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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(85) 02:42

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前二時四十二分


屋内に入ると、そこは玄関ホールと呼ぶにはあまりにも安っぽい、しかしながら一応は応接用らしきソファーは置いてある広間があって、その周囲の壁面をなんら統一性のない調度品、すなわち妙に大きい動物の置物や、埃をかぶった民芸品、さらには曇って中が見えない水槽などが取り巻いている。流行らない店には流行らないだけの理由があるもので、その雑然とした情景たるや、とても客を迎えようという気概など見えないのであった。

ペニスによって運ばれてきた倫子は、そこのソファーの上に放り出された。そうして、顔面からもんどりうって突っ伏す。

一方、放り出した方はそのまま後をも見ずに奥へ立ち去っていく。まったくもって、客に対する態度ではない。しかし、そのことを誰一人として注意する者などいないのである。倫子が突っ込んだ席の隣には、榊原が座ってスポーツ新聞を広げていたが、ちょっと見て微笑んだだけで、さしたる反応をすら示さなかった。

向かい側の席には、さっき表へ出ていた宇川と吉野が腰を下ろした。彼らの手には、マムシの絵のラベルのついた茶色いビンが握られている。

「これから頑張らなあかんさかいな」

にっこりとして宇川が言う。テーブルの上には同じ柄のビンがいずれも開栓済みで置いてあった。

程なくして、奥からやはり同じビンを抱えた藪塚が戻ってくる。彼は袋田に命じられてこれを取りに行っていたのであった。

「おっ、用意ええやん」

牛滝が嬉しそうに言って、それを受け取る。その上一気に飲み干して言うよう、

「どや、元気になったやろ」

と、前をはだけて倫子に近づくと、ソファーのへりから彼女の腰を引っ張り起こして、そのままドッキングした。身をもって“中で”確認しろというのである。

「ンァ……ン……!」

倫子は満足げに鳴いた。彼のものは“元気”のようである。

「わしのもどうや」

今度は吉野が牛滝にとって代わり、倫子に“確認”を命ずる。

「アァン……!」

倫子は鳴く。これもOKであった。

続いて、俺も俺もと次々に男たちが彼女の穴に挿していく。まるでこれが通過儀礼ででもあるかのように。

最後は松倉が挿した。タクシー運転手の彼だが、送ってきた後もそのまま居残り、儀式への参加を表明したものである。結果は、皆々合格であった。

こうして倫子は、またも複数本の男根を、しかも玄関フロアという公共の場において挿入されたのである。

さらにその上、玄関扉の真ん前まで引っ張り出されて、

「明日からこないしてお客さん迎えたらええねん」

と、牛滝の指示でそこの地べたで開脚させられた。開ききった淫門から、ダラダラと粘液が流れる。そこは度重なる酷使にもくたびれた色を見せず、いよいよみずみずしく艶めいては、この宿屋で唯一客人のもてなしをわきまえた情を示していた。

その入り口とともに、倫子の口が開く。

「いらっしゃいませぇ」

前で構える須賀谷のカメラが、ばっちりとその様を撮った。旅館のPRビデオの出来上がりと言わんばかりに。

客人達はゲラゲラと笑った。そしてその笑いに包まれて、一行は大浴場へと向かった。

ただ、倫子の歩みだけは牛並に遅かった。なぜなら途中彼女は四つ足で這わされ、後ろから男に操縦されながら進まなければならなかったからである。しかも道々立ち止まっては激しいピストン運動にさらされた。休止中の売店に踏み込んだり、自動販売機に手をつかされたり、わざわざトイレに立ち入ったり……。まるで随所にマーキングでもするように、数々の位置で交配を繰り返した。

「おいおい、はよしいや。主役が来な始まらへんで」

先に入っていた宇川が暖簾をめくって顔を出す。

「すまんすまん」

牛滝が頭をかいて小走りに急ぐ。これに、藪塚、矢板、鎌先、松倉も続き、彼らに伴われて、ようやっと倫子は風呂場に着くことができた。

脱衣所は全員男の方に入った。女の倫子も男の方に入らされた。もっとも、彼女には脱衣するものが何もない。そこで、入り口からそのまま浴場へと直行した。先に着いて真っ裸になっていた宇川に肩を抱かれて。

――ガラガラと扉を開ける。と、そこで目に飛び込んできた光景は、改めて倫子を圧倒した。

浴槽の縁にズラリと居並ぶのは、いずれも雄々しき男々、男々……。今到着した者達を加え、総勢二十八名の男が彼女を出迎えたものだ。

彼らは一斉に倫子に視線を向けた。否、向けたのは視線だけではない。気合十分とばかりに勢い込む男性シンボルも同様である。すなわち、総数二十八本の男根がたった一つの女体に向いていた。

「さあ、頑張ろか」

隣で宇川がささやく。彼のモノもまた持ち上がり、ピクピクと動いてはよだれを垂らしていた。


<つづく>




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