おことわり
R18
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。

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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

育てる夫(9)十年愛
 ある一組のカップルが仲睦まじそうに寄り添って歩いている。誰が見ても恋人同士の逢瀬である。

「あれは……」

ひとみにはその男性に見覚えがあった。間違いなく理生の父親である。隣にいるのは知らない若い女だった。二人は見られていることも気付かずに、ホテル街の中へ消えていった。

「フーン……」

自分の不道徳は棚に上げて、ひとみは白い目で見送る。

 彼とは一度家の前で挨拶したことがある。値踏みするようにこちらの体をイヤらしい目で見てきて、ちょっとゾッとしたものだ。これは決してひとみの自意識過剰とも言い切れず、実際に女へ向ける視線だったのである。

 親子だから女性の好みが似ていたり、あの子にしてこの親ありという、性欲の旺盛さはあるのかもしれない。だが、この場合は一種不愉快な感じがした。

 といって、彼の妻に同情もしなかった。子供より自分が可愛いという典型的な女で、そういう性分が垣間見えると、同性としてはあまりいい気がしない。あまつさえ、こちらは理生に思い入れもある。彼の味方になりこそすれ、母親までも愛す義理はなかった。

 あるいは嫉妬かもしれない。彼女も息子の隣人への異様な懐きぶりを不快に思っているようだし、お互い様と言ったところか。妨害をしてこないだけマシかもしれなかった。

「それにしても……」

理生の母親は、隣へ越してきた頃まだ三十代前半で、約十年経った今では四十そこそこ。それでも出会った当時のひとみよりは若いわけだ。改めて言うでもないが、理生はとんでもなく年上の女を相手にしたものである。自分の母親より一回りも上で、その事実は永久に動かない。そんな女と対等に子作りし続けているのである。

 裸で抱き合えばただの男女であるが、ふいに現実を思い出すと、ひとみはクラクラする思いである。時に、セックスの間にもそれを思い知らされる場面が多くなった。

 中学生の少年は素晴らしく絶倫である。日に何度も体を求めてくるし、飽きることを知らない。片や、五十路の女も大したもので、“五十ござむしり”を体現するかのように、いよいよ性欲が強烈になって男を受け入れる。折しも閉経前の妊娠機会を最後ととらまえるが如く、肉体は子種を貪欲に求めた。

 この点で、彼らの年齢差は、こと肉体関係においては抜群に相性が良かった。男性の性欲が十代から精々二十代前半にピークを迎えるのに対して、女性は四十代以降に伸びていくもの。もちろん個人差はあるが、二人には的確に当てはまっており、この説を実地に証明してみせていた。

 しかし、体力となると別問題である。育ち盛りの肉体が疲れを知らぬのに対して、人生も折り返しを迎えようとする身では到底対等に渡り合えない。欲求はあっても、体がついて行かないのである。

「ま、待って……」

事を終え、少年が事後の口淫を欲しても、ひとみは急に起き上がれないでいた。してやりたいとの気持ちが逸る程に、体は緩慢である。散々男根で突きまくられた後はクタクタで、情けないことに足腰に力が入らなかった。

 また、合体中に余程踏ん張っていたのであろう、彼が離れた後、下半身がガクガクと痙攣して治まらなかったこともある。ひとみはその所為で、何回も恥をかかされた。射精後例によって、しばらく静かに抱きしめていてくれたのにである。惨めである。

 時には、とっくにピストン運動は終了しているのに、惰性で喘ぎ続けたこともあった。

「オゥ……オゥ……オ、オォゥ……」

自分でも分かっているのであるが、どうにも長いアクメを止められない。最近ではその声も段々獣じみてきて、女らしい繕いの欠片もない無遠慮なものになっていた。

「オ、オ……待ってぇ……お、おば、おばちゃん、イ、イき過ぎちゃってぇ……」

そんなことを口走ってしまって、自ら恥の上塗りをしてしまう。

 実は最初に交わった頃からこうした予兆は見られたのだが、五十を一年、二年と経過する内には、著しく激しくなっていった。それでもセックスはやめられない。

 理生は彼女のそういう姿を好ましく見守っていた。一つには、己の手で女の肉を歓喜させられたことへの優越感がある。獣のような声は、女が真に快楽を得た時にのみ聞かれる音で、決して年齢の所為ばかりではない。取り繕った演技の声に始まり、やがて情熱的な女の叫びになる。そうして最後に、獣の咆哮が出るのだ。そういう変化に、少年は徐々に気付いていった。そして、ひとみの鳴き声は、彼の股間をも奮い立たせるのだった

 また、彼女が足腰を振るわせて、いじらしくも耐えている姿には、なんとも言えない愛おしさを禁じえなかった。あの凛とした大人が、赤ん坊のように無力に、ひっくり返って自力で起き上がれないでいる。普段の佇まいを知っているだけに、そのギャップが余計可愛く見えた。しかもこれは、自分だけに見せてくれる真の姿だ。容姿は若く美しく保っているくせに、セックスの後は年齢をさらけ出してしまうのも微笑ましい。

 とにかくひとみには悪いが、こんな有り様を見せつけられると、もっと困らせたくなってしまうのである。それでなくても、欲棒はビンビンだ。

 理生は自分の家まで招いて交わることもあった。こんな時、親がほとんど居ない環境は便利である。

 ひとみは初めて理生の部屋へ入った時こそ、

「ヘー、綺麗にしてるじゃない」

などと、若いカレシの生活スペースを興味深く眺め、余裕ある年長者の対応をしていたが、数分後には彼のベッドの上で、いつも通り正体もなく淫乱性をさらけ出している。

それでも、人の家ではあり、親がいつ帰ってくるかも分からない。彼は大丈夫だと言っているが不安だし、何よりさすがに後ろめたさもあった。よその家のお子さんを年増女が誘惑している事実に直面するからだ。見つかったらどう言い逃れするのか。

「お宅のお子さんに犯されまして」

とは言えないし、言うつもりもない。

「わたし達、愛し合ってるんです」

とでも宣言するか。でも今の淫乱ぶりに一番しっくりくるのは、

「ごめんなさいお母様、お宅の息子さんのオチンポ勝手に頂いています。息子さんのオチンポ、気持ちいいんです」

といった気分である。言うわけないが、土台あり得ない関係性だから、真面目に思案するのも馬鹿らしいというものだ。

それにしても考えてみれば、親の目を盗んでセックスするだなんて若い子がするような経験を、この歳になってするとは思いもしなかった。幾つになってもハラハラするものだ。そのハラハラが、余計に興奮のエッセンスともなる。

「アン、ア、ダメェ……オ、オォウ、オゥゥ……!」

少年の匂いが染みついた寝具の上へ、熟女のエキスを撒き散らす。幼少期から使用しているベッドをギシギシと鳴らし、大人の女がイき狂う。

「オアァゥアア……イぐぅ……!」

子供部屋に似つかわしくない、情けない雌の鳴き声がこだました。

 長期休暇ともなると、帰宅部の彼であるから時間はふんだんにあり、小学生の頃以上に戯れはとめどもなかった。午前中から夕暮れに至るまで、ひとみの家で離れる暇なく体を重ね合う。そこはもう、セックスする為だけの家であった。

 朝の部の子作りを終えて、ひとみがよろめく足で昼食の準備に取り掛かった時も、理生は背後にピッタリとくっ付いてきた。

「コラ、危ないから」

やんわりと止めても、もちろん言うことを聞かない。尻に押し付けられた剛直は午前中の疲れも見せずに隆々で、柔らかい肌を深くえぐっている。

「ダメだってばぁ」

もはや気もそぞろで、彼女は尻に押し当てられた勃起のことばかり考えだした。理生の手が後ろから彼女の乳房を鷲掴みにする。

 ひとみは裸である。以前は何か一枚でも羽織るようにしていたが、近頃は彼がそうさせてくれず、家の中を全裸でウロウロしていた。いつ犯されても準備万端といった格好である。

 こうなると、宅配の人が来た時に厄介だ。慌ててシャツを被り、ちぐはぐなスカートを履いたが、例によって足腰が弱い。ヘロヘロになりながら何とか玄関へたどり着いた。

「具合でも悪いんですか?」

などと、気の良い運送屋に心配されたが、後から我が身を振り返れば、ノーブラだし、パイズリで出されたザーメンでシャツは貼り付いているし、口の中も白濁汁が残っており、喋るとあぶくが糸を引いたし、ノーパンの割れ目からは愛液が膝へ流れ落ちているしで散々な有り様だった。仮に犯されても文句は言えない淫乱女である。

 さすがにひとみは非難したが、理生は愉快そうに余裕の笑みを浮かべているのが口惜しかった。彼を受け取りに出せばいいが、家に居るのが変に思われはしないかと危惧したのである。

「アッアッアッ……!」

調理の手も完全に止めて、台所でバックから突かれるひとみ。身長差がほとんどなくなった理生は、僅かにかかとを上げるのみで立ったまま挿入出来る。

「ほら、ひとみさんのお昼ご飯だよ」

彼は絶頂が近くなるとひとみを床に座らせ、その口内に射精した。

「バカ」

親爺のような下らない冗談に苦笑しつつも、ひとみは有難くその熱いスープを飲み干す。本当に腹が膨れるようだった。ただこればかり飲んでいると、腹の中がチャポチャポ言いそうだ。

 それを言えば、こんなことがあった。

「出そう」

と彼が言うので、口に受け止めるべくペニスをくわえて待っていたら、出たのは何と別の液体だった。

「ンンッ!」

すぐ違和感に気付いて、ひとみは慌てて口を離す。手に握った陰茎を見れば、そこから薄黄色い噴水がチョロチョロと湧き出ていた。幸い普段程の本格的量ではなかったが。

「コラッ!」

彼女は足を叩いて叱る。理生は驚いて焦った。実は本当に射精するつもりだった彼である。それがどういうわけか刺激の方向性が間違って、放尿してしまったものだ。いわば事故なのである。

 彼は必死に謝って事情を説明し、何とか誤解は解けたが、さて困ったのは汚れたシーツである。

「もう!」

ひとみはふくれっ面を作って、お冠である。その怒りっぷりに、些か理不尽さを感じたのが理生であった。

「ひ、ひとみさんだって、お漏らししたことあるやんか」

今は彼女の前でだけ出す懐かしい関西弁で、彼は唇を尖らせる。ひとみとしては、思わぬ反撃にあったものだ。

「あ……」

思い当たる節が多過ぎる。いわゆる潮ではなく、交わりの最中に漏らした経験が確かにあった。あれもいわば事故である。その対策で、シーツの上からタオルを敷いてもいる。認めたくないが、年の所為で緩くなってきていた。

「そ、そうね……」

「ぼく何回も、ひとみさんのおしっこ飲ん――」

「言わないでそれ以上。分かったから」

ひとみは顔を真っ赤にして謝った。自分もひどいことをしていたものだ。お互い様である。

 ただこれをきっかけに、理生には新しい境地が開けたようだ。

「漏れちゃう! 漏れちゃう!」

と言いながら、彼は風呂場で度々小便した。ひとみは快く思わなかったが、緊急事態とあれば仕方がない。湯船に浸かっていると、立小便する陰茎の放尿口を下から眺める形となった。

「ヤだ、かかってるってばぁ」

床のタイルに当たった飛沫。彼女は湯をすくって、バシャバシャとそちらの方へ掛け相手ごと追いやった。

「汚いじゃない、もう」

「シャワーでジャーッて流したら大丈夫やって」

あっけらかんと言って、理生は何食わぬ顔。

「ひとみさんもおしっこして見せてよ」

こんなリクエストも出してきた。見たい見たいとあんまりしつこいので、つい調子に乗って、彼女は要求に従った。和式便器に跨る要領で床にしゃがむと、股の間からシャーッと尿を出す。理生にとっては、事故で漏らすのではなく正式に放尿する姿を初めて見たから、大変興味深かった。それも、惚れた女の一番隠したい姿であると思えば。

