香までは説明出来ない。しかし、豊かで艶のある髪がきらめき、面長で下膨れの白い頬に薄っすらと汗が流れる様は、どことなく日頃のおばさんたる枠を超え、新しい一面を感じさせる気がした。

 ひとみが異変に気付いたのは、そんな時だった。

「あら……」

ミニチュアがいつしか鎌首を持ち上げていた。摘まみ上げる補助も要らず、健気に自立している。

 チラッと上を窺う。その表情にはいつも通り屈託がなかった。ただ視線は合わない。彼女はようやく女として、その意味と行方を察した。それでもあえて胸は隠さず、

「ママはちゃんと洗ってくれるの?」

などと何気ない会話を続ける。少しからかってみたい気になった。

「こういう所もちゃんと洗わなきゃね」

そう言って探りを入れつつ、股の間に腕を差し込み、既に洗ったはずの尻の方へスポンジを這わす。股の内側を丹念に洗うというのである。ただ、ピーンと立った竿が腕に平行にピタリと寄り沿う時、彼女は急に体の芯がゾクゾクとするのを感じた。懐かしい感覚だった。

「痛くない?」

しつこくも確かめてみる。

「うん」

理生はやはり無邪気に頷く。己の発情には気が付かない。女の腕に跨って、陰茎も陰嚢も、肛門さえも乗っけている非現実さにも同様だ。

 ひとみはさり気なく、しかし思い切って、竿を掴んでみた。掴むといっても手で握る程のスケールはなく、精々指三本で足りる程度。そうしてやはりさり気なく、シコシコと軽くこすってみる。

 彼女は質問を変えた。

「気持ちいい?」

先程来よりやや間を置いて、理生は、

「うん」

と返事した。そういう聞かれ方は初めてだったが、そう問われれば今が気持ちいいことは確かなのだった。

 それを聞くと、ひとみは一瞬何か逡巡したが、冠りを振って気持ちを切り替えると、さっと立ち上がってシャワーを手に取った。

「じゃ、流していくね」

石鹸の泡を、肌に手を添えながら洗い流していく。滑々として、柔らかいが何のたるみもない皮膚が元気に水を弾く。勃起は継続していたが、今度は見ないようにした。

 理生としては、これ以上何かがあることを知らないから、ムズムズとする心の昂りを覚えつつも、されるがままに体を洗われ終わった。ただ、家なら入りたがらない癖に、この時ばかりは湯に浸かりたいと言い出した。

「だって、あったまってないわよ」

ひとみは困った風で湯船に手を入れてみる。実際、温水といった程度だった。

「大丈夫」

と言って、理生は構わずに飛び込んでしまう。そうして、プールみたいだ、とはしゃぎ、バシャバシャと水を立てる。また快活さが戻ったようだ。

「おばちゃんも!」

勢いのまま、ひとみに手を差し出す。

「おばちゃんも?」

訝しむように、彼女は理生の瞳を覗き込む。それは清く澄みきって好奇心いっぱいにキラキラと輝いていた。その中に、爛々と燃える雄々しさのようなものを見た気がして、ひとみの頬がだらけるように緩む。

「じゃあ、一緒に入ろうかしら」

自覚なく、理生が来た当初よりも彼女は上機嫌になっていた。

「やだ、やっぱり冷たいじゃない」

ごねながらも風呂に浸かる。湯の吹き出し口に共に向き合う形で二人は陣取った。ひとみの膝の上に理生が後ろ向きに座る体勢だ。理生はひとみと向かい合いたがったが、熱くて危ないからと言われ、仕方なく従った。

 理生はひとみに乗せられて、しきりに歌を歌った。保育園で覚えた歌もあれば、何かの番組の主題歌もあった。風呂に入る時はよく歌うのだという。

「上手い、上手い」

彼女が褒めそやすと、理生は良い所を見せようと得意になって歌った。次第に湯の温度は上がり、二人の体もカッカと温まっていく。互いの体温の高まりは、肌を通してダイレクトに伝わってくる。理生はひとみの腕に抱かれていたが、熱がりもせず、拒む素振りも見せずに彼女の胸に身をまかせ続けた。

 腹に回したひとみの手の甲に、硬い突起が時折当たる。初めはへその辺りにあった手も、いつしか下腹部へと下がっていた。ひとみが、今一度確かめるつもりで、つい軽く当ててみたのが始まりだ。その時まだ芯はなかった。だが、もう一度、もう一度と当てる内に、また膨らみだした。ちょっとした戯れだった。

 一曲歌い終わると、次の曲を探す。その間が、理生には少し気まずい。割合によく覚えている方ではあったが、レパートリーにも限界がある。次第に選曲の間が長くなっていった。ひとみはニコニコしながら、時に助け舟を出して、自分も知っている童謡を一緒に歌おうと誘う。理生は今や顔を真っ赤にしながらそれに応えた。

 トン、トンとぶつかる頻度が、こちらの思うより多くなった。理生はひとみの膝の上でモゾモゾと動き、小さな尻の位置を変える。その度に恥毛が擦れ、それにつれて淫肉も動いた。ひとみは上気した頬を男児の柔らかな髪に寄せる。乳房はもっぱら彼の背中に押し当てっぱなしだ。彼女は、とうとう手の甲もべったりと男根に添わせてみた。いきり立った棒は、倒れるどころかこちらを押し返さんばかりだ。

 理生はすっかり集中力を欠いて、次の曲を見つけられなくなった。

「どうしたの? のぼせちゃった?」

「ううん……分からへん……」

「もう上がろっか?」

「ううん、もうちょっと」

頑なに今この時間の延長を望む。実際、当人にのぼせている実感もなかった。

 ひとみの口元には、いつもの母性的なそれではなく、いつしかニヤニヤと何か企むような笑みが浮かんでいた。彼女は抱き直す要領で男児の股間に手を入れた。手の中に玉袋、手首に肉茎を当てて、抑えつけながら彼の軽い体を抱き上げる。

「大丈夫?」

「うん……」

曖昧な答えを返す理生。我知らず股間を前に突き出す。反動でその細い肩がひとみの分厚い胸を押しつぶした。

「ちょっとマッサージしよっか」

男児の反応に滑稽さを感じながら、ひとみは陰部を握った手を、患部をほぐすようにコネコネと動かした。柔らかい中に硬いしこりのあるものを、あるいは上下に、あるいは旋回するように揉んでいく。

 もう片方の手はあばらの上を行き来する。いかにももろそうな骨の下から、トクトクと心臓の鼓動が伝わってくる。乳首は硬くなり、肌には粟粒が浮き出した。ひとみは今やすっかりその身の中に相手を抱え込む体勢になった。まるでぬいぐるみを抱くような格好である。

 彼の頭部に頬を摺り寄せながら、その長い指で、それはちょうど先程陰唇を撫でていたように、袋の筋から竿の裏をなぞっていく。そうしててっぺんまで来ると、先端を四本の指先で包み、そのまま下降させる。間もなく亀頭の口が手の平の窪みにぶつかった。するとまた上昇。これをゆっくりと丹念に繰り返す。

「気持ちいい?」

今一度尋ねてみる。

「うん……」

熟女の胸に全力で体を押し付けながら、理生は夢うつつで答えた。例えば、犬や猫が撫でられて腹を見せ、うっとりとしているような調子だ。

 いたいけな彼のありのままな反応にほくそ笑みながら、ひとみはいよいよ興に乗って、そのか細いしこりを親指と人差し指で挟み、上下にシコシコと、今度はさっきまでより余程早くしごきだした。伸縮する包皮の感触もまた愛おしい。

 気まぐれに始まったこの遊戯も、しかしいたずらの度が過ぎた。次の瞬間、理生は下腹を中心に激しく痙攣し始めたのである。それは僅かの間だったが、二人を大いに焦らせた。

「大丈夫?」

さすがにやり過ぎたと思って、ひとみは一転心配になる。

「う、うん……」

初めての経験で、自分の身に起こったことが彼にも分からない。その年頃の故に、射精はもちろんしていない。実は、精通前でもエクスタシーは得られる。このことを二人は共に知らなかった。

「なんか……」

理生は青ざめた顔で告げた。

「オチンチンがスースーするよ」

「オチンチン? 見せて」

彼は立ち上がって、素直に陰部を見せる。ひとみは、顔の前に来たそれをしげしげと見つめた。外面的に何ら変化はない。

「おしっこ出そうな感じ?」

理生はちょっと考えてから、

「ううん、出そうじゃない」

と答えた。ひとみもまた考え込む。しかし考えても分からないし、今は彼の不安を和らげることが先決だった。

「ちょっとお風呂に浸かり過ぎたのかもね」

的外れな推理を自覚しながら、彼女は自分自身にも言い聞かせるように言うと、この問題をなかったこととするかのように、彼の手を引いて風呂から上がった。






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[2023/03/17 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
シーコイコイコイ!
静江さんは綺麗な人だった。亜麻色のソバージュは派手だったが、クリクリとした大きな目と、彫刻のようにそり立った鼻筋とはよく釣り合いがとれていて、決して違和感はなかった。よく着ていたイメージのある肩から胸の辺りにかけてふわりと襟の広がったライトブルーのワンピースは、まるでドレスのような着こなしであり、古典的な表現ながら、フランス人形を連想させたものだ。

十代や二十代の頃はもっと美人だったというから驚きであるが、その当時でも十二分に美しかった。むしろ色っぽさを加えて魅力は増していたのではないだろうか。あの時、僕は十歳だったから、母の同級生である静江さんは三十四ということになる。まさしく女盛りという表現がピッタリであった。

母ら友人達は、息子や娘らを連れて時々ピクニックに出かけた。もっとも、四人いた同級生の中で静江さんだけが独身。子 供もなかった。学生時代からモテたらしい彼女は、理想が高く選り好みが激しいのだと母達はよく冷やかしていた。実際の所、真相は分からない。ただ、美貌に比して男勝りでサバサバとした性格が問題なのではないかとは密かに思った次第である。

そう、あの人はおしとやかとは無縁の人だった。豪快な笑い声を上げて、はっきりと物を言った。黙っていれば幾らでも寄って来るだろう男達も、その姉御気質に少しく辟易となる程に。ただ、同性には好かれただろうと思う。確かに友人としては最高のキャラクターだった。実際、会話の中心はいつも彼女だったから。

僕は静江さんに憧れていた。否、正確に言おう。彼女を性的な目で見ていた。僕は早熟で、性の目覚めも早かった。十歳のその時には精通も終えていた。自慰の習慣があったから。そして、その時妄想していたのが静江さんにほかならなかったのである。

いつも思い描いていたのは、幼き頃、一緒に風呂に入ったことだった。小顔の割に豊満な胸を今でも鮮明に覚えている。それが水面にプカプカと浮いて、ローズピンクの華やかさを湯船に飾っていた。

「あ、ヒデくん、今、あたしのおっぱい見てたでしょ」

静江さんは、そう言って僕をからかった、それも浴室にこだまする程大きな声で。

「見てたやん。絶対見てた。いつからそんな助べえな子になったん? お姉さん悲しいわあ」

お国訛りでじわじわと僕をなぶる。その内一緒に入っていた子らも声を揃えて「スケベ、スケベ」と囃し立てだしたものだから、僕は必死に「違う違う」と否定しながら、いたたまれなくなって浴室を飛び出した。あの時知った恥ずかしさ、思えば、あれが性への目覚めだったのかもしれない。

