おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
『夏のおばさん』 「スイマセン」 ふいに声をかけられて、郁恵はまぶしい空を振り仰いだ。見れば、日に焼けた若者が、こちらに笑いかけている。 「一人っすか」 「よかったら一緒に遊びませんか」 矢継ぎ早に質問を浴びせてくる彼の目的は、一見して明白な、ナンパだ。 「エー、どうしようかなぁ……」 郁恵はまんざらでもなさそうに、にこやかな困り顔を作ってみせた。 それを見て、好感触と受け取った若者は、さらに押しの一手を打つべくパラソルの影に足を踏み入れる。 が、それ以上の交渉は、断念せざるを得なかった。 「オーイ」 「お母さん」 口々に呼びながら駆けてくる者達がある。子どもと大人とが入り交じった一群、どう見ても家族の体である。 それを見た若者、 「あ……失礼しました……」 きまり悪そうに言葉を濁し、たちまち去っていった。 それと入れ違いに、パラソルの下に入ってきたのは夫、 「イヤー、暑い暑い」 と、すっかり日焼けした贅肉をブルブル揺らしながら、バッグの方にしゃがみ込んだ。これからビールでも買いに行こうというのであろう、中から財布をつまみ出す。 「今ねえ、ナンパされちゃった」 彼に向かって、妻は今さっきの出来事を報告する。 「え?」 夫、特に気も無く聞き返す。 「サーファーみたいな男の子。結構イケメンだったなあ……」 妻は、格好のネタとばかりに、嬉々として話を続ける。 これを珍事と判断したのは夫も同様で、彼も少しだけ話に乗った。 「お前みたいな子連れのおばちゃんをか?」 皮肉っぽく口辺を歪めて尋ねる。 「あん、子ども連れとは思わなかったのよ。でもビックリでしょ、ウフフ」 「大方傘で顔まで見えなかったんだろうよ。それか、暑さでおかしくなっちゃったか……」 夫婦は軽口を言いあって、このちょっとしたアクシデントを笑った。 「――お前もそれ脱いで、泳いでこいよ。イケメンがまた寄ってくるぜ」 夫は妻のシャツを指さしてそう言うと、自分は海の家の方へと歩いていった。 「んもう」 妻は、少しく不満そうであったが、続々と戻って来た子どもたちが口々にせがむので、 「はいはい、分かった分かった」 と、一転快活に、軽い足取りで海へと向かった。 シャツを脱げば下はビキニ、なるほど、男の目に留まるのも不思議ではないたっぷりとした盛り上がりが際立っている。この豊満さにしてこの露出ぶり、ナンパは笑い飛ばしてみても、あながち色気がないではないのだ。 ところが、この色気があだになった。海に入って間もなくのこと、ふいの高い波にさらわれて、なんと胸の水着が外れてしまったのである。 「キャッ!」 慌ててこぼれた胸を覆い隠す。だが水着は見当たらない。郁恵は、しかし狼狽するほどのこともなく、愛嬌たっぷり、余裕たっぷりに子ども達に向かって救援を申し出た。 「ねえっ」 一言呼びかけ、次いで水着の捜索を依頼しようとする。が、それより僅かに先んじて、後ろから肩を突っつく者があり、とっさに振りかえった。 「どうも、さっきは」 笑顔の青年。波間からへそより上を出して、こちらに笑いかけている。どうして忘れようか、これなんつい先程声を掛けてきた、ナンパ青年であった。 「あら……」 郁恵は胸元に置いた腕を前よりきつく締めると、ちょっと膝を折って、首まで波の下に隠れた。 「オレも交ぜてもらえませんか」 「え?」 「ボール遊び。なんか楽しそうだなあって」 彼は言った。見ず知らずの青年ながら、郁恵ら家族が興じていた海中バレーに飛び入りで加わりたいという。 郁恵は、時が時だけに困惑した。 「ええっと……」 すると、彼女がためらう中、青年は急にくすくすと笑いだした。 