おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
やがて水流は弱まっていき、ついには途絶えた。一呼吸置いて、祐子は口を離す。 すると、彼女があっと思う間もなく、横合いから伸びたいづ美の首が、今の今まで祐子のいた場所に素早く陣取ってしまった。そこで何をしだしたかというと、彼女も陰茎をくわえ、さらにその根元やその下の玉袋を手でグニグニと揉みほぐし始めたのである。 「まだ残っているのよ」 尿道から吸い上げるらしく頬をへこませていた彼女は、プッと管を吐きだしてからそう説明してみせた。 慌てて祐子もそれに倣い、放り出された肉管に吸い付いていく。あくまでも今日の仕事は譲りたくない彼女だ。なるほどやってみると、確かに残尿が、それも結構なまとまりをもって飛び出して来る。 「歳でしょう? だから、一遍に出ないのよ」 いづ美はそう言いつつ、黒岩の下腹部辺りを押さえたりもした。その上、まだ何か言い足りなさそうに、祐子に頬を寄せんばかりにして近づいてくる。 その圧力を察し、渋々祐子は位置を譲った。 「後はこうやって、きれいに……」 再び失地を回復したいづ美は、尿道口からその続きの縫い目を舌先で軽くほじって滴を切り、その後タオルで優しく押さえて湿り気を取った。これが、作法というものらしい。 しかし、その程度の段取りならば言われなくとも分かっていると、祐子はじりじりしながらそれを見ていた。そして、いづ美が退きかけるとまるで奪い返すように肉茎を引っつかみ、もう十分であるのにもかかわらず、さらに尿道口周辺を舐めまわし始めた。ただ彼女の場合、亀頭全体にかけて舌を絡めたので、それはもはや事後処理というよりも口唇愛撫であった。 すると、それに負けん気を触発されたのであろうか、いづ美までが何も言わずに肉竿の方へと唇を寄せてきたのである。結果、黒岩の股間に、二人の女が頬摺り合せてひしめく格好になった。 はじめ、祐子が亀頭に唇をかぶせ、いづ美が陰嚢をついばんでいたが、祐子が口を離した一瞬の隙をついていづ美が竿を奪うと、今度は祐子が袋を吸う番となる。こうして入れ替わり立ち替わり、女達はフェラチオに勤しんだ。 この二人がかりの愛撫に対し、男根の方もやはり黙ってはいられない。たちまちむくむくと頭をもたげ始める。 こうなると、ますますヒートアップするのが女達の動きだ。肉竿を中心として目まぐるしく舌と唇が行き交うことになる。 中でも、きらりと光るのはいづ美の技量、やはり一枚上手である。彼女の攻撃範囲は、時に祐子にまで及んだものだ。隙をつき、同志の唇をも奪ったのである。 これには祐子もドキリとさせられ、途端に心奪われた。競争心も一気に忘れ、ただただ久しぶりのいづ美との接吻に胸躍らせる。柔らかな反撥を優しい髪の香りが後押しして、絶妙な心地よさを演出する、ああこれがいづ美の唇だと、そう思い出すのにつけ、祐子の蜜壷はますます潤いを増した。 いづ美の、今日もきりりと整った眉の下、顎からうなじに至るまで油断なくきれいに形作られた容姿は、片や泥まみれの祐子とは大違いだ。祐子ときたら、まるで公園の便所に比すのが相応しい位の汚さなのである。 「じゃあ、祐子ちゃん」 ここで、唐突に黒岩が言いだした。それは、決して便所の清掃を申し出たのではなかった。 祐子は彼の命令の下、再び土俵へ戻ることになった。 彼女のいなくなった場所を一人占めして、いづ美はこちらを見向きもせずに淡々と連続吸引を行っている。夫と指をからめ合い、首だけをカクカク前後させて肉棒を口から出し入れしている。ジュッポジュッポと盛大な音が鳴り響くところ、相当に強烈な吸着がなされているのだろう。 その音に後ろ髪を引かれる思いで、しかし逆らうことはできずに、祐子は再びフラフラと土の上に立った。 今度は本格的な相撲をやれという。といっても、先程のぶつかり稽古とどこが違うというのでもないが、一応一線を区切って星取りをやってみろということである。 