 実はこういう戯れに及ぶ以前に、彼との交尾によって散々女体は絶頂させられている。いわば発情しきった肉体と、恍惚とした満足感の中で行われるものだ。もちろん常識は辛うじて働くから、恥ずかしいとか汚いとか思うが、性戯の一環として位置付けると受け入れやすくなっている面はあった。

 二人が互いの小便を掛け合うようになるのにも、それ程の時間は要さなかった。初めはひとみの放尿に合わせて理生も出し始めただけだったが、二人で一つの水たまりを作る内に、段々と奔流を合成させるようになり、一つとなった奔流がさらに遡って、水源までたどり着いたものだ。

「かけないでよ、ちょっとぉ」

尿道口を探るように、理生の放尿がひとみの小陰唇にぶっかかる。鮭肉色の粘膜に、ビュービューと勢いのある温水が当たり、性毛も彼の尿でズブズブとなる。

 逆に、ひとみが理生へ向けて放尿させられることもあった。

「ひとみさんのおしっこ、あったかくて気持ちいい」

「恥ずかしいこと言わないでよぉ」

この戯れは我ながら愉快だった。性的興奮にしてはあまり直接的でなかったが、彼との距離をこれ以上ない程詰めている感じが快かった。

 二人はキャッキャと嬌声を上げながら、同時に放尿するようになった。立ったまま、互いに互いの尿を浴びせ合う。ひとみにはこの遊びが、まるっきり若い恋人同士のイチャつきに感じられた。実際相手は若いから、こういう発想も自然なのだろう。

「ひとみさんのおしっこだったら、全然汚くないよ」

少年はそう述べて跪き、その身に浴びるばかりか、口元を近づけさえした。仕舞いには陰裂へ直接口を付け、ガブガブと彼女の尿を飲んだ。口からジャブジャブと汁が溢れ、喉から胸を伝って膝へ流れ落ちる。

「イヤァ……」

羞恥で頬を染めながら、ひとみは何とも言えぬ高揚感を味わった。汚くないと言うが、自分ならどうだろうか。好きな人のものなら確かにそうかもしれない。まして、これはもう排泄というより、セックスの一部であるから。

 ある時、理生は彼女に服を着せたまま、その胸の谷間へペニスを挿し込んでいた。彼がずっと好んでいるプレイである。そして、そのまま射精すると、おもむろに言った。

「ねえ、おしっこもしていい?」

「ええ……?」

その後の片づけを思えば断りたいところだ。しかし、既に発情しきった身の上。それに、彼の望むことは何でもさせてやりたい。ひとみは今や、少年の思うがままだった。

「うん……」

しおらしく頷くと、直後に温かいものが乳房の間に広がりだした。まだ勃起している蛇口から、ジョロジョロと振動が肌に伝わってくる。カップの中はたちまちプールのようになり、そこから漏れ出た温水は腹から下も水浸しにする。

 ここのところしつけられた所為か、条件反射のように尿意が湧いてくる。彼女は相手の下腹に頬を寄せたまま、自らも漏らしてしまった。下着の濡れていくのが何とも背徳的である。

 理生は相手の頭を抱いたまま、女の服の中へたっぷりと排尿を終えると、己のホースをズルリと抜き出す。ビショビショに濡れ光って現れたそれを、ひとみはためらいもなくうっとりと頬張るのだった。仕事を為した男根を浄めるのは、女の口の務めだとばかりに。

 とにもかくにも、彼らは少しずつ行為自体にアブノーマルな試みを加えながら、飽きることなく愛を深め合っていった。

 受験勉強を要しない少年にとっては、勉強といっても定期試験の対策位である。ひとみはそちら方面がからっきしだったから、人生の先輩ではあっても教師をしてやることは出来ない。しかし、そんな彼女でも力になれることがあった。

 わざわざ夜中まで起きて試験勉強に挑んでいた理生は、夜分にもかかわらず、ひとみに連絡を寄越してきたものだ。予め今晩のことを伝えられてはいたから、彼女もうつらうつらとしながら一応完全には寝ていなかった。

 彼の指示通り、家の中の指定の場所に立つ。そこはちょうど、向かいの理生の部屋が見える窓だった。

「ねえ、おっぱい見せて」

少年の要求に、趣旨をおおよそ察した彼女は、

「まだまだ子供っぽいな」

と苦笑しつつも、素直に服をずり上げた。下着の内から、ブルリと豊乳がまろび出る。それと同時に、理生も下半身を露出していた。いつものように元気である。

オナニーの見せ合いっこしよ」

それは、例えば隣に住んでいる幼馴染の恋人と、ドキドキしながら親の目を盗んで行うような遊びだった。少年は、どうしてもこれがやりたかったのである。ひとみも嫌いではない。恋人ごっこは楽しいし、何よりもやはり、彼の企画なら喜んで受ける。

 椅子の上に座ると、同じく下半身を露出し、大胆にも彼女は外へ向かって股を広げて見せた。恥じらいは奥へ隠し、

「どうかしら? 興奮するんでしょう?」

といった、あえて挑発的な気分を前面に出す。幸い世間は寝静まって、秘密の邂逅に気付く者は猫の子一匹いなかった。

 理生は向こうの裸を見つけて歓喜したものの、月明りだけでは見えづらい。そこで、こちらのように電気を点けて欲しいと頼んだ。さすがに家の者にバレるからとためらったが、押しに弱いひとみは結局従ってしまう。煌々と灯りの点いた部屋で、彼女は裸体を披露するのだった。

「おおっ!」

理生は興奮して怒張を握りしめる。といっても、やはり自慰習慣のない彼である。いつでも欲求を発散できる快楽穴があって、それを下回る快感を自分で求める理由がなかったからだ。それで、自分から言い出した企画ながら、ただ漫然と肉棒を撫でるのみだった。

 一方のひとみは、これはもう熟練のオナニストである。理生と深い仲になる前は盛んに自分で慰めたものだ。慣れた手つきで陰裂に指を這わせると、やがては肉穴をほじり始めた。見られてするオナニーは初めてで、これには思いもがけず興奮する。彼女は室内の明るさも忘れて、ライトアップされたステージに猥褻なショーを繰り広げた。

 とはいえ、彼女にも物足りなさはあった。理生から愛されるようになってからは実際自分ではしていない。そんなことをしなくても欲求は満足していたし、そもそもそんな体力は残っていなかった。

「ねえ、これからそっちに行ってもいい?」

「ええ? ダメよ。見つかったら大変」

「大丈夫だよ。ぼくもう我慢出来ない」

そんなやり取りがあって直後には、ひとみの家から肉のぶつかり合う音が響いていた。

「ああ、やっぱり本物がいい」

互いにそう思い合い、相手の体を強く求める。

「アアーッ、ア、オ、オ、オオーンッ!」

深夜の交流の中、ひとみはアクメと疲労と睡眠欲に翻弄され、途中で失神してしまった。

 気が付いた時には、もう外が白々と明るくなり出していた。理生はまだ体の中にいた。

「え? ええっ!」

ガチガチに硬いままの肉棒が、股の間にぶっ刺さっている。

「あ、ひとみさん、起きた」

爽やかに彼が言う。ひとみは確かに起きたが、起きた傍からすぐイッてしまった。前代未聞の起き抜けオーガズムである。

「ごめんね、ひとみさん。ぼく我慢出来なくて。ごめんね……」

理生は申し訳なさそうに謝ってくる。彼女の体をまるでオナホールのように、自分の快楽の為だけに使っている気がして、後ろめたかったのである。

「謝らないで……」

朦朧とする頭で、ひとみは言った。惨めな気持ちになる。正気なら腹を立てていたところだ。二人は同じ気持ちで愛を営んでいるはずなのだから。

 結局一晩中セックスしていただけの彼が帰る時、ひとみは呆れ顔で訊いてみた。

「今日の試験、大丈夫?」

すると、少年は笑顔で答えた。

「バッチリ! 今日の科目、保健体育だから」

ひとみが赤面しながら、その頭を小突いたのは言うまでもない。





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[2023/03/27 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
育てる夫(3)筆おろし
 その日は例のルートではなく、理生は玄関から来た。母親を伴ってである。

「ごめんなさいね」

「いいえ、全然」

ひとみはひらひらと手を振りながら答えた。一両日家を空けることになるので、息子を預かってくれというのだ。

 理生の母親はいかにも勝気そうなきっぱりとした物言いで頼み込むと、キャスター付き旅行鞄の取っ手を気忙しそうに触った。

「おばさんの言うこと、ちゃんと聞くのよ」

「大丈夫よね。いつもいい子にしてるもんね」

ひとみは理生にニコリと微笑みかける。彼も満面の笑みで応える。二人が仲睦まじいことは、既に母も了解済みである。彼女は、息子の懐きぶりに軽く嫉妬を覚えつつも、自分の用件を優先して隣人の好意に甘えるのだった。

 晴れて二人きりになると、ひとみは言った。

「今日、ケーキ作ろうと思ってるんだけど、理生君も手伝ってくれる?」

「うん!」

 翻訳家を生業としている彼女は、ほとんど在宅ワークで時間の融通が利いた。夫の残した遺産によって金銭面では余裕があったから、趣味の延長みたいな生活である。夫は生前そこそこ名の通った写真家であった。

 その点、理生の家庭はシビアで、二人して働いても彼らの理想には達しない。この地区に越してきて一軒家を構える位だから、それなりに収入はあるはずだったが、特に母親は仕事好きという性格も相まって、例えば菓子作りなどにかまけている時間が惜しいのだった。

 初めてのケーキ作りに、理生は嬉々として取り組む。聞けば、両親は喧嘩が絶えないらしく、温かい食卓など皆無らしい。ひとみの家は憩いの場となっていたのだ。

 一時間ばかりドタバタと共同作業に励んだ後、ケーキが焼き上がるまでの間、理生はまるで母親へ甘えるように、目上の女の肩を揉んだ。

「優しいのね」

別に媚びるのではなく、これは彼の真心からである。だが、大真面目に揉んでいるかと思ったら、段々と馴れてくるのに従って、その小さな手の位置が前方へと下がっていった。

「ねえ、ぼく今どこ触ってる?」

極めて容易なクイズだった。ひとみは空とぼけて、あえて言わせようという単語を言わない。

「さあ、どこかしら」

「エー、分からへんの?」

理生は笑いをこらえきれないといった調子で、それまで胸の上部に当てていた手を、さらに貪欲に下ろしていった。遂には突先の辺りをムギュッと掴む。

「コラ! 理生君のエッチ!」

怒られて、彼はウフフフと笑いながら飛びすさった。こんなことをしてじゃれ合う内にケーキも焼き上がる。二人でいると時間を忘れる位だった。

 二人してよく遊び、よく寝て、よく食べて、風呂にもまた一緒に入った。

「ねえ、マッサージして」

理生は甘えてきたが、もういかがわしい事はしなかった。ひとみは決して小児性愛者ではない自覚がある。年少の者を性の対象と捉える嗜好はないし、それは一般の大人と何ら違わない。理生にだって、元来慈愛的に接している。ただでさえ、自身の孫より年下だ。

 早六つになる彼女の孫は、両親と共に遠く欧州で暮らしている。何だかんだ都合がつかないらしく、もう二年は会えていない。娘は高校を出て留学中に今の夫である現地の青年と出会い、そのまま結婚、出産した。その点、自分も同じ年頃で産んでいるから、特別反対はなかった。欧州を生活拠点に選んだのは、彼女の幼少期まで一家がそこで暮らしていたからで、そちらの生活の方が馴染むのだろうし、また仕事上も都合がいいからと思われた。