「ひょっとして、何か探し物っすか?」 そう言って、さらに肩を震わせて笑う。 「え、あ、まさか……」 郁恵は不審そうに眉根を寄せた。 果たして、そのまさかだった。青年が海中からスーッと出した手に、オレンジ色の布と紐が握られている。 「あっ!」 郁恵は、思わず眉を上げて叫んだ。 「さっき見つけたんすよ」 彼は手に持ったそれをひらひらと振ってみせる。 郁恵はさすがに決まりが悪くなって、 「あの……ごめん、それ……」 と、ややしょんぼり首を前に出しながら、 「それ、あたし……おばさんの……なの。あの、ありがとう……」 何となく言葉を選び選び言って手を差し出した。 「へえ、おばさ……つうか、お姉さんのっすか」 青年は悪びれもせず、あっけらかんと驚いてみせた。だが、その後の行動は、到底無邪気なものとは言えなかった。 「けど、これデカ過ぎません? こんなあるんすか、お姉さん」 そう言いざま、彼はその布地を自らの胸に当ててみせる。 「ちょ、ちょっと、何するの!」 びっくりして、郁恵はそれを取り上げようと手を伸ばす。が、生憎なことに結果は空振りであった。 「ねえ、さっきのナンパの返事、まだ聞いてないんだけど」 青年は、彼女をかわしながら、地面を蹴って後ろに下がっていく。 「は? 返事?」 強い語調で聞き返す郁恵。相手を追うその指先は、依然空をかすめるばかり。 「このままさあ、一緒に泳ごうよ」 ナンパ男は言った。その顔には満面の笑みが広がっていた。 片や、追う郁恵、このまま行けば、実際そういうことになりかねないと、ちょっと冷静になるべく一瞬立ち止まってみる。その表情は険しい。 既に些かの距離を沖の側へと移動していた。浜の方を振り返ってみる。波打ち際に近い所で、我が子とその従兄弟らが夢中で遊んでいる。現金なもので、向こうから誘っておいて、もう今は母のことなどお構いなしの様子である。その向こうでは夫が、ビールをたらふく飲んで、すっかり昼寝を決め込んでいる。 「んもうっ!」 郁恵は頭にきた様子で、沖の方に向き直りきっとそちらをにらむと、大胆な動作で青年の方へと踊りかかった。 「返しなさいよ!」 今や完全に立腹した彼女である。なり振り構わずに水着に向かって猛進していく。 「おおっと、こっちこっち」 青年は軽快にそれをかわして後ろへ飛んでいく。すっかり彼のペースだ。たまに追跡者が息切れして立ち止まると、 「どうしたの? いらないの、このでっかくて恥ずかしい水着」 と、頭上でオレンジ色をブンブン回して煽りたてる。もう丸っきり幼稚な、例えば、幼馴染の学生などなら絵になりそうな追いかけっこだ。 この陽気で間の抜けた展開に、覚えず郁恵の頬にも少女の頃の面影が蘇りそうになる。が、それを自覚したのかすぐさま、 「もうっ! いい加減にしなさいよ!」 と、苦虫をかみつぶしたような表情に戻る。そうして、必死で彼を追いまわしていく。 ただ、僅かな気の緩みが、時に致命的な失点にもつながるもので。いつしか郁恵の足が砂地から離れるような地点まで来た時、ちょうどそのタイミングで、ようやっと彼女は相手に追いついたのだが……。 思わずギュッとつかんだのは、水着というよりも彼の腕、そして肩。細身のイメージに合わないがっちりとした筋肉だった。 「アーア、つかまっちゃった」 彼は嘆きながら、両手をおもむろにそのまま彼女の背中に回す。 「ちょ、ちょっと、早く返して!」 うすら寒いものが背筋を走ったのか、ふいに身震いし、郁恵は強硬にもがいた。ところが、細い割に腕力のある彼の腕はびくともしない。それどころか、彼女の腕の自由をさらに狭めようとすらしてくる。 「ねえ、もうちょっと遊んでよ」 青年は妖しく囁きながら、郁恵を羽交い絞めに抱き寄せた。ボリュームのある水風船が圧迫されて形を崩す。 