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このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
『師匠のお筆』
1 「そう、もっとゆっくり動かして」 女性の声が言った。 「そんなに力んじゃダメ。もっと優しく握ってごらん?」 声の主は後ろから覆いかぶさるようにして囁く。少年はかえって一層身をこわばらせた。 「ダメねえ、ほら」 じれったそうに言うと、正座する彼の背中にわが身を密着させ、女はその右手を取る。 「いい? そっと握って動かすのよ」 その指示がちゃんと伝わっているのかいないのか、少年は無言であった。部屋には彼女の声だけがあった。西日が、がらんとした机の数々を照らし、いくつもの長い影を作っていた。 「先生の言う通りなさい。いいわね?」 この部屋の主らしく、半ば威圧的に彼女は言う。 「神雄(かみお)君、筋はいいんだから、もっとうまくなれるわよ」 神雄はかすかにうなづいた。その頬を柔らかい髪の毛がかすめる。いつもは後ろにまとめ上げられていた彼女の長い黒髪が、いつの間にか下ろされている。しかし、神雄にはそんな変化に頓着する余裕がなかった。 (先生……須美恵(すみえ)先生……) 肩から背中、そして右腕にかけて感じられる須美恵の体温。頬に触れる髪から漂う甘い香り。神雄はどぎまぎして、かたくなにただ視線を下に落としていた。 須美恵の左手は、いつしか神雄の腹部に回り込んでいく。神雄は後ろから抱きかかえられるような格好になった。 「ちゃんと見てる?」 唇が触れそうな距離まで覗き込んで、須美恵は言った。神雄は心ここになく、右手が須美恵の右手に掴まえられていたこともあって、彼女の操り人形のようになり黙々と腕を動かし続ける。墨を付け半紙に向かい筆を落とす。その作業の繰り返し。 「はい。じゃあ今日はこれまでにしようか」 その一言で、突然に神雄は人形の任を解かれた。机の周りには、いつの間にそんなに書いたものか、たくさんの半紙が散らばっていた。 「神雄君は筆を握る手に少し力が入り過ぎているから……」 せっかくの須美恵の忠告も神雄はまだ上の空である。まだ背中には温もりの、右手には柔らかさの余韻があった。ほっとしたような、しかしそれ以上に残念なような気持ちで、やがて神雄は家路に着いた。 これまで神雄は須美恵のことを特に憧れの存在として見ていたわけではない。それどころか異性としても見ていなかった。少年の心には、彼女はただ書道教室の先生という役割でしかなかった。それだけに今日の彼女から受けた印象は意外だった。須美恵は何か得体の知れぬ、今までにない妖しい感情を神雄に植え付けたのだった。 帰宅すると、母の鈴美(すずみ)と、既に帰っていた父の瑞夫(みずお)が神雄を出迎えた。 「遅かったのね、心配したのよ」 大げさに駆け寄って来た鈴美が言うと、その後ろで瑞夫がさも自分だけが神雄の気持ちに同情できるといった風に言った。 「がんばって練習してたんだよな?」 「残って教えて貰ってたの? 定時に帰ってくるお父さんとは大違いね」 鈴美は瑞夫に少しムッとするところがあるらしく、そちらには取り合わず、神雄にだけ声をかけた。 「仕事がないんだから仕方がないじゃないか。それよりご飯早く。神雄もお腹空いたよなあ?」 神雄は瑞夫の声を後に自室に入ると、習字道具を机の上に置き、それを見てしばらくぼおっと須美恵のことを思い出していた。 <つづく> 次回 >> 目次へ |
『師匠のお筆』
2 神雄が通う書道教室は、須美恵が指導から経営まで一人でこなす個人塾である。個人塾といっても、自宅の広間を解放しただけの簡単なものではなくて、それ専用に建てられた立派な建物だ。 まだ三十路にもならない独身の彼女が、どうしてそんな立派な教室を切り盛りできるのかというと、それは彼女の父親がこの業界で有名な書道家だからである。実際、その関係で教室を知った者は多く、「あの先生の直営ならば」との理由で子供を通わせる親もいる。 生徒は子供ばかり。小学生がメインである。大抵中学生以上になると、須美恵から別の教室を紹介される。 それには彼女なりの理由があるのだが……。 「神雄君。今日も残れる?」 須美恵は神雄の耳にそっと囁いた。うなずく神雄。それを見た須美恵の目に妖しい光がきらめく。その視線の先には、少年の赤く染まった耳たぶがあった。心の中で舌舐めずりした彼女は、さながら獲物を狙う猫のよう。 