 ひとみとしては、娘らに会いたいと寂しく思う日もあるが、第一に彼らの生活を尊重したいし、また他者に依存しない自身の性格もあって、一人暮らしを気ままに謳歌していた。それに、まだ心配される程年寄りではない、とは娘によく言っていることである。

「カレシでも作っちゃえば?」

本気とも冗談ともつかぬ体で、彼女は言う。

「それも悪くないわね」

と、ひとみは返しておいた。といっても、本格的に男探しする気はない。年寄りのつもりはないが若いわけでもないし、何よりこれから新しい関係を背負い込むのは厄介だ。男とは、彼女にとってもはや面倒なのである。

 ただ、その年頃の故に、如何ともし難い肉欲の昂りだけはあったが。

 理生は夜になると益々ハイテンションになって、中々寝ようとはしなかった。盛んにじゃれついてきて、ひとみの体に触りたがった。灯りを消して、ベッドに入っても、クスクスと笑いながら何かと組み付いてくる。付き合いのいい彼女もようやく呆れながら、何とかなだめすかして寝かしつけるのだった。

 彼には彼で、やり場のない欲求と寂寥がある。その幼い体でひとみにしがみついて眠った。股は彼女の左腿をしっかりと挟み込んでいる。

「寝たの?」

スヤスヤと寝息を立てる以外に返事はない。あれ程騒ぎまくっていたのが急に大人しくなると、返って大人の方が寂しくもなるものだ。ひとみは彼の頭をよしよしと撫でて、その手を背中に回しそっと抱き寄せた。

 しばらくそうしていると、その股間の存在感が大きくなってきた。それは意識の内にとどまらず、実際に膨らんでいたのである。

「あら……」

男児の興奮は別の方向へ発露していた。ひとみは別段動揺もせず、そのままにしておく。これが単なる代謝的反応なのか、目的を持ったものなのか判別出来ない。もし後者だとすると、こちらを女として見ていることになる。

 理生の表情をそっと窺ってみる。あどけない顔で眠っている。夜這いを企むような邪悪な影は微塵も見えない。

 ひとみは目を閉じて、自分も早く寝ようと思った。が、眠れない。隣が恨めしく思う程、眠気が遠ざかる。それに、時間が経つにつれて、何やら汗ばんできた。こうなってくると、胸元に置かれた手も重みを増してくる。

 その脳裏に、先日はっきりと補足した形が浮かんでくる。それは今、腿の柔肌にきつく押し付けられており、鮮明な記憶と像を結んだ。我知らず、唾が湧いてくる。

 自身の体の変化を、彼女は既に察していた。それでもあえて確かめようと、さり気なく下着の上へ手を這わす。案の定、筋に沿って薄い染みが出来ていた。何より、指で触れた瞬間、ジンジンと身内に電気が走った。

「よくないわ、こんな時に」

決して隣の男児に興奮したのではない。彼女自身のバイオリズムとして、欲求が悶々と高まっているのである。体とは長い付き合いだからよく分かる。

「どうしよう」

独り身に戻ってからは、したい時にしたい事を誰憚ることなくやってきた。そのツケが回ってきて、こんなタイミングで我儘を唱える。

 とはいえ、彼女も分別のある一人の大人だ。欲情した体を持ちながら、今は耐えるのみ。

 夫とは亡くなる直前まで交渉があった。それこそ事故の当日も体を重ねていたのである。彼ら夫婦にセックスレスという懸案はなかった。彼は性欲の強い方で、それを受け入れていた妻もまた必然そうだと言えよう。元からそうだったのか今となっては分からないが、少なくとも夫のしつけによって、肉体は一層淫らに開発されたものだと彼女は信じている。

 そういう快楽の味を教え込まれた女が、熟れた体を放置されることこそ不幸だ。三十させ頃、四十し頃などと、誰が言い出したか分からない標語があるが、実際科学的にも言い得て妙らしく、この上あと何年生きるのか知らないが、五十ござむしりなどと女の性欲が尽きぬことを想像すると絶望的である。

 このまま朝まで眠れないのかと思うと、ひとみは焦った。その手が、意志弱く股間周りを這いずりだす。まるで、掻いてはいけないと分かっているのに、痒くて掻かずにはいられないといった心境だ。

「ダメなのに」

最初はパジャマの上から軽く表面を押さえるような感じ。それから撫でるような仕草となり、それでもはっきりと掴むことは避ける。紙一重の抵抗だ。しかし、そんなことをしても火照りは鎮まらぬばかりか、返って焦れた体がさらに求め始める。

 少しだけならと、意志薄弱に折れて服の中に手を入れる。建前上は、患部を落ち着かせる意図だ。手の平で下着の上を押さえるようにさする。もどかしい。夫と過ごした熱い夜が指の上にのしかかってくる。

「ダメよ」

指はひとりでに筋をなぞり始めた。もっと強く、何かの角に押し当てたい。物足りなく、寂しく涙する女陰を、彼女は次第に強く関節の骨でこすっていった。

「ア……」

陰核にぶつかり、ピクンと疼く。

「何してるの、わたし」

白々しく見下す理性を脇に除けて、ひとみはいよいよ本格的に自分を慰め始めた。指は肛門に近い位置までカバーし、行きつ戻りつしては恥部を摩擦する。腿の側面に当たる剛直が行為を励ますようだ。それを力強く感じながら、彼女は暗闇の中で息を吸い込んだ。

「ハアアァ……」

声こそ出さないが、呼吸は発情した雌の熱気をまとっていた。眠れぬまま、寂しい一人寝を慰める女は、実際には男児をその片手に抱きながらも、それの硬い所だけをおかずにしながら長い夜を超えようとするのだ。

 やがて、じんわりとした低い上り曲線ながらも、一応の感度の極致へ至ろうとしていた。

「イく……」

 ちょうどその時だった。

「おしっこ」

理生が唐突に目覚めたのである。ひとみは驚き焦って、咄嗟に右手を引き抜いた。彼に触れていたことすら後ろめたい気がして、思わずそちらの手も離してしまう。

「あ、おしっこ?」

尿意を催したのであった。一人では便所へ行けぬので、当然に付き添いを欲する。

 扉の前に着くと、ひとみは訊いた。

「一人で出来る?」

理生はちょっと考えた。出来るのであるが、そういう訊かれ方をすると、つい甘えたくなる。

「ううん」

彼は嘘をついて首を振った。実は以前にもこの家でトイレを済ます彼を見ていたはずのひとみだったが、この時はすっかり失念していた。それだけ動揺していたのである。

「じゃあ、お手伝いするね」

個室内に入る二人。といっても、ひとみには立ってすることも、補助といって何をすれば良いのかもよく分からなかった。おおよその見当から、やはり排尿の管を支えるべきなのだろうと思い、手を伸ばす。

 そこで、ハッとした。湿り気を帯びた方の手を出してしまったからである。だが、右サイドに立ってしまった都合上、今さら左手に変えるのも不自然だし窮屈だ。ひとみは人知れず頬を染めながら、オナニーした手でペニスを持った。心配しなくても、見た目に濡れているのが分かる程ではないと言い聞かせながら。

 陰茎は勃起したままだった。彼女はそれを押し下げて、便器に向ける。ほとんど色味のない水がシャーッと勢いよく迸り出る。手の中に奔流の振動が伝わってきた。終わると、トイレットペーペーで先端を拭う。理生にはそれが大人の仕草に感じられた。

 寝室へ帰ると彼はまた甘えてきて、今度は大胆にもひとみの上に乗っかった。

「コラコラ」

何となく気の抜けた声でたしなめつつ、またじゃれ合いが長くなるのかと、ひとみは苦笑を浮かべる。だが、案に反して彼はあっさりと眠りに落ちてしまった。

 困ったのは、ひとみである。彼を横へ下ろすことは訳ない。が、彼女の劣情がそれを押しとどめさせた。理生は今、胸へ顔をうずめるようにして寝ている。自然、その股間がちょうどひとみのそれと相対する位置にあった。依然として硬いままの棒が、彼女の割れ目にぴったりと押し付けられている。狙って出来ることではない。むしろ天然の奇跡だから心に響くものだ。

「理生君たら……」

イき損ねた肉体はまだ火照ったままだ。そこへきてのこの仕掛けは、もはやズルいとさえ思えた。大人の女をよくもここまで弄ぶと思うが、もちろん全ては彼女の独り相撲である。

 つい今しがた明るい場所で見たばかりの、そして自ら手で掴みもしたあれが、惨めに濡れた女の入り口で通せんぼしている。ひとみは抱っこするような手つきで、さり気なく幼い尻を持つと、ちょっとだけ強く抑えつけた。

「あぁ……」

言葉にならない充足感がある。鼻の奥がツーンとなって、懐かしい感触に彼女はしばし酔った。

「わたしったら何考えて……」

自分でも少し動いてみる。クリクリと陰核の上を、同じような精一杯の勃起がこすれた。紛れもない、これは男児を使ったオナニーだった。

「違うの……」

その空しい言い訳を、果たして誰が認めてくれるだろう。背徳的恥辱が彼女の心を暗く染めていく。

「このまま……」

性欲というのは人間の欲望の中でも原始的で強烈なものだ。それは簡単に、日頃の知性的な女性を一匹の雌に変えた。胸の上で寝息を立てる子を揺りかごのようになってあやしながら、その実快楽をむさぼっているのだ。

 だが、イけない。蛇の生殺しの如く、興奮に刺激が追いついてこない。もっと直接的な刺激が欲しい。いっそこのまま壊れてしまいたい。ない物ねだりは人間の十八番だ。女の理性はとうに破滅していた。

 ひとみは驚く程巧妙に、慎重に且つ迅速に、いとも大胆な挙動に出た。すなわち、己の下半身を剥くと、相手のそこもまた剥き出しにしたのである。露になった尻のもちもちとしたのを改めて抱き寄せ、自らの股間へあてがう。硬い肉棒が彼女の土手に食い込んだ。

「すごい」

紛れもない男。この五年忘れもしない感触が女陰を目覚めさせる。こうなると、もはや行き着く所まであと僅か。自分にこれ程の異常性が潜んでいようとは知らなかった。変質者に堕ちていく恐怖は確かにある。だがそれを欲望の波が押し流していく。

 ひとみは矢も楯もたまらず、その勃起を陰裂の内へ引き込んだ。

「ハアッ!」

軽く声を発し、慌てて口を覆う。とうとう彼女は男児の陰茎と合体してしまった。

 間違いなく初めてであろう彼の、初体験を奪ってしまったことについて、申し訳ない気持ちはある。だが一方で、彼が自分に好意を寄せており、また性的好奇心も旺盛であることを勝手に確信していた。所詮男と女は成り行きだ、などと高をくくってもみる。

「来る……!」

それは挿入してまだ僅かの内だった。既に仕上がっていた肉体は、極度の興奮を加え、絶頂を始めたのである。

「ハアァ……!」

甘ったるい息を吐いて、カッと目を見開くが、すぐにまた閉じた。現実を直視するのはさすがに怖かったからである。

 四十年の歳の差を軽く飛び越え、孫よりも年下の子と肉体関係を結ぶ。だが当人にはそんな意識はない。というより、欺瞞がそれをあえて意識に昇らせまいとする。

 ひとみは理生の尻を押し付けたまま、ジワリジワリと互いの性具を動かしていった。オーガズムの多幸感が完全に羽目を外させ、この一方的な猥褻を濃密なものにしようとする。妻の務めとして、夫にも絶頂させてやらなければならない。

 サイズは全然足りないが、入ってくれただけで今は満足だ。建物に例えるなら、精々玄関ホールでコチョコチョやっているばかりで、本当ならせめて能動的に出し入れしてほしいものの、さすがにそれは求め過ぎというもの。もはや犯してしまった罪ならばいっそ完遂させるべく、彼女は腰回りをクネクネと媚びるように自ら振った。