「ほい、青き山、前へ」 安直なしこ名を付けて、黒岩は祐子に土俵入りを促した。“青き山”というのは、彼女の姓をもじったものだ。 青き山は言われた通りに土俵中央に進み出る。対戦相手は黄本だ。号令一下、勝負は始まった。とはいえ、土台敵うわけがない。相撲の体すら成さないで、青き山は転ばされた。 すると、それを見かねた黒岩が、つと立って彼女の後ろにつけた。そして、助太刀とばかり、彼女の腰ら辺を持って支えたのである。 「もう一回」 彼は双方に再戦を申し渡した。 黄本は戸惑いながらも構えをとる。 祐子も虚ろな返事でそれに応えた。彼女は気が気でなかった。尻の間に、さっきいづ美と一緒に育て上げた剛直が、ブラブラと揺れながら当たっていたからである。それがこの後どう収まるのか、まさに期待と不安の入り交じった心境である。 果たして、事が起こったのは、ちょうど黄本と祐子がぶつかった瞬間であった。 「ウ、ウウゥ……ッ!」 祐子は悶絶した、それは決して取り組みからくる痛みのせいではなく、当惑と焦燥と、そして決定的な快楽のもたらす結果であった。 眼前に火花が散る。そしてその後ろから、まぶたに焼き付いて離れない、あのシルエットが浮かび上がる。太くてごつごつとした、あの雄々しさ極まる男性の像。見なくても分かる。いや、見るよりもより正確に認識できる気さえする。 黄本とがっぷり四つに組む青き山の尻穴に、黒岩の男根がすっぽりと刺さっていた。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50) (51)~(60) |
女の相撲の取り方は、いづ美から教えてもらった。男社会である角界において、それは女性が果たせる貴重な役割であり、すなわち女将の使命であると。 しかし、まさか本物の相撲を取りながら、同時に女の務めを果たすことになろうとは、全く考えもしないことだった。これだけ破廉恥を重ねてきて一見矛盾するようではあるが、祐子にとって相撲、ひいてはスポーツには、まだまだ純粋な敬愛の念が強かったのである。スポーツ報道がライフワークたる所以だ。 それがどうだ。かかる敬愛対象ど真ん中の現場、しかも絶対神聖であるはずの土俵上で肉欲をも同時に消化しようこととなるとは! セックスは愉しみでこそあれ、あくまで密やかなるべきものであって、それといわば正々堂々健全なる楽しみのスポーツとは、いつでも一線を引いて、ある種交わることを恐れてさえきたというのに。 「ンッ、ンフゥ……ッ!」 組み合うというよりもはやすがりつくように相手の胸に頬をくっつけて、祐子は苦悶に忍び啼いた。健全と不健全は今や完全に混濁している。両者は肛門を境にして交じり合い繋がっている。祐子は混乱し、かたかたと顎を震わせた。 こんなことがあってはならないはずだと、そういう気持ちがある。そもそも、全裸で相撲をとることに全く抵抗がなかったといえば嘘になるが、女であればこそ当然に服を着なければならないという見識には、相撲の様式を尊重するが故にかねてから反対ではあり、決して浮ついた期待だけで裸になったわけではない。やはり一定の節度と真面目さは持って稽古場に入ったのだ。 この辺り、余人には共感しづらい論理ではある。事実、黒岩などからすれば、最初から期待していた癖に何を今さら、という感じであろう。そして、その観測もあながち的外れではないというのがややこしい所だ。この点を祐子に言わせれば、確かにそういう傾向もあるが、自分には自分なりの線引きと心積もりもまたあるのだ、と弁解することになろうか。 「ウ、ウゥ……クッ……」 祐子は震える奥歯を食いしばる。声を出してはいけないと、そう思う。もし一瞬でも声を漏らせば、その声は間違いなく性的喜悦の色を帯びているはずであり、この場がすっかり情欲に覆い尽くされてしまうことになるだろう。