そう、少年は須美恵にとっての獲物だった。神雄だけではない。彼女にとって教室は猟場であったのだ。 須美恵は神雄のもとを去ると、教室の後ろへ行って全体を見渡した。皆が小さな机の前に正座して一生懸命に書道に取り組んでいる。須美恵は一人ほくそ笑んだ。 机を置かせたのはやはり正解だった、と彼女は思っていた。地べたに敷いて書かかせるよりも、机の前で正座させる方が一層彼らに強制している感じがし、それは自身の加虐嗜好に沿うものだったし、何より窮屈に折りたたまれた発育途上の腿や、小ぶりな尻、しゃんと伸びた背筋を見るのが好きだったのだ。 「よく書けてるわねえ」 須美恵は手前にいた子供に声をかけた。それはやはり少年であった。須美恵はわずかに彼の背中に手を置きながら、詳しく解説をしてやった。彼女にとってこの少年も興味深かったが、今の一番は何より神雄であった。須美恵は前の方にいる神雄を盗み見た。 やがて頃合となって、一人ひとり生徒を帰していき、予定通り神雄だけを残した。須美恵はまとめていた髪をばらして彼に近づいた。髪を解くと、それまで眉からこめかみにかけてすっきりと引き締まっていた線があいまいになり、やや柔和なイメージとなる。 「どう?神雄君」 須美恵は言って、神雄の頭の上から覗き込む。須美恵は机を見ている振りをしながら、少年の頭のにおいを嗅いでいた。 「それなんか上手いわ」 須美恵は適当に作品の一つを指差し、神雄の頭をなでた。頭髪の隙間から体温が熱気となって顔に昇ってくる気がし、須美恵は愛しい気持ちでいっぱいになって、少年の背中に密着した。 「ほら、また力んでる」 須美恵は彼の右手に手を重ねる。 「いいお筆持ってるんだから」 左手は彼の膝の上に落とした。少年は長ズボンを履いていた。須美恵はその布越しにわずかに爪を立てて弧を描いた。 「しっかり使えるようにならないとダメよ」 わざと吐息混じりに言うと、自分の吐息で神雄の茶色がかった前髪が揺れるのを須美恵は目を細めて見た。そして、さらに強く胸を押しつけた。少年の鼓動が伝わってくる。須美恵には彼の緊張が極度に達している様子が手に取るように分かった。 「神雄君……」 もはや唇が耳に付きそうなぐらい近寄って囁くと、神雄の肩がこそばそうに一瞬上下した。須美恵はそれを確認しながら、左手を彼の股間へと移動させていく。すると、指先がその部分の盛り上がりに引っかかった。 「ここのトメはしっかり」 気をそらすように指導の言葉もかけつつ、須美恵はより強く神雄を抱きしめた。 「最後まで気を抜かないで。ほらここはゆっくりはらう」 須美恵は右手に力を込めると同時に左手にも力を込めた。左手はもう股間に食い込んでいた。と、その途端! (えっ? この子!?) そこは、まるで全力疾走後の心臓のように激しく激しく脈打ちだした。 (この子、この子……!) 須美恵は神雄の表情をうかがったが、そこには一見何の変化も表れてはいなかった。しかし、須美恵には分かった。 (この子、出してる!) ズボン越しでもそれは明らかだった。少年は射精していたのだ、須美恵の手の中で。須美恵はその盛り上がりを握り締めひそかに興奮していたが、まだ興奮冷めやらぬ中、やおら立ち上がって言った。 「さ、今日はこれぐらいにして片付けよっか」 そうして神雄に教室のゴミ拾いまで手伝わせた。本当はまだまだ神雄の鼓動に触れていたかったが、いざ射精を実感してしまうと、それが唐突であったこともあり少なからず動揺してしまったのである。そしてまた、神雄が動揺していないかが気になり、あるいは動揺している様子を見たいとの気持ちもあったのだった。 「大丈夫?ちょっとしびれたんじゃない?」 などと時折心にもない気遣いを見せながら、彼女はじっと彼の股間ばかりを見ていた。 <つづく> << 前回 | 次回 >> 目次へ |