小 学校に上がると、もう女風呂へ入ることはなくなったが、静江さんによるからかいは収まることがなかった。

「ヒデくんは好きな女の子いてるん? え、アイちゃん? わあ、アイちゃんなんや、言うてきたろ」

こんなのは可愛い方で、

「なあなあ、ヒデくんてチュウしたことあるん? まだないんやろ。お姉ちゃんがしたげよか? あ、今本気にした? イヤやわ、この子。オマセさんやわあ」

果ては、

「そろそろオチンチンに毛生えてきたんとちゃう? なあ見してえや。そや、今晩一緒にお風呂入ろか? エー、なんでイヤなん!」

などと、露骨な下ネタまで飛び出す始末。万事子 供と同じ目線で会話するこの人は、僕らにとって大いに親しみを感じる愉快な味方であった反面、子 供でも手を焼く位面倒な時もあったわけで、それはまるでガキ大将のようですらあった。ただ、今になってよく思い返してみると、僕のことを殊更狙い撃ちしていたようでもあったし、あるいは僕の密かな想いをとっくに見抜いていたのかもしれない。

ともかくも、僕はいつしか悶々とした想いを抱えるようになり、そのやり場のない気持ちで股間をさすっていたら、我知らず手淫に至っていたようなわけで。とはいえ、性の知識もなんにもまだない僕は、ただ闇雲にいじって、肉体的な快楽を得るに過ぎなかった。そんな、ある意味ウブな、しかしある意味好色なといういびつな人格が出来上がった絶妙な機会をとらえて、あの日のささやかで強烈な奇跡は巡ってきたのだった。

例によって、僕達は弁当を持ち寄り野山へ出かけていた。列の最後尾に僕。歩くのが遅いのには訳があった。尿意を催していたのだ。もっとも、その辺りは延々と草木の生い茂る山道で人通りも少なく、一般的な感覚からすれば、立ち小便もやむなしとする所であろう。ところが、その当時の僕には妙にこだわりがあって、屋外で小用を足すことに強い抵抗があった。都会の温室育ちから、自然の中で過ごすことにおっかなびっくりな面もあったろう。しかも、その直前に蛇を見かけたとあればなおさらだ。

だが、それ以上に決断を鈍らせる理由が、すぐ傍にあった。

「ほら、はよ歩きいな。みんな見えへんようになってしもたで」

こんな時に限って、静江さんが歩調を合わせてくれていたのだ。それは彼女なりの優しさだったかもしれないが、その時の僕にはありがた迷惑だった。その上、勘の鋭い彼女は、すぐに僕の事情にも気付いた。

「なんやおし っこかいな。そんなんその辺で済ましいな」

静江さんは、いつの間に拾ったものか木の枝を振り回して足元の雑草を退屈そうに薙ぎ払いながら言った。

「大丈夫やて、誰も見てへんから。ほら、あの辺の木のとこでしい」

その口ぶりは、いつものようにからかう感じではなくて、むしろ淡々としたものだった。早く前の列に追いつきたい様子がありありと窺えたし、いつまでもグズグズとためらっている僕への苛立ちも次第に見て取れた。それが僕を一層委縮させた。

しかし、彼女は怒りはしなかった。あくまでも僕の幼稚な迷いに付き合ってくれた。それは静江さんの母性だったのだと思う。ガサツなようでいて根は優しい女性なのだ。

「どないしてんな、もう辛気くさいなあ。手つどうたろか?」

僕は渋々道から外れ、草むらに恐々分け入っていった。好きな人の前で格好悪いことこの上なかったが、出物腫れ物所嫌わずで、人間生理現象には勝てない。また漏らすよりはずっとマシだろうと覚悟を決めた。大人の静江さんが十歳児の僕を対等に男と見なしているはずもない。それでも十歳児には十歳児なりの体面があったのだ。

ところが、ここで生来のお節介な気性が発揮されて、静江さんはその心細いプライドに土足で踏み込んできた。「手伝う」と言ったことを本気で実行するらしく、用を足そうとする僕の横にぴったりとくっ付いて立ったものだ。

「ほら、はよズボン下ろして」

彼女は僕が「いいから」と拒むのにも一切頓着なく、半ズボンもブリーフもすっかりずり下ろしてしまった。あっという間にポロンと股間を露出させられる僕。静江さんも確かにそれを見た。僕は顔から火の出る思いをして羞恥に耐えた。一時は尿意も後退した程だ。だが、経験豊富なご婦人にとって、そんなことはなんでもないらしい。陰茎を見たって子 供のものだと思えば当たり前に動じることはないわけで。

「はい、『ミミズもカエルもごめんなさい』て」

いきなりそう言い出した静江さん。僕は意味が分からず、彼女の目を反射的に見返して、それからすぐまた目をそらした。

「あれ、最近の子は言わへんの? こない言わなアカンねんで。言わな、オチンチン腫れてしまうんやで」

その丁寧な解説によって意図を理解すると、腫れてしまっては大変だということで僕はその謎の呪文『ミミズもカエルもごめんなさい』を彼女と合唱した。それから今日まで、僕の陰茎に異常が見られなかったということは、このお祈りが効いたのだろう。

続いて放 尿が始まる、はずだったが、一旦引っ込んだものはすぐに出なかった。ためらいが最後の抵抗をして、膀胱に待ったをかけているらしい。すると静江さんは、さらに驚くべき大胆さを見せてきた。

「はよしな、人来るで」

そう言って周囲をキョロキョロと見渡した後でやや腰をかがめると、なんと僕の陰茎をちょいと摘まみ上げたのだ。長くほっそりとした人差し指と親指が、芋虫程の海綿体を上下から挟んで浮かしている。淡い紅色のマニキュアが、僕の生殖器に初めての女を添えた。その柔らかな弾力と、ひんやりする感触が劇的に脳髄を駆け巡る。

「ほら、シーコイコイコイ……」

彼女はまたしても謎の呪文を唱えて、僕に排尿を促した。その心地の良いささやきがゾクゾクと耳の裏をしびれさせると、僕はもう何がなんだか分からなくなった。罪悪感も恐怖も一遍に洗い流して、体の中枢から奔流が飛び出していく。

「あっ、出てきた。シーコイコイコイ……」

その場の枯れ葉と下草にだけ温い雨が局地的にジャージャーと降り注ぐ。陰部が外気に触れることで、まるでお漏らししているような諦めが心地よい。しかもその世話の一切を静江さんがやってくれるのだ。僕はといえば直立不動で両手をぴったりと体に貼り付け、ただただ放 尿の先に視線を落とすばかり。その間静江さんは僕の陰茎を支え続けてくれた、相変わらずのささやきを唱えながら。

「シーコイコイコイ……」

我慢していた分大量に出る。それでも僕は、もっともっとと、このまま永遠に出続けてくれたらいいと願った。尿管を通る振動が静江さんの指にも伝わっているだろう。その肌と肌の体温が同化して、さらに温められた尿が迸るように僕は夢想した。

「ようけ出るなあ」

クスクスと笑う静江さんの声で、ようやく僕はやや落ち着きを取り戻した。しかし、直後に彼女が姿勢を直したことで、よりその身が接近することになると、立ちどころに理性は崩壊した。静江さんは右手で陰茎を摘まみながら、左手で僕のむき出しになった左の尻の上部に手を回し、自分と僕の体を支えようとしだしたのだ。そうして僕の右腕に顔をつけ、放 尿を覗き込む。幼くはあっても既に性に目覚めている男子にとって、このシチュエーションは琴線に触れるものがあった。

「全部出た?」

静江さんはご丁寧にも最後の水切りまでやってくれた。尿が出切った後で、海綿体をプルプルと振って仕上げをしてくれたのである。異変はその時に起こり始めた。

「ん? あっ! いやいやいや! これ、ちょっと!」

静江さんはバチンと僕の左腰をはたいて非難の意思を表明した。

僕の男根が、静江さんの指の間で勃起しだしたのである。



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[2019/05/05 05:05] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
詩 「母の独白」

お母さんね、輪姦されちゃった。
あなたより年下の男の子達に、何度も何度も。


この前のキャンプの時ね、お母さん、お手伝いに行ったでしょ?
あの時、お風呂を覗かれて……
可笑しいでしょ? こんなオバちゃんの裸見て、若い子が興奮するなんて。
あるわけないって思うでしょ?


「デカパイ」とか「爆乳」とか言われて。
そうよね、こんなはしたない体をしているお母さんがいけないのよね。
きっと若い男の子って、性欲が有り余って、好奇心だって旺盛。
相手がオバちゃんでもムラムラしちゃう位。
女だったら誰でもいいって。


だけど、誰彼構わずレ イ プさせるわけにはいかないじゃない。
犯罪を起こさせるわけにいかない、まだ将来のある子達よ。
だったら……
……ええ、あの子達は悪くないわ。
お母さんがレ イ プ、させてしまったのよ。


年長の男の子達のロッジに連れ込まれて、そこからはもうあっと言う間だった。
床に押さえつけられて、服を剥ぎ取られて、オチンチン見せられて、そのまま、いきなり……
逃げられなかった。
寄ってたかって力ずくで押さえられたら動けなかった。


たくさん居たわ。
それも、後から後から増えていって。
その子達が一人一人順番にわたしに入ってきた。
みんなの見ている前で、次から次へと犯された。
一緒に来た子、別のグループの子、向こうの地元の子や知らない子達までみんな。
わたしたった一人で、その場にいる全員の、大勢の男の子達のセックスの相手よ。
ひどいでしょ。
ダッチワイフとおんなじね。
休みなく、ただひたすら。
飽きもせずに、繰り返し……


つらかった。
でも大丈夫だから、聞いて、ね?
お願い。


相手はみんな年下だった。
年下って言っても、普通の年下じゃないのよ。
一番年上の子でもね……じゅ、十八歳。
……そう、あなたより、自分の息子より一回りも年下。
信じられないでしょ?


