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小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

湯けむ輪(65) 00:36

子宝混浴
『湯けむ
~美肌効


こだからこんよく
ゆけむりん
びはだこうかん






――午前零時三十六分


トイレの戸が開く。それとほとんど入れ替わりで、倫子は店から押し出された。すんでのところで、矢板と袋田の機転が勝ったのだった。

二人の指示を受けて、後ろから追うは藪塚。来る時はただ肩を貸しただけの関係だった女と、今度はがっちりと男根で合体しながら以前の道へと踏み出していく。榊原の終局から間髪入れぬ交代だった。

「アッ、ンッ、イヤッ!」

淫乱妻は錯乱したまま、再びの路上に出る。素足に感じる夜の路面が冷たい。彼女はそのまま猛進し、前方の車に激突する。肉厚な胸部が、その中央の突起からバチンと窓に当たってひしゃげた。密着したガラスが、これまた冷たい。

外に止まっていたタクシーは二台。倫子がくっついたのはその前の方。そして、それのドライバーが先ほど店内に呼びに来た方で、彼は倫子に先んじて外に押し出され、呆然と二人の勢いを見守って立ち尽くしていた。後ろに控えていた車の運転手も、これまたあっけにとられて固まっている。彼は車外に立って煙草を吸っていたが、全裸の女を見つけた瞬間、思わずそれを取り落としたほどだ。

「おい――」

後から出てきた袋田が、運転手達に呼びかける。それでやっと気がついた二人は、慌ててそれぞれの自車に乗り込んだ。すぐに前の車の後部座席の右側のドアが開く。

と、藪塚は倫子を押して、もろともに車内へとなだれ込んだ。そして、そのまま継続される後背位交尾。白いシートの上に倫子が押し倒され、その上から折り重なった藪塚が一心不乱に尻を打ち付ける。両者の足はいまだ車外に出たままで、一組は地面に着いているが、もう一組は宙に浮いていた。その浮いている生白い足が、上から振り落とされる赤銅色の尻の動きに合わせてブラブラと活発に動く。それを見た袋田が、すぐに寄って行って藪塚の背中をポンポンと叩きながら諌めた。

そうこうする内に、店からは残りの者たちが続々と連なって出てくる。

「ほな、我々は後ろのに乗りましょか」

前方の現場をちらりと見やりながら、冷静な榊原が倫子の夫に促す。夫はフラフラしながらも、にやけ顔でそちらに従った。それを脇から矢板が介助して進む。一方で矢板は、

「じゃあ、後で連絡入れると思うから」

と袋田に向かって言った。

言われた方は、背中で後ろの後部座席の入り口に壁を作りながら、片手を上げて返事をする。それを見届けて、矢板はほかの者達と共に、二号車に乗りこんでいった。

他方、一号車の方には渡瀬が寄って行った。

「ヤッとんのかいな?」

と、車内を覗き込む。その視線の先では、

「ンッ、ンッ、ンフ……ッ!」

座席に顔を押し付けたままの倫子が、くぐもった声で鳴かされていた。交わり合う二人は、渡瀬に促されてようやく中に納まる。これで、左後部座席に藪塚、その上に対面して倫子、彼らの右隣に渡瀬が座ることになった。

「あ、あのう……」

とりあえずドアを閉めながら、やっと運転手が口を開く。それに応えて渡瀬が、

「ああ、行き先は聞いてるやろ。わしらよう分からんけど、そこまで頼むわ」

と簡単に告げる。しかし、相手はそれだけでは納得しがたい様子で、

「いえ、そのう……」

と、改めて言葉を濁した。バックミラーの上で視線を右往左往させている。

もちろん彼の戸惑いに気付かぬ渡瀬ではないが、ここはあえて多言を弄しなかった。その間に、後継車のライトが一段と明るさを増す。

「ほれ、はよ出して。――まあ、構へんから」

前が動かねば後ろも動けない道である。そのことが渡瀬の言葉を後押しした。運転手はやむを得ない体で車を進発させた。乗車を拒んで正義を通すこともできたはずだが、彼はそうしなかった。

「ンッ、ンアーッ、イヤ……ッ!」

静かにうなり始めたエンジン音に、人妻の甘ったるい嘆きが混ざる。彼女は今、後方の窓より外を見つめていた。男と対面して座る位置からは、窓の外がよく見える。そして、否が応でも後続車が目に入る。すると、よせばいいのに、その中に親しい人の顔を探してしまうのである。

「アアッ!」

見えた! 暗がりの中でも、うっすらと。その瞬間、前方を遮る影に唇を奪われる。

「ンンッ……! ンフッ……ンフゥ……」

濃厚、というより乱痴気なキスだった。まるで格闘のように、文字通りの舌鋒を競い合い、歯と歯、時には歯茎までぶつけ合って、互いの口をむさぼりつくす。ダラダラ垂れた蜜が、突き出た乳房の上にとめどなく滴り落ちる。

倫子は、しかしそんな騒ぎの間も、視線を外すことができなかった。相手の顔越しに、後ろを見つめ続ける。こちらから見えている、ということは、向こうからも見えているわけだが……。そんな彼女の面を、時折ライトが直射して通る。

「アッアッ、アヒッ……!」

下の口からもヂュパヂュパと大量の蜜。それは藪塚の腰の上下が忙しくなるに従って大きな音を立てた。

「お、お客さん……」

気が気でないという様子で、ドライバーがたしなめようとする。あまりに激しくて、車まで揺れてしまうからである。ただし、本気で注意するまでには至らなかった。もはや彼の中に生じている葛藤は、隠しようもなかった。

それを見越して、渡瀬が言う。

「ごめんやでえ。ちょっとシートに染みるかも分からんけど」

彼は今、倫子のアヌスに深々と指を差しこみながら、そこにしげしげと見入っている最中であった。

「アアッ! アフンッ!」

二穴を弄ばれる倫子は、依然後続車に視線を置いている。と、その心に、妙な感慨が去来していた。

(あなた、わたし、今目の前でほかの男の人に犯されています……)

それは、さっきまで無理やり言わされていた、あの卑猥なセリフ集の名残であった。それがなぜか、ひとりでに心に浮かびゆくのである。

(“おマンコ”しています……。ハめられています……“おチンポ”です……。アナルも指でかき回されて……。ああ……ああ……あなた……わたし、ヘンタイ、デスカ……?)

その間に、白濁した愛液が恥部からあふれ落ちて、渡瀬が言った通りに座席シートに流れていく。

ふいに渡瀬が顔を上げて言った。

「どうや、運ちゃんもサービスしてほしいやろ」

返答に窮する運転手。すると、それに代わって藪塚が口を挟んだ。

「ああ、ちょっと待って……、もうちょっとでイきそうですから――」

その言葉の終わらぬ内に、車が後部を震源地としてガタンガタンと揺れる。

(アナタ、ワタシ、マタナカダシサレマシタ。シラナイヒトノオチンポニオカサレテ、オマンコニセイシイレラレマシタ。アナタ、ワタシ……わたし、イくっ! イきますっ!)

人妻は男の背中に回した手で、彼のことをぎゅうっと抱きしめた。男も彼女のことを抱きしめ返す。激しい揺れは止んでいた。代わりに女の体内で、膨れた海綿体が盛んに脈打っていた。


<つづく>



(001)19:53~(010)20:15(011)20:18~(020)20:44
(021)20:47~(030)21:07(031)21:09~(040)22:03
(041)22:22~(050)23:53(051)23:54~(060)00:20
(061)00:24~(070)00:50(071)00:24~(080)01:36
(081)01:45~(090)03:59(091)04:12~(100)05:46

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