<登場人物> 須美恵(すみえ)……書道教室を経営。 神雄(かみお) ……須美恵の生徒。 鈴美(すずみ) ……神雄の母。 瑞夫(みずお) ……神雄の父。 ※この小説はフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 『師匠のお筆』 3-1 教室へ通う度に息子が居残りをさせられていることに、鈴美は母として心配よりもむしろ喜びを感じていた。 第一に神雄が熱中することを見つけてくれたことが嬉しかった。神雄はあまり感情を表に出さない、いわゆるおとなしい子であったが、鈴美は彼が口数も少なく、閉鎖的に過ぎはしないかと常々心配していた。 だから、何かに熱中するという姿勢を見せてくれたことが嬉しかったのだ。 第二に、その対象に自分がかつて熱心に取り組んでいたものを選んでくれたことが嬉しかった。 鈴美もかつて書道をやっていた。有段者である。神雄を書道教室に通わせることに決めたのも鈴美だった。自分の経験上、情操教育にきっと良い効果をもたらすものと考えてのことだった。 そうしてさせてみると、思いのほか熱心に教室通いをしている。きっと筋がいいに違いない、などと、鈴美の心は一気に舞い上がった。 「このまま書道家になったりして」 と、半分冗談で夫に言ったりもした。 すると夫は、 「あるわけないだろ、ちょっと通ったぐらいで。大体書道だけで食っていける人なんて、そうはいないよ」 と、いかにも面白みのない返答であったので、鈴美とて丸っきり本気で言ったことではないにしても、大いに気分を害した。 そもそも、神雄を書道教室に通わせることについても、夫の瑞夫は初め乗り気でなかった。 彼は、自分のプランにないことをよそから持ち込まれた予定で汚されることを好まなかった。 ほかならぬ息子のことなのであるから汚されるなどという価値観自体がおかしいし、むしろ自分のことよりも優先して息子の予定を組むべきであると鈴美は思うのだが、自分からは休みの日にどこかへ連れて行ってやる位の計画しか立てないのである。 本当に神雄のことを考えているのだろうか、と鈴美にすれば疑いたくもなる。 それはともかく、習字をさせたことが正解であったことを鈴美はとにかく喜んだ。 にしても、毎回の補習はさすがに気になる。そこで鈴美はある日、神雄の習字風景を見たい気持ちもありつつ、神雄を教室へ迎えに行くことにした。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-2 二人のほか誰もいない教室で、神雄は須美恵から補習授業を受けていた。もう毎度のことで、そうして神雄は“イく”という感覚を覚えていた。 といっても、そのことを明らかに須美恵から教えられたわけではないし、イくというのがどういう意味なのかも理解していたわけではない。ただ条件反射として、補習授業の時に須美恵先生といると気持ちよくなれるし、体の一部が異常な状態になる、というのを知ったのみである。 この異常な状態について、神雄は最初特別不思議にも思っていなかった。なぜなら、神雄は須美恵と密着している時極度に緊張していたし、その緊張の極みであったればこそ、その異常をじっくりと見つめる余裕がなかったからである。 とはいえ、男がエクスタシーに達したとあれば当然それ相応の結果が発生しているはずなのであるが、神雄はそれをまだ知らなかった。 というのも、神雄の身体はまだ生殖行為の準備を完了しきっていなかったからである。だから、パンツの中を濡らすこともほとんどなかったのだ。 しかし、度重なる刺激を受けて身体がその必要性を学び、成長が加速されるということはありうる話で、神雄もまたいつまでも子どもの身体でいるわけにはいかなかった。 その変化を最初に知らされたのもやはり須美恵によってである。 「神雄君、おトイレに行った方がいいんじゃない?」 ある日の補習が終わってすぐ、神雄は須美恵からそう言われた。例によって、まだ夢うつつの境をさまよっていた神雄は、須美恵にそう言われてもピンとこなかった。 「だって……ね?」 須美恵は何かを悟らせようとしているようであったが、神雄には一向通じない。須美恵はその反応を見てやや不審そうな面持ちであったが、急に神雄の股間を見て指を差した。 「あっ、ほら! 神雄君、ちょっとおもらししてるんじゃない?」 神雄はぎょっとして慌てて立ち上がった。いや、立ちあがろうとした。ところが、実際には勢いよく尻から後ろに転んでしまったのである。長時間正座させられて足がしびれていたらしい。 「大丈夫? あらでもほら」 駆け寄って来た須美恵に神雄は上体を助け起こされて、言われるがままに自身の股間を見る。しかし、神雄にはそこに変化があるようには見えなかった。神雄が怪訝な顔をしていると須美恵は、 「ほら、ここ」 と言いながら、大胆にも神雄の股間を右手で押さえつけた。 神雄はびっくりすると同時に恥ずかしさでいっぱいになって、腰を後ろに引いたが、背中に回された手によって阻まれ、須美恵の手から逃れることはできなかった。 「ほらほらほら」 須美恵は手のひらでぺたぺたと股間を押さえる。 