「なっ! ちょっ、やめて!」 額から流れた汗が、見開いた目の横を落ちた。郁恵は肘を突っ張って、狼藉者の罠から逃れようともがく。 「ヤベ、チョーかわいいよ、お姉さん。近くで見たら、マジオレ好みだわ」 男は、舐めんばかりに顔を近づけて、安っぽい口説き文句を並べ立てる。 郁恵は顔をそむけ、 「嫌……だ、誰か……!」 と、宙を見上げて助けを求めた。これはもう緊急事態だと早くも判断したらしく。 そんな彼女に、男は冷然と言い放つ。 「無理無理、来ねえよ。てか、誰も見てねえし。人少ねえじゃん? ここ」 確かにその言葉通り、この海水浴場の人口密度は低かった。かつて郁恵と夫は、そのことを喜んだりしたものだったが。 「誰か……!」 それでも諦めず、郁恵は助けを呼ぶ。 「無駄だってば。――けど、そうだね、変に邪魔されてもウザいし、あっちの岩場の方でも行ってみる? 二人っきりでさ」 不埒者はそう言って、不敵に笑った。彼の頭が近づいて、その茶髪が郁恵の頬に触れる。力づくで、本当に実行しそうな勢いであった。 「嫌っ! 嫌っ!」 必死で暴れまわる郁恵。海水と汗で乱れた髪の毛が、額に張り付く。 「いいじゃん、遊ぼうよ! てかさ、もうマジかわいいんだけど。人妻とかさ、子どもいるとか、もう関係ないわ。マジヤベえ」 浮ついた台詞を連発し、ナンパ男は剛柔取り混ぜて目の前の獲物を籠絡する構えである。もっとも、そのいずれもとどめを刺すには至らない。 「離してよっ! なんなの、もう!」 頑なに抵抗を続ける郁恵。その声音にはヒステリックに高い調子が混じっていた。 しかし、男は一向頓着しない。 「アーもうヤバい。チューしていい? チューしよ、チュー」 まるで酒に酔ってでもいるような強引な絡み方をする。ナンパとは飛び込み営業も同様、いささか下品な位食い下がって、己が主張を押し通すのが鉄則であるところ、ある意味、既定通りではあろうが、 「ちょっ、あっ、嫌っ! 嫌って!」 受ける方にすれば不快極まりないこともしばしばであり、現にこの場合も、郁恵は思い切り嫌がって顔を右左へと激しく振り向けた。 男は、しかし、それをものともせずに目的を遂行していく。嫌がる相手の頬に唇を押し付け、さらには舌で耳から首筋を舐めまわす。まるで、蛇のように不気味な絡みつきである。彼は舌先に女体の鳥肌を感じながら、ピチャピチャと唾液の音を立て、ついにはいとも奇抜なことを囁いた。 「ねえ、もうヤッちゃおっか、ここで」 彼にとり本懐の、とどめの一言であった。 それを聞いた瞬間、郁恵の瞳孔はさっと開いた。ビクリと肩には力が入り、体の芯まで硬直する。 「な、何言ってんの? バカじゃないの、あなた……」 切羽詰まった表情で、しまいにはカタカタと顎を震わせながら拒絶する。 「そんなにビビんなくてもいいって」 男は余裕で諭した。優しげですらあった。 「大丈夫、バレないって。二人だけの秘密ってことでさあ」 「い、いい加減にして!」 「いいじゃん! せっかくなんだしさあ、楽しもうよ!」 「やめてっ! 離して!」 二人の議論は平行線をたどる。一瞬はたじろいだ郁恵も、いよいよ最後の力を振り絞って激しい反抗を繰り返す。ここが、ナンパとレイプの分かれ道である。 「今さら何言ってんのさ。あんたも結構期待してたんでしょ?」 男は言いながら、ぐっと下腹部を相手の腹に押し付ける。かつ一方で、背中に回していた手をゆるゆるずらし、下方の双丘にまとわりつかせた。 たまりかねて、郁恵は叫ぶ。 「け、警察……」 それを途中で遮って男はせせら笑う。 「呼べよ。携帯持ってんの?」 彼は手の中の肉を握りしめてその感触を味わうと、そのまま谷間に沿わせて後ろから前へと、指を揃えて潜り込ませていった。 「うわぁ、ケツもチョーたまんねぇ」 さらには、 「お姉さん、Tバックも似合うんじゃない?」 