でも、もっと信じられないのは、一番年下の子で。
一番年下は――本当に、信じられないことだけれど、考えたくもないことだけれど――ア、アーちゃんより、その、年下で……
ああ……怖い。
今でも怖い。
本当に、口に出すのも恐ろしいし、異常なことだって分かってる。
でも、確かに、わたしより……よ、四十五歳も年下だった。
みんなにゲラゲラ笑われたわ。
「このババア、孫より年下のガキにチンポ入れられてるよ」って。


もう現実離れし過ぎて訳分からないでしょ?
頭おかしくなりそうでしょ?
お母さんもね、おかしくなりそうだった。
もう、おかしいのかもしれないね。


――保 育 園 児って言ってたかな。
要するに、まだ小 学 校にも行かない子。
わたしなんかからすると、生まれて間もない、って言ってもいいぐらい。
昨日今日しゃべれるようになったんじゃないかって。
そんな子らと、ね……


あ、もっと上の子ね、小 学 生は小 学 生で沢山いたのよ。
けどどっちみち、みんな、セックスはもちろん初めて。
当たり前よね。
そんな年でね。
自分でもしたことない子が多かったみたいだし。
その……オ、オナニーっていうか。


知ってるのよ、そりゃあ、お母さんだって男の子の母親やってきたんですから。
思春期の男の子がね、部屋で何してるか。
勉強するって言って、部屋にこもってナニにしてたか。
知ってたのよ、言わなかったけどね。
男の子だったら、当然のことよね。


そうそう、射精も初めての子がいてね。
あなた覚えてる? 初めて射精した時のこと。
朝起きてきて、なんか変だって泣きそうな顔して。
あの時は結局、お父さんになんとかしてもらったんだっけね。
わたしも初めてでびっくりしちゃって。


母親だからね、経験があったから、今度は驚かなかったけど。
でも、初めての射精をさせた、っていうのは、やっぱり特別なことよね。
わたしが、初めての射精をさせたんだ、って。


大体射精したこともないのにレ イ プしてるのよ。
そもそもセックスの意味も分かってるの?
まだ学校で習ってもいないでしょ?
それどころか、まだ学校行ってない子だっているんですもの。
何やってるかも分からなかったでしょうね。
そんな子らとよ! わたし、子 供つくってた!
セックスを知らない子に孕まされようとしてた。


周りの先輩達が教えるのよ、呆れる位いっぱいいる先輩らが。
「セックスだ」「射精だ」「初体験だ」って。
「筆おろし」ってね、言うのね。
童貞に初めてのセックスやらせてあげることよ。
わたし、それをやってたわけ、一日にたっくさんね。
沢山沢山筆おろしして、みんなの初めての女になった。
わたしがセックスを教えた。


そうね、結局ほとんど初めての子だったと思う。
生意気に、大人の女を乱暴して、童貞を捨てたのよ。
一体幾つ年上だと思ってるの。
きっとね、自分の母親よりも上。
ひょっとしたら、自分のおばあちゃんぐらいかもしれないのに……
そんなにしたかったの?
そんなにわたしとしたかった?


そういえば射精すら出来ない子もいたわね。
でも、セックスは出来るの。
不思議じゃない?
オチンチンは硬くするの。
こんなオバちゃん、いいえ、おばあちゃんを相手にしても、勃起するの。
わたしを見て、勃起するのよ。


久しぶりだった。勃起したオチンポ。
十年ぶりのセックス。
ううん、もっとかしら。
お父さんね、もうとっくに立たないの。
あら、ごめんなさい、こんな話聞きたくないわよね。
息子のあなたに何言ってるのかしらね。
でも聞いて、ほんとの話よ。
子供を産んでから、セックスもほとんどなし。


ええ、分かってるわ。
そんな問題じゃない。
お父さんにも、あなた達にも、申し訳ないって思ってる。
本当に、本当にごめんなさい。
でも、でも、仕方なかったの。
ねえ、分かるでしょ?


皮もむけていない、お毛けも生えていない、小っちゃな小っちゃなおチンポくん。
でも、ご立派に勃起してるの。
一生懸命、硬くしているの。
わたしの為によ? わたしを見てよ?
小っちゃくても男らしいわ。
うんと年上の女を抱いて、健気に硬くしてくれて。
硬い、ほんとに硬い。
それがコリコリ当たって、一生懸命こすって。


わたし、イッたの!
初めて、セックスでイッた。
お父さん、ごめんなさい。
お父さんとのセックスで一度もイッたことないわたしが、五歳児にイかされました。
何人も何人も連続でこすられて、みんなの前で何度もイきました。
だって、硬いの。
仕方がないの。
分かって。


それに、お父さん、あなたには一度もしたことがないことも沢山しました。
フェラチオなんて、結婚前の彼氏にして以来よ。
あなたってば、不潔だとか言って、させてくれなかったわよね。
あんなことをするのは変態だ、とまで言ってたわよね。
わたし、してあげたかったのに。
三十年ぶり位にオチンポを口に入れたわ。
お母さんね、フェラチオ上手いんですって。
高校生位の子が、「うちのカノジョより上手い」って、「さすが人妻だ」って。
人妻になってからはしてないのにね、おかしいでしょ?
すごく褒めてくれるのよ。
「孫のいるマンコとは思えない」って言ってくれた子もいたわ。


胸だってそう。
お母さん、胸大きいの気にしてるでしょ。
子供の頃から胸ばっかり育っちゃって、いつもイヤらしい目で見られてるの知ってた。
男の人って、おっぱいが好きなのね。
言われたわ、「スケベな体して」って、「スケベな事ばかり考えてるから、こんなデカ乳になったんだろう」って。
恥ずかしかった。


でも、これが男の人の役に立つんだってこと、教えてもらった。
ねえ、“パイズリ”って知ってる?
おっぱいとおっぱいの間にオチンポを挟むの。
挟んで、ズリズリしごくの。
すごく喜んでくれるのよ、おっぱいが大きくないと出来ないんですって。
きっと、この為に大きくなったのね。
おっぱいってオチンポ挟む為にあったのね。
わたしにこんな特技があったなんて、目から鱗が落ちるようだった。


「乳マンコ」とも呼ばれたわ。
お乳でオマンコするから“乳マンコ”、お口だったら“口マンコ”、お尻だったら“ケツマンコ”
面白いこと考えるわよね、男の子って。


ああ、おケツ?
そうなの、おケツの穴にもおチンポ入れられました。
だってね、おチンポ君は沢山いて、その子達の相手を一人でしなきゃならないのよ。
とても間に合わないじゃない。
子 供達に群がられて、体中におチンポ押し付けられて、みんな勃起してて、したくてしたくてたまらないのよ。
それで、ね?
仕方ないじゃない。


初めてよ、初めて。
お母さん初体験。
アナルの処女奪われました。
誰だったのかしら、あの時の相手。
わたしの処女を奪った相手。
ダメね、考えたって分からないわ。
誰だか分からないけど、とにかくその人に処女を捧げたの。
お父さん、ごめんなさいね。
でも、あなたはお尻の穴にチンポ入れたいと思わないでしょ?


わたしね、「汚くない?」って聞いたの。
そしたら、「気持ちいい」って、「オバサンのケツマンコ最高」って、言ってくれた。
ううん、気持ちいいのはこっちの方よ。
おケツとマンコと両方におチンポ挿されると、中でこすれて、びっくりする位気持ちいいのよ。
全然痛くはなかった。
最初の内は訳も分からなかったけど、両方入れられるともうダメね。
わたし、イきました。
ていうか、ずっとイきっぱなし。


こんなの輪姦でしか味わえないわよね。
おしゃぶりしながら、マンコとアナルに一遍におチンポ入れられて。
それどころじゃないのよ。
お口に三本、マンコにもアナルにも三本ずつ入れられたりもしたのよ。
体の中にね、同時に九本もおチンポ入ってたの。
びっくりするわよね。
ちっちゃな子達だから出来たことでしょうね。
それからね、指の間でしょ、右のおっぱい、左のおっぱい、ほっぺた、おでこ、頭、うなじ、背中、脇、太もも、膝、ふくらはぎ、足の裏……もう! もう沢山!
ほんと体中でオマンコした。
二十人以上乗られたんじゃないかな。


でもね、生憎その最中の記憶って曖昧なの。
マンコに三本入ってるとことか実際に見たいじゃない?
でも、やってる時は意識が飛んでて、訳分からないの。
ただ天国に行ってるような感じ。
気持ちいい! っていうすごい感覚だけ。


はっきり覚えてることはね、そうね……精液の味とか。
精液飲んだの、生まれて初めて。
美味しいのよ、若い男の子の精子。
ドロッドロして、甘くって。
若い子って、キンタマにいっぱい精子詰まってるのね。
何回射精してもトロットロ。
男の子ってね、出す時ブルブルッて震えるのよね。
それがかわいいのよ。
全部飲んであげたくなる。
おチンポをストローみたいにしてね、残ってる分までチューチュー吸い出すの。
キンタマ揉み揉みして、溜まってる分まで全部。


キンタマもかわいいわよね。
キュッキュキュッキュ引き締まったり、ポニョポニョしたりして。
お尻の穴をほじくって、股の間から顔出して、キンタマ丸ごと頬張って、それからね、キンタマとおチンポ、一遍に丸呑みしちゃうのよ。
ちょっと苦しいけど、おチンポとキンタマの欲張りセットで大満足。


キンタマを舌で転がしている間に、顔の上に乗ってたおチンポから射精してもらったりもした。
顔射”って言うんでしょ?
お母さん、もう顔射され放題でね。
なんだか、アダルトビデオでやってることを真似してるらしいわ。
あと、普段偉そうにしてたり、真面目そうに叱ったりしてる顔にザーメンぶっかけるのがいいんですって。
わたし、そんなに普段澄ましてるかしら?
でも、もしそうだとしたら申し訳ないから、いっぱいぶっかけてもらった。
顔中ドロドロに精液を塗りたくられて、もう、折角お化粧していたのに台無しよ。
顔で妊娠しちゃいそう。
その顔でまたオチンポこすったりして。


そうそう、お母さんね、顔だけでおチンポイかせられるのよ。
手を使わないでね、ほっぺたや鼻やおでこでこすって、おチンポ射精させるの。
二人一遍でも出来るわよ。
“顔マンコ”っていうの。
“ケツマンコ”や“口マンコ”とおんなじね。
ああ、覚えることが多くて大変だわ。


それとね、“マンコ顔”なんですって、わたし。
マンコ見せながら、外歩いているみたいな。
顔自体が猥 褻物だってこと。
捕まっちゃうわね、そのうち。
だから、みんなこの顔見て勃起するんだって。
それは嬉しいけどさ、スケベがバレちゃうみたいで恥ずかしいわ。
でも、おチンポにお似合いの顔って言われて、やっぱり喜んじゃった。


ベチンベチンっておチンポで顔面叩かれたりもした。
不思議ね、幸せな気持ちになるの。
顔射もそうだけど、おチンポに支配されるのって気持ちいいわ。
ねえ、ザーメンパックのお陰で、お母さん肌きれいになったと思わない?