「湿ってるわ」 神雄のそこは敏感になっており、加えて足のしびれが活発になってきたために、もうどうしていいか分からずにほとんど悶絶する勢いであった。 「触ってごらんなさい。……ね?」 神雄は手を取られてその部分に触れたが、もはや湿っているかどうかを判断できる状態ではなかった。須美恵はそんなことには頓着せずに話を進める。 「脱ぎなさい」 「えっ?」 たじろぐ神雄を尻眼に、早くも須美恵は神雄の長ズボンを脱がせにかかっていた。 「おもらししたまんまで帰れないでしょう?」 神雄はなんとか否定したかったが、何と言っていいものか思いつかなかった。そうする間にも須美恵は畳みかけるように言う。 「教室を汚されても困るの」 神雄は情けない気持ちでいっぱいだった。まるで赤ん坊のように、寝かされたまま勝手にズボンを下ろされていく。しびれのために足に力が入らず、神雄は動転するままに、ほとんど無抵抗で下半身をひん剥かれていた。 「見て、ほら」 須美恵は神雄の履いていた白いブリーフを広げて見せた。それは確かに濡れていて、わずかだが液体が付着していた。 こうして神雄は自身の身体の変化を強烈な形で教えられたのであった。 それからというもの、神雄は須美恵によって、教室でおもらしをしてしまう悪い子、のレッテルを貼られてしまった。そして神雄は補習の度におもらしをする自分に気づかされた。 彼はそのことに悩まされ、罪悪感にさいなまれながらも、休むことなく教室に出てきて居残りを受けた。それはなぜかというと、結局男性としての性の好奇心が罪悪感に勝って未知の快感を追求したためにほかならないだろう。 屈辱を味わいながらも須美恵に身をゆだね、須美恵の手の上で踊らされることを選択したわけである。 こうして二人の秘密は新たな事実を加え、その行為はさらにエスカレートしていくのだった。 とうとう神雄は、毎度毎度のおもらしのために、ズボンとパンツをずらされ、股間を露出した状態で机に向かわされることになった。 今日も今日とて、神雄はそんな格好で補習を受けていた。と、そこへ母の鈴美が迎えに来たのである。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-3 鈴美は歩きながら考えていた。 (あんなに熱心な先生だとは思わなかった) 鈴美から見て、須美恵はクールな印象というのが第一で、きっと書道の腕は確かで且つ仕事もできるに違いないとは思ったが、人情味が希薄と言えば言い過ぎな、しかし子供好きとか優しいとかいった雰囲気はほとんど感じられない外観だった。およそ教育者的でないというのである。 初めて会った時もなんとなくそっけない態度で、万事事務的な振る舞いであった。きれいな人だ、と鈴美は思ったが、同時にもっと表情を和らげればきっとかわいらしいに違いないのに、とも思った。須美恵は話している最中、決して笑わなかったからである。 そんなイメージが、実際に対面して得た須美恵の横顔であったから、熱意を持ってわが子に接してくれているのが意外に思えたのである。どちらかといえば、課外で指導を行うような、そんな余力は使いたくないと考えていそうだと思えたのである。 (ほんとにあの子に素質があるのかしら) 親ばかであるとは思えど、冷静な須美恵だからこそ神雄の才能を認めて引き立ててくれているとも考えられ、そうであれば鈴美にとってこれほど嬉しいことはないのである。 須美恵の教室が見えてきた。グレーの壁と四角い佇まいの教室。子供向けの教室とは思えないほどスマートで味気なく、この建物そのものが須美恵のクールな個性を表しているように見えた。 鈴美は玄関に入った。入るとまっすぐに廊下が伸びていて、すぐ手前右側が教室、その続きでさらに奥が応接室になっている。応接室は須美恵が事務を執る部屋でもあるようで、入学の手続きはここで行った。 今は補習の授業中だから教室にいるであろう、と、鈴美はとりあえずそっとそちらを覗いてみることにした。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-4-1 須美恵は興奮していた。彼女は少年の髪に鼻をうずめ、左手で彼の露出された股間をまさぐって愉悦に浸っていた。 須美恵にとって神雄との時間はもはやとうに補習授業ではない。逢瀬だ。背徳の恋を交わす逢瀬に他ならないのである。 あの日、初めて我が腕の中で少年の気をやらせた時、いや、それ以前、初めて会った時からこの運命的な逢瀬を重ねてきたのだ。