などとからかいながら、ビキニを尻の谷間に無理やり引き寄せて、そこに挟んだりした。両の山が丸出しになる。そうして露出した尻をむんずとつかむ。丸々と膨らんだ尻だ。表面の柔肉に指が食い込んでいく。また、間の水着をズリズリと上下に引っ張って、股間を摩擦したりもする。 「うぅっ……くっ……! やめなさいよ……っ!」 不快感と悔しさに歯がみしつつ、郁恵はのけぞるようにして浜を窺う。頼みの綱は夫であるが……。 「いいじゃん、お姉さん。ひと夏の恋ってことでさあ、思い出作ろうよ。家族とかちょっと忘れてさ、今だけ一人の女に戻るってことで」 男はややトーンを下げ、柔らかな物腰になって相手を誘いにかかった。 「今日だけだぜ? それって悪いことじゃないと思うけどなあ。ちょっとだけ、今だけ気持ちよくなってさ、秘密でさ。ねえ、楽しまないと損だよ」 盛んに“ちょっと”“ちょっと”と言い、とかく人妻の心を揺さぶるべく、ナンパ師は面目躍如とばかりに御託を並べたてる。 しかし、郁恵もさすがに人妻であるからには、にわかには受け入れられようわけもない。 「い、嫌だって、言ってるでしょうっ!」 腕の輪から逃れようと、地面に着かない足をバタバタさせる。 一方のナンパ師、長身の彼は地面に立ってなお悠々と波から首を出している。 「頼むよぉ、お姉さぁん。もうこんななってんの、分かるだろ?」 目尻を下げて生温かい息を吐きながら、彼は尻ごと引き寄せた相手の体に、自身の肉体をこすりつけだした。海水パンツごしにも明らかな固い突起、人妻の柔らかい腹をえぐる。 「ヤバ、もう我慢できない。いいよね、ヤッちゃって。ね? ヤらして。ね?」 彼は息を荒げて言いながら、今度は手前から奥へと、相手の股の間に腕を通し始めた。 「な、何考えて……っ! 嘘、やめてっ!」 郁恵はもちろん抗うが、先程の尻同様、股間の前面も“Tフロント”とばかりに水着を細められ、それを中央の割れ目に集められた挙句に、ズリズリと上下にこすられてしまう。海中にはみ出した陰毛と陰唇、それらが水着の食い込みの筋を境に土手のように脇へと盛り上がる。 「いいよね、このまま入れても。海で濡れてるから入ると思う。てか、それ以前に中から濡れてたりして」 男は、暴れる女をがっしりと抱え込み、揃えた指の数本の間接をクイクイと器用に動かして割れ目をまさぐると、そこに挟まっていた布地を引っ張って横へずらした。 「な、何すんのよ! 嘘っ! 嘘でしょ? 冗談でしょ? こんなとこで。ねえ、お願い!」 郁恵は絶叫した。断末魔を思わせる痛々しさだった。ここが正念場なのだ。これまでの戯れとこれからの過ちは次元が違うのだ。 しかし、その悲愴な叫びも、結局幾千幾万の波のざわめきと、底抜けに青く広がる空に吸い込まれるだけだった。それどころか、発声そのものも遮られてしまう。 男が、必死に声を上げる彼女の、その唇を奪ったからであった。彼女の口が大きく開いた一瞬の隙を見澄ましてのことである。 「ンッ! ンッンッ……!」 パニックに陥る郁恵。首の後ろを押さえつけられ、唇の裏側や前歯の表面を舌で舐めまわされる。 「アイスクリームの味がする」 僅かに開いた隙間から、男は早口で言って、また夢中で接吻を続行した。 郁恵の歯には、アイスクリームのコーンのかけらが付着していた。さっき浜辺で食べたものだ。それが、相手の舌にこそげ取られていく。 「見てたんすよ、さっき、ビーチパラソルの下でアイスクリーム食べてるとこ。あん時から狙ってたんすよね、絶対ヤりてえって」 男はいつの間にか、自身の海水パンツもずり下ろしていた。飛び出した抜き身のものが、郁恵のへその下からなぞって、縮れ毛の群生に早くも合流する。彼はそうしながら、同時に接吻の継続も怠らなかった。 