それだけじゃなくてね、その内に、おしっ こしだす子が出てきて。
射精した後にね、お漏らししちゃうのよ。
それがね、一人二人と増えて、今度は“おしっ こぶっかけ”が始まったわ。
顔中おしっ こシャワー。
髪の毛にもかけられた。
精液がシャンプーでおしっ こがシャワーって感じ?
頭からおしっ こいっぱいかぶっちゃった。


そしたら、ある子が笑ってね、「これじゃ、ほんとに便器だよ」って。
その前にね、“精液便所”って呼ばれ出してたの。
わたし、自分がダッチワイフのようとは思っていたけれど、もうそんなレベルじゃないのね。
精子を排泄するだけの、便所だったみたい、わたし。
そういえば、“肉便器”って言葉もあるのよ。
ほんと、男の子って面白いこと思いつくわよね。


それでね、今度はほんとにおしっ こまで出されちゃったから、もうほんとの意味で便器ってわけ。
マンコにもアナルにも、ザーメン中出しされた後、おしっ こ入れられた。
体の中に流れ込んでくる感じってすごいの。
ねえ、お尻とお口って繋がってるでしょ?
お口から飲んだおしっ こと、浣腸されたおしっ こって、体の中で出会うのかしら。
とにかくね、若い男の子のおしっ こ、本当に美味しいの。
もうね、大好物。
グラスにおしっ こを注いで、上からザーメンを入れて、黄色いクリームソーダみたいのがあったらすぐに飲み干すわ。
でも、やっぱり直接おチンポから飲む生搾りが一番だけど。


ああ……もう、お母さんね、お母さんもう頭おかしくなってきて。
いい歳をして、ね? ほんと情けないわよね。


朝から晩まで輪姦輪姦
若い男の子の性欲って、ほんとにすごいのね。
一晩中かかって犯され続けたと思えば、次の日もずっと中出しセックス。
セックス漬け、おチンポ漬け。
麻薬と一緒。
もうオチンポなしじゃ生きていけない。
オチンポ狂いよ。


ねえ、許して。
仕方ないの。


アナルもすっかり拡げられて、おチンポの形にくり貫かれたまま開きっぱなし。
お口だって、ご飯食べてるより、オチンポくわえている方が多いわ。
もうね、輪姦の良さを知ってしまったら、普通じゃ満足できない。
マンコもアナルもお口も同時に塞いでもらって、そこからのスタートじゃないと、輪姦中毒者には無理なの。
もう輪姦専用の体になってしまったのよ。


実は、キャンプから帰ってからもね、毎日肉便器してるの。
近所では“乳マンおばさん”って呼ばれて、すぐヤらせてくれるって有名になっちゃった。
今日もね、これからマワされに行くのよ。
ああ、今日は何人かしら。
しばらく帰らないと思うから、後のこと宜しくね。


スケベなお母さんを許してね。


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[2018/09/01 22:00] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
戯曲 「童貞卒業式」


凸凹30年度 童貞卒業式





式次第

一、開式の辞
二、肉便器入場
三、性交試技披露
四、筆おろし之儀
五、清拭口淫之儀
六、肉便器式辞
七、後見女子祝辞
八、保護者会祝辞
九、非童貞答辞
十、閉式の辞





童貞
大澤 竜心(おおさわ りゅうしん)中 学 2年 生 1 4 歳
向 鐘鳥(むかい かねと)中 学 2年 生 1 4 歳
久家 健斗(くいえ けんと)中 学 1年 生 1 3 歳
辻 晴義(つじ はるよし)小 学 6年 生 1 2 歳
冨士野 生(ふじの いく)小 学 6年 生 1 1 歳
柿川 仁誠(かきがわ にま)小 学 5年 生 1 1 歳
齋藤 泰然(さいとう たいぜん)小 学 5年 生 1 1 歳



肉便器
馬場 梨里杏(ばば りりあ) 24歳



後見女子
原山 明莉(はらやま あかり) 中 学 3年 生 1 5 歳
皆口 寧々(みなぐち ねね)中 学 2年 生 1 4 歳
黒川 桃実(くろかわ ももみ) 中 学 1年 生 1 3 歳
玉城 美空(たまき みそら)中 学 1年 生 1 3 歳
堰沢 結季(せきざわ ゆき)小 学 6年 生 1 2 歳
代々木 ゆら(よよぎ ゆら)小 学 6年 生 1 1 歳
梅木 芹奈(うめき せりな)小 学 6年 生 1 1 歳
船岡 夏子(ふなおか なつこ)小 学 5年 生 1 1 歳
稲本 芽生(いなもと めい)小 学 5年 生 1 1 歳
ギュスターブ 月美(ぎゅすたあぶ らあら)小 学 4年 生 9 歳



見届人 何某







一、開式の辞


会場は体育館。奥に舞台があり、背景に「凹凸30年度 童貞卒業式」の看板が下がる。舞台中央にはベッドマットレス。その下手に演台を前にして見届人が全裸で立っている。上手には斜めに並んだ空席が七つ。ベッドを真ん中にして演台と空席が“ハ”の字形に配置されている状況。
舞台下、三メートル程距離を置き、後見女子達の席が横一列。既に女子達は全裸で着席している。その後ろに保護者並びに関係者の席が並び、中央の通路によって、それらは二つの島に分けられている。なお、保護者及び関係者は着衣である。

見届人「ただいまより、凸凹30年度 英才電子学院 童貞卒業式を開式致します」

見届人「それでは、童貞の皆様、御入場下さい」

七人の全裸童貞が会場後方より中央の通路を通って入場。一同、拍手で迎える。童貞は舞台上に上がり、上手空席を背にして並んで客席へ一礼。一同再び拍手。

見届人「ご着席下さい」

童貞着席。

見届人「申し遅れましたが、私、非童貞を代表致しまして、僭越ながら本日筆おろしの見届人を務めさせて頂きます、何某と申します。宜しくお願い致します」




二、肉便器入場


見届人「続きまして、本日の筆おろしをお引き受け頂きました、肉便器の入場です」

馬場梨里杏、全裸で会場後方より中央通路を通って入場。一同、拍手で迎える。

見届人「この度の肉便器は、英才電子学院 学級主任、馬場梨里杏様、24歳です。スリーサイズはバスト79センチ・ウエスト58センチ・ヒップ83センチ。童貞卒業式での肉便器役は今回が初めてでございますが、かねてより小 児性愛嗜好を公言しており、自ら志願の上お引き受け下さいました。また、華奢な肉体ながら激しいアクションにも耐える床上手であると、立花学園長はじめ皆様の推挙も頂いております。童貞達とは日々に接する間柄で、その気さくな性格からお姉さん的存在として慕われるオナペットです」

梨里杏、ベッドの前に到着すると、見届人の紹介が終わるのを待って、客席へ一礼。一同、再び拍手。

見届人「では、馬場主任、着座の上、ご開帳下さい」

梨里杏、ベッドの上に座ってM字型に開脚し、両手で大陰唇を広げ、以下のように宣誓する。

梨里杏「わたくし馬場梨里杏は、膣、口腔をはじめ、いずれの箇所も病に侵されておらず、この日の為に体調と体型を慎重に且つ万全に整えて参りました。この体全てを供し、童貞の皆様を筆おろしすると誓います」

一同、大きな拍手。なお、梨里杏のプロフィールと医師による健康証明は配布されたプログラムに掲載されている。




三、性交試技披露


見届人「続きまして、性交試技披露に参ります。恐縮ではございますが、見届人として、私がこれより童貞に手本を見せ、併せて肉便器の地ならしをさせて頂きます。なお、慣例と致しまして、膣の中を、本日卒業する童貞の初出し精液のみで充満させる為、私は射精せず、形だけにとどめさせて頂きますことを予めご承知おき下さい」

見届人「それでは、始めさせて頂きます」

見届人、ベッドへ移り、梨里杏に対して一礼。梨里杏もM字開脚のまま礼を返す。見届人は、キス、舌や手を使った全身愛撫、クンニリングスと、一連の前戯の型を披露していく。梨里杏はフェラチオを返し、やがて両者シックスナインの体勢となる。梨里杏の息が荒くなり、頬に赤みが差してきたら、濡れ始めた陰裂に、見届人は勃起している陰茎をあてがい、マイクを通さず、以下のように宣言する。

見届人「わたくし、何某は、僭越ながら非童貞を代表し、手本披露の型に則って、これより馬場梨里杏の膣に陰茎を挿入致します」

梨里杏、それを受け、同じく宣言する。

梨里杏「どうぞ、お入り下さい。わたくし、馬場梨里杏は、童貞に範を示す為、並びに筆おろしの用に耐えうる道具であることを証する為に、これより何某様の陰茎を膣に挿入して頂きます」

見届人、正常位で梨里杏の膣に陰茎を挿入。一気に奥まで沈めた後、ゆっくりと大きく出し入れをして見せる。やがて、次第に加速し、規則的に腰を振りだす。それを一定時間続けた後、交差位、後背位、後背座位、後背騎乗位、騎乗位、対面座位、と体位変更を披露し、それぞれで同じように規則的腰振りを一定時間繰り返す。最後に正常位に戻る。

見届人「射精します」

見届人は宣言し、射精したふりをした後、梨里杏を抱きしめ、しばらくして合体を解く。

見届人「わたくし、何某は、無事馬場梨里杏と性交を終えることが出来ました。この膣は誠に具合が良く、筆おろしの用にも大いに耐えうることを、ここに証明致します」

梨里杏「ありがとうございます」

一同、拍手。見届人、客席へ向き、ベッドの前に立つ。後見人席から立ちあがった夏子、舞台へ上がりその足元へ寄って控える。梨里杏はベッドの上で、元通りのM字開脚に戻る。

夏子「これより、お役目を果たされた何某様の陰茎を、わたくし、船岡夏子の口にてお清めさせて頂きます」

夏子、見届人の陰茎をフェラチオし始める。慣例として射精させなければならないが、慣れないせいで時間が掛かった為、見届人は夏子の頭を掴み、ややイラマチオ風にする。

見届人「射精します」

見届人、夏子の口内に射精する。夏子、緊張と驚きから涙を流し、むせ返りながらも精液を飲み下す。その後もフェラチオをもうしばらく続けてから、口を離して客席に向き直る。

夏子「お清めを終わりました。何某様は性交直後にもかかわらず再び射精をなさいました。まさに見届人に相応しい健全な陰茎をお持ちでございます。また、口の中にお出し頂いた精液は、残らず飲ませて頂いたことをご報告申し上げます」

一同、拍手。夏子、元の席へ戻る。見届人も演台へ戻る。

見届人「これにて、性交試技披露を終わります」


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[2018/08/01 22:00] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
大輪動会-プログラム#9-

  *

 祥吾は目の前の現実に驚愕した。後輩の優斗がセックスをしている。それだけではない。その後ろには、もっと後輩が三人も並んでいるではないか。しかもセックスの相手がどうだ。クラスメイトの母親ではないか。

「すいません、こいつだけなんで」

隣では、彼を呼びに来た友人・雅也が浩樹に説明していた。雅也も、実はついさっき自分の番を終えたばかり。その後、特別の許可を得て、友人の祥吾を迎えにいったのである。

「フーン、君もこの人の子供と友達なんだ」

浩樹はニヤリと笑って、祥吾に有紀を指し示した。彼は頷き返す。彼女をよく知っていた。家にも行ったことがある。ただ、生憎彼女の息子と友達だとは思っていない。向こうはそう思っているかもしれないが、彼の方では冷めた見方をしていた。

 雅也と祥吾は日頃、有紀の息子・佳彦によく連れ回されていた。何しろわがままな奴なので辟易とさせられる場面もよくあったが、雅也は父親の仕事の関係で逆らうことができなかったし、祥吾は親が口出ししてこないところを自然と気に入られ、それぞれ仕方なく付き合っていた。普通の親は、我が子に金光を避けるように言い含めるのである。

 祥吾には父親がいない。母はいつも忙しくしており、今日の運動会にも来ていない。だからついさっきまで友達の家族と弁当を食べていたが、ちょうど食べ終わった頃、佳彦が誘いに来たので、その後彼の所へ行って、彼のするゲームを見ていた。そこへ雅也が呼びに来たのである。比嘉が出くわしたのはちょうどその場面だったわけだ。

 雅也は祥吾のことを運命共同体だと思っている。その連帯意識が、彼をして男達に頼み込ませたのだ。自分が有紀と性交するなら、祥吾もまた一緒にと。

 それに興味を示し、率先して許可を与えたのが高橋だった。つい先程は新人らの参加を渋っていた彼だが、今回は雅也の有紀に対する特別なこだわりを見抜き評価したのである。同じ穴のムジナとして。

 実際、雅也も祥吾も有紀に良い感情を抱いていなかった。むしろ恐れていた。怒られたことはあるが褒められたことはないし、笑いかけられたことすらない。いつも無愛想で、うさん臭そうに眺められてきた。あるいは、蔑む目線だと分かる程に。