まさに運命、宿命づけられた出会いと関係だったと須美恵は強く思う。 須美恵は書を指導する振りをしながら、――もはやそんな振りすらまどろっこしかったが、しかしまだ授業という建前を崩すことはできずに、右手で神雄の書を上の空で指導し、そうして左手で、こちらは全身全霊で彼のペニスをいじくっていた。 それは、白く、小さく、しかし固く、先は淡い桃色で、その小さな口から透明な粘液を吐いていた。 (かわいいわ) 心から愛おしいと須美恵は思った。神雄を、というより、彼のそれを。もちろん神雄も可愛いに違いなかったが、その結晶ともいうべき所と須美恵には思えたのであった。白い小さなそれは美しく、まるで初めて相対した日の神雄の印象そのもののように感じられた。 須美恵は、初めて彼の股を開いた日のことを思い出した。 それまでに何度かエクスタシーに達していたことは確かであったはずだが、神雄が果たしてそれをどう受け止めているのか、この先の展開としてどうすべきか、須美恵には分からなかった。神雄といえば無口で、表情も乏しく、喜んでいるのか迷惑がっているのか、ちょっと見ただけでは分からないのである。 だから、彼のズボンを下ろしたのは賭けであった。もう彼女の欲情は我慢の限界だったのである。 少し抵抗したようであったが、頭に血が昇った須美恵は勢い込んで一気にパンツを脱がせた。そして見た。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-4-2 (あっ、ああ……) 最初少し戸惑い、その後すぐに幸福が彼女を満たした。それは思い描いていた通りであり、またそれ以上でもある神秘的なものだった。 須美恵はそのまま顔をうずめ、かぐわしい香りで鼻腔を満たしながら、そこを湿らす汁を思う存分舐め取りたかったが、いきなりそうするわけにもいかず、ぐっとこらえてその日は感動を噛みしめるのみで我慢した。 精液の量がほとんどないのが不思議であったが、それがかえって大人の男くさい生々しさを感じさせず良かった。 須美恵は舐めるのは止したが、代わりに執拗にそこをタオルで拭いてやった。ふわふわとしてそれでいてコリコリと芯のある睾丸は、特に何ともいえず心地よい感触であった。 それにしても、平素から少年に並々ならぬ関心を寄せる須美恵にとって、その秘所を目の当たりにしたことは、そういう癖のない人間にとっては及びもつかないほど感動的なのであった。 普通に生活していて、少年の股間を直視する機会など、子のない大人の女性にはまずないだろう。まして、性を働いた後のそれを。 須美恵にとっては、ようやく叶った夢の機会であった。書道教室を主宰し、子供限定にしたのもこの瞬間のためであった。しかし、中々チャンスは巡ってこず、露骨な挙動には出られないし、また生徒たちといえばあまりにも無邪気で、それは一般的な子供の当たり前の姿なのだが、それは性から程遠いものでもあり、須美恵は一人悶々としていたのである。 そんな時現れたのが神雄だった。母親に連れられてやってきた彼は、可愛がられて育ったのがよく分かる甘い雰囲気で、またおとなしく賢そうでもあり、そして、染めているわけでもなく元々茶色がかった髪は長めでサラサラして、皮膚は白く……、もうとにかく須美恵の好みのタイプであった。 一目見て運命的なものを感じたが、居残りをさせてみて、果たしてこれがやはり運命であったことが確信されたのである。今までにもマンツーマンで指導したことはあったが、いつもうまくいかなかった。これだけ興味があって、これだけ数多く接してきたのに、神雄が初めてうまくいった相手なのである。 この相手ともっと深い仲に、と、欲求は高まるばかり。日に日に行為はエスカレートして、今や白昼堂々と彼の陰茎をその手に握るまでになったのである。 右手は彼の握る筆を、左手は彼の陰茎を。須美恵は、本来の趣旨である右手の筆よりも、今は左手の陰茎に力を込めていた。もはや、彼女にとって筆は、神雄の陰茎であると言わんばかりに。 直立した“筆”は先端を透明な墨汁で濡らし、意志あるもののように脈打ち動いている。須美恵はその筆を優しく、しかししっかりと握り、時折親指の腹で先端をなでながら、そうして囁いた。 「今日、まだおもらし大丈夫?」 頬を神雄の側頭部に寄せ、唇を耳に付けて。 と、その時、唐突に玄関の方で話し声が聞こえ、はっとして須美恵は身をこわばらせた。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-5 「須美恵にご用ですか?」 