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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(9) 20:14

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん





――午後八時十四分


「なあ……しょうか……」

首筋の辺りに口を近づけて、男は生温かい息を吹きかける。

「ダメ……もういい加減にして……」

まるで旧知の愛人のような艶っぽさで彼を拒む倫子。

「ええやん……なあ、ちょっとだけしょうな……」

今しがた初めて会ったばかりの男女とは、到底思えぬやり取りだ。

「誰も来えへんしな? な? 黙っとくさかいに」

男は、乳房の手をずらし、下腹部へと移動させる。

「イヤッ……! ダメだったらぁ……」

彼の指が陰裂に伸びるのを察知して、そうはさせじと倫子はなんとか肘を張って頑張る。だが、手で押し返しても、結局彼の手は陰毛の上をサワサワとまさぐるのだった。

「バレへんがな。誰もおらん、大丈夫や。二人だけの秘密」

(ああ……ダメ、負けそう……)

通常なら考えられない誘惑なのに、今の倫子の心は簡単にぐらついていた。まだ出会って五分と経っていないのに。相手の名前さえ知らないのに……。

「袖触れ合うも多生の縁、言うやないか。せっかく出おうたんやさかい。お願い! ちょっとだけ!」

ここぞとばかり、男は畳みかける。

「ちょっとだけや。絶対旦那にはバレへん! な? なあて」

言いながら、男は、親指とその他の指の間を縮めたり開いたりして乳房を挟み、その地盤をグルグルと回転させる。

(イヤァ……ほんとに負ける……ダメだってば……)

許されないこととは分かっている。だが、正直なところ、負かされたい気持ちもある。いっそこのまま押し切られてしまえば、と……。

倫子が彼を拒みきれない背景には、やはり弱味を握られていることからの暗黙の強制力があった。それはまた一方で、全てを知られているという諦めから、返って気安く心を許せる部分にも繋がっていた。

男は、倫子の片方の腿を抱え上げた。そうして、

「今晩だけのお愉しみと思たらええがな。せっかく温泉来て、羽伸ばしてるんやさかい」

そう言い、彼女の股の間に割って入る。さっき肇が居たポジションだ。

倫子は、この危機的状況にさらされながらも、彼を拒みきれず、彼の今しがた言った台詞を頭に反芻していた。

彼が言わんとしている意味は、彼女にも十分理解できた。いわゆる、旅先での解放感というやつである。そもそも、それがあったが故にここまで猥褻な戯れを受け入れられたのである。

「無理やりとは違たんやろ? さっきの子とは。もう一本ちょっと入れてみたかて一緒やがな」

既に一度は間男の侵入を受け入れてしまったことからの気の緩み・体の火照り、男の指摘はそういう所を的確に衝いてくる。彼の言うように、もう一人の侵入を追加しても、罪の重さには変わりがないような気になる。

そういう考えに賛意を示すかのように、倫子の秘所の熱は異常に上昇していった。彼女がどう迷おうとも、そこはもう男を迎え入れることに一決しているのだった。

(これは事故だから……仕方ないんだから……)

女らしく言い訳の用意を始める倫子。そんな考えが閃くことからして、彼女の本音が見え透くというものだ。

「高校生とは一味違うで」

男は言い、顔をぐっと近づける。そうして、そのまま彼女の唇を奪った。

これが決定打となった。倫子の中に、一つの決心がスーッと浸透していく。

彼の唇は酒臭く、普段なら不快感を催すはずだったが、今はむしろ溜飲が下がるのだった。彼の言うとおり、彼は肇とは確かに違う。

「エエねんな? 入れるでぇ?」

男は、倫子の肉ビラを広げ、肉茎をそこへあてがいながら聞いた。

(ああ、聞かないで……)

聞かれなくとも、倫子の態度は明白である。仰向いておとなしくなり、肉茎の接触にも焦りを見せない。しおらしく股を開き、女の役割としてただ犯されるのを待ちわびるだけだ。

その様子を見た男は、いよいよ肉茎を彼女の秘花にうずめていった。


<つづく>



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