それではいけない、公明正大な場に密やかな猥褻をばらまいてはいけない、尊敬するスポーツ、一面では己の世間的アイデンティティーをも形成するそれを汚すわけにはいかないと、祐子は恐れ慄いた。 しかし、現に肛門に陰茎を入れられて性交している、これは事実でありごまかしようのできないことだ。このことにいかなる説明が可能であろうか。元々欲望のままに動くだけの黒岩には何の釈明も必要のないことだったが、祐子の場合そうはいかない。彼女は今あくまでも、“青き山”として土俵に上がっているのだ。 一方このことは、対戦相手である黄本にも戸惑いを与えていた。裸の女と土俵上で抱き合うだけでも異常なことなのに、師匠はその女を目の前で犯し始めたのである。いくら自分と、さらにこの場にいる男のいずれとも肉体関係のある女だとわきまえていても、試合の最中にこういう状況になった場合、彼にはもうどうしたらいいか判断できなかった。また同僚らの目もある。だから、とりあえず組み合う体で固まってみたが、結果的にそれは女を犯す片棒を担いでいるに過ぎないのだった。 しかも目の前の男女は、アナルファックというアブノーマルな行為に興じているのである。既に独特の擬音が結合部から漏れ出ている辺り、彼からはっきりは見えないが、きっと彼女のアヌスはあられもなく広がって、真っ直ぐ太いペニスを貪欲にしゃぶり込んでいるのだろう。黄本もよく知っている、あの毛深い尻の谷間、普段はそこに埋もれてつつましやかに閉じている口が、今は真ん丸に開いて底の深い穴を見せているに違いない。 黄本はまた、祐子のファンを自認する男であり、彼女が自分の腕の中で他の男、しかも尊敬する師匠と、その上肛門まで捧げて性交していることに、心中些か複雑であった。たとえ彼女が女将と同様慰み者の立場だと分かっていても、その憂いは拭い去れなかった。たとえ彼の陰茎が、最前からきつく縛ったマワシを持ち上げんばかりに勃起し、鎮まることがなかったとしても。 黄本の悩みは、祐子にも気になるところであった。彼が自分の信奉者であるという、そのことは承知していたし、それだから他の者に比較してどうというわけでもないのだが、やはりある種の優越感を誇りつつ、憧れられる対象としての気取りを装ってきた部分も多少ないではなかったのだ。それが今や、折角の彼の好意を無に帰さんと欲するように、無節操にも彼の胸に抱かれながら、他の男と交尾をしているのである。 (黄本君、ごめんなさい……) 祐子は心に恥じた。情けない格好だと思った。セックスのために黄本の人格を無視して、彼をつかまるためだけの存在と化していることにいたたまれない恥ずかしさを感じた。二人の関係上、今さら幻滅というのも白々しいが、こうまであからさまな挙動に出ては、さすがの厚顔無恥も良心が痛むというものだ。それなのに性の悦びを謳歌したい己を否定はできない。 かつてこうやって奔放に性の乱れを愉しんできた祐子だから、努素毛部屋ではまるっきり性愛玩具同然に見なされてきた。それはそれで快いことではあった。しかし、その中にあって、出会う以前から、つまり世間一般の祐子のイメージを含めて支持してきた黄本の存在というのは一種独特で、それは日頃彼女が大事に守り通している建前の残照ともいうべき貴重なものだった。 だからこそ、余計に恥が大きい。だからこそ、声を出してはいけないと思う。 (我慢……ああ……が、我慢……でも……) 踏ん張り続ける脚がガタガタと揺れ、それで一層黄本の胸に寄りかかる格好になると、祐子の心も揺れ動き、そのこだわりももはや風前の灯であった。切なげに眉根を寄せた表情は、すっかり性交時のよがり顔である。おまけに、排泄器官での交尾というものは、言いようも無い焦燥感を覚えさせられるものだ。 そんな焦りをあざ笑うかのように、黒岩が声をかける。 「ほれ、のこったのこった」 まるで子供の遊びのように彼は言い、肉茎を引きずり出し、そしてまた押し込み直す。 「ウッ……ウッ……!」 