声をかけられて鈴美は振り返った。ちょうどこれから神雄のいるであろう教室を覗こうとしていた時だった。 見ると、白髪混じりの総髪に作務衣姿の、どことなく一風変わった風情ながら妙に貫禄のある男性が立っている。年のころは50代か60代位。恰幅がよく、またそれにちょうど釣り合う形で押し出しの強い容貌をしている。他方それでいて、表情は柔和であった。 「はい、あの、息子を迎えに……」 なぜか悪さを見とがめられたような心持ちで、なんとなく気圧されながら、鈴美は答えた。 「ああ、お母さんでしたか」 男はにっこりと笑って言った。中年か初老の男でありながら、その笑顔はどこか甘えたところのあるような、いわゆる女好きのする魅力的なものだった。 「もう授業は終わっている時間でしょう」 言いながら、男は鈴美のいる玄関へ歩み寄って来る。 「どうも、こんな格好で失礼します。仕事場からそのまま来たもので」 鈴美が大して疑問にも思っていないことを、男は勝手にしゃべった。どことなく、男にはもったいぶったところがあった。 「そうだ、失礼、申し遅れました。いつも娘がお世話になっております。わたくし、須美恵の父で……」 と、言いかけた男をさえぎって、鈴美が素っ頓狂な声を上げた。 「枕必先生!?」 「ええ」 枕必と呼ばれた男は、少し照れを作って笑顔で頷いた。彼は自分の名声がこの母親に一定の効果をもたらしたことに満足であった。 「枕必です。どうも」 「どうも、失礼致しました」 鈴美は焦ってお辞儀をした。彼女は、彼の名声に対する自身の素直な反応が枕必を快い気持ちにさせていることになど、思いも至らなかった。枕必との予期せぬ邂逅は、彼女をして舞い上がらせるに十分であったのである。 枕必という男は、確かに書道界において確固たる地位を築いた有名書家であったが、鈴美にとってはそれ以上に思い入れのある憧れの人物だったのだ。 「あの、拝見しております」 今度は鈴美の方が聞かれてもいないことを勝手にしゃべる番だった。 「はあ」 枕必は、彼女が何を言わんとしているか既にわきまえていながらも、わざと鈍感な調子をつくる。 「個展を、その、見せて頂きまして」 鈴美は溢れる思いを抑えきれないといった様子で、所々つまりながら話した。 「ほお、個展を。それはありがとうございます」 あくまで鷹揚に枕必は言う。それに対して鈴美は、言いたいことはたくさんあるはずなのに、なんとも言葉が出てこないといった有り様であった。そこで、枕必が気を利かせて言葉をつないだ。 「ひょっとすると、あなたも書を?」 「あの、学生時代に……」 見るからに嬉しそうに鈴美は言った。枕必の勘は当たったわけであったが、それは、いくら名書道家とはいえ彼の名前が一般に広く通用しているほどとは言えず、まして個展にわざわざ足を運ぶ者ともなれば、大方書道をやった者であろうと容易に察しられたからであった。そして、このようなやり取りは枕必にとって何度も経験したものでもあった。 「どれほどなさいました」 「一応、高校までやって、六段を頂いたんです……」 「ほほう、それは素晴らしい」 「先生の前ではお恥ずかしい限りです」 しかし、言葉とは裏腹に、彼女は自分の段位についてはいささか自信を持っていた。もちろん枕必にかなうなどとは思っていなかったが、彼女にとって唯一といってもいい資格であったのである。 それから二人は、用件も忘れてしばらく談笑した。枕必は実に話の道を付けるのが上手く、時には聞き役に徹し、また時には優しく諭すように振る舞い、鈴美の心をすっかり惹きつけていた。鈴美は自分の話を有名人の枕必に聞いてもらって、この上なく上機嫌であった。 そんな時、教室から神雄と須美恵が出てきた。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』