 理不尽な仕打ちも数々受けてきた。買い物に呼び出されたと思えば荷物持ちをさせられ、その際我が子にはソフトクリームを買い与えてやるのに、二人には礼の言葉さえ与えられなかった。彼らはただ物欲しそうに佳彦の食べるのを見つめねばならなかった。

 長女の宿題をやらされたこともある。おまけにそれが教師にバれたことで、後で彼女から怒鳴られもした。こういう経験は枚挙に暇がない。

 それでも逃げられないのは、すっかり恐怖心を植え付けられているからだ。彼女を犯すことは、それを彼らが乗り越えることであった。

 雅也の番になった時、有紀はその前にも増して嫌がった。彼の前の連中には、その幼さ故に拒否した彼女だったが、今度の場合、相手をよく知っているから余計切実だったのである。いわば、顎で使ってきた飼い犬に手を噛まれるような感情だった。それ故、にわかに正気付いたわけだが、ペニスをはめられるとすぐにまた花村命名“オナホール”役に戻った。

「アッ、グ、アァ……!」

悔しいが、イく。息子の子分と侮っていた子にイかされる。

 その顔を、雅也はまんじりともせずに見下ろした。横から高橋が女体の状況を解説してくれる。

「イッてるぜこの女。君のチ ン ポでさあ」

それを聞いた雅也は、なんとも言えない満足感を得た。

「(ああ、気持ちいい。金光のおばさんのマ ン コ、気持ちいい)」

彼は心で喝采を上げた。そしてこの幸福を、祥吾にも味わわせてやると決意したのである。

  *

「ヘー、そうなんだ」

「すげえな」

克弘と俊之は上っ面で佳彦を讃えた。両人とも、やたらと上機嫌である。気を良くした佳彦は、さらに別のキャラクターを見せた。ゲームの中で育てたそれを、得意げに解説する。

「へー、へー」

聞く方はそればかり繰り返す。心ここになく、ただ話している後輩の顔をまじまじと見つめるのみ。二人が別のことを考えているのは傍目にも明らかだった。気づかぬのは、当の本人・佳彦だけ。

 彼の鈍感さは今に始まったことではない。実の所克弘と俊之は、この一学年下の後輩をおだてて、何らかの儲けを引き出すのが上手かった。佳彦は彼らにため口をきき、年上ながら舎弟のように扱っているつもりだったが、実際にはたかられていただけである。

 そうして今日に至っては、とうとう母親を寝取られた。無論彼は知る由もない。たった今我が母を犯してきた二人が、その男根もまだ乾かぬ内に息子の自分に会いに来ているだなんて。

 現にその二本は有紀の愛液で濡れそぼっていたし、先端からは彼女の恥穴に植え付けてきた子種汁の残りが出ていた。何より二本とも彼女の肉の感触をまだはっきりと覚えていた。その肉穴から産まれ出てきた子 供と、今しがた子作りしてきばばかりの若い間男らが相対しているのである。

 その状況が間男達には面白かった。彼らとて、もしも別の母親だったらこんなことを思いつかなかった。逆に息子に同情もしただろう。だが、相手は金光だ。この町では、それだけの理屈で十分だった。

「(コイツの母親にチ ン ポ入れてたんだ)」

 二人は優越感に浸って佳彦を見た。

「(コイツ、母親が犯されたのに笑ってやがる。今でもバンバンハめられてんのに)」

そう思うと、彼が滑稽に見えて仕方がなかった。すっかりねじれてしまった欲望である。

 彼らは浩樹に代わって本来は体育館の見張りをする番だった。ところが、祥吾を呼びに佳彦の所へ行くという雅也に接し、自分達もそこへ行こうと後からわざわざ向かったのである。

 彼らの屈折したどす黒い感情は、しかし晴天の和やかな運動会場では賑やかさに包まれて目立たなかった。

  *

「すっげえな、ホントにこんなガキとヤッてる」

慶介が今更ながらに感嘆して言った。

 有紀の種付け相手はどんどん若返っていく。この前に終えた優斗ですら、つい先日までランドセルを背負っていた身の上だったが、今度の相手は正真正銘、現役である。つまりは通っている学校が一つ下になった。そんな相手が早々と、一人、二人と続いていく。

 一人目だった豊こそ辛うじて自慰経験があった。が、二人目の聡はそれすらない。それどころか、この行為がなんなのかさえ理解していない。

「ここにチ ン ポ入れるんだぜ」

有紀の背後から女陰を開き、小林が彼を招く。聡は、言われるがままに陰茎を挿入した。意味が分からずとも、勃起はちゃんとしている。

「気持ちいいだろ」

と問われれば、素直に“ウン”と答えた。その背後から、同じく勃起した局部を露出して、羨ましそうに三人目・翼が覗いている。

 年は、豊、聡、そして翼と一つずつ若くなる。いよいよ、有紀の二番目の子 供、長女・清美の方に年齢が近づいてきた。すなわち、豊は清美の二つ上、聡は一つ、ということで、翼は同い年である。

 交尾の様はやはり小型犬、というより、もはやネズミ対ゾウのようだ。ビクともしない巨体に、しかしオスは果敢に向かっていく。挿入すれば、後は散々手本を見てきたから段取りは分かる。聡はその未成熟ななりで父親になろうともがき出した。

「(子 供と……)」

有紀は犯されながら目を回した。無毛の包茎ペニスが体内をまさぐる。ここまで若返ってくると、“強 姦者は皆同じ顔”と一言で断じきれるものではなかった。ただ、彼女は倫理観にも罪悪感にも直面しない。犯してくる以上、敵は敵、どんなに幼くとも男は男だ。

 なんとなれば、彼にはちゃんと子作りする資格があった。ただ自覚的に放出したことがなかったので、その時になってかなり慌てていたが。

「大丈夫大丈夫、それがイくってことだよ」

浩樹に説明されて、一応安堵する聡。その抜き身を見て、

「おっ、お前精液出せてんじゃん」

と、慶介が言った。続けて、

「この年で中出しとか、マジハンパねえわ」

とも。

 それを言ったら、次の翼なんてその極みである。もっとも、彼はまだ射精できる体ではなかった。それでもオーガズムは感じられる。己の母以上年上の女をレ イ プ、そして絶頂。そもそもレ イ プの自覚がない彼。知らない間にそれを終えていた。

 微かに震えながらこちらを見る彼の頭を、

「よしよし、よく出来た。偉いぞ」

と、小林が撫でる。翼はまだ恋も知らない内に、強 姦で褒められたのだった。

「よし、次来い」

呼ばれて、やっと番が回ってきたのは祥吾だった。次々と年下の者が童貞を卒業していく中、彼の方が年長なのに後になってしまった。この場で唯一の童貞だ。

「すげえよな、お前らの年で童貞捨てられるとか」

「しっかり筆おろししてもらえよ」

「きたねえババアでごめんな。けど、中古でもまだ使えることは使えるから」

 竜二、浩樹、そして花村が口々に応援する。

 対面の瞬間、見知った相手にまた有紀は顔をしかめた。だが、さっきより鈍くなった感覚の故、拒絶の意思を示す間がなかった。祥吾は即座に挿入していた。

「ハアッ、グッ、ウゥ……!」

ちょうど波の盛り上がりが来たタイミングでもあり、またしても有紀は悔しい思いをさせられた。その表情を見下ろし、祥吾は勝利に酔う。

 脳裏には、先刻雅也から誘われた時の会話が思い出されていた。

「金光のおばさんとセックス!?」

祥吾は驚いて聞き返した。

「ああ」

雅也は歩みを止めることなく答える。彼は先に立って、現場へと向かっていた。

「ヤバいよ、そんな……」

祥吾が不安がると、雅也が毅然と言った。

「もう、犯されてる。今も」

「え……?」

「俺も、ヤッた」

祥吾は困惑して思わず足を止めた。その手を雅也が強引に引っ張る。祥吾にはその友人が急に恐ろしくなった。友人は言うのだ。

「ずっと輪姦されてる。……多分、朝からずっと」

“リンカン”、祥吾には聞き馴染みのない単語だった。それを実際目の当たりにするまで。

「(そうか、こんなことされてたんだね、おばさん)」

彼は肉棒を出し入れしながら、彼女の心地よさに感動した。あれほど居心地の悪い金光邸だが、ここだけは具合がいい。日頃の彼女にも似ず温かいし柔らかかった。

 心には、続いて彼女から受けた色々な仕打ちが蘇ってくる。その憎たらしい奴へ自分はこれ以上ない仕返しをしているのだ。ここへきて初めて気づいていた、有紀が女だったと。そして、自分は男だったと。だからこそこんな仕返しが出来るのだと。男だからこそ出来る、女への最大の辱めをしているのだ。

「この女……っ!」

彼は思わず口走っていた。それは口の中で言っただけだったが、ただ一人高橋だけは敏感に聞き取っていた。

「そうだ、もっと犯してやれよ。この女、チ ン ポ大好きなんだよ」

彼は狂気じみた笑みを浮かべた。さらに雅也を招き、彼に口腔を犯させた。友人同士、一瞬目を見かわす。それから彼らは、この憎むべき共通の敵にして、同級生の母親を前後から完膚なきまでに集団強 姦したのである。

「クソッ……!」

「このっ……!」

二人の行為は次第にエスカレートし、祥吾が乳房を握りしめれば、雅也は髪の毛を掴んで頭を前後した。

「ンンオオォ……!」

やりたい放題され、有紀は苦悶に顔を歪めている。

 彼らの後ろでは竜二が順番待ちだ。もう三発やっている彼だが、またしたくなったのだ。輪姦遊戯はいつ終わるともしれない。

 だが、昼休みはもうすぐ終わりだった。


〈つづく〉


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[2015/10/11 22:00] | 「大輪動会」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
大輪動会-プログラム#8-

  *

 上の口からも下の口からもブクブク白いあぶくを噴いて、有紀はもう尊厳もなく敗者の役割を全うしていた。時折身内から切なさが込み上げ眉間に皺寄せる時、刹那的に心が戻るが、喉奥へペニスをぶち込まれれば、すぐにまた木偶の坊に返る。

 口腔を支配しているのは射精して間もない比嘉。彼にとり、かの女の面を歪ませながら己の性具をしゃぶらせるというのは、ゾクゾクする程嗜虐心を煽られた。

 彼の跡を継いで女穴に収まったのは、どさくさ紛れにこの日一発目の鈴木である。彼は比嘉の出し残しを押し戻して肉壁に塗り込んだ。

「いやあ、奥さん、運動会は疲れるね」

小林がのんびりと、彼女の顔へタバコの煙を吹きかける。

 一行は今、体育館の裏からその中へと場所を移していた。一連の競技は皆グラウンドで行われる。体育館の中は人々にとって盲点だ。そう進言し、鍵を開けたのは比嘉。

「(これで、あの男が助けを呼んできても大丈夫だ)」

彼は暗にそう考えていた。加害者らしくすっかり打算的になっている。もっとも、助けを呼びに行ったのは前原だったので、戻ってくる心配はなかったが。

 体育館の入り口には竜二が立っている。交代で見張るルールだ。彼は、ただどちらかというと中の方を気にしながら、チラチラとせわしなく視線を動かしていた。自分もまたやりたいのである。なにしろ、鈴木の後を受けて次に挿入をするのは仲間の慶介だ。それが羨ましい。但し、彼の位置からは現場が見えない。