次第に踏ん張りがきかなくなって、いよいよ突っ伏した顔が黄本の腹肉にめり込み始める。ズ、ズ、と前へ押される。相撲としては白熱した勝負と言えるかもしれない。 黄本は相変わらず困惑中で、ちらちらと師匠の顔色を窺いながら、ただただ顔を赤らめている。その胸の脂肪に祐子の熱い吐息がかかる。普通だったら、この可愛い女を抱きしめて独占したいところだ。だがそうはいかない。視界には、他の者の姿も映る。 祐子の念頭にも当然彼らの姿はあった。だがあえて見ないようにしていた。ただ一瞬だけちらりと白木が目に入ったことがある。祐子が童貞から脱皮させてやった男だ。彼とは二回り近くも年上の自分である。祐子は目まいを覚えた。屈辱の極みである。もはやこれまで以上に大人の女としての説得力を欠くことになるだろう。 (ああ……もう……) 熱した頭はくらくらし、鳥肌の立った全身からは汗が噴き出す、と、祐子の決意はもうどこへやら雲散霧消し、敗北は目前であった。実際の居場所は土俵中央だが、彼女の心は早土俵際である。ほんのあとひと押しで、足元から崩れおちるのは確実だった。 と、ここでとどめを刺すように黒岩の猛襲が始まる。いな、彼にしてみれば、ようやく本腰を入れて趣味にまい進し始めたのである。腰の前後運動を次第に加速し大きくし、連打する張り手のようにバチバチと畳みかけていく。 刹那、祐子は負けた。 「アアッ! アアァー……ッ!」 腹いっぱい絞り出すような喘ぎ声を高らかに上げて、彼女は堕ちた。黄本が慌てて両脇を掴まなければ、そのままずるずると前に倒れ込んでいただろう。 されど黒岩の猛攻はやまない。青筋の立つ肉棒で菊門をぐりぐりこじあけ、その穴の伸びきった皮を酷使して快楽に酔う。その苛烈さを象徴するかのように、祐子の乳房が凄まじいバウンドを見せる。ちょうど黄本の腕の下から垂れ下がった位置だ。 その様子を見ていた赤井が、ぼそりとつぶやく。 「おお、おお、青き山、揺れる」 それは相撲を見る者の感想としてあまり聞かれない表現だったが、的確にこの取り組みの印象をまとめてはいた。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50) (51)~(60) |
「――祐子さん……祐子さん!」 軽く肩を揺さぶられて、祐子ははっとして赤井の顔を見た。 「どうしたの、想像しちゃった?」 彼は言いながら、泡に埋もれた肛門をグリグリとなぞってくる。 「アン、やだ……」 祐子は媚態を作って腰をくねらせた。アヌスが感じたからでもあり、また図星を突かれたせいの照れもあった。 「今日使ってないんでしょ? ココ。……あいつらも冒険心がないよねえ」 彼の指は早くも門の入り口を進み始めていた。泡をまとった指はよく滑る。既に使い慣れたルートではありながら、確かに今日はまだ誰も通っていない。 (もし、黒岩親方がいたら……) 祐子はまた追憶に気を取られ始めた。 あの稽古場での一件の日も、あの後土俵の上で散々に気をやらされた。黒岩にアヌスへと肉棒をはめ込まれ、何度も腰を叩きつけられた上、クリトリスをつままれた時、彼女の理性は崩壊していた。恥も外聞も無く黄本の腹の上でよだれと涙を流し、あられもなく素っ頓狂な声で啼いて果てたものだ。 もしも黒岩がいれば、今日も今日とてあの岩の塊のような陰茎で目いっぱい肛門を広げられていたに違いなく、そう思えばこそ彼の不在は残念であった。他の男に抱かれている間はさすがに忘れていたとはいうものの、ひと度意識に上ればやはり欲しいと思うもので、どれだけ貪欲なんだと我ながら呆れるほどながら、彼女の肉門はむずむずと開閉を繰り返すのだった。 そんな運動を見て、黒岩は言ったことがある。 「いいケツマンコになったね」 祐子は顔を赤らめた。ただでさえ間近で詳しく観察されて恥ずかしいのに、性器になってしまったそこの仕組みや、その上自分が男を欲している心まで見通された気がして、いたたまれない思いだった。