3-6-1 「あら、神雄君のお母様」 言いながら、須美恵は教室から出た。前を神雄に歩かせ、その両肩に手を置いて。 「お迎えにいらしたんですか」 須美恵は鈴美のいる玄関から2メートルほど手前で立ち止まった。いまだ神雄の肩から手は除けない。自然、神雄もまた鈴美に近寄ることなくその場で立ち止まることになった。 須美恵は我が父の方にちらりと一瞥をくれるとそちらには特に挨拶せずに、引き続き神雄の母にしゃべりかけた。 「いつも遅くまで居残りをさせてすみません」 実際にはそれほど遅い時間までとは思っていなかったが、形式的に須美恵はそう言っていた。 そういえばこの母親に対してもいずれ何らかのフォローをしておかねばならぬ、と須美恵は思いついた。いまや彼女にとってかけがえのない存在となった神雄とさらに親密になるために、母親と懇意にしておくことは決して不利ではないし、そればかりか、神雄をこの教室から引き上げられでもしたらこれ以上の損失はないわけで、いずれにしてもこの母親の気持ちをうまく懐柔することは必須であると思った。 「いえいえこちらこそ熱心にご指導を頂いて……」 笑顔で会釈し挨拶の言葉を述べる鈴美を見て、須美恵は彼女の様子がいくらか高揚していることに気がついた。と、横合いから父が彼女に何か言葉をかける。すると、鈴美の頬は一層紅潮するように見えた。 (なるほど) 須美恵は気付いた。この女は父枕必の名声にたぶらかされている者の一人だと。これまでにもそういった人間は数々見てきたから容易に想像がついた。 ちなみに、須美恵にとって父は、いかに世間でもてはやされている有名書道家であろうとも、一切尊敬に値する人物ではない。彼の拝金主義的で偽善的な様は幼い頃から嫌と言うほど見てきたし、それに何より女癖の悪さは唾棄すべきものであったのである。 この女も書をかじったとか言っていたっけ、と、神雄と鈴美が教室に面接に来た日のことを須美恵は思い出した。その時は、主婦の戯言、と聞き流していたのだった。 「神雄君の筋がいいのは、お母様譲りですね」 須美恵は早速この知識をお世辞に利用することにした。須美恵にとっては、人の機嫌を取ること、ましてそれが平素から見下してやまない専業主婦に対してであることにいらいらしたが、せっかく手に入った神雄を失わぬためにはやむを得ない代償と我慢した。 神雄、そう、この逸材は既に我が手にあるのだ、と須美恵は改めてこの愛おしい少年の温もりをその手に確かめた。 (あなたの息子はもう私のものです) 須美恵は心に叫ぶと、もう我慢できなくなって肩に置いていた手をするすると体に沿って下ろし、少年の股間をまさぐった。 神雄はそれまで両手を前にして手提げ鞄を持っていたが、この時うまい具合にそれをやや上に持ち上げたために、ちょうど股間全体が鞄の後ろに隠れることになった。 須美恵は内心にんまりとほくそ笑む。自分と少年の意思が同じ方向を向いているのは疑いないと。 「本当に神雄君はいいものをお持ちなんですよ」 早々と慣れた手つきでズボンのチャックを下ろすと、須美恵はその中から神雄のペニスをつまみだしていた。 ペニスの方でもこのわずかな期間で度々刺激を受けたために成長したものか、外からの刺激に対して迅速に反応するようになっていた。この時もそれは須美恵の手の中ですぐに勃起した。 須美恵はこの行為を悟られまいと、またそちらに注意を向けさせまいといかにも冷静な風を装って鈴美に話しかけた。 「お母様はもう書はなさらないんですか?またなさればいいのに。ねえ、枕必先生」 父に話を向けると、予想通り彼は話を合わせてきた。外づらのいいこのスケベ親父が、まして女の前ともなれば必ずいい顔をすることは分かり切っていた。 須美恵にとってはこの父はもちろん、それに乗せられて調子づいているこの世間知らずな主婦も同じく嫌悪の対象であった。 (奥さん、お宅のお子さん、あなたの目の前でおチ○ポ丸出しで勃起させてますわよ) 須美恵は普段の彼女からは想像もできない低俗な揶揄を心に並べ立てていた。 (ご存知なかったでしょう。息子さんのおチ○ポこんなに大きくなってるんですよ) 須美恵はそれと気づかれぬように指先だけで陰茎を愛撫した。手首まで使ってしごくと腕の動きが大きくなってしまうからだ。 割れ目から湧き出した粘液を表面にまぶして、須美恵は指の腹で器用に亀頭をこねくり回す。時には右から左、左から右へと、指の表面をバネにして手の平の上を跳ねさせたりもした。 この破廉恥極まる状況を何も知らない彼の母鈴美は、相変わらず枕必の歯の浮くようなセリフに気を良くするばかりである。須美恵は内心せせら笑った。 (この子ったらまだこんなに小さいくせしておチ○ポは一人前に勃起させるんですよ。ほらほら、見てやって下さいよ) 須美恵の気持ちは高ぶり、それにつれて罵りの言葉にも拍車がかかった。 (なんて情けない息子さんでしょうね。母親の前でもおチ○ポしごかれて気持ちいいんですって。残念ですけど、息子さんはもうどうしようもない悪い子になってしまいました。