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なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

    
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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(67) 00:40

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前零時四十分


次なる倫子の仕事は決まっている。彼女は運転席の方へと倒れ込むと、そこにある股間に顔をうずめていった。

「わ、危ないですよ」

ドライバーはそう言って、いかにも職務で手一杯な風を装って見せたが、その実期待満々であることは誰の目にも明らかであった。彼の名は浪岡(なみおか)と、助手席前のネームプレートには記してあった。

「こ、困りますよ……」

あくまで被害者の体を貫く彼の言葉をよそに、倫子は着々と作業を進めていく。後ろの席でやいやい言っている、渡瀬の指令に従ってである。間もなく現れたペニス。勃起していた。倫子は黙って唇をそれへかぶせていく。

「あ、危ないですから……」

浪岡はまた言った。倫子の乳房はギア類を押さえつける形になっており、確かに不安定この上なかった。しかも走行中に性交渉するというのだから、危険運転極まりない。

それについて渡瀬が、憶測で勝手なことを言う。

「いやあ、運ちゃんやったら慣れてるやろう。しょっちゅうこんなこと女にさせてんのちゃうん」

「あ、ありませんよ、そんなこと!」

浪岡は即座に否定した。

「うそやん? お金の代わりに体で払え、言うて、やらしいことしてんのちゃうのん」

「いや、ないですって」

渡瀬はなおもからかったが、やはり浪岡は真っ向からこれを退けた。いかにも酔っ払い客の言いそうな猥談ではあり、もしここに倫子がいなければ、ただ毒気のない話で済んだだろう。

だが実際には、猥褻そのものの行為を彼女が今まさに実行中なのである。こんなことは夫にもしたことがない。今日はそんなことばっかりだ。彼女が思いつきもしないこと、知らないことばかり。もちろんこの、運転中にフェラチオするなんてこともしかり。

浪岡ときたら、口では消極的なことを吹いていたくせに、その勃起たるや威勢隆々である。倫子は窮屈な姿勢で彼の腹の下に顔を寄せていたが、それの暴れん坊ぶりにはほとほと手を焼かされた。何しろ走行中の車内のことであるから、いかに些細な揺れとはいえ影響が甚大なのである。棒きれは己は気楽に快楽を要求するくせに憎々しいほどに安定せずグラグラ揺れるし、片や倫子も居場所が定まらないためにシートの端をつかみつつ肉棒をつかんでと右往左往の有様である。

ただ、その苦労も多少報われたことには、

「どや、奥さんおしゃぶり上手いやろ。気持ちエエやろ」

と渡瀬が問うたのに対して、

「はい」

と、浪岡が今度ばかりは素直に返答したことであった。

倫子の唇は、一層ぬめりを帯びて亀頭を締め上げていく。鼻息も荒く、乱れ髪を揺さぶって。肉棒はたちまちに全身濡れそぼった。初めてのことを初めての人にする、そういうことは確かに高揚感を生むものだ。今この瞬間、彼女は浪岡に従属し奉仕する心となったのであった。

その様を評して、別の観点から渡瀬が語る。

「えらい熱心にしゃぶっとるやないか。ほんまにマゾやで、この女」

顎でしゃくって、隣の藪塚を見る。藪塚もうなずき返す。

“マゾ”という単語の真意を、倫子ははっきりとは計りかねたが、それでもなぜかしっくりと自分に当てはまるように感じた。なんとなれば、渡瀬らが言うのだからそうに違いないとも思った。これだけひどい目に遭わされ続け、貶められ落ち切った底の底で、彼女は身分を確信したのである。いつぞやの境地はまだ最低ではなく、さっきの店で夫までも貶められ、すなわち彼女の日常に決別をさせられて、さらに下があることを悟らされたのであった。

改めて倫子は浪岡の下腹に頬を持たせかけながら、そそり立つ竿をうっとりと潤んだ瞳で見つめ、それを優しく握った手で慎重に上下に撫でさすった。粘液のおかげで、手はツルツルと滑る。

「そや、運ちゃん」

ふいに渡瀬が思いついて言った。

「さっきの話やけどな。これのタクシー代、こいつの体で払わすいうのはどうや」

それはなんと、最前の猥談で出た話題を現実化するという、なんとも突拍子もない申し出であった。元が元なだけに、例えようもなく下衆な提案である。

「え、え?」

浪岡、大いに困惑している。それもそのはずである。とてもまともな輩の言うことではない。こんなヤクザまがいの客には、できれば関わりたくないものである。が、一度でも旨味を享受してしまったら後の祭りだ。

「なあ、どやねんな。このまま口でええんか?」

渡瀬は巧妙に甘い誘いを並べる。

「どうせこんな短い距離やし、大して影響ないやろ」

折しも、車は目的地に到着していた。

「奥さんからも頼みぃや」

彼はそう命じると、例によって彼女に簡単なセリフをつける。

倫子、もうためらわなかった。肉竿をしごきながら、顎を上げて言う。

「タクシー代金……わたしの体で、払わせて下さい……。たくさん、がんばってサービスしますから……」


<つづく>



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