 輪姦は今、幕の下りた舞台の中で行われていた。昼間とはいえ、ひっそりと暗い体育館の内部。その中で、舞台の上だけ電灯が点いている。外には裾から灯りが漏れる程度。これならすぐには見つかるまいというのが、彼らの判断である。

「しっかし、暑いな」

花村が言った。幕を閉じた閉鎖空間には風の通り道がない。最初はひんやりと涼しかったが、何しろ八人も中にこもると熱気が出てきた。しかもある種の運動をしているのだから。

 彼は舞台袖へ引っ込むと、そこに一つだけあった窓を開けた。下手にだけ窓があった。

「開けて大丈夫?」

小林が聞いた。

「大丈夫っしょ、ここなら」

花村はシャツをパタパタさせながら軽く答えた。元より尋ねた方もバれるとは考えていない。ここは彼らにとって格好の隠れ家と思われた。

 しかし、どんな時であれ、その想定を簡単に覆す存在があるものだ。その存在、それは子 供である。彼らは時に大人の常識を飛び越えて行動する。今しも、縁の下にある道具搬入口から、そんな者達が侵入しようとしていた。

  *

 グラウンドでは、ようやく午前のプログラムが終了していた。結局有紀は、四つエントリーしていた内の一つしか出場しなかった。そもそもが、口さがない女達が言うところの“エントリーし過ぎ”である。逆になぜか飛び入り参加が一つ。なんにせよ、その気まぐれさに人々は呆れかえった。おまけにまた行方不明。

「チョー迷惑なんですけど」

運営を手伝っている若い女が言った。実際に彼女が損害を被ったという程でもないが、身勝手な人間にイライラさせられているのは事実だ。

「ホントホント」

「マジ意味分かんないよね」

彼女の友人らも調子を合わせる。自分達に利害の関係ない人間をやり玉に挙げるのは気楽だ。彼女らは有紀を会話のネタにしながら、弁当をつついた。

 今は昼食の時間である。彼女らの傍では、その幼い子供達が仲良く弁当を食べていた。それがはしゃぎ過ぎるのを軽く注意しながら、うち一人の母親が言った。

「で、まだどっか行ってるわけ?」

 その発言を受け、皆それとなく金光家の陣地を見やる。その陣地は広大だった。しかも最前列の特等席だ。普通は町組ごとに集合しているものだが、金光家だけは特別だった。

 今その広いシートの上に、三人の子供達、そして一人の無愛想な家政婦がポツリと座っていた。家政婦はスマートホンを熱心にいじくって、子守をしている風は微塵もない。弁当は彼らが昼食時間よりずっと前に食べてしまったので、もう残っていなかった。

「――でさあ、勝手にうちの弁当開けてるわけ。ゾッとしたわよ、あたし」

別の集団では、ある女が怒っていた。金光の長男・佳彦が、その女が持ってきた弁当箱を断りもなく開けていたというのだ。

「ウッソ、信じらんない」

聞いている方も同調して怒りを露わにする。

「どういうしつけしてんのって感じ」

「それでどうしたの?」

「さすがにブチ切れて追っ払ってやった。でもさあ、全然分かってないんだよね、なんで怒られたか。なんにも言わずにスッて」

「え、無視して行っちゃったの?」

「ヤダ、怖い」

女らは話しながら、食べ物を頬張る。

 また別の一人が言った。午前中に金光の長女・清美と組になって二人三脚に出走した女だ。

「あの子さあ、ちょっと」

彼女は頭の横で手をクルクル回してからパーを作った。

「“こっちの足から動かすの”って何回言っても分かんないわけ。おまけにいっつもキョロキョロして、誰にか分かんないけどずっと手振って」

「で、ちょっとニヤニヤしてない?」

「そうそう」

「あ、なんか分かる。あたしも前に――」

共通の敵を得て、女達の話は尽きない。これがコミュニティーで浮いてしまった一家の末路だ。これまで有紀は母親らとまともな付き合いをしてこなかった。その必要を感じなかったからだ。その結果がこれである。

 そんな悪評もつゆ知らず、当主の金光は我が子らの所へはいかずに、相変わらず委員席で前原を相手に自慢話を続けていた。簡易机の上には、空のワンカップ酒が三本並んでいる。

 と、そこへ島田が通りかかり、普段ならしない挨拶をしていった。島田はさっきまで輪姦現場にいたが、ちょっと中座して表に出てきたものである。大会委員である立場上、ずっと姿を消しているわけにもいかないからだ。その際、わざわざ金光の傍を通ったものである。無論含むものあってのことだ。

「あんたの奥さん、寝取りましたよ」

と。

「フン」

島田を見送って、金光は不愉快そうに鼻を鳴らした。隣家の彼とは犬猿の仲である。そいつがよりにもよって我が妻を犯していようとは、無論想像だにしない。

 同席している前原も、今の男があの当事者に含まれていたとは気づかなかった。彼は主人の不機嫌を察し、気を使って話題を変えた。まだまだ抜け出せそうにない。何しろ嫌われ者の事ゆえ、人が寄り付かないのだ。癒着関係にある業者なども、ちょっとご機嫌伺いをするとすぐ立ち去ってしまう。この場で運動会がらみの用事がないのは前原ぐらいであった。

 その彼をちょっと見返してから、島田は別の場所へ移動した。彼の方では前原を覚えていた。

「間男が、よくも抜け抜けと旦那に顔を会わせられたものだ」

と、自分のことを棚に上げて、彼は思った。そこへ比嘉が通りかかって、二人は視線を交わして行き過ぎる。比嘉もまた表に帰ってきていた。

 彼は有紀の子供らがいるシートの方へ行った。別にどうという意図があったわけではないが、いわば偵察である。

 そこには、息子の佳彦と一人の家政婦がいた。娘らはちょうど便所に行っていて居ない。佳彦は大人しそうな同級生を捕まえて、携帯ゲーム機の画面を見せていたが、その同級生の友人がやってきて彼を連れて行ったので、後に一人残された。

 と見ている間に、今度は別の少年らがやってきて佳彦に声を掛ける。

「案外交流があるんだな」

比嘉はちょっと不思議に思った。普段の佳彦は、周りから避けられている印象があったからだ。

 少年らは佳彦より一学年上の二人連れ。走ってきたものか、上気した顔をして笑いながら、ゲームの画面を指さしていた。

  *

 小さき者達は列を作って並んでいた。その先頭にいる者は、種付け中である。彼らは交尾の順番待ちなのだ。

「オッ、ゴオッ……!」

小さな突起に突きまくられて、有紀はよだれを垂らしながら啼いた。これでも初めは恐れ、拒んだのだ。だが今は、またアクメのるつぼに落ちてしまった。たとえサイズは小さくても、若い、いや若すぎるエナジーの鮮烈さは、女をしてハッとさせるものがあった。

「気持ちいいか?」

小林が侵犯者に尋ねた。訊かれた方は、ブンブン頷きながらか細い腰を振る。その様は、まるで小型犬が牛を相手に交尾しているようだった。それでも一人前にやることはやれる。

 有紀から見れば二回り以上も年下の彼。というより、もはや自分の息子を基準に数えた方が計算しやすいだろう。かつてこの列の初めにいたのは、息子より一つ年上だった。その後、同い年が現れ、そして今や、とうとう一歳年下まできた。我が子の後輩と彼女は性交し、あろうことか気をやっているのである。

「アッ、ヤッ、アガハァ……」

のけ反って突きに耐える。破廉恥極まる母親だ。まるっきり大人としての分別がない。

 大体からして、この狂気の顛末を支持する男達も異常ではあった。僅かでもそれを阻止する可能性のあった比嘉や島田がちょうど離れた隙を突いての出来事である。

 事の起こりは、道具搬入口から忍び込み、覗き見をしていた子らだった。彼ら三人組は、うち一人を除いて自慰経験すらなく、残り二人に至っては何が起こっているのかすら分かっていなかった。

 だからこそ、安易に人にしゃべった。相手は、三人の動きに気付いた、彼らより少し年上の少年らだった。通う学校の小・中は異なるが、年齢の上下に関係なく昔から遊んでいる仲だ。皆は揃って覗き見をした。新たに加わった連中は、さすがに年の功で状況の意味を飲み込んでいた。と、そこで、大人達に見つかったのである。

 第一に気付いたのは、大人、というよりこれまたまだ法律上そう扱われない年齢の、慶介である。彼ですらまだ子 供なのだ。いわんや追加の者達をやである。

 新人らは計八人もいた。その後の展開は、花村曰く、“完全な悪ノリ”であった。

「お前ら、セックスしたことあるのか?」

まずはニヤニヤ笑って、小林が訊いたものだ。八人の内、誰もが否やと答えた。

「今やってんのがセックスだよ」

「ていうか、マワしだけど」

竜二と慶介が口々に先輩らしく説明する。島田に続いて出て行った鈴木、現在見張りに立っている浩樹を除き、その場にいた男五人に囲まれ、新人らは縮こまっている。

「ヤッてみたいか?」

小林が面々を眺め廻しながら尋ねた。その質問に、高橋が驚きの声を上げる。

「おいおい、マジか」

彼は侵入者の到来に、端から眉をひそめていたものだ。彼にも息子があるが、明らかにそれより年下の男子達にこういう行為をさせることは気が咎めた。人の正義にはそれぞれバランスがある。高橋は有紀を憎み犯しはしたが、それと別な倫理も有しているのだ。

 そのバランスを他の者が揺らしにかかる。

「ここまでバれたらしょうがない、か」

と、花村が言えば、小林も、

「そうそう、口封じ口封じ。お仲間になってもらいましょう」

とダメを押す。分けても高橋に効いたのは、花村が発した次のセリフだった。

「まあ、どうせこんなどスケベ女だし、もうオナホール使うみたいなもんか」

 それで高橋の心は決まった。この恨むべき女が年端もいかない者達からさえ慰み者にされる。そういう場面を想像し、昂揚感を覚えたからだ。おかげで、少年らを巻き込む罪悪感は雲散霧消した。

「誰にもしゃべるんじゃないぞ」

彼はそう念押しし、事態を許容した。


〈つづく〉


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[2015/10/10 22:00] | 「大輪動会」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
ママの枕 ~ステージ13~

 増えた観客の前で、新しいキャストは早くも演戯を始めた。登場、即挿入。それはわずか五秒と経たない内に。

「ンアアーアァ……ッ!」

二本目のペニスも軽く飲み込んで、ミナミは惰性で喘いでいる。
 
 当初二人は対面して合体していたが、タイガが気を利かせて指示したので、すぐに男が背面に回る格好になった。彼の膝の上で大股開きする母。息子からは彼らの結合部が丸見えというわけである。

「うわあ、派手にヤッてんなあ」

ジンがぼそりと言った。そしてまた、

「おっ、アイツは……」

と、タイガに目を止めてつぶやいた。タイガは合体中のミナミに口淫をさせ始めていた。

「こんなとこで3Pかよ。よくやるよな、誰が見てるかも分からないのにさ」

ジンはそう言ってコウの共感を誘ったが、生憎相手は無反応であった。そればかりか彼の横顔が妙に深刻そうであったので、ジンは方針を改めた。彼としては、少年のマセた覗き趣味をからかってやるつもりだったのである。