「ング……ッ、ウゥフ……ウグッ……!」 途切れ途切れの呼吸の狭間で、時折嘔吐感を露わにする郁恵。唇の貞操を奪われたという事実が、重圧となって精神をさいなむのであろう。接吻とは、多くの女性にとり貞操に関わる重要な儀式なのである。 「ウッ……グッ……!」 その瞳が暗く濁っていく。 そんな彼女の右膝を、粛々と持ち上げる男。本気で、公然とここで性交を始めるつもりなのである。 「やめ……っ!」 彼との間に両手を突っ張る郁恵。 しかし、それをものともせず、とがった亀の頭は早肉びらの割れ目に先端を隠していた。 (つづく) |
「入れるよ」 男は宣言した。まるでここが二人だけの世界とでも言うような、傍若無人な通告である。 「ヒィッ!」 郁恵は頬を引きつらせた。同時に眉間の皺が深くなる。それら表情筋の動きは一気に深刻さを窺わせる程度まで進んで、やがてかっちりと固定した。 その時水面下では、先の割れた赤い頭が沈み、その続きの段差が沈み、さらにその続きのずず黒い竿が沈んで見えなくなる過程であった。 「……グッ……!」 刹那は言葉もなく、郁恵はただただ歯を食いしばる。 「入った」 真っ直ぐに視線を相手の顔の上に落として、男はまた一方的に宣言を発した。その顔はさすがに緊張のためか、一見怒ったようである。 「入ったよ」 念を押すようにもう一度言う。 郁恵はいたたまれない風で、顎を引いたり横へそらしたりした。その身を貫かれる理不尽さに、耐えて耐えてという風に。その悔しい忍耐の渦中で、彼女は言った。 「やめなさい……」 先程までとは一転、低い声だった。そして、どこか子どもを叱るような厳粛な口調でもあった。ただ、その声は震え、弱々しかった。 もちろん、そんな声は悪童の耳に届かない。若者は段々と表情をほころばせながら、さらに深く交わるべく、女の尻をきつく引き寄せて、 「ヤベェ……海でスんのチョー気持ちイー……」 と、ぼそりと一言つぶやくと、その自分の発した言葉で余計に確信を得たのか、 「ウワ、ヤッベ、マンコ止まんねえ!」 などと言って、相手の腿を抱え上げながら、いよいよ激しい腰振り運動を始めた。海中では当然、挿入された肉棒の出し入れが同時に行わている。 「やめなさい……!」 再び郁恵は言った。さっきの反省を踏まえてのことか、その中途までは力強い声音であった。が、語尾の方にかけては、一気に勢いを失っていた。 その時、彼らから少し離れた所、その波間に漂っていた人が、こんなことを言ったのが聞こえたからである。 「ヤダ、ちょっとあの人達、怪しくない?」 若い女性の声だった。郁恵が恐る恐る窺うと、同じ位の年格好の女性が並んでいる。いくら人が少ないといっても、やはりほかに客が全くないわけではないのだ。 「ウワッ! ちょ、マジびっくりした……!」 連れに言われて気づいた方の女性は、大きな声を出して驚いた後、笑いながら慌てて口元を両手で隠した。 後は二人、ヒソヒソと噂し合い、キャッキャと笑い合っている。 「アーア、見つかっちゃったね」 男は、さも残念そうに囁いた。ただし、行為はやめず、むしろ腰の運動は激しさを増すばかりだ。 二人の体は首から下が水に隠れており、その水は暗く底を見通せないので、決して性交が露見したとばかりは言いきれなかったが、男女が向かい合ってくっついている様を見れば、それだけでも十分大胆な振る舞いではあった。 若い女性達は、自分達で遊んでいる風を装いながらも、ちらちらと郁恵らを盗み見ては噂を続け、もうすっかりギャラリーと化している。 「けどまあ、バレてもいっか」 男はあっけらかんと言った。 「オレらもうラブラブだし。それに――」 郁恵の頬ににやけた彼の息が吹きかかる。郁恵は反射的に顔をそむけた。 「お姉さんとおマンコできたからさあ、もういいわ、なんか。