もっとも、そうなったのは彼のせいなのだ。彼の開発によって、祐子の尻の穴は便を出すだけでなくペニスを入れる穴になってしまったのだ。子供のできるはずのない、何の生産性もない、ただ下劣な欲望を満足させるためだけの交合場所をつくる、まさにセックスのための肉体改造だった。 しかし、彼女は恨んでなぞいない。むしろ感謝しているほどだ。性への好奇心満載な彼女の心は、それによって新たな快感の得られたことにすこぶる満悦なのである。そして、その新性器誕生の父ともいうべき黒岩よりの言葉に彼女は喜びさえ感じていた。“いいケツマンコ”というのを、褒め言葉として受け取るのが彼女である。 「ねえ祐子さん、親方いないけどいいよね。祐子さんもそろそろこっち欲しいでしょ」 赤井は言って、尻の中を混ぜ返した。クチャクチャと泡の混ざる音がする。 彼の言うとおり、確かに“そろそろ”だった。かねてからの黒岩の指導通り、昨晩、そして今朝一番と入念に“準備”は施してある。それはアヌスをヴァギナに変えるための、秘密の儀式であった。 祐子は頷いた。彼女の手の中で赤井のプラグも逞しく準備を完了していた。 (この人……) 祐子は密かにほくそ笑んだ。相手も自分の尻穴へ入りたがっていることが分かって嬉しく、かつこれから入ろうとしているそれがたまらなく愛しかった。 彼女はそれを二、三回しごくと、素早く後ろを向いて構えた。そして手で突起と挿入口を調節しつつ、自分から挿し入れていく。男が何もしなくても女が全てお膳立てをしていくというのは、風俗通いが趣味の赤井にとって当たり前であり、彼に仕込まれた祐子にとっても自然なことになっていた。 「ン……ン、ン、ンン……ッ!」 グ、グ、っと先端部が穴の入り口を広げ押し入ってくる。祐子は唾を飲み込んだ。そのままじわじわとくわえ込んでいくつもり、だった。 が、そうはいかなった。石鹸のせいだろう、ツルツルとよく滑って、なんと一気に腰が落ちてしまったのである。 「ンンハッ!」 目を白黒させて、祐子は口を開いた。腸内をえぐられる感じだ。急な衝撃で、一瞬呼吸もままならなかった。言うまでも無く、肉茎はズッポリと尻穴に埋まっている。 「おお、根元まで入ったねえ。そんなに欲しかったの?」 赤井は笑いながら言って、祐子の腰をつかんだ。そして、そのまま揺さぶりだす。 「オッ、オッ……!」 動物的な奇声を上げて、祐子は彼の上で踊り始めた。自分から挿入をしても、結局ペニスの前では主導権を握れない女なのである。 赤井の腰づかいには次第に拍車がかかりだした。彼はさらに、祐子の乳房も持ち上げ始める。男としての自然な反応だろう、タプンタプンと揺れ動く乳房を背後から握りしめたいと思うのは。 「ンンッ! ンフウゥー……ッ!」 (お、おっぱい……おっぱいは……!) 胸への愛撫は否応なしに気分の盛り上がるものだ。祐子の口元からはよだれが、局部からは放屁のような音が漏れ出始めた。獣のように本能より求める快感が、肉体を乗っ取りだしたのだ。まさしく交尾である。 赤井の両手はたわわな乳肉を握りしめ、そのまま開いていた手のひらを狭め、中央に向かって絞り込んでいく。だが、ソープの潤滑があるため、柔らかい肉はすぐに手の外側へとこぼれ出ていってしまう。彼はそうやって胸の感触を楽しみつつ、時には尖った乳首を指ではじいてもみた。 「ンア、ア……ッ!」 性感帯への責めは、のぼせる女を悦ばせるばかりだ。祐子の陰門からは、明らかに石鹸とは違うねっとりとした汁が滴り始めた。 すると、ちょうどその頃合いを見計らったかのように、そこへ赤井の手が伸びる。途端に、彼女の脳髄に電撃が走った。 「アアアアァ……ッ!」 クリトリスが剥かれたのだった。祐子はぐったりと、かつうっとりと後ろにその身をもたせかけた。もうどうなってもいい、そんな幸福な心境である。 言われるがままに脚を開き、そして陰唇の開帳も受け入れた。このまま指を入れられ、前後の穴をかき混ぜられ―― (イく……) 想像しただけで恍惚となって、祐子は体を火照らせた。 ところが、いよいよ指が入る、いや入ったのと同時だったろうか、思わぬ中断を喰う事態が起こったのは。 浴室の扉が開いて、一人の男が覗きこんできたのだ。黄本だった。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