「そういえば君は……」

まじまじとコウを見つめていて、ジンは少年の素性を思い出した。コウはちょっとビクッとして振り向き、その時やっとジンが、テレビでよく見る有名人だということに気が付いた。二人は以前、既に一度挨拶を交わしていた。その際は、ミナミも同席である。

 ジンはコウのことを覚えていたが、その母親の顔までは記憶していなかった。ただ、この子役のただならぬ気配に接し、目の前の状況と見比べて、なんとなくの推測を立てた。

「知ってる人?」

と、ミナミを指して尋ねてみる。コウは無言で肯いた。ジンはそれを受け、さらに踏み込む。

「……お母さん?」

すると、少年はまた素直に肯いた。ジンは彼の目をじっと覗き込んだ。相手は視線を逸らし、あくまでも母の方が気にかかる様子である。彼にとって今は、スターとの会話にも価値がないらしい。

「いいのかい?」

ジンは訊いた。それは、目の前の状況をこのままにしておいていいのか、という意図であったが、コウには通じなかったようだ。そこで彼は、別な提案に変えた。

「止めてやろうか」

コウはちょっと考え、そして困ったような顔をした。まだよく意図が伝わっていないようだ。そう判断したジンは、少し訊き方を改めた。

「嫌ではないの? その、お母さんが、アイツらとセックスして」

慎重に、しかし核心を突く形で尋ねる。コウはこれでも答えに窮していた。ウーンと考え込む風で、何も言わない。ジンはまだ色々訊きたかったが、あまり質問攻めにするのもかわいそうだと思い直した。ただそれとなく感じたのは、この幼い者が、ひょっとしたらこの現状に関して明確な判断材料を持っていないのではないかということである。

 その頃、眼前の痴態には動きがあった。挿入を解いた男が、射精を始めたのである。それもミナミの顔面に向けてだ。

「うわあ、ひでえことしやがる……」

ジンは、横目でチラチラとコウを見ながらつぶやいた。コウは相変わらず無言である。その表情からは、怒りも悔しさも読み取れなかった。ただ、まんじりともせずに、ザーメンのシャワーを浴びる母の顔を凝視していた。

 ペニスから噴射するこってりとした白濁液は、容赦なく彼女の顔面に降り注ぐ。働きづめの男の、溜まりに溜まった欲棒汁、それは濃かった。プルンとした形のままで、容易に流れ落ちもしない。それが、綺麗に塗られたアイシャドーや頬紅に上塗りしていく。

「ヌマちゃん、はえ~よ。ていうか、すんげえ出たな」

タイガは、ヌマタの挿入から射精までの時間の短さと、それに比して精液の量の多いことを揶揄して、ゲラゲラと笑った。顔面への射精は、彼の指示である。観客へのサービスであった。

 ミナミは彼の陰茎に加えて、今射精を終えた陰茎も同時にしゃぶらされた。片方を口に入れている間はもう片方を手でしごき、時には舌を伸ばして二本同時に舐めさせられもし、またあるいは頬ずりもさせられた。

「AVの見過ぎだっての」

ジンは呆れて苦笑いである。

 片や、コウは汚されていく淫母の顔を真剣な眼差しで見つめていた。二人の男と一遍にセックスしてしまう母。タイガはおろか、見ず知らずの、しかも小汚いオヤジの“おちんちん”までもあっという間に、タイガが使った後のあの穴に入れさせてしまう母。そして、“おしっこ”のようでそれとは違う白い汁を顔に浴び、その後“おちんちん”をまた食べて……。

『多分その辺の男みんなにオマンコさせてるから』

以前タイガから聞いた断片的な情報が脳裏をよぎる。“ママはいつもこれをみんなとやっていたんだ”と、コウは判断を抜きにして、ただただ理解だけした。それにしても、息子である自分とは、したくないと言うのに!

 再びタイガが挿入する。仰向けに寝かせたミナミの尻を高く持ち上げ、ほとんど自分は真下へ垂直に入れるような角度で。その入った瞬間に、母の目が一瞬裏返ったのを息子は見逃さなかった。

「アアウッ、ア、アハアァ……!」

彼女の声は艶めかしく、明らかにヌマタの時とは違った。彼女にとって、男性器の大きさだけで判定するものでないらしい。その意味で反応は正直だった。小さき男の背に手を回し、

「きぼちいひぃ~……」

と、露骨にメスの悦びを謳歌しさえしてみせる。

それを見たジンは、

「言っちゃなんだけど……」

と、ちょっと遠慮しながらも、

「君のお母さん、結構スケベだね……」

と、コウを試すように言った。息子の立場ならば、既に激昂、下手をすると発狂していてもおかしくない場面。しかしコウは、やはり静かだった。ジンはそっと、彼の股間を窺った。

 他方ミナミは、ヌマタにフェラチオしながら、タイガの肉棒に女陰を掘削されていたが、やがてタイガがまた膣内に子種汁を注入し始めると、その状況説明を彼の命でやり出した。

「あぁ……出てるわぁ、タイガ君の精子、オマンコの中、入ってくるわぁ~……」

彼女はそれが、無知な息子に向けた解説だとはつゆ知らない。

 タイガが離れると、すかさずヌマタが代わって交尾を始めた。すると、先程よりもミナミの反応は薄くなった。やはり、タイガの技巧には届かないらしい。歳は上でも、ヌマタとタイガでは経験数が違うのだ。こうなると、もはやヌマタの性欲解消にミナミが一方的に使われているようなものである。

 一方タイガは、今日は二発で満足したらしく、つと立ち上がるとコウの方を見て言った。ジンはすぐさま身を隠す。

「オレ、もう行くわ。後は好きなようにヤッてよ」

それは、表向きヌマタに言ったようであったが、その実コウに向けての合図だったことを、コウは知っていた。コウは肯き返して応じた。それを見ると、タイガは実際去って行った。

 二人のやり取りを、これまた鋭く見抜いたジンは、彼らが知り合いであるらしいことを察知し、その上で、ヌマタを指して訊いた。

「あの男も知り合いかい?」

 コウは首を振った。結局ヌマタだけを二人とも知らないのだった。

 その知らない男が一番厚かましくミナミを抱く。彼は二発目を膣内に注ぎ入れると、またしゃぶらせたり、乳房に挟ませたりした挙句、三回目、そして四回目と挿入をやった。ミナミはダッチワイフだ。ひたすら精液の排泄を受け止める。

 その様子を見守りながら、ジンはまたコウに話しかけた。

「君は、ヤらないのかい?」

すると、コウはまた困った顔でジンを見返した。今度はさらに悲しみを帯びた目だったので、慌ててジンはフォローした。

「ごめんごめん、スるわけないよな、自分の母親なんかと」

この一言はコウにとって衝撃的だった。彼は目を見開いた。ジンの問いかけに対して、初めて示した反応らしい反応だった。

 相手が急に身を乗り出したのでちょっとびっくりしつつも、ジンは丁寧に言葉を付けたした。

「いや、だって、母親と普通シないもんな。君は、シて……るの? まあ、シてるんだったらそれはそれだけど」

コウはブンブンと首を横に振った。その表情は、パッと明るいものに変わった。それを見て、ジンは悟った。彼が本当に性に対して無知らしいことを。

「そう、よかった。近親相姦になっちゃうからね」

「キン……?」

「要するに、親子でセックスは出来ないよってこと」

 やっと打ち解けられた喜びから、愛おしそうに目を細めるジン。コウもコウで、急に射し込んだ希望の光に、眩しそうに笑った。彼はもう、全ての悩みから解放されたのである。

 そこへ、ジンが新たな課題を投げかけた。

「君は、セックスしたことあるの?」

 コウは恥ずかしそうに首を振った。母に嫌われていないと分かった今、童貞であることに落ち込みはしなかったが、ただなんとなしに照れを感じていた。それこそ、性の目覚めだった。

「タイガともまだヤッてないんだ?」

意外な質問に、“ん?”という感じで、見つめ返すコウ。タイガとセックスする、その発想はなかった。

「じゃあさ……」

ジンはコウの耳元にグッと近寄った。

 その時、ヌマタに向けてミナミが言った。

「いつまでヤッてんのよ、この早漏」

 下手なセックスのおかげで次第に体が冷めてきた彼女、しつこくも五回目の合体を始めた彼を咎めたものである。これにはヌマタも恐れをなした。

 それでも、

「これで最後にしなさいよ」

と、ラストの一発を許すあたり、彼女自身も弱さがあった。ミナミはもはや喘ぎもせず、口をへの字に結んで横を向きながら、ただただ射精を待つ。まるで職業的な性交である。

 ヌマタはそこへガシガシと腰を振るが、さすがに五発目の連射である上に、怒られて面食らった所為もあり、今度はイくのが遅かった。

 これにイラついたのがミナミである。

「さっさと出しなさいよ」

と急かすが、そう言われると余計にプレッシャーを感じて萎縮するのが男心というもの。そこでやめさせるのは簡単だが、そうはさせないのもミナミである。彼女は相手の尻を掴んで、グッと手前に引き寄せてやった。すると、たまたまその際にタイガが開発したスポットにヌマタが当たったものだ。

「ンッ……!」

思わず、久しぶりのメスの声が漏れた。その反応に興奮を覚えたヌマタ、ここぞとばかりにラストスパートをかけた。

「ちょっ、待っ……!」

弱い所に当たったままで突かれ、にわかにミナミは焦りを覚えたが、二人の交尾はもう止まらない。結果、同着で昇天した。その後ミナミは、正気であれば絶対に拒絶するはずの接吻を交わし、汗みどろの出っ腹や胸毛と密着して抱き合いながら、彼の鎮まるのを待った。そして、

「はい、もういいでしょ」

と言うのがやっとだった。それを聞くと、ヌマタはいともあっさりと身支度をして帰っていった。

 残されたミナミは気だるそうに起きると、ポケットティッシュを取り出して陰唇を拭う。二人計六発の精液を自らの指で掻き出す。続いて、ハンカチで胸を中心に拭き、コンパクトを取り出して顔を確認。そしていそいそと服を着ると、トイレに向かって去って行った。

 後に残ったのは彼らの汁と、そして傍観者一人。ジンはもう居ない。

 コウは高潮した頬で、ぼうっとさっきジンにささやかれた一言を考えていた。

「ボクと、セックスしてみない?」

幼い股間は密かに温もりを帯びていた。


〈つづく〉


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[2015/03/22 22:00] | 「ママの枕」 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
ママの枕 ~ステージ12~


 その日は間もなく訪れた。いつものように母とスタジオ入りしたコウ。先日の約束を期待し、母と繋いだ手にも力がこもる。一方、母はというと、平生と何ら変わらぬ態で、これからするであろうことにも別段思い入れはないようである。

 一体どんなことをするのか、コウはワクワクしながら母と別れ、タイガの指示通りの場所へ先回りすると、そこの物陰にこっそりと身をひそめた。大道具・小道具が折り重なったその一角は人通りも絶え、また薄暗い。幼い者には大変心細かったが、真実を知りたい彼は頑張ってかくれんぼに耐えた。

 どれ位待ったろう。先程の母の態度を思い出すにつけ、本当にこれからそれが行われるのかどうかを疑い出した頃、ようやっと件の二人がやって来た。コウの緊張が一気に高まる。