 その効果はてき面だった。理生は間もなく腰を痙攣させだした。寝ていても関係ないらしい。

「イッてる、この子」

今日は体の内側から、相手の振動が伝わってくる。体内に生命の波動を感じつつ、ひとみは愛おし気に理生を抱きしめるのだった。






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[2023/03/19 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
育てる夫(1)初昇天


五歳



 ひとみは、恥丘の縮れ毛を手の平に感じながら、中指をぴったりと割れ目に沿わせ下降させていった。指先を腿の間まで潜り込ませると、ほんのりと汗ばんでいるのを感じる。

「一行さん……」

ちらりと仏壇の写真を見る。いつかと変わらぬ笑顔がそこにあった。かれこれもう五年になる。以来、疼く体は独りで慰める日々だ。殊に近頃は回数が増えた。四十も半ばになって、いよいよ性欲は盛んである。

「ン、ンン……」

胸元もまさぐり、自ら気分を出す。頬が色づきだすに連れて、陰裂はぬめりを帯び始めた。濡れやすくなったものだ。

「ア……アァ……」

誰もいない家は僅かな声でもよく通る。己の息が耳にこだまするのも興奮の材料だ。ひとみは思い切って下着をずらし、指を立てて花びらの口をなぞり回した。そして、わざとピチャピチャという音を鳴らしてもみる。

「ンハァ……ン……」

恥ずかしそうに見悶えしながら、しかし一層あからさまに、まるで誰かに見せつけるかのように膝を起こして股間を開き、両脇の指で器用に陰唇を左右へ広げると、中指を第二関節の手前まで挿入していった。より確かな刺激が訪れる。

「アハァ……!」

行為の虚しさは承知しているつもりだ。だがどんなに惨めでもやめることは出来ない。散々しつけられた快楽を急に無いものとされて、女の肉が平気でいられるわけもない。体は覚えている。罪である。

「ああ……イく……」

遠慮がちにひとみがそう言った、ちょうどその時、コツコツという物音がして中断を余儀なくされた。彼女は、すぐに身なりを正すと、足早に階下へ向かう。この時、表情はもう一転して平生の爽やかさに戻っている。

「あらあら、ヤンチャな子ダヌキさんがまた来たのね」

ガラス戸を開けながら、ひとみは自然と笑みを浮かべた。それは、隣の家に住む理生(りお)という男の子だった。生垣の破れ目をくぐって来たのだ。大人は無理でも、猫や小型犬はもちろん、五歳の子供でも訳なく通り抜けられる。

「まあ、今日は随分泥んこの子ダヌキさんね」

昨夜降った雨の所為で地面がぬかるんでいたのだろう。見れば、理生の膝から下は泥で汚れていた。

「カタツムリいたよ」

そんなことを言って差し出した手もまた泥だらけである。ひとみはとりあえず、彼を浴室へと連れて行った。

「あのねえ、ママがねえ――」

よく喋る子である。ひとみは終始ニコニコしながら、ハイソックスを脱がせた。そのたどたどしい物言いと、二親とも関西出身の影響を受けたアクセントも相まって余計に可愛らしい。

「もう、これも全部洗っちゃおう」

彼から一枚一枚被服を脱がせていく内、何かと世話してやりたい老婆心も湧いて、結局軒並み洗濯機に放り込んでしまう。そうして丸裸になった理生の手を引いて、ひとみは風呂場に入った。

「こらこら、じっとしなさい」

決して叱るでもなく、こそばそうにキャッキャとはしゃぐ彼に、まるでペットを洗うかのような調子でシャワーを浴びせていく。楽し気に騒ぐ彼とじゃれ合う内、仕舞いにはひとみもずぶ濡れとなってしまった。

「ああ、もう、おばちゃんも濡れちゃったじゃないの」

さも困ったという顔を作って、シャツの裾を絞る。

「もういいや、おばちゃんも脱いじゃお」

彼女は理生の快活さにつられて無邪気にそう言うと、さっさと衣服を脱いで、回転する洗濯機の蓋を開けた。下着を履き替えたかったのでちょうどよくはある。

「いつもお風呂は誰と入るの?」

「パパとかママとか。ぼく一人でも入れるよ」

「ほんとに? 偉いね」

ゴシゴシと体を洗われながら、理生はやや口数を減らしていった。母には無い胸の膨らみに面食らっている。ひとみは元来スレンダーな体型であるが、中年に入って少しずつ肉付きがよくなっていた。

「はい、じゃあこっち向いて」

背中側が終わって、言われるがままに回れ右する理生。そのすぐ眼下に豊かな双丘が広がり、彼はこれが予期せぬ幸運であったことを知った。遠慮もなく、まじまじとそこに眼をやる。

 ひとみは和式便器に跨るような明け透けな姿勢で膝を折り畳み、背の低い彼の華奢な体を優しくスポンジでこすっていく。小さかった頃の娘を思い出す。ただ違うのは、股の間の造りである。孫とまだ風呂に入ったことはないが、あの子もこんなだろうかとふと思った。

 小さな陰茎を慎重に摘まみ上げ、その裏側をこする。それも陰嚢も、想像より遥かに小さかった。ミニチュアのサンプルみたいに、まるで現実味がない。

「へえ……」

何度も見たはずの形ながら、ひとみは妙に感心してしまった。改めてその精緻な構造を知った感覚である。

 ここで、ようやく理生が大人しくなったことに気付き、取って付けたように尋ねる。

「大丈夫? 痛くない?」

「うん」

理生は依然乳房を見つめていた。腕の上下に合わせて、そこも土台から上がり下がりする。隣で二の腕の脂肪が震えるよりももっと大らかな波打ちが表面に起こり、反面紅桃色のくっきりとした乳輪は、落ち着き払った安定感を示していた。

 女を知らない男児であるから、その色香までは説明出来ない。しかし、豊かで艶のある髪がきらめき、面長で下膨れの白い頬に薄っすらと汗が流れる様は、どことなく日頃のおばさんたる枠を超え、新しい一面を感じさせる気がした。

 ひとみが異変に気付いたのは、そんな時だった。

「あら……」

ミニチュアがいつしか鎌首を持ち上げていた。摘まみ上げる補助も要らず、健気に自立している。

 チラッと上を窺う。その表情にはいつも通り屈託がなかった。ただ視線は合わない。彼女はようやく女として、その意味と行方を察した。それでもあえて胸は隠さず、

「ママはちゃんと洗ってくれるの?」

などと何気ない会話を続ける。少しからかってみたい気になった。

「こういう所もちゃんと洗わなきゃね」

そう言って探りを入れつつ、股の間に腕を差し込み、既に洗ったはずの尻の方へスポンジを這わす。股の内側を丹念に洗うというのである。ただ、ピーンと立った竿が腕に平行にピタリと寄り沿う時、彼女は急に体の芯がゾクゾクとするのを感じた。懐かしい感覚だった。

「痛くない?」

しつこくも確かめてみる。

「うん」

理生はやはり無邪気に頷く。己の発情には気が付かない。女の腕に跨って、陰茎も陰嚢も、肛門さえも乗っけている非現実さにも同様だ。

 ひとみはさり気なく、しかし思い切って、竿を掴んでみた。掴むといっても手で握る程のスケールはなく、精々指三本で足りる程度。そうしてやはりさり気なく、シコシコと軽くこすってみる。

 彼女は質問を変えた。

「気持ちいい?」

先程来よりやや間を置いて、理生は、

「うん」

と返事した。そういう聞かれ方は初めてだったが、そう問われれば今が気持ちいいことは確かなのだった。

 それを聞くと、ひとみは一瞬何か逡巡したが、冠りを振って気持ちを切り替えると、さっと立ち上がってシャワーを手に取った。

「じゃ、流していくね」

石鹸の泡を、肌に手を添えながら洗い流していく。滑々として、柔らかいが何のたるみもない皮膚が元気に水を弾く。勃起は継続していたが、今度は見ないようにした。

 理生としては、これ以上何かがあることを知らないから、ムズムズとする心の昂りを覚えつつも、されるがままに体を洗われ終わった。ただ、家なら入りたがらない癖に、この時ばかりは湯に浸かりたいと言い出した。

「だって、あったまってないわよ」

ひとみは困った風で湯船に手を入れてみる。実際、温水といった程度だった。

「大丈夫」

と言って、理生は構わずに飛び込んでしまう。そうして、プールみたいだ、とはしゃぎ、バシャバシャと水を立てる。また快活さが戻ったようだ。

「おばちゃんも!」

勢いのまま、ひとみに手を差し出す。

「おばちゃんも?」

訝しむように、彼女は理生の瞳を覗き込む。それは清く澄みきって好奇心いっぱいにキラキラと輝いていた。その中に、爛々と燃える雄々しさのようなものを見た気がして、ひとみの頬がだらけるように緩む。

「じゃあ、一緒に入ろうかしら」

自覚なく、理生が来た当初よりも彼女は上機嫌になっていた。

「やだ、やっぱり冷たいじゃない」

ごねながらも風呂に浸かる。湯の吹き出し口に共に向き合う形で二人は陣取った。ひとみの膝の上に理生が後ろ向きに座る体勢だ。理生はひとみと向かい合いたがったが、熱くて危ないからと言われ、仕方なく従った。

 理生はひとみに乗せられて、しきりに歌を歌った。保育園で覚えた歌もあれば、何かの番組の主題歌もあった。風呂に入る時はよく歌うのだという。

「上手い、上手い」

彼女が褒めそやすと、理生は良い所を見せようと得意になって歌った。次第に湯の温度は上がり、二人の体もカッカと温まっていく。互いの体温の高まりは、肌を通してダイレクトに伝わってくる。理生はひとみの腕に抱かれていたが、熱がりもせず、拒む素振りも見せずに彼女の胸に身をまかせ続けた。

 腹に回したひとみの手の甲に、硬い突起が時折当たる。初めはへその辺りにあった手も、いつしか下腹部へと下がっていた。ひとみが、今一度確かめるつもりで、つい軽く当ててみたのが始まりだ。その時まだ芯はなかった。だが、もう一度、もう一度と当てる内に、また膨らみだした。ちょっとした戯れだった。

 一曲歌い終わると、次の曲を探す。その間が、理生には少し気まずい。割合によく覚えている方ではあったが、レパートリーにも限界がある。次第に選曲の間が長くなっていった。ひとみはニコニコしながら、時に助け舟を出して、自分も知っている童謡を一緒に歌おうと誘う。理生は今や顔を真っ赤にしながらそれに応えた。

 トン、トンとぶつかる頻度が、こちらの思うより多くなった。理生はひとみの膝の上でモゾモゾと動き、小さな尻の位置を変える。その度に恥毛が擦れ、それにつれて淫肉も動いた。ひとみは上気した頬を男児の柔らかな髪に寄せる。乳房はもっぱら彼の背中に押し当てっぱなしだ。彼女は、とうとう手の甲もべったりと男根に添わせてみた。いきり立った棒は、倒れるどころかこちらを押し返さんばかりだ。

 理生はすっかり集中力を欠いて、次の曲を見つけられなくなった。

「どうしたの? のぼせちゃった?」

「ううん……分からへん……」

「もう上がろっか?」

「ううん、もうちょっと」

頑なに今この時間の延長を望む。実際、当人にのぼせている実感もなかった。

 ひとみの口元には、いつもの母性的なそれではなく、いつしかニヤニヤと何か企むような笑みが浮かんでいた。彼女は抱き直す要領で男児の股間に手を入れた。手の中に玉袋、手首に肉茎を当てて、抑えつけながら彼の軽い体を抱き上げる。