黄本に悪気があったわけではない。彼はただ単純に、今日の汚れを落とそうと風呂に入りに来ただけのことだ。それが思いもかけない先客に遭ったもので、とばっちりにも彼はびっくりして扉に手を掛けたまま固まってしまった。 一方赤井はたじろぐ様子も無く、そんな彼に気さくに声をかける。 「いいよ、入ってこいよ」 彼はしばし動きを止めて、黄本の入ってくるのを待った。 祐子も動きをやめ、ぼうっと彼の通り過ぎるのを見ていた。彼女が静止したのは、珍客の到来に驚いたからというよりも、快楽の極致で解放されたことに、思考がついていかないからだった。 だが、赤井の次の台詞で、ようやく素の自分を取り戻す。決して冷静に戻りたいわけではなかったのだが。 「今入れたとこなんだよ」 彼は言って、後輩をちょっと招き寄せた。 「見えるか、どこ入ってるか」 「あ、え……」 黄本は戸惑っている。しかし、彼にははっきりと見えているはずだ、膣ではない穴に陰茎の入っている様子が。 その言わずもがなの所を、赤井ははきはきと口にする。 「ケツマンコ。ケツマンコしてんだよ、今。……お前ら、こっちは全然使ってないらしいな」 まるで世間話でもする態で、彼は言う。そうして、再び出し入れを始めた。ズブズブと獣まがいの交尾をわざわざ見物させるわけである。 祐子はかすかに顔をそむけながらそれに堪えた。少し冷静に戻ってしまったが故に、余計に恥ずかしかった。そこへ、更なる仕打ちが襲いくる。 「最近“前”の方がちょっと緩くなってきてるじゃん? だからケツの方が締まりよくてイイんだよね」 相変わらずの噂話口調で、本人の前もお構いなしの赤井の言動である。その上、バチン、と尻をぶつ。完全に家畜を相手にしているような振る舞いだ。 肝心の話の内容について、黄本が同意しているのかどうかは分からない。だがもし、“前が緩い”というのが男たちの共通認識となっているのだと考えると、祐子にはぞっとするほどショッキングな話である。セックスで男を喜ばせられないなんて、女としてのプライドはガタガタだ。 考えてみれば、緑川なら平気でそんな風に思っていそうだし、あの白木でも実は影で笑っているのかもしれない。ひょっとしたら、黒岩が尻穴ばかりに挿入したがるのもそれが理由だろうか……、心配しだすと一気に不安になってくる。しかも日頃大衆の視線を浴びている人間がそんな不具者では、全くいい笑いものだ。 そういう不安を助長するかのように、さらに赤井は提案する。 「お前も入れてみるか?」 不意に言って、彼は実際肉棒を抜き去った。この上、この性の家畜を譲り渡そうという魂胆である。とんだ見下し方だ。しかも、これに黄本が応じれば、やっぱり彼も膣の締まりの悪さを肯定していることになりかねないわけだ。 (あ……) 長い物を腹から引っぱり出される感覚に、祐子はゾクゾクとして震えた。ただ、引き抜かれる瞬間は、彼女の中から刹那的に不安が消えていた。代わって別な不安、すなわちそこから男の去ることに対する寂寞のようなものが彼女の心を占めていった。 だから、黄本が、 「いや、いいっすよ……」 と断った時は、正直ほっとしたものだ、とりあえず今の男をまだくわえていられるからと。そして、ここで彼女の本能は気づいたものだ、結局のところ今現在の肉欲さえ満たせられればそれでいいではないかと。男根が肛門から抜ける時、排便以上の快感がただただあったが故である。 「そうか。まあ、前後同時は無理だからな、俺らじゃ……」 元より何の気遣いもない赤井は、ぼそりと独り言を言って自分の考えに沈んでいた。