もう捕まってもいいわ」 彼は言いながら、郁恵の左の腿まで持ち上げ、ついに彼女の肉体をすっかり海中で抱き上げてしまうと、そのまま、一歩、二歩と浜の方へ向かって歩き始めた。 「もう見せようぜ、オレらのラブラブセックス」 「なっ! 嫌っ!」 郁恵はうろたえて、しかしまだ女性達の存在を視界の端で窺って、抑え気味の声で否定した。 「いいじゃん。――じゃあ代わりにチューして、チュー」 男はまるで駄々っ子のように甘えて、唇を尖らせ相手に覆いかぶさる。 郁恵は顔をしかめた。が、避けることはしなかった。その口に、またレイプ魔の口が重なる。 「キャッ!」 瞬間、見物の女性らから、嬌声が上がった。彼女らにすれば、恰好の娯楽材料なわけである。場合によっては、そのいずれかがこの男の餌食として郁恵の代わりになっていたのかもしれないが、そんなことを知る由も無い。 生贄となった郁恵は奥歯を噛み、心底情けなさそうに俯いた。男が離れたその下唇から、彼の唾液がつららのようにぶら下がる。 と、ここで、今度は別の方角からも声が聞こえてきた。男性の声だ。 「……おい、見ろよ。あいつらヤッてんじゃね?」 見れば、若い男女の二人連れである。 彼氏の指摘を受けて、女性が応じた。 「エー、なわけないじゃん!」 女性は、しかし言葉とは裏腹に半信半疑の様子で、興味津々と郁恵らを窺っている。 その彼女に向かい、 「オレ達もヤッてみる?」 と言いながら、男性は彼女に後ろから抱きついた。 「バーカ!」 女性はそう言ってそれを振りほどくと、彼に向かってバシャバシャと水を浴びせかけた。 それを機に、水の掛け合いや、体の掴み合いをしだす二人。恋人同士の甘い時間を過ごしている様子である。 先程郁恵が助けを求めた時は、誰ひとり気づかなかったというのに、確実に周囲に人が増えていた。今なら絶対に助けてもらえる、だが、郁恵はもう声を上げなかった。 その間も、性器と性器は間断なく摩擦を続けている。 「ねえ、ちょっとエロい声出してよ」 男は囁いた。 しかし、郁恵は相変わらず無言で差し俯いている。 「出さないの、いつも。旦那さんとスる時」 男は重ねて呼びかけた。 しかし、やはり郁恵は無反応を決め込んでいる。 すると、彼は方針を変えて、別なことを申し出た。 「じゃあ、今度後ろからヤらしてよ」 言うが早いか、すぐにその体勢に入る。すなわち、両手で抱え上げていた郁恵の両腿をぱっと離し、彼女を裏向けた。 「ウッ、ウッ、ブッ……!」 急に投げ出されて、海水に鼻まで沈む郁恵。その上、目が回るような速さで浜辺の方を向かせられ、鼻と口に海水が入ったために彼女は焦って、海中で腕をバタバタさせた。 「バック。好き? 奥さん」 男はマイペースである。悠々と相手の尻を抱き寄せる。誰に見つかろうと恐れることもなく、彼女をまだ散々に弄ぶつもりだ。 「好きそうだよね。でっかいケツしてるし」 彼は、また水着を尻の谷間から右に引っ張って陰裂を露出させると、思い切りそこに男根をねじ込んでいった。肉棒は、何の抵抗もなく穴の中に吸い込まれていく。 「旦那さんともバックすんの?」 男は言いながら、乳房を鷲づかみにして彼女を助け起こした。これで外面的には、女と男が立って前後に列をなす格好になる。彼はそうしておいて、ビーチの方を顎でしゃくった。 「あれ旦那さんでしょ? あそこの傘の下にいるの」 それは、確かに郁恵の夫であった。さっき男が彼女をナンパした場所で、仰向けになって眠っている。 「起きればいいのにね。奥さんとおマンコしてるとこ見てもらいたいのに」 男はそう言って明るく笑った。 郁恵の視界にも夫は入っていた。が、彼女は決してそちらを正視することなく、といって全く見ないわけでもなくて、まさに目を泳がせている状態であった。