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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

息子がおつかいへ出た隙にレ○プされていた母
ショートオムニバス・シリーズ 『母を犯されて』


ケース1
母・実里(みのり) 34歳


 賢太は何が起きているのか理解できなかった。遣いを頼まれて近所のスーパーへ行き、無事に買い物を終えて帰ってみると、部屋の中で母と男が争っている。母は目に涙を湛え、ブラウスの前ははだけており、白い乳房が露出する乱れよう。男は後ろからそれを鷲掴みにし、ガンガンと彼女全体を激しく揺さぶっている。まごうことなき、これはレ イ プであった。

 だが、この時の賢太に性の知識はない。ただ、怖かった。物凄い勢いで男が女を追い込んでいる様は、幼い経験上これまでに見たどんな場面よりも迫力があった。それがオスの動物的衝動かとは、後々に考えることである。

 男とは今日初めて会った。母とは古い知り合いらしい。気さくな男で、家に上がるなり玩具付きの菓子を与えてくれたから、賢太はすっかり親しみを覚えてしまった。

 それがどうだ、この正体は。自分が遣いに出ていた僅かの間に一体何があったのだろう。すっかり買い物を済ませて無事家に戻り、玄関の戸を開けようとしてふと思いついて、庭から驚かせてやろうとした。そうして、覗いたリビングの中の惨事。賢太は咄嗟に身を潜めた。なぜ隠れたのかは分からない。

「もう帰ってくるから! あの子が帰ってくるから!」

母の叫びが窓ごしにも聞こえる。ガタタタと椅子やテーブルの動く音もする。母が手を突くテーブルだ。男は彼女の背後から、なおも激しく責め立てる。カチャカチャと彼の足元に落ちたベルトが鳴った。

「(助けなければ)」

賢太を焦燥感が襲う。母を守らなければ、と使命感が訴える。だが、情けなくも足がすくんで動かない。それでもなんとか頑張って、一歩を踏み出そうとしたその時、母の腰がガクンと折れ、彼女は床に崩れ落ちた。男が離したのである。そして、賢太は見た、男の股間から黒々とした棍棒が巨大にそそり立っているのを。小さな足が、また震えて止まった。

 刹那、男と目が合う。確かに合った。賢太は蛇に睨まれた蛙のように視線を逸らせない。その間に母は部屋の奥へと走り去っていった。男は息子の目に気付きながらもそれ以上何か働きかけることはなく、まるで当たり前のように当家のティッシュペーパーを幾枚も抜き取っては、悠々と自分の陰茎を拭い浄め、それを丸めてゴミ箱に投げ入れた。賢太はその一連をただまんじりともせずに見ていた。

 やがて、男がズボンを穿き奥へと歩み出す段になって、ようやく彼もまた動き出した。その向かった先は門の外である。いたたまれなかった。去り際に窓ガラスに一瞬映った自分の顔がチラリと視界に入った。その表情には意外な程何も現れていず、まるで人形のように心のこもらない面に見えた。

 賢太はもう一度、用もなくスーパーへの道を引き返し、おまけに遠回りをして公園に寄ってから、それでも恐る恐る帰宅した。帰ると男の姿は既に消えていた。とりあえずはホッと胸を撫で下ろす。

「遅かったじゃないの」

母はいつも通りに出迎えて、軽く小言を言った。泣いた後もすっかり分からなかった。ゴミ箱の中は空で、紙屑一つ入っていない。ただ、母のブラウスのボタンが一つ外れていることを息子は見逃さなかった。後で彼は椅子の下にそれを見つけ、そっとズボンのポケットに押し込んだ。


〈おわり〉


妄想の座敷牢

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[2020/02/19 22:00] | 「母を犯されて」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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