こんなに……こんなに……) 興奮の極地に達した須美恵はたまらなくなって、神雄の固くなった陰茎から釣り上った睾丸までを両手で思い切り鷲づかみにした。 (ああ……こんなにコロコロして……かわいい) 少年の雄々しさと暖かさを手に感じて、須美恵は自身の股間も潤うのを感じた。須美恵は彼の股間ごとぐっとこちらに抱き寄せた。 と、その途端、ビュッと勢いよくペニスの先から液体が噴射した。飛び出した液体は手提げ鞄の裏面にぶつかる。それはいつになく量が多く、また色の濃いものだった。鞄にはべっとりと白い粘液が付いていた。 (……!) 須美恵はびっくりし、そして感動した。自らの手で少年を射精させることは、この上ない喜びである。 しかし、その一瞬間後には焦りを覚えていた。この液体がポタポタと床に落ちて、今までの一連の行為が露見したらどうしよう、と須美恵は今さらながらに恐れたのだ。 彼女はとりあえず真っ先に陰茎の先端を握りしめた。幸い精液は最初の噴射以上にあふれ出てくる気遣いはなかった。いつもより多いといっても、やはりまだまだ大人ほどの精液の量ではなかったのだ。 しかし、しずくが垂れ落ちる前に何とか後始末はせねばならない。 「あら、お手洗い?」 とっさに須美恵は言って、神雄の顔を覗き込んだ。神雄は委縮して不安な表情を浮かべている。 須美恵は彼の返事を待たずに、自分が手洗いへ神雄を連れて行ってくることを鈴美に伝え、そのまま神雄ごと回れ右をするとそそくさとその場を立ち去った。 上機嫌の鈴美はそれを不審とも思わず、それどころか須美恵の面倒見の良さに感心すらしていたのである。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |
『師匠のお筆』 3-6-2-1 男子トイレに駆け込んだ須美恵は神雄を見下ろして言った。 「またお漏らししたのね」 自分がそう仕向けたにもかかわらず、である。神雄からしてみればさぞかし理不尽な思いであっただろう。しかし、いつも通り相変わらず無言で立ちすくむ神雄である。 そんな彼を見下ろしている内に、須美恵は先ほどの焦りから少し立ち直った。彼女は神雄から鞄を取り上げて、彼にも見えるようにその裏面を上向けた。そこにはさっきかけられた精液がへばりついていた。それは液状でありながら形をなしており、こぼれ落ちるまでに時間がかかるであろうと思われるほどに粘性の強いものだった。 (うわあ……) 須美恵は半ば気味悪気に、しかしだからこそ余計に興味をそそられるような気持ちと、目の前の少年に恥をかかせたことに対するサディスティックな高揚感を込めて、心につぶやいた。 (これ、こんなに出て……) 須美恵は神雄の顔をちらりと見た。神雄はうつむいたまま別の方に視線を落としていた。 「ねえ、お母さんに怒られるわね」 須美恵は意地悪く言った。神雄はまだ視線を動かさなかった。 「ああ、ああ……」 いかにも呆れたという風を装いながら、須美恵は今自分たちのいる小便器の前から大便器の方へ行きトイレットペーパーをクルクルと丸めてちぎってくると、神雄の目の前でこれ見よがしに精液をぬぐい去った。 「ほら、そっちも」 鞄を壁の出っ張りに置くと、須美恵は有無を言わせず神雄を引き寄せしゃがみ込み、長ズボンとブリーフをぐっとずり下げた。神雄は何の抵抗もしなかった。黙って下半身を露出させられ立たされていた。 しゃがんだ須美恵の眼前に神雄のペニスがあった。しおれたそれは、透明な粘液をまぶしたままぶら下がっている。須美恵の目にはそれが、世に類まれなる美味を有する禁断の果実に見えた。 須美恵の頭をちらりと玄関の様子がよぎった。ここで後始末をしてさっさと元へ帰らねばならないのだ。しかし、いざこの魅惑の果実を目の前にしてみると、抑えていた欲望がものすごい勢いで湧きあがってくるのを感じる。 (ダメだけど……ダメだけど……でも……) 迷える状況ではないはずであったが、しかし須美恵は誘惑に勝てなかった。 (欲しい!) 意を決すると同時に須美恵は神雄を部屋の隅の壁に抑え付けていた。 「じっとしてるのよ」 言うが早いか、須美恵は一口に神雄のペニスをほおばった。神雄がどう思っているか、いや自分のやっていることがどういう結果をもたらすかさえ念頭になかった。ただただ目の前の少年のペニスを食べたかった。須美恵はまるで腹を空かせた肉食獣のようであった。 <つづく> << 前回 | 次回 >> <3章 目次> 1 2 3 4 { 1 2 } 5 6 { 1 2 ( 1 2 ) } 目次へ |