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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(7) 20:13

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午後八時十三分


――と、ここで男がそれまでの表情から一転、急に真顔になって言う。

「そや奥さん」

しかし、言った尻から、すぐにせっかく作った相好を崩す。

「あ、“奥さん”でよろしいか? ご結婚は?」

「してます……」

緊張の合間に、唐突にもそれを緩和する彼の独特の間――。倫子もつい釣り込まれてしまう。恐ろしく凄まれるのかと思いきや、どうやらそうでもないような、何とも不思議な間。

男は、その三枚目風な外見の印象に違いなく、どうもシリアスに徹しきれない性質らしい。それでも、もとい、という感じで、改めて真顔に戻って言う。

「ひょっとして奥さん、さっきのん……無理やり?」

「あ、あの、いえ……」

「あきまへん! あきまへんでそれは!」

男は急に大きな声で、大袈裟に言った。彼女の腕に手を回して立ち上がろうともする。冗談とも真面目とも判然としない態度だ。

「無理やり! それやったら警察行かなあかん!」

「け、警察!?」

彼の極端な振る舞いに、呆気にとられる倫子。

(何なの? この人。……面倒な人に関わってしまった)

それが今の率直な気持ちだった。今もって、彼の狙いが分からない。脅しているのかと思えば、茶化しているようでもある。見た目からしてひょうきんではあるが、それを信じてよいものか……。ただ何となく倫子は、彼の滑稽な雰囲気に呑まれて、いつしか恐れを失い、急速に快活な気分に立ち戻りつつあった。今もって困惑は隠せないものの、彼と対峙できる位の胆力は、どうやら持てそうなのである。

それにしても、彼が指摘したのは実際問題として悩ましい点であった。無理やり、といえばそうなのだが、肇を憎んではいないし、まだ年若い彼を許す気持ちもある。男が本当に警察に行く気かどうかはさすがに疑わしかったが、一応それなりの姿勢は示しているので、ともかくも倫子は説明を試みて彼を落ち着かせることにした。

「あの……あの、違うんです」

義憤に燃える男に向かって、倫子は言った。とりあえずここは、肇を、そしてもちろん自分を守らねばならぬと。

「ちゃう?」

「ええ、その……無理やりでは……」

言いにくいことである。

だが、それを男はいともあっさりと言ってのけた。

「ちゃうちゅうたら、ほな、ヤらせたったと?」

「いや、まあ、そんな……」

説明しようとする倫子を、男はこれ見よがしのため息で遮った。

「フー……」

それからややあって、落ち着いたトーンで言う。

「……まあ、そうやろうとは思てましたけどね。あこから見てた感じでは」

このざっくばらんな一言は、彼女の負担を急激に軽くした。

(あっ、なんだ、……そうだ、見てたんじゃない!)

一転腹を立てだす倫子。何だか真面目に話をするのが馬鹿らしくなってきた。

(ただの酔っ払いなんじゃないの?)

そんな気がしてくる。

男は、またニコニコと笑いだした。もしもこんな状況で出会ったのでなければ、親しみやすいキャラクターのおじさんだ、などと好意的に見ていたであろう角のない雰囲気だ。

彼の正体は依然として謎だったが、そう危惧するほどの人物ではないかもしれない、などと、本来抱くべき危機感がぼやけていくのを、倫子は感じだした。そして、実のところ、彼はただ下世話な好奇心でもって、自分と戯れたいだけで近づいたのではないか、と、彼女はようやくそこに思い至った。

果たして、それを裏付けるかのように、この機を逃さじとばかり男は大胆に倫子へ絡みだした。


<つづく>



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