その額から、幾筋もの汗が流れ落ちる。 「なあ、あれ、絶対入ってるって」 先程のカップルの男が、また恋人に声をかけた。一時ちょっと離れていたのだが、また近くまで回ってきたようだ。 「いいよ、もう。あっち行こうよ」 恋人の方はやや不快な調子で、彼氏の肘を引っ張った。 一方、左の方角にいた女性連中は、いまだ一定の距離を保って、郁恵らを肴にヒソヒソ話を続けている。 そんな中、別の方からは、母親らしき口調で、 「そっちは行ったらダメ。あっちで遊びましょう、あっちで」 と、我が子であろう男の子にきっぱりと言っているのが聞こえた。どうやら、郁恵らの様子に不穏なものを感じ取ったらしいのである。もはや、恋人がいちゃついている、との認識以上の違和感が漂い出しているのだろう。砂浜の監視員が注意をしに来るのも時間の問題かもしれない。 そんな切迫した環境の中、男はますます興に乗って、 「アー、バックもヤバい」 などと浮かれながら、ガンガン女穴を突きまくる。折しも、男の欲求にとり、そろそろピークが訪れる頃合いらしかった。 「アーヤベ、マジイきそう! マジで!」 彼らの周りの海面が細かく波打つ。無論、自然のためばかりではない。男は強く激しく腰を押し出していく。 「嫌……! や、やめて!」 今まで黙っていた郁恵がふいに口を開いた。それは、男が腰を突き出しながら、彼女のことを前進させたからであった。 「旦那のとこまで行こうよ」 男は悪びれもせずに言う。 「見せようぜ、中出しするとこ」 興奮しきっている彼の、卑猥な発言も腰の運動も加速して止まらない。 「スンマセーン、旦那さん。奥さん孕ませます!」 相手の耳の裏で囁きながら、彼は浜辺の傘の方をじっと見据え、だらしなく口元を緩ませた。 郁恵の足の裏に、サラサラした砂の中に埋まった何だかわからない固い角や、海藻の付着しているらしいヌルヌルした石などが通過していく。いつしか、彼女の足が海底に接着しうる地点まで戻っていた。 「やめて、もう……!」 必死に足指を地面に突っ張りつつ、郁恵は切に願った。そこには、切羽詰まった恐怖がみなぎっていた。その恐怖は、間もなく実体を伴って眼前に現れる。 「あ! あれ、息子さんじゃないっすか?」 男の指摘に、郁恵は絶句した。男の子が浮き輪と共にこちらに向かって来ていた。 「お母さん」 そう呼びかけながら近づいてくる。紛れもない、郁恵の息子だった。よその家の母親が己の子に近づくなとすら注意していた所へ、また幾人かの人間が好奇の目を注ぐ輪の中へ、郁恵の息子は無邪気に寄って来る。 「じゃあ息子さんに見てもらいましょっか。妊娠するとこ」 男は囁いた。恥知らずな彼は、子供を前にしてもその母親を犯し続ける。 「……クッ!」 郁恵は力を振り絞って抵抗した。息子の存在が、彼女に再び力を与えていた。が、それは悪あがきにすらならなかった。 「お母さん」 少年は、とうとうすぐ傍まで来て止まった。知らない男のペニスが入っている母親の傍まで来て。そうして、物問いた気な表情で、母の後ろの男を見つめる。 「さっきお母さんと仲良くなってさあ――」 強姦魔は優しい笑顔でそれに応えた。さらには、 「一緒に遊ぼっか」 とまで抜けぬけと言った。明るい表情で、子供に親しみを与えるように。しかし真実は海の中、ますます勢いを増した腰振りによって、目の前の少年がかつて産まれ出でてきた膣の内壁を、硬直した肉の突起でグリグリと摩擦してえぐっている。 少年は何も知らない。彼はただ、知らない相手に声をかけられたので、とりあえず母親の顔を見て、彼女の判断を仰いだ。 「イイっすよね、お母さん」 いまだ言葉を失っている母親に、男が迫る。 しかし、彼女は答えない。卑劣な男根は、いよいよ苛烈に股間を暴れ回り、まさしく暴力の様相を呈している。