「早く済ませてちょうだい……」

ミナミが言った。それは紛れもなくコウの母親だった。彼女は言うが早いか、ブラウスのボタンを外し始めた。

 それを見たコウは、途端に胸騒ぎを感じだした。なぜかは分からないが、心臓の鼓動が早くなって、急に恐ろしくなってきたのだ。

 そんな息子の前で、母はみるみる服を脱いでいった。たちまちの内に、豊満な胸まで露わになる。さらにタイガの指示で、下半身の被服まで瞬く間に脱ぎ去った。

 他方のタイガはタイガで、自分も下半身を露出していた。但し彼の方はズボンとパンツを足元まで下ろしただけで、ほかの服は脱がない。

「じゃあ、しゃぶってよ」

タイガが言った。その時、確かにコウと目が合った。そして彼はニヤリとした。

 途端にコウは背筋に寒いものが走った気がして、視線を脇へ逸らした。ちょうどミナミが行動を起こし、そちらに気を取られた為もある。母はタイガの足元にしゃがみ込んだ。そこから先の行為は、息子の想像を遥かに超えたものだった。

「あっ……!」

コウは息を飲んだ。母がタイガの“おちんちん”を食べ始めたのである。彼はギクリとして固まった。訳が分からなかった。

 そんな彼を尻目に、タイガは気持ちよさそうである。

「相変わらずフェラ上手いね、おばさん。ひょっとしてこのままイかせるつもり?」

少年は笑いながら、後輩の母の頭を撫でる。自分の母親と同い年の女だ。そして、勝ち誇ったように彼女の息子を見やる。

 コウは益々困惑し、タイガとミナミをせわしなく交互に見比べながら、この先の成り行きをただ見守ることしかできなかった。果たして見て良かったのだろうかという思いが、この時生まれた。覗きという行為が、名状出来ない背徳感を助長したものだ。

 ミナミは左手を地につき、それで己の体を支えながら、右手で少年のペニスを持ち上げ、それをひたすら舐めしゃぶる。背の低い相手のこと故、正座の姿勢からさらに腰を折って前屈みになり、髪をぐしゃぐしゃにされながら実にみっともない格好だ。

 タイガのペニスは最初しぼんでいたものが、急速に立ち上がって大きくなっていった。赤黒いそれは、ミナミの唾液によって全身を照り輝かせている。その存在感は薄暗い中でも強烈な印象を放っていた。

 コウは、自分のペニスも硬くなることを知ってはいる。だが何故だか、タイガのそれとは随分違う気がした。そしてもっと言えば、どうして硬くなったのか、また母が何をしているのかに至っては全く理解できなかった。

 さらにミナミは、陰茎にぶら下がった玉袋へと唇を移動させる。その際は主の指令によって右手を離し、口だけでの奉仕を強いられた。すると自然、勃起が顔に乗っかる形となる。

「いい眺め。おばさん、今日も顔エロいよ」

タイガのにやけた表情の下、勃起を鼻に乗せたミナミは、睾丸を舐め、あるいは吸う。時には主の方を見上げる。

「こっち見ながらしゃぶって」

と、彼に求められるからだ。それに絶対逆らわないミナミである。さらに所望は続く。

「じゃ、今度は挟んでよ」

それによって、ミナミは両の乳房を抱え上げた。そして、その見事な量の脂肪球で、すっかりとタイガの陰部を覆い尽くした。

 この目まぐるしい未知の展開を、コウはまんじりともせずに見つめ続けた。とにかくこれが“セックス”というものなんだ、今はただそう片付けるしかない。どうやら“おちんちん”と“おっぱい”がセックスには必要らしく、また“エロい”状態が関係するらしい。少しずつこれまで聞いた単語が線で繋がってはいく。

 それにしても、どうして自分にはしてくれなかったんだろう。コウはふと思った。一緒に風呂に入っても、タイガみたいに舐められたり、胸で挟まれたりしたことがない。その時、ふいにタイガの言葉が思い出された。

『セックスしたことない奴のことだよ』

「そっか……」

ここにきて、コウは肌で理解した。これをする意義はいまだに分からない。しかし、自分は間違いなく“童貞”ではあると。そう実感すると同時に、激しい落胆と、そしてまた嫉妬を感じ始めた。タイガに、且つはまた、ミナミにもだ。

 彼の知らない光景は続く。タイガはミナミを四つん這いにさせると、彼女の恥部を息子の方へと向けさせたのだ。おかげでコウからは、我が母の陰唇が丸見えになった。そこが己の生れ出てきた穴だとは、まだ知らない。

「なんだよ、おばさん。やっぱりもう濡れてるじゃん」

タイガはゲラゲラ笑いながら、今やもうあからさまに見物人の方を見ながら、彼によく見えるように陰門を大きく広げてみせた。縮れ毛に縁取られた肉は、サーモンピンクの具を潤わせ、見物の凝視に耐えている。

 コウは初めて知った。そこに穴があって、そしてそれがそんなに広がるなんて。さらに度肝を抜かれることが起きた。タイガがその中へ、指を、ひいては拳までねじ込んだのだ。

「あ~あ、おばさんのマンコ、ガバガバだから、手が全部入っちゃったよ」

その言葉通り、ミナミの膣には少年の手がすっぽりと隠れ、まるでそこから腕が生えているような状態になった。

「マンコ……ガバガバ……」

実体験によって、少しずつ知識を会得していくコウ。だがどうしてか素直に喜べない。むしろ喪失感こそ強くなる。今思えば、事前にタイガが、

『いいんだな?』

と、念押ししたのも肯ける。今のこの刺激的な不安感は、後悔と呼んで差し支えないものかもしれなかった。

 そんな幼子の懊悩をよそに、母親は次第に女の顔で喘ぎ始める。

「ヒャッ、ア、アア、アアアァァー……ッ!」

タイガに膣をかき回され、淫汁を撒き散らして。

 コウは震えた、見たことのない顔、聞いたことのない声に接して。彼女は本当に自分の母親だろうか。いつも厳しく自分を叱り、また時には抱きしめてくれる優しい母なのだろうか。もはや彼は根本的なことさえ疑い出した。その境地に至りなば、恐怖はピークに達し、じんわりと涙がにじみ出た。

 片や、母の方も別なピークを迎えていた。

「イッ、アッ、ンンンー……ッ!」

女の鳴き声を発するや、ブルブルと尻肉を震わし、瞬間、手を滑らせてその場に伸びた。

「なに、もうイッたのかよ、おばさん」

タイガは笑いつつ、ちょっと緩めた手を、またすぐに容赦なく動かしだした。

 堪りかねて、ミナミがストップをかける。

「も、アッ! もも、もういいから……早く、シ、シなさい、よ」

「あ? うるせえ」

タイガは構わずにかき回す。と、そこからジャージャーと小水が漏れた。コウは言葉を失って、母の失禁を見守った。

「は、早く、もう戻らないと……ねえ、早く終わらせて」

恥をさらしきったミナミは、気だるそうに言った。

「どうせ、スることスるんでしょ? だったら早く」

「早くなんだよ。入れてほしいのかよ、おばさん」

タイガは彼女の口元へペニスを持って行った。すると、ミナミは黙ってそれを頬張った。

「欲しいんだったら欲しいって言いなよ、“チンポ欲しい”って」

「……うるさいわね。入れたいんだったら、とっとと入れなさいよ」

どこまでも平行線な議論に、タイガは別の手を講じた。

「あっそ。別にオレいいわ。代わりにさ、コウの奴呼んできて入れさせようか」

それを聞き、縮み上がったのはコウだ。変な昂揚感が胸に迫ってきて、これ以上ない位に心臓の拍動が速まる。覚悟も何もなかったが、唐突に今から童貞でなくなるかもしれないのだ。タイガと同じように、母と、セックスを!

 が、彼の心は母の言葉によって一瞬で凍りつかせられた。

「嫌よ! やめて!」

「え……」

この時、コウの全てが止まった。それこそ、心臓すら止まったように感じた。彼は自分が母に拒絶されたと思ったのである。

 ミナミは実際に立ちあがってみせるタイガの足にすがって、彼を制止した。

「チンポ入れて。ねえ、チンポ欲しい!」

彼女は必死だった。それを受け、タイガも思い直し、

「分かってんじゃん」

と薄ら笑いを浮かべて言い放つと、ミナミの尻の方へ回り、コウから見えるようにと気を遣いながら、彼女の淫肉を再びよく広げた。

 暗澹たる気持ちに沈むコウ。彼の目に、また驚くべき光景が飛び込んできた。これ以上ないと思っていたところへ、まだ新鮮な驚きがあったのである。

 彼は見た、母の割れ目に“おちんちん”が入っていくのを。

「え……!」

そこにそれが入るなんて、あまりに突飛なことで、もはや付いていけなかった。彼の脳みそはもうとっくに飽和状態だ。

 タイガはその小柄さ故、相手の巨大な尻に乗っかかって腰を振る。まるで小兵力士の相撲を見ているようである。敵との体格差は歴然だ。ところがどうだ、弱っているのはむしろ大きな方で、

「……ア、ア、アッ!」

と、次第にまた喘ぎ始めたのである。若くして戦上手な少年は、硬化した肉棒で彼女のスイートスポットを絶妙にほじくるのだ。

 これには、たとえ彼の三倍以上生きているメスとて脱帽である。彼をオスと認め、性悦に浸るを得ない。心を置き去りにしても、体が悦んでしまうのだ。折しも、既に高潮した肉体である。

「イッ、イ、ヒィ……オオォー……ッ!」

「ハハ、またイくんだ。おばさん、すぐイくね」

男は得意気に笑った。そしてまた、意地悪く言った。

「こんなにエロかったらさ、コウのチンポでも興奮するでしょ? 実は家でヤッてたりして」

再び耳をそばだてるコウ。そこへ、ミナミがダメを押した。

「バ、バカなこと言わないで。するわけないでしょ」

 これでコウは確信した、自分は母とセックスできないのだと。彼は寂しさのあまり涙を流した。もう嫉妬すらも薄らいできた。生まれて初めて知った孤独。

 彼の前で、仲の良い両人はそろそろ共同作業に締めを迎えようとしていた。

中出しするよ」

そう言うと、タイガはにわかにブルブル痙攣し、一層強くミナミにしがみついた。今、息子の眼前で、母は父以外の男の精子を注ぎ込まれていた。

 終わると、白濁した陰茎を、タイガはまたミナミにしゃぶらせた。相変わらず従順な彼女。その膣内から、白い汁がスーッと滴り落ちた。

 コウは膝を抱いて固まったまま動けなかった。と、そこへ別の方面から事件が訪れた。それも一度に二つだ。

「おお、遅かったじゃん、ヌマちゃん」

と、タイガが呼びかける方から一人のむさくるしい男が現れた。知らない大人の登場に驚かされたのは、どうやらコウだけらしい。タイガも、いやミナミすらも見知っているようだ。

 これが衝撃の一つ目。そして、二つ目はコウの背後からやって来た。

「よっ! 何してんの?」

小声でささやく男の声。コウが危うく声を出しそうにするのを、その端正な口元に人差し指を添えて止める。

「シー!」

どうやら積み上げられた機材の下をほふく前進でくぐり抜けてきたらしい。それなん、ジンであった。


〈つづく〉


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