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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

ママの枕 ~ラスト・ステージ~


 男は新聞を読みながら、コーヒーカップを手に取った。紙面には、人気俳優の三回忌を伝える記事が小さく出ていた。一般紙に載る位に知名度のあった役者であり、三年前は大騒ぎだった。しかし、時は残酷なもの。僅か三年で人々の関心は移ろいゆく。

 ジンの死は一般に原因不明とされていた。謎の死であることが、一層スキャンダラスに祭り上げられもした。しかしその真実は、違法薬物の過剰摂取によるもので、確信的にやったそれは、ある種の自殺であった。

 男は、新聞を畳み、テレビに目を移した。新しい人気俳優がそこに映っていた。世代は交代していく。“実力派若手俳優”として紹介されている彼は二枚目顔でなく、どちらかというと脇役で光る役者で、近頃テレビドラマに出る機会もすっかり増えていた。

「そうですね、やっぱり母ですかね」

“一番感謝している人は?”の質問に、彼ははにかみながら答えていた。映画の賞の受賞会見である。

 男はコーヒーを飲みつつ、その映像を見るともなしに見ていたが、すぐに興味を失った。というのも、部屋に青年が入ってきたからである。彼の息子だ。

「大学か?」

尋ねると、

「うん」

と、息子は短く答えた。

「朝めし食わないのか」

「うん、いい。時間ないから」

「そうか」

二人の会話はそれで途切れるかに見えたが、玄関に向かう息子がもう一言付け足した。

「今日、母さんの所に行ってくる」

彼は背中を向けたまま少し返事を待った。

「そうか」

父はそっけなく答えた。それを聞くと、青年は無表情にそのまま出て行った。

 父子は二人暮らし。だがそれももうすぐ終わりだ。息子が家を離れるのである。大学に入ったら一人暮らしをすると、随分前から約束していた。男手ひとつで育ててきた父にとって一抹の寂しさはあったが、男とはいずれそういう定め、仲違いしていないだけまだましと思って、彼は自分を納得させていた。

 テレビのスイッチを切る。芸能ニュースに彼は関心がない。かつて我が子がその業界の片隅に身を置いていた時さえ冷めていた。必死でマネジメントしていた妻と、その点温度差は歴然と言えた。あまつさえ、彼女はその活動の末に……
 
 狂った芸能界において、素人が生半可に出しゃばるものではない。先程の会見で称えられた母シズカはその考えを徹底した人だ。過去にプロダクションの社長ワダから関係を迫られ、泣いて退散した思い出もある。爾来彼女は、一切誰に媚びることもなく、息子の成長を陰ながら見守ってきた。

「あら、トモくんのお母様!」

そんな彼女が久しぶりに来社したのを、現在の所属事務所の女社長が満面の笑みで出迎えた。

「この度は受賞おめでとうございます。“お母様に感謝”って、会見で言っていましたね」

「いえいえ、私なんて何も。全てヒサキさんのお蔭ですから。本当に、いつもありがとうございます」

シズカは深々と頭を下げた。言葉通り、ヒサキには心から恩を感じていた。一度は芸能界から去っていたヒサキ、それに無理を言って連れ戻したのはトモである。思えば、トモが唯一言ったわがままだったかもしれない。

 もっとも、当初ヒサキは彼の要請を何度も拒絶した。これまで数々の子役が不本意な形で消えていくのを見てきた彼女。開けっ広げに枕営業に走ったカズエの娘で自らも幼い身空でそれにつき合わされたエリカも、打算的なギャルママ・ユイの子も、今や行方すら掴めない。それらに対する自責の念が、コウの失敗をきっかけとしてついに爆発したのだ。結果、彼女は事務所を退社し、畑違いの仕事に就いた。

 他方、その間もトモは、コツコツと活動を続けていた。特別目立った出世作にこそ縁がなかったが、それが返って功を奏した。

 例えば、かつての売れっ子タイガは、子役時代に売れ過ぎてその後のイメージ形成に失敗し、学業専念を言い訳に引退に追い込まれていた。世間とのずれに苦しむ彼は、今や大学そっちのけでパチンコ屋に入り浸る毎日という。

 その点、トモは知名度がなかった故に助かった。地味だが、しかし“継続は力なり”を地で行く姿勢で、確実に仕事をこなしていった。それがじわじわと業界内で認められ、芸歴の長さ故に自然と知己も増え、今回海外出品の作品に起用され注目を集めたのも、そうした必然性の上の実績である。習い事感覚で始めたのが、よく実を結んだものだ。

 振り返ってみて、彼ら親子程世間的常識と乖離せず、コネにも頼らずにコツコツとやってきた人達を知らない、とヒサキは思う。頼ると言えば、自分にだけだ。本当に、よく自分の方針に耳を傾けてくれ、信頼してくれた。だから彼らの為には一生懸命動いた。そこがコウ親子の場合とは大きく違った。