彼女は今、闘いの最中なのだ。 男は、彼女が返答しないのをいいことに、勝手に話を進め、 「じゃあさ、向こうまで競争しよっか?」 と、浜の方を顎で指した。 少年は、再び母の顔を窺う。 母は何も言わなかった。ただ笑顔だけで応えた。もっとも、それは明らかな作り笑顔であった。 平生ならば、それに違和感を覚えたかもしれない息子だ。が、今は特に追及もしなかった。男の勢いに呑まれた観があった。 「イきますよ、お母さん」 勢いのままに、男は郁恵に問うた。 とっさに作り笑顔を凍りつかせる郁恵。それが、スタートを知らせる合図でないことが、明白であったのだ。 「イイ? イくよ?」 男は息子にも問うた。ニコニコしながらだが、一方でちょっとした凄味も混じらせて。 「うん」 少年は頷いた。 その瞬間だった。少年の返答が引き金となって、郁恵にぶち込まれていた暴力的な銃口が、白い火花を吐いていた。 男は勝ち誇って満面の笑みを浮かべる。彼にしてみれば、息子の許諾の下で、その母親に種付けを完了したというわけである。その頬は上気し、興奮の極地といった感じを表していた。 他方、郁恵の頬も上気していた。しかし、その興奮は喜びの故ではなく、緊迫する場面に遭遇したためと形容した方が適当なようであった。 憐れ、彼女の息子は、目の前で母が強姦されたことも、その犯人の策に踊らされて、母への膣内射精の許可を出してしまったことも知らず、早くも浜に向かって泳ぎ出していた。 少し遅れて、男が続く。彼はわざと出遅れて、ギリギリまで郁恵の膣内に精液を搾り出していたのである。 最後に残ったのは郁恵だ。彼女はすぐに動き出さなかった。 そのじっとしている僅かの間に、息子と男は見る見る遠ざかり、一気に波打ち際まで到達してしまう。そうして、そのままその辺りで戯れ始める。犯された女の息子と、彼の母を犯した張本人の男とがだ。 遠目にそれを目の当たりにした郁恵は、女陰に右人差し指を突っ込んで応急的に精液を掻き出しつつ、胸まで水に浸かっていられる限界の所まで急いで歩いていった。 その後、一番近くにいた親戚の子を何とか手招いて、彼にタオルを持ってきてもらい、それで胸を押さえてやっと陸に上がった。もちろん、めくりあげられていた股間の水着を元通りに伸ばすことも忘れてはいない。ただ、いかにも歩きにくそうな足の運びだけは隠しきれなかった。 「エー? 水着流された?」 やっとの思いで帰って来た妻に、呑気な夫は呆れ顔で言った。 妻はそれに詳しい説明をするのももどかしく、イライラしながらシャツを着る。 と、その時だった。 「スイマセン」 呼びかけられて、彼女は振りかえった。そして、目を見張った。 あの男が立っていた。なんと、自ら堂々と訪ねてきたのだ。郁恵が息子のことを連れ戻しに行こうとしていた矢先である。 「これ、水着……落としたんじゃないっすか……?」 男はオレンジ色のビキニを、いかにも遠慮がちの体を装って差しだしていた。 郁恵は何も言えなかった。 すると、 「あ、そうだ、それですよ。どうもありがとう!」 と、代わりに夫が礼を言って、水着を受け取った。人のいい夫はニコニコ顔である。 男も笑顔を返し、さらに振りかえって後ろから来ていた郁恵の息子に手を振ると、自分は海の家の方を向いて去っていった。 彼を見送った夫は、 「あれ、ひょっとしてナンパされた男か?」 と、ちょっとからかう風で訊いた。 郁恵はそれに、 「ううん、違う」 と返事するのがやっとだった。 夫から手渡された水着には、茶色い髪の毛と細かい砂が付着していた。郁恵の股間に、ヒリヒリと激しい痛みが走る。 (おわり) |
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