「大丈夫?」

「うん……」

曖昧な答えを返す理生。我知らず股間を前に突き出す。反動でその細い肩がひとみの分厚い胸を押しつぶした。

「ちょっとマッサージしよっか」

男児の反応に滑稽さを感じながら、ひとみは陰部を握った手を、患部をほぐすようにコネコネと動かした。柔らかい中に硬いしこりのあるものを、あるいは上下に、あるいは旋回するように揉んでいく。

 もう片方の手はあばらの上を行き来する。いかにももろそうな骨の下から、トクトクと心臓の鼓動が伝わってくる。乳首は硬くなり、肌には粟粒が浮き出した。ひとみは今やすっかりその身の中に相手を抱え込む体勢になった。まるでぬいぐるみを抱くような格好である。

 彼の頭部に頬を摺り寄せながら、その長い指で、それはちょうど先程陰唇を撫でていたように、袋の筋から竿の裏をなぞっていく。そうしててっぺんまで来ると、先端を四本の指先で包み、そのまま下降させる。間もなく亀頭の口が手の平の窪みにぶつかった。するとまた上昇。これをゆっくりと丹念に繰り返す。

「気持ちいい?」

今一度尋ねてみる。

「うん……」

熟女の胸に全力で体を押し付けながら、理生は夢うつつで答えた。例えば、犬や猫が撫でられて腹を見せ、うっとりとしているような調子だ。

 いたいけな彼のありのままな反応にほくそ笑みながら、ひとみはいよいよ興に乗って、そのか細いしこりを親指と人差し指で挟み、上下にシコシコと、今度はさっきまでより余程早くしごきだした。伸縮する包皮の感触もまた愛おしい。

 気まぐれに始まったこの遊戯も、しかしいたずらの度が過ぎた。次の瞬間、理生は下腹を中心に激しく痙攣し始めたのである。それは僅かの間だったが、二人を大いに焦らせた。

「大丈夫?」

さすがにやり過ぎたと思って、ひとみは一転心配になる。

「う、うん……」

初めての経験で、自分の身に起こったことが彼にも分からない。その年頃の故に、射精はもちろんしていない。実は、精通前でもエクスタシーは得られる。このことを二人は共に知らなかった。

「なんか……」

理生は青ざめた顔で告げた。

「オチンチンがスースーするよ」

「オチンチン? 見せて」

彼は立ち上がって、素直に陰部を見せる。ひとみは、顔の前に来たそれをしげしげと見つめた。外面的に何ら変化はない。

「おしっこ出そうな感じ?」

理生はちょっと考えてから、

「ううん、出そうじゃない」

と答えた。ひとみもまた考え込む。しかし考えても分からないし、今は彼の不安を和らげることが先決だった。

「ちょっとお風呂に浸かり過ぎたのかもね」

的外れな推理を自覚しながら、彼女は自分自身にも言い聞かせるように言うと、この問題をなかったこととするかのように、彼の手を引いて風呂から上がった。






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[2023/03/17 22:00] | 「育てる夫」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
特製濃厚ヨーグルトを食べさせられた母
ショートオムニバス・シリーズ 『母を犯されて』


ケース5
母・唯(ゆい) 24歳


 僕が5歳頃のことで、その人の顔すら思い出せないが、どうしても忘れられないエピソードがある。後々になって思い返してみる程、ちょっとモヤモヤする話だ。

 彼はうちに住み込みで働きに来ていた従業員の一人で、当時まだ十代だったと思う。一番若かったこともあり、“カズ兄ちゃん”と呼んで僕はいっ時よく懐いていた。

 ある朝、僕はかなり早起きをして、ふいに調理場へ下りてみた。おそらく、人の気配がしたから気になったのだろう。中を覗くとカズ兄が一人でいた。そして、僕に気が付くと慌てふためいた素振りをした。今までに見たことのない取り乱しようだった。

 僕はカズ兄が動くよりも先にもう傍へ寄っていた。見ると、彼はギンギンに勃起したペニスを握りしめていた。ただ、その当時の僕には勃起とかオナニーなんて知識は全くなく、どうしてオチンチンを握っているのか分からなかった。

「何してるの?」

当然の質問だった。すると、彼はほとんど間髪入れずに答えた。

「朝ごはんの準備だよ」

台の上にはヨーグルトの器が乗っていた。その日の朝食当番はカズ兄だったのだ。

 だが、僕が聞きたかったのは、もちろんそんなことではない。そんなことは彼だって百も承知だったと見え、多分この時咄嗟に、何かしらの方針を決めたのだろう。おおよそ次のようなことを言いだした。

 特製のヨーグルトを作っている。それは、オチンチンから出るミルクを混ぜたもの。栄養たっぷりである。ただし、女の人にしか効果がない。女の人はオチンチンのミルクを飲むと元気になるのだ。お母さん(つまりは僕の母)は最近元気がない。こっそりと特製ヨーグルトを作って応援しているんだよ、と。

 よくもまあいけしゃあしゃあとたわ言をほざいたものだが、その時の僕は妙に感心してしまった。よく分からないが魔法みたいな、秘術みたいなことが行われていることに、ちょっとわくわくしたぐらいだ。子 供なんてちょろいものである。

 まず“オチンチンのミルク”なるものが想像つかない。するとカズ兄は、途中までやりかかっていたそれを目の前で見せつけてきた。既に我慢汁の垂れていた勃起を猛烈にしごく。間もなくして例の白濁液が漏れ出すと、彼は手際よくその迸りをグラスの中へ受けた。多分だが、その日が初めてではなかったのだろうなあ。

 僕は僕で、きっと食い入るようにその光景を見つめていたに違いない。まずオチンチンからオ シッコ以外のものが出ることに驚いた。百聞は一見に如かず。これでカズ兄の立派な行いが証明されたわけだ。

 それにしても良いことを聞いた、と思った。母のためになるのなら自分もやりたい。それに神秘の技法を実際やってみたい。僕はすぐさま自分もパンツを下ろして、見よう見まねでペニスをしごいてみた。生まれて初めてのシコシコだった。

 カズ兄は笑って、

「大人にならないと出ないんだよ」

と諭した。それを聞かされて、僕はガッカリと肩を下ろした。

 だが、師はこうも語った。

「毎日シコシコしていれば、早く出るようになるかもね」

 僕はにわかに希望を見出し、手淫を続けることにした。するとカズ兄も、あるいは手本を見せるためか、そうでないとしたらどういう神経か分からないが、僕のしごくのを見ながら、再び膨張し出したペニスを摩擦し始めた。二人向かい合って、しばしシコシコとやる。

 程なくして二発目が注がれた。さっきと同様に、一滴余さずグラスに入る。

「スゲー」

とかなんとか、僕は言ったんじゃないだろうか。それも憧れの目で。

 その朝、素知らぬ顔でカズ兄は自分の精液を混ぜ込んだヨーグルトを母に配膳した。見た目に違いは分からないが、目印はちゃんとつけていたものと見える。僕は口元がほころぶのをこらえつつ、それを完食する母を見ていた。母の舌にはなんの違和感もないらしかった。うちで紅一点だった若かりし母は、こうして不良従業員のオナペットにされ、吐きだした劣情をまんまと飲まされたのである。

 僕はよっぽど、

「いつもと違う?」

などと問いただしたかったのだが、あらかじめカズ兄から注意されていたので約束を守って黙っていた。いわく、

「このことは誰にも話してはいけないよ。効果がなくなるから」

と。それは大変だと、僕は馬鹿正直に受け取った。冷静に考えれば、僕に知られてしまった時点で効果が切れているんじゃないかと思うが、そう指摘されたらされたで、また適当な誤魔化しを考え付いたのかもしれない。もっとも、それを確認する機会はもう来なかった。

 というのも、彼はその後間もなくして姿を消したからだ。詳しくは聞かないが、やはり辞めさせられたようである。

 僕はヨーグルトの一件以来、しょっちゅうオチンチンをいじっていた。何しろ早くミルクを出したくて仕方がなかったからだ。それを恥ずかしい事とも知らなかったから、特に人目をはばからずにやっていた。当然、すぐに母の目に付いた。

 訳も分からないまま叱責され、僕は泣きながらカズ兄の教えを吐いた。母は父に報告したに違いない。カズ兄が居なくなったのはその直後だ。

 僕がそれ以上怒られることはなかったが、母はカズ兄の件を「誰にも言うな」と念を押してきた。大人はすぐに口止めしたがるが、やむを得ない事情あってのこと。母も母で複雑な心境であったのだろう。もちろんこの話を母とその後したことはない。それに大人になるにつれて色々な意味が繋がってくると、僕自身なんとも言えない気持ちになる。

 さて、あの人は今どこでナニをしているやら。


〈おわり〉


world200*40




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[2020/08/21 22:00] | 「母を犯されて」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
会話中の友人にこたつの中でシコられた母
ショートオムニバス・シリーズ 『母を犯されて』


ケース2
母・麻美子(まみこ) 37歳


 雅治は今日も家に来ている。保 育 園からの付き合いで互いの家を行き来する仲だが、とりわけ我が家に来ることが多かった。その理由は薄々オレも承知している。どうもうちの母親に惚れているらしいのだ。

 やたら積極的に話しかけるし、母親が出てこないと“今日は居ないのか”などと必ずひと言聞く。この前なんて一緒に写真を撮っていた。それも入学式や卒業式、あるいはどこかへ遊びに行った時ならまだしも、何の変哲もない日常の自宅でである。

 本人に気持ちを確かめたことはない。そんな気持ちの悪い話、したくない。想像してみてほしい、同級生が自分の母親のことを女として見ているなんて。母親を性と結びつけること自体、息子として考えたくもない話だ。

 今日も今日とて、まるで自分の家みたいな顔で、こたつに入りテレビを見ながら蜜柑を食っている。それも例によって、楽しそうに母親としゃべりながら。昔は気にならなかったが、中 学に入って二年目の夏が終わろうという辺りから、そういう態度が妙に鼻につくようになった。

「(なんなんだコイツは)」

オレは割と露骨に最近では白い目を向けるようになっていたが、雅治は全く気にしない。憎たらしくも鈍感な奴なのだ。

 母さんはどう思っているのか。コイツの馴れ馴れしさに気付かないはずはないと思うが、別にイヤそうな顔はしていない。むしろ、それを人懐こさと捉えて、微笑ましく感じていそうな雰囲気だ。息子と仲良くしてくれている子だからという認識もあるだろうし。

 そういえば、以前雅治についてこんなことを言っていた。

「雅治君ってさ、痩せたらモテそうよね。顔は男前だしさ。高 校 生になったらモテだすかもよ」

 オレには全くピンとこなかったし、そんな批評を息子に聞かせる意味も分からなかったが、確かに顔の造作自体は、もちろんかなり妥協して大目に見ての話、整っている方なのかもしれない。それでも現に太っていて、男とつるむことの多い、オタク気質で地味な男子なのは間違いないわけで、コイツにモテ期が到来しようとは到底想像できなかった。

 だけど、母さんがそういう見立てをしたということは、ちょっとでも男として見たということだろうか。女として? ……寒気、いや吐き気がする。万が一にもあり得ないな。

 オレは携帯をいじりながら、目の前で交わされる会話を聞くともなしに聞いていた。文字通り親子程も年の離れたババアと、よくもまあそんなに話が弾むものだ。あのドラマ見た、とか、今映っている俳優はアレに出ていた人、とかそういうネタが豊富に紡ぎ出される。オレが逆の立場だったとして、人の家のおばさんとこんなに会話を続ける自信はない。

 途中、便所に立って戻ってきても、まだ話は続いていた。オレが出入りする瞬間さえ途切れない。雅治がちらっとこっちを見ただけだ。彼はいつしか蜜柑を剥くのをやめ、話に本腰を入れるつもりか、布団に両手を突っ込んで喋っていた。顔がちょっと赤い。