 何回目かのトモからの説得の折、ワダの急逝を聞かされた。とある子役の母親と例によって情事中、腹上死したという。彼の死は、そのプロダクションの経営を揺るがした。老舗とはいえ、あるいはその為余計に、彼の顔で食い繋いできた部分も大きかったのである。ワダとのしがらみも無くなった上、トモがピンチにして今なお己を頼ってきた。ヒサキは業界への復帰を遂に決意した。

 今では、他の大手事務所と業務提携をしながら、自ら代表を務める芸能事務所でトモをマネージメントする。トモの人望は想像以上に高まっており、舞台系の大御所役者が助け舟を出してくれたり、他の若手俳優が彼に追随したりと、いつしか実力で人脈を勝ち取っていた。

「ごめん、呼び出して」

トモが母の下へ爽やかにやって来た。事務所で待ち合わせをしていたのである。外では、父親が車で待っている。

「いいの、仕事は?」

「うん、オフ貰ったから」

そう言うと、彼は社長にウインクする。

「ええ、ごゆっくり楽しんでらして」

ヒサキは笑って、これから家族水入らずの食事会に向かう親子を送り出した。その顔はとても自然で晴れやかな笑顔に包まれていた。タレントを支え、導ける素直な喜びに、ようやっとたどり着いたのだった。

 その頃、もう一方の親子も久々の対面を果たしていた。

「調子どう?」

病室に入ったコウは、母のベッドの傍へ立った。母から返事はなかった。ただ薄ぼんやりとした目で、テレビ画面を見ていた。そこにも、たまたまトモの会見が映し出されていた。かつての同僚との間には、挽回しようもない差が開いていた。もっとも、もう一般人である彼にとって、それは気に病む材料ではない。

 コウはテレビの電源を切った。

「どう、元気?」

もう一度、今度は相手の目を覗き込んで尋ねる。母は煩わしそうに答えた。

「ええ、ぼちぼちね」

目を合わせようとはしない。その化粧気のないやつれた頬に、ほつれ毛がぱらりと落ちた。

「そっか」

二人は黙った。息子は窓の外を見、母親はシーツの一点に目を落としている。

 あの日、レイコのパーティーで失神したミナミは、そのまま病院へ担ぎ込まれた。夫には過労だと告げられた。彼が駆け付ける前に予め体は綺麗に清められており、且つレイコに意を含められた周囲が口裏を合わせ通した。入院は一週間程度だった。

 家に帰った彼女は、しばらく大人しくしていた。もう芸能界のことは一切言わなかった。ちなみに、入院中を含め、ジンとはそれから一度も会うことがなかった。

 異常な行動が見られるようになったのは、約一年程経った頃からである。突如奇声を上げ、意味不明なことを口走るようになった。最初の内は夜中にうわ言を発する程度だったのが、昼間でも寝ぼけているような状態になった。そして、段々と家事を放棄するようになった。洗濯もせず、買い物にも行かず、夫が帰宅すると、朝家を出た時のままの姿勢で、彼女は居間に座っていた。

 ストレスだと診断された。夫は、やむなく妻を実家に帰した。だが、これが良くなかった。田舎では世間体を気にし、とりわけ妹夫婦が彼女を煙たがった。他方、ミナミも鬱屈する気持ちを発散する為に飲み歩き始めた。すぐに良くない噂が立った。中には男がらみのふしだらなものもあった。やがて、彼女は返却されてきた。

 夫が離婚を決意したのは、彼女がコウに暴力を振るいだしたからである。それは、しつけの域を超えていた。虐待、それだけは彼に耐えられるものではなかった。

 独り身になったミナミは、夜の仕事を転々としつつ、心身共に疲弊して入退院を繰り返した。自暴自棄という病は、治る見込みがない。

「今度、一人暮らしするんだ」

コウはぼそりと言った。それに対する反応はない。まるで独り言を言ったように、ただ壁に反響しただけだった。

 彼は、母親の堕落に少なからぬ責任を感じている。その当否はともかく、それが彼のトラウマには違いなかった。しかし、同時に彼女が憎くもあった。だから、憐みの情は無かった。自分でも嫌になる位、冷たい感情がそこに冴え渡っていた。

「(もうここへ来ることもないな)」

コウは、僅か十分足らずの見舞いを終えて、そう思った。家を出るのは彼なりの決別である。もう背負っているもの全てを降ろして、新しい人生を始めたかった。

 そんな青年が、病院を出た足で向かった先は、ラブホテルである。ここで彼は、今日初めて会う男性会社員に体を売る。それが、学生である彼の副業だ。

 因果は絶てない。


〈おわり〉


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[2016/06/26 22:00] | 「ママの枕」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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