彼の言いたいのは、力士ならではの出っ腹のために、“前後”すなわち一人の女の“前”と“後ろ”両方の穴を二人で同時に塞ぐのは無理だということである。できないにしても、彼には一応そういう妄想のあることは知れた。 「でももう勃たないわけじゃないんだろ?」 なおも、やや挑発的に彼は後輩へと問いかけてみる。 その言葉に、思わず祐子も黄本の股間に視線を走らせた。早関心はそちらに移っていた。しかし、 「はあ……」 苦笑いを浮かべて、黄本はそのまま湯船につかってしまった。結局、余人にこの件の真偽のほどは分からずじまいである。 「じゃあ、続きしようか」 赤井はそれ以上追及せず、再び祐子をまぐわいに誘った。今度は立ち上がり、祐子に浴槽のへりへ手をつくように指図する。 余談だが、座位による対面での結合というのも彼らの多くには不可能な体位である。位置的に、肛門なぞはなおさらだ。これもやはり体格の故であり、殊に赤井は部屋一番の巨漢であるため絶望的であった。 もっとも、今度の姿勢については、別な目論見もあったようだ。 「祐子さん、ケツマンコ気持ちいい?」 彼は言いながら、パンパンと肌をぶつけてくる。無論、アヌスにペニスは串刺しである。 「ア……ええ……」 祐子は恥じらいながら、俯き加減で答えた。何しろ、湯に浸かる黄本と面と向かう格好なのである。腹に顔を押し付けてごまかせた、いつかのあの稽古場の状況より性質が悪い。まるっきり表情が隠せないのだ。 とはいえ、まっしぐらに性を謳歌しだした女は強い。状況をわきまえた上での赤井のじゃれ合いにも、ついつられたという体で乗っかりだすようになる。 「ズボズボ入るようになったもんねえ。チンポ入れられるの好き?」 彼の甘い誘いに、 「やだぁ……」 などと照れ混じりに返してみせる。いわゆる男の前での女の処し方だ。 「ねえ言ってよ。好き? チンポ」 男は男で、恋人気どりでなおも絡んでくる。女をいじめる楽しさである。 こうして二人は、傍観者を差し置いていちゃいちゃと猥談に花を咲かせ始めた。 「ほら、どうなの」 赤井は言って、彼女の乳房から腹、背中などをさわさわと撫で回していった。柔らかな肌に粟粒が浮きだす。 「ア……うん……す、好き……」 あまつさえ肉棒の出し入れを活発にされると、女はもうメロメロになって、恥じらいも無く本音を吐露してしまうのだった。 さらに、ぬけぬけと暴露したことには、赤井からの、 「じゃあ、こいつと俺とどっちのチンポの方が好き?」 との問いかけに対し、 「あ、赤井さんのチンポの方が、好き」 と、明快に答えたことである。 「黄本君より太くてぇ……お腹いっぱいで……」 こうも言った。 さすがに黄本のものが小さいとまでは言わなかったものの、これは彼の心にチクリと刺さる台詞だった。ここ努素毛部屋での彼女は確かに皆の公衆精液便所とはいうものの、彼女のことを一番想っているのは自分だという自負は依然揺るいだことがなかったからだ。 ところが、彼女の方は彼を特別視することもなく、“チンポ”であればどれでもいいというのが本心なのである。実のところ、赤井と黄本のそれで彼女の中にランク分けなどなく、今入れているものがあればそれでいいという価値観なのだ。黄本もとんだ女に憧れたものだが、彼女は一途とは縁遠いそういう肉欲家なのである。 「ア……ア……黄本くぅん、ごめんなさぁい……あ、赤井さん……チ、チンポ……ケ、ケツマンコ……イイのぉ……!」 祐子は豊乳をブランブラン揺らしながら、全身から汗を飛び散らせて狂い悶えた。あっけなく開き直ったものだ。 「どうだ。お前も勃起したらこっち来て犯せよ」 赤井もためらいなく下世話な勧誘を行う。 しかし、黄本はまだもじもじとして躊躇する風であった。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