「(のぼせてんじゃねえの? 寒がりか暑がりか分かんないなコイツ)」

 オレは“コイツ何しに来たんだ”と思いながら、再び携帯に目を落とした。それからどの位時間が経ったろう。相変わらず茶飲み話を続けている二人を尻目に“いつまで居るんだ”と不満に思いながら、オレは何気なく、本当に気まぐれでふいに布団の中を覗いた。

「(ゲッ!)」

すぐに顔を上げ、雅治を見る。奴もこちらを見ていて、さすがにこの時ばかりは血相を変えていた。

 その異変に気付いた母さんが、

「何?」

と訊く。奴は口ごもってしまった。あれだけ饒舌にしゃべっていた奴なのに、咄嗟の一言が出てこなかった。

「いや……なんでもない」

代わりに言ったのはオレだった。

「コイツが、へこいたのかと思って」

「え、ヤだあ」

母さんは中を覗くことなく、分かりやすい渋面をつくって見せた。

「へじゃなくて、足がくさいのかも」

「コラ、言い過ぎよ」

結局それでこの件は有耶無耶になった。

 だが、オレは確実に見てしまった。雅治が、奴が何をしていたのかを。

「(オナニーしてんじゃん!)」

ズボンの前を開けて、股間を露出させていた。本当は瞬間的に仕舞おうとしたのだろう、だがオレがあまりにも前触れなく急に覗き込んだものだから間に合わなくて、奴はやっと手でナニを押さえることしかできなかった。同じ男なら誰だって、それだけの状況証拠で十分だ。

 一瞬しか見ていないが、確実に奴のチ○ポは勃起していたし、濡れてもいたような気がする。思い出したくもないが、脳裏に焼き付いてしまった。間違いない! 雅治は人の家でオナニーをしていた。

「(コイツ……マジか……)」

オレは心底奴を軽蔑した。それまで抱いていたモヤモヤの比ではない。コイツは同級生の家で、それも同級生の目の前で、その母親をオカズにシコりやがったのだ。しかも会話中に!

 よくあんなに何食わぬ顔で会話出来たな。しゃべりながらチ○ポしごけたな。考えれば考える程恐ろしくなる。コイツはヘンタイどころではない、異常者だ。オレはそれ以降奴と目を合わせられなくなった。どういう思考回路で興奮できたのだろう。その想像がつかないから恐怖が倍増する。

 ここでシコる位だから、自分の家でも多分相当ヤッているんだろう。そうか、その為に写真を欲しがっていたのか、オカズにする為に。線が繋がった。このぶんでいくと、下着なんかも盗みだすんじゃないか。あるいは風呂や着替えを覗いたりして。果てはオレの居ない所で押し倒すかもしれない。いやいや、異常者だから何をするか分からない。

 いずれにしても、コイツがどういう感情で母さんを見ていたのかははっきりした。コイツにとって母さんはオナペットだったのだ。恋とかそういうものではない。もちろんそれだったとしても気持ち悪いが、もっと分かりやすい目的、要するに性の対象として見ていたのである。まったくどこが良いのかさっぱり理解できないが!

 雅治は、それまでの尻の重さが嘘のように、そそくさと帰っていった。オレは見逃していない、奴の膝元に丸めたティッシュペーパーが既に一つ転がっていたことを。その上でまだ握っていたということは、つまり二発目をヌこうと企んでいたのである。あのままバレなければ、さらに居座ってヌき続けていたかもしれない。

 オレは見送りもせず、奴が去った後の場所を恐々覗き見た。あからさまな汚れは見えなかった。それでも、後で密かに雑巾でふいておいた。

 なぜかばったのかというと、第一に母親の体面の為、またもう一つに男の情けである。期せずしてとんでもない秘密を知ってしまったわけで、これをネタに脅すことも、あるいは言いふらしてアイツの評判を下げることもできるが、オレはそうしない。出来れば知りたくもなかった。どうしてあの時覗いてしまったのかと後悔さえある。

 いずれにせよ、オレはその後奴を二度と家に上げることはなかった。


〈おわり〉


妄想の座敷牢




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[2020/02/26 22:00] | 「母を犯されて」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
随筆 「サルオナ」
猿がオナニーを覚えると一生やり続けるという巷説がある。
しかしこれは、男が己の性(さが)を披露しているに過ぎないトートロジーのような気がする。
それ位男はオナニーをするものだし、回数について変遷や個体差はあれど、年齢の上下を問わず、する時はする。
俗に“溜まる”“ヌく”とは言いえて妙だ。
もはや習性、いっそ宿命と言えるかもしれない。
いやはやこの世にはオナニストが溢れているのだ。
それだものだから、他人のオナニーを目撃することもさして難しいことではない。

幼少のみぎり、団地に住んでいた。
ある晩、外出先から帰ってきて、ふいに三階の廊下から外へ顔を出した。
ちょうど両親が玄関の鍵を探していた時だ。
すると、眼下の駐車場に一人の青年が立っていて、今まさにナニを握りしめている所だった。
年の頃なら十代後半から二十代か。
そいつとバッチリ目が合った。
癖(へき)なのであろう。
大団地を見上げ、見られるかもしれない状況で、彼はそうせざるを得なかった。
あるいは魔が差したのかもしれない。
立ち小便をした直後に、ちょっとした長めの水切りを試しただけかもしれない。
いずれにせよ、それは確かに秘め事であった。
同じ男として直感がそう教えてくれた。
早熟な私は、既にしてその意味に通じていたからである。
私は慌てて頭をひっこめた。
今にして思えば、もっと見ていてやってよかったのかもしれない。
奴がそれを歓んだかもしれないから。
それとも単に逃げ出しただろうか。
その時の私は親に告げ口すらしなかった。
これはただ憐憫の一種である。
紳士として、もしくは武士の情けとして、私はそういう場合に見逃す選択を採っている。
己ばかり高尚であるわけがない。
一皮剥けば彼も我も痴 漢だ。
まして、一人の時間を満喫しているだけならば、放っておけばよろしい。

大浴場に一人きり、などというシチュエーションはままあることだ。
その場合に、ふと大胆になる輩がいる。
まさか見られているとは思わなかったのであろう。
ある少年が一人、まさに最中であった。
循環させた湯を浴槽に流し続ける注ぎ口があって、そこのは拳二個分程の平たい石で出来ていた。
彼はそこへ、自身のナニを乗っけたのだ。
中 学 生位だろうか、ちょうど立ち上がったら股間がその位置になっていた。
きっと湯の流れをせき止める時、陰茎に当たる刺激が心地よいのだろう。
好奇心にして出来心。
果たして若さだけのことで片付けられるだろうか。
大分間があって、時には竿をしごくなどして盛り上がって、彼は素知らぬ体で出て行った。
その間、ゆるゆるゆるゆるとシャツのボタンに手をかけ続けた私は、間抜けなお人よしである。
私もまた、あたかも今来た様子を装いながら素知らぬ体ですれ違い、浴場に入った。
ただ、件の湯船に浸かることをためらったのは言うまでもない。
何やら浮いているものを見つけたりなどしたら、ようやく苦々しい思いを抱くであろうから。
だが、公衆浴場などという所は、えてしてそういうものではないだろうか。
サウナの椅子に付いていたぬめり、シャワーを終えた者の足元から滴るなぜかとろみのある雫。
ジャグジーバスなどもってのほかだ。
危惧し始めたらキリがない。

もっとも、裸の場では覚悟の前であっても、服を着た日常こそ実は危ういことがある。
“外から帰ったら手洗い・うがい”なんて標語、子 供ならずまだ多くの人が切実に捉えていないであろう。
誰が触ったか分からないのに?
例えば、ズボンのポケットに手を突っ込んでシコシコ。
これはもう古典的光景であって、こんな奴は変態でも強者(つわもの)でもない。
あるショーケースの前に男がいて、まさに今これをやっている。
熱い視線の先には美少女フィギア。
晴れてオカズと認定されたわけである。
好みは人それぞれであって誰に否定する権利もない。
問題は、タダで用を足そうとする奴の卑しさである。
えてして、オナニーとタダは親和性が高い。
手軽さ故のことであろう。
我々は、これを必要なものと認めながら、いやむしろその普遍性故にか、どこまでも卑屈に蔑視を送り続ける。
それが哀しくもあり、愛おしくもあり……
湯船の少年も、フィギアの男も、実に低いハードルを越えて、あちら側へ逝った。
年は関係ない。
要るのはただ機会。

部屋に入ると、ジイサンが慌てて股間から手を引き、こちらを直視したことがある。
何をしていたものか、何を隠したものか。
古希を超えたジイサンだ。
男への讃歌、精子への挽歌。
やんぬるかな、この行為の魅惑性よ。
なんて手で生活しているのだろう我々は。
目に映るものが決して無菌でないことを、ゆめゆめ忘るることなかれ。


羞恥の風
ましゅまろくらぶ
ひとみの内緒話
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[2018/12/06 22:00] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
ブラック&ワイフ(10)渇望

獣の交尾は、陽子の人生観をも変えた。オスのみならず、セックスそのものへも関心が向き始めたのである。これまでの人生で、性が関心事の優先順位上位を占めることなどなかった彼女。異性を意識する女を軽蔑してすらいた。それが変わったのである。

現在の彼女は、まるでセックス覚えたての少女のようであった。年の割に、著しく性の知識に乏しい彼女。他方、年はともかく、同様に無知なロクン。一回りも年齢差がありながら二人は同じスタートラインに立って、快楽の種類を探求し始めたのである。

陽子はまず、フェラチオを試みた。相手がそれを期待せず、例によって単独行動に走る中実行するには骨が折れたが、事後の隙を突いてようやく口へ含むことに成功した。

初め、ロクンは驚いていた。この時初めて彼女は優位に立てた気がした。当初は不慣れな技で射精にまで至らなかったが、それでも後になって、ロクン自ら亀頭を口に押し込んで来た時、陽子は達成の歓びに酔った。

「ンゴホォ……」

ぶち込まれると一気だ。喉の奥まで到達する。柔らかい内はまだ良い。臨戦態勢になった時は、死活問題である。今度は冗談抜きで死の危険を感じた。

カリ首が上舌をめくり、まるでそれはウテルスの中に侵入した時のよう。そう、彼がひと度口淫を強いるや、それは膣交と同様なのである。

口腔に満ちる初体験ともいうべきオスの臭気、顎が外れそうな程の太さ。彼女は朦朧となった。同時に脳髄に柔らかな心地よさが分泌する。

「(死ぬ……ああ、死ぬ……)」

ロクンが腰を振ると、睾丸が顎をぶった。窒息寸前の喉へ、精液を流し込まれた。こみ上げる胃液も逆流を許されない。絶対的な硬さは歯も立てさせない。しかし、彼女に後悔はない。

普通のフェラチオもしてやりたかった。現に度々挑戦した。しかし、その都度イラマチオになった。ただ、それでも良かった。この強制感! 支配感! 絶大な存在感! ペニスから授乳されるオスのミルク、エナジーが、メスを昂らせる。

陽子は服を脱いだ。一糸まとわぬ姿で、動物本来の交尾に誘う。彼女には、それなりに自分の肉体美に自信があった。胸も豊かな方だと自覚している。これまではそれを、男の為に見せびらかそうなどと露程も思わなかったが。

ロクンは依然として意に介さなかった。そこで陽子は、手ずから彼の掌を乳房に添えてやった。まるで押し売りのような態度である。

だがこれは、あくまで好奇心の発露なのだ。性の深奥を究めるため、強き男によって乳房を掴まれてみたかったのである。決して、あの段取りじみた前戯をさせたかったわけではない。

すると、ロクンもようやく能動的に乳を握るようになってきた。揉むというにはあまりにも乱暴な手つきで、柔らかい肉塊を変形させる。

「ングゥッ!」

盛り上がった乳輪が赤みを増すと、陽子はいなないた。確かに乱暴だ。粗野で、しかし逞しい。

ロクンは素直だった。教えられるとすぐにやってみる。野生に育った獣が文明社会に触れ、少しずつ知恵を付けていくような感じだった。この感覚は、陽子の母性をも満足させていった。

だが彼女は重要な点を見落としていた。これら一連の研究が"しつけ"の役割を担い、結果として彼からむき出しの強さを奪いつつあったことに。そして、理性という飾りを施し、獣から人間へと進化させつつあったことに。

やがて、陽子は待つ日が多くなった。ロクンの交友関係が広がり、それは従来の陽子なら共に喜んでやったことのはずだが、興味のベクトルが変化した今日、むしろ悩ましい問題となった。まだ精神まで蝕まれてはいないと信じている彼女、さすがにうろたえたりはしないが、ロクンに求められる時、確実に前よりも反応の良い肉体はあった。

「アアッ!」

時間を置いて挿されるとき、覚えず感動の声が漏れる。それ程回数が激減したわけではないし、夫との関係に比すれば依然圧倒的な頻度はあったが、ほんの僅かに時間が開くようになっただけでこんなに大事になる位、彼への依存度は増していたのである。

それだものだから、彼が夏季休暇を利用して帰郷してしまった時は、ぽっかりと穴が開いたようだった、心にも体にも。

「はあ……」

溜め息をつく日々。それは、ロクンを知る前と全く異質な空虚感である。失って初めて分かる大切さ、彼女はようやく自覚した。

「ロッくんが居ないと、寂しいもんだな。な?」

夫がそんなことを言う間にも、魂の抜けたような力ない笑顔でぼんやり遠い目をしていた。一週間、二週間と経つ内、虚無感は絶望的になっていく。

一事は夫にその穴埋めを期待したこともあったが、それは彼女曰く、"とち狂った"考えだった。何もかもが違う。もはや嫌悪感すら湧かない、"無"だ。夫はすなわち"無"だった。

一方、久しぶりで腰を振って、彼は満足そうである。あまつさえ、

「ちょっと前より、なんか柔らかくなって、気持ちよかった」

などとあけっぴろげに彼女の秘所の具合を評し、得々と笑っていた。

それを聞いてすら、陽子は何も感じない。膣の変化に気付かれているというのに、焦りもしない。ただただぼんやりするだけだ。

――三週間。気の遠くなる時間。肉体の変化は決定的だった。人生の時間を思えば僅かのはずなのに、男根の入っていない女体はまるで欠陥品のようだった。陽子は虚無感を超え、自虐的になりだした。己の価値を軽んじだす。

――ひと月が経つと、意味不明な震えを覚えるようになった。本当に震えているのかどうかははっきりしない。が、体がもう通常ではないとの危惧は拭い去れないのだ。

そんな時だ、思いもかけぬ衝撃を、秘穴に受けたのは。

「カンチョーッ!」

それは静志の仕業だった。彼は両手を組んで人差し指を揃えてピンと立て、それを突然尻の方から突き刺してきたのである。

「ンゴッ! オ……!」

陽子は絶句した。指は布地越しながら、したたかに膣を貫いていた。素晴らしい衝撃。それをスーパーマーケットで買い物中にやられたものだからたまったものではない。思わずカゴごと前の棚に倒れ込む。

後で聞けば、なんでも親戚の叔父に教えてもらったいたずらだということだった。本来は尻穴を狙うべき所が、女陰に当たったものである。もちろん、幼子は真相を知らない。

「ダメ、でしょお……そんなこと、しちゃあ……」

ようやっとそう注意して、しかし母はまだ動けなかった。急激にこみ上げる熱と汗が全身を包む。近くにいる店員が怪訝な目でこちらを見ている気がして、彼女はいたたまれなくなった。

買い物カゴを息子に押し付け、内股歩きでトイレに駆けこむ。別に出血はしていなかった。その代わり、期待満々とばかりに陰唇が、モアッとする温もりと共に舌を出していた。まるでニヤリと笑っているかのようだった。

「アァ……」

陽子は絶頂していた。小さな拳とはいえ、予想外の方向からから突如来た突進力が、ロクンの時と似ていたのだ。

股間をさらけ出したまま、しばらくは動けない。ロクンの時ならこのまま延々と性悦の境を漂うことになる。その癖で性器が本格化してしまい、動けないのだ。

「(行かなきゃ)」

そう思って立ち上がろうとすると、股がちょっと擦れただけでガクガクと尻もちをついてしまう。少し待って、下着をずり上げようとしても同様だ。中々治まりそうにない。むしろ、"もっと、もっと"とせっつかれるようだ。

"仕方なしに"陽子は指の腹でクリトリスを撫でた。

「ンヒッ!」

ビリビリ痺れる実感に心躍る。こうなると好奇心旺盛な彼女。このままどこまで行くのか試したい気持ちになる。

「(ダメ。行かなきゃ)」

秘花は益々濡れる。待ちかねたとばかり、いよいよ濡れそぼつ。指で軽くさするだけでもビクビク痙攣した。

「(イ、イかなきゃ……)」

結局静志は、長い間待ちぼうけを喰わされることになった。

以来陽子は、いつまた襲われるかと、戦々恐々の日々を送ることになった。ところが、一度で飽きたのか、息子は二度とやらない。とうとう母は、

「カンチョ!」

と冗談めかして、彼の尻に同じことを仕掛けてみたりした。すると、息子もまた負けじとやり返すのである。

「も、もお、コラァ……」

口辺を緩めて叱る母。この後のトイレは、例によって長い用足しとなった。

陽子の餓えと渇きは、かくも見境のないものとなっていった。心ここにあらずの日々。もはや真実の彼女を家族の生活に見出すことは不可能であった。


〈つづく〉


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[2014/02/02 22:00] | 「ブラック&ワイフ」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
栗の花匂う人

「ねえお母さん、これ何のにおい?」

「え……?」

問われて、母はそっと頬を赤らめた。

「栗の花のにおいよ」

「栗? へエ~、変なにおい」

「そうね……」

いやというほど充満する匂い。それは、近くの家に植わる大樹からのものだった。

「あそこの木の白いお花。あれよ」

窓から指をさす。娘はそちらを見て、無邪気に頷いた。

「すごいにおいがするねぇ」

“すごいにおい”――、確かにそうだった。風に乗って運ばれてくるそれは、こちらの家の中にまで充満した。昼と言わず、夜と言わず。

そしてそれは、寂しき女の独り寝を脅かした――。

「……ン……ン……!」

夜ごと我が身を慰める。かれこれ三日。あの花の香りをかいでからというもの。

「ンッ……ンハ……ッ!」

シーツの上で足をくねらせ、とめどない身悶えがやるせない。秘花はあぶくを吹いて開花し、濃密な匂いと絡み合う。雄々しい匂いだ。“彼”のために、わざわざ窓が開けてある。

「ンウゥ……ンンアァ……」

鼻孔いっぱいに吸い込み、かつ全身を彼に預ける。外気の冷たさも刺激的だ。裸になった彼女はそれ自体に興奮もしつつ、である。その横顔に、昼間の母の面影はなかった。

「秋彦さん……」

切なげに声に出してみる。夫と離ればなれの暮らし。これが切なさへのせめてもの抵抗とばかりに。

「秋彦さん……」

自分で腿を持ち上げ、大きく開いてみる。顔から火が出る思いだ。だがやはり、そこへのしかかってくる重みはないわけで、報われない妻は思い出だけを相手にするより仕方がなかった。

「アアァ……」

ヒクヒクと肉の花弁がうずく。長い夜の狭間で、やがて彼女は疲れきって眠った。


  *


「ほら、あの白いお花よ」

娘の手を引いて、母は語った。家の裏側の道を行けば、すぐにその木のそばまで寄ることができた。

「かわいいお花ねえ」

彼女は言った。白い房が鈴なりに垂れ下がっている。まるで、白いしぶきが勢いよくほとばしっているようだった。彼女は話しながら、頭では別なことを思い描いていた。近くに来ると、生々しい匂いはいよいよきつくなる……。

「あれはねえ、みんな雄花なんですよ」

すぐ後ろで声がして、親子はびっくりして振り返った。見れば、一人の男がにこやかに立っている。顔見知りではなかった。

「雌花はねえ、あの花の中にまぎれてちょっとだけあるんです」

おせっかいな彼は、こちらに近寄りながら得意げに話しだす。

「ほら、見えるかなあ?」

そう言って、娘に合わせてしゃがみ込む気遣いもみせる。

「あのフサフサした白い花のね――」

それにつりこまれて、娘も自然と彼の説明に聞き入りだした。その指先の指し示す方へ、懸命に目を凝らす。“雌花”とやらを探しているのである。母もそのそばへ寄って行った。

「どれどれ?」

自分も娘に高さを合わせてしゃがみ込む。しかし、彼女は探し当てるまでに至らなかった。彼女が近づくやいなや、その横に立ちあがった男のせいだった。顔のすぐそばで、“匂い”がまた一段ときつくなった、気がした。

男のレクチャーは、早くも次のステップに移っていった。母を残し、二人は前方の幹へと寄っていく。やがて、「大きい!」だの「硬い!」だの「黒い!」だのと叫ぶ娘の声が聞こえだす。一体どんな解説をしているのか。母はぼうっとして見つめるだけだった。依然うずくまったまま、先ほどの視線の高さで。

「そっちの方の木も見に行っていいよ」

男は言った。彼はこの庭の持ち主だったのだ。娘は元気に走っていく。

「――すみませんでした」

母は勝手な訪問を詫びた。

「いえいえ、こちらこそ強烈な臭いで申し訳ないです」

男は気さくに笑った。

「好き嫌いの分かれる匂いですからねえ」

そう言って目を細める。

「奥さんは……お好きですか?」

「え……」

女はすぐに答えられなかった。もっとも、彼の目には何らの不埒さも映っていなかった。

やがて駆け戻ってきた娘に連れられ、彼女もまた奥の方の木々を見に行った。そして二人が元へ帰って来た時、男はいつ用意したものか、ある土産を持って待っていた。

「栗の花は独特な匂いがしますからね、こういう、香水なんてものも作ってみたんですよ」

そう言って彼が差し出したのは、幾重にも丸められたティッシュペーパーだった。

「ここに染み込ませてありますから、良かったら本物と比べてみて下さい」

その言葉にいち早く飛びついたのは娘だった。少女は、そのやや重みのある湿った紙束と、手折られた花々を交互に鼻につけて熱心にかぎ比べだした。

それを見て、妙な予感にとらわれだしたのが母である。彼女の心臓は、ある邪推を伴ってにわかに鼓動を早めていった。しかし、それでも娘から手渡されれば受け取らないわけにはいかない。

「ほんとね……栗の花の臭い……」

彼女は恐る恐ると鼻に近づけながら感想を言った。ティッシュペーパーの湿り気は、じっとりと、そしてずっしりと手の平に染みた。

間もなくそれは、再び娘の手に奪い返された。少女はそれをポケットに入れて、意気揚々と帰っていく。その後を追う女はぽおっと頬を赤く染めて、男の腹の下の方に視線を落としつつ、曖昧な挨拶をして帰った。


  *


それから数カ月が経った。

「わあ、栗だ!」

母が持ち帰って来たかごの上を見て、娘は歓声を上げた。

「おお、大量だなあ!」

夫も、待ってましたとばかり嬉しそうに言う。

「ちょっと待っててネー」

妻はツヤツヤした頬に満ち満ち足りた笑顔を浮かべて台所に立った。その足へ、待ちかねた様子の娘がしがみつく。すると、その直後だった、彼女が素朴な調子でつぶやいたのは。そのセリフは、母の手から栗のまとまりを転げ落ちさせた。

「あっ、お母さんから、栗の花のニオイがするよ」



〈おわり〉




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[2012/06/15 22:00] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top
乳搾りの手コキ