と、そこへ、 「あらあら、三人で楽しそうね」 との軽やかな声が割って入ってきた。見れば、いづ美である。彼女は一糸まとわぬ姿であった。黄本と目的は同じということだろう。 さらに、後ろから白木も裸体で入ってくる。共に入浴するつもりだったようだ。 祐子はもはや動じなかった。ありのまま尻穴で愉しむことに全力を傾けていたし、二人が続々と現れる最中も、赤井の指示に従って湯船の中にバシャバシャと進み、煮え切らない黄本の股間を強引にまさぐりだしていた位である。 しかし、白木に続いて入ってきた者を目にした時には、あっと驚かざるを得なかった。 「早く入って来なさいよ!」 いづ美に強い語気で呼ばれ、渋々な様子ながら彼は現れた。緑川である。但し、いつも祐子と相対する時の、あの傍若無人で不遜な態度とは似ても似つかないほどに委縮していた。 彼は両手両足を荒縄で拘束されていた。いやそれだけではない。陰茎や陰嚢までも縛りあげられていたのである。陰嚢の皮が引っ張られ、球体の輪郭がくっきりと際立っている辺りは、いかにも痛々しかった。陰茎もがんじがらめにされていて、普段雄々しいはずのそれが見る影もない。しかもなぜか勃起しており、それが返って無残な印象を強くしていた。 「か、勘弁して下さい……」 蚊の鳴くような弱々しい声で、彼は懇願した。 だがいづ美は取り合わない。 「さっさとそこに座りなさいよ」 彼女の指図で、緑川は入り口付近の床の上へ正座させられることになった。 その様子を見ていた祐子の顔が、あまりにも不思議そうに見えたからであろう、何も問わぬ前にいづ美は言って聞かせた。 「罰よ。今日も祐子さんの前でエラソーにしてたでしょ? それの罰」 赤井もややあきれ顔で、それに付言する。 「あいつさあ、ああいう奴なんだよ」 その“ああいう奴”というのの実態を証明するように、いづ美が思い切った行動に出た。なんと、緑川の股間めがけて踵を振り落としたのである。 「うぅっ! うおうぅ……!」 悶絶して彼は床に額を付ける。 祐子は思わず顔をしかめた。 「大丈夫よ。これでもほら、勃起してるのこの子。ね?」 言いながら、いづ美は彼の髪の毛を掴んで無理やり上体を起こさせた。すると、確かに陰茎は屹立していた。縄が食い込んで、真っ赤に充血している。 恥をさらされて、緑川は観念したように目をつぶっている。この場には後輩の白木までおり、彼にはいつも偉そうに接している分、この醜態を見せるのは相当屈辱的な仕打ちに相違ない。 他方、その白木は、先輩が大変なことになっている横で手持無沙汰に立ちつくしていたが、いづ美の、 「こっちいらっしゃい。こんな恥ずかしいお兄さん放っておいて」 の一声で、ようやく祐子達の方へとやって来た、途中からは、いづ美に陰茎を、まるで手を引かれるように持ってもらいながら。 その陰茎は見事に隆起していた。それを見ていづ美が言う。 「あら偉いわねえ、こんなに立派におチンポ勃起して。ほら、見て祐子さん」 「え、ええ……」 祐子としてはまだ緑川の様子が気にかかるところであったが、まったく意に介さない調子のいづ美を見て、彼女も同調することにした。それに、確かに白木のモノは立派になっているのだ、今日も既に複数回精を吐いたというのに。 それを言えば、黄本の方だってそうだ。今祐子の手の中でもみくちゃにされながらも、しっかりと芯は通っている。 「あら、こっちのおチンポ君も立派だわ。みんないい子ねえ」 いづ美もそれを目ざとく見つけて、悪戯っぽく微笑みかける。本当にこの人は、普段はバリバリと仕事のできる風のいい女のくせして、突拍子もなく卑猥な表現をするものだと、祐子は改めて感嘆した。しかし、現に弟子たちを見ていると、それも当然だという気がしてくる。 (こんな人たちを相手にしてるんですもんね) 力士の性欲が旺盛であるとは聞いていたが、そんな彼らの日常の性を、部屋の女将は一手に引き受けて処理しているのだ。並大抵のことではない。それでも努素毛部屋はまだ人数が