人差し指と親指で輪っかを作る。それをゆっくりとすぼめていく。やや遅らせて、中指、薬指、小指も丸めていく。最終的には、中央に空洞のある握りこぶしが出来上がる。また開く。再び人差し指から順に締めていく。これを繰り返す。

「やってみて」

メグミは説明を終えると、アキハルに場を譲った。アキハル、おずおずと手を伸ばす。言われた通りにやってみる。が、上手くいかない。

「こう」

すぐにメグミがとってかわって、もう一度手本を見せる。指先の群れは、滑らかなウェーブを描いて開閉する。アキハルとは違って、連続した動きだ。

再び彼の番となる。が、やはり容易にはできない。メグミのような指使いができない。

しかし彼女は焦れることもなく、今度は彼の小さな手に優しくその手をかぶせて、

「こうやって、上から下へ……」

と、手ずから指導を行った。アキハルは少し照れた。その手の神経は、内よりも外の方に余計に注意が向いていた。そんな彼の気持ちを余所に、メグミは説明を続ける。彼女のソバージュからほのかに甘い香りが漂って、アキハルの鼻腔をくすぐった。

「やらせてあげる」

それは昨日の夜のことだった。

「したことないでしょ?」

そうして、今日の体験が決まった。

「おばちゃんが教えてあげるから」

半ば強制的だった。もっとも、アキハルにしても否やはなかった。興味がないわけはないのだ。

「おっきいでしょう?」

初めて目の当たりにして、思わずのけ反って驚いたアキハルを見て、彼女は笑いながら言った。確かに大きかった。

「ほら、今ここ、お乳張ってるでしょ?」

ポンポンとそこを叩きながらメグミは言う。そんな大胆な扱いをして大丈夫だろうかと心配しながらも、アキハルは怖々近づいていった。ただし、同じように触ることは遠慮した。

「乳首をこうやって……」

それから、さっきの説明が始まったわけだ。

「もっと強くしてもいいよ」

忠告を受けて、アキハルはやや力を込めてみる。すると、プシャーッと勢いよくミルクがほとばしり出た。

「そうそう、上手上手!」

嬉しそうにほほ笑むメグミ。アキハルも上機嫌で笑い返した。初めて感じた手ごたえだった。

彼にとって、ここでは何もかも初めてづくしだ。伯父夫婦の家を訪れ、彼らの家業を知り、実際に現場に足を運んで、そして間近で見た牛たち――。

牧場の規模は決して大きくないと伯父達は言ったが、並みいる乳牛を目の当たりにすると、初めて実際に見る光景に少年は圧倒された。牛の大きさも然りだ。そんな中企画された、今日の乳搾り体験である。

「あらぁ、上手いじゃない。うちで働いてもらおうかしら」

伯母はそんなことを言って彼をおだてる。実際には機械を使って搾乳することを教えられていたので、それがお世辞であることにアキハルは気づいていたが、それでも褒められて悪い気はしなかった。

ここに来て、彼の初めて知ったことがもう一つある。それは、女性としてのメグミの魅力だった。

コツをつかんだ彼は、用意された容器をわずかの間にいっぱいにした。

「じゃあ今搾ったのを飲ませてあげるからね」

そう言って器を抱えて立ち上がるメグミ。アキハルはその後について歩きながら、目の前で左右に揺れる尻を、見るともなく見ていた。





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[2012/02/29 23:59] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
いたずらの入り口

『いたずらの入り口』


“いたずら”――。各種報道においては、“暴行”と並んで便利使いされる言葉だ。法的には、それぞれ“強制猥褻”“ごうかん”という用語があるのにもかかわらず、慣習的にそうは呼ばれない。一つには、被害者に対する配慮といった面もあるのだろうが、実際には、臭いものには蓋をしたがる社会の風潮に、合わせたと言った方が適当なようである。

確かに、“強制”とか“ごうかん”とか言った単語はいかにも仰々しく、上品なる家庭の日常において不釣り合いな刺激性を伴ってはいる。そこで、それら直接的表現を緩和し、さらには“分かりやすい”という追加理由まで挙げて、濁した言葉が好まれるようになった。

しかし、その副作用として、返ってことの迫真性までが薄らいでしまうことになったというのは、当然の帰結だろうか、はたまた皮肉な結末だろうか。ともかくも、その結果として下卑た好奇心の介在する余地が生まれたのは確かだと思うのである。殊に、加害者予備軍の者にとっては、小さからざる要素ではないだろか。

“暴行”については、いまだ理性の障壁が機能しやすいといえども、“いたずら”については、ほんのちょっとのきっかけで踏み込んでしまうほどに、その入り口は足元近くに広がっていると思う。いわゆる“魔が差す”というやつだ。

エスカレーターに乗った時、何の気なしに見上げればミニスカートの女性が上を行っている。そこで、ふいに首の角度を傾けて……。

前かがみになって作業をしている女性。その緩いシャツの襟元からは、丸い双丘、さらにはそれを覆う布地、いや、もっと角度を変えれば、その浮いた布地の奥の干し葡萄まで……。

満員電車の中。たまたま前には女性がいて、彼女の髪がちょうど鼻先に触れ合う位置に。甘い香りが鼻腔をくすぐる。密着する服を通して、彼女の体温までが伝わってくる。ちかんする気はない、ちかんする気はないが、前に捧げた鞄を少し脇に逸らす位は……。

危険因子は、身の回りにゴロゴロ転がっている。どれ一つ取っても命取りだ。法律には違反せずとも、条例違反ということがある。よくよく自戒せねばなるまい。

かく言う私も、気をつけねばならないと思っている。いな、私こそ最も反省せねばならない男の一人である。というのも、既に幼少のみぎりより、“いたずら”嗜好があったからだ。

“いたずら”というと、多くの報道を見る限りおさない女相手に行うのが一般なようであるが、私の場合は違っていて、相手は成熟した女性であった。私がまだランドセルを背負っていた頃であるから、彼女はその当時三十代半ば位だったろうか。それは、同級生の母親であった。

我が母と同じ位か、ひょっとしたらそれ以上の歳だったかもしれず、平生他の子がそうするように“おばさん、おばさん”と呼んでいたが、私は彼女のことを“女”として見ていた。いつ頃からそうだったかは分からない。ただ、彼女がキャミソールやホットパンツ姿で、大きな胸や尻をタプタプ揺らしながらジュースやお菓子を持ってきてくれるのを鮮明に覚えているので、そういうのを見ている内に意識するようになったものであろう。

元来、私は早熟な方であった。幼稚園に通う頃には、既に意図的に手淫することを覚えていた。だから、クラスメイトや先生はもちろん、友人の姉妹や母に至るまで、その頃もう性の対象となり得たのである。

とはいえ、まだまだ子どものことだ。知識は無いし、何をするといって出来ることもない。もしも、現在の知識を有したままで体だけ子どもに戻れたなら、その地位を利用して散々に悪行もできそうなものであるが、その当時の私は、例えば女湯に入ることすら恥ずかしくてできなかった。まったく、人生とはよく設計されたものである。

そんな私が、やっとの思いで冒険した行いが、前述の友人の母に対する悪さであった。あれは、男子が子供らしく女性と戯れられる、ちょうどギリギリの年齢の頃であったろう。彼女がまた、そういう無邪気な戯れを喜ぶ性質で、よく取っ組みあいなどに応じてくれたものだから、ああいう願望も果たしやすかったのである。

私は他の子らがそうするように、彼女に組み付いて暴れた。その過程で胸や尻にも触った。他の子も触っていた。そういう時、彼らにも性的好奇心がないとは言い切れなかったであろうが、私ほど明確に淫らな気持ちを抱いていた者は無かったであろうと、はっきり断言できる。

私は、子どもながらに淫乱であった。乳房を揉んだ時、これを“おかず”に家に帰ってから自慰に耽ろうと考えていたのである。“家に帰って”――そう、確かに最初はそういうつもりだった。だが、そう思った時、さらに淫らな思いつきが心に閃いたのだった。げに恐ろしき“魔が差した”のである。私は、幼くしてあまりに淫らであった。

思うが早いか、私は彼女の広く大きな背中に組み付いていた、きっちりと股間を密着させて。そして、さすがに乳房をつかむことまでは出来ずに、肩の辺りに手をひっかけて、極めてさりげなく、じわりじわりと腰を動かしだした。

彼女は前方の子に向かって何か言っていた。どういう遊びだったのかは忘れたが、前の子への攻撃を、自分は後ろから止めるという位置取りに収まれたのだと思う。とにかく私は、そんな遊びとは無関係に、初めは慎重に、しかし徐々に大胆に半ズボンの前をこすりつけ続けた。

信じられない程の快感が全身を貫いていた。生身の女の体で自慰をしているということが、前代未聞の興奮を身内に呼び込んでいた。女の体は想像以上に柔らかく、また良いにおいがし、そして何より、熱かった。その熱さこそが、本物の女を教えてくれるようだった。

ちらりと友人の顔を窺う。この女の息子の顔だ。もしもう少し大人であったならば、何かしらの心の動きがその後あったのであろうが、その辺り、まだいびつな成長しか遂げていなかった私には、背徳心も何もなかった。悪びれもせず、ただ“田村君のおばさんでおチンチンこすって気持ちいい”とだけ思っていた。そもそも日頃から、“田村君のおばさん”には“オナペット”として、“おチンチン”の“お世話”をして頂いていたのだ。

私はこすった。パンツの中では、パンパンに膨れ上がった陰茎が、卑猥な粘液をまぶして踊っている。同級生の誰も、まだこんな仕業があることを知るまい、そう確信していた。彼らは本当に無邪気だった。本当に純粋で子供らしく輝いていた。私は、時に、そういう彼らが羨ましくも思えたものである。

しかし、ひと度劣情に流された男には、そんな憧憬何の歯止めにもならない。ただただ獲物を狙うような目で周囲の様子を窺い、時折は動きを止めたりと気を使いながら、何とか最後まで持っていこうと必死なのである。

心にもない台詞も吐いた。黙っていて怪しまれてはいけないからだ。そうして、そういう台詞を五回ばかり吐いた時だろうか。終焉の時はあっという間に訪れた。最後の三回ばかりは、本当のセックスのように大袈裟に腰をグラインドさせ、そして最後には思い切り腰を前に押し出して、果てた。

その瞬間、じっと股間を見つめたが、半ズボンを通しては、何らの変化も認められなかった。私は、それを幸いとしてオナペットから身を離した、ついにばれることなく目的を達成したのだと満足して……。

それから後も、田村の家には度々通った。“チャンスがあれば、また”そういう思惑は当然にあってのことだ。だが、もう二度とそんな機会は巡ってこなかった。“もっと以前なら、ボディータッチの機会なんていくらもあったのに、どうしてもっと早くあのオナニーを思いつかなかったのか”と、後悔さえしたものだ。

だが、改めて考えてみると、当然の結果なのかもしれない。そもそも、あれが本当にばれなかったのかどうか、怪しいものである。相手は大人だったのだ。こちらがいかに細心の注意を払っていたつもりでも、所詮は子どもの思いつき、何をやっているか位、お見通しだったのではないだろうか。いかに小さなものでも背中に勃起を押し付けられて、気づかないと計算する方が、浅はかだったのではないだろうか。

そう考えてみると、紙一重の結末に、思わず背筋が寒くなる。あれが子どもの頃の過ちで本当に良かった。ああいういたずらの入り口は、今もすぐそこに転がっているのかもしれず、ついフラフラとそこに迷い込んでしまえば、行先は地獄、大人の今なら人生を棒に振る話なのだ。

彼女には、よく見逃してくれたものだと、その寛容さに感謝するばかりである。やはり、気づかれていたのだろうと思うから。


<おわり>




愛と官能の美学
ひとみの内緒話
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[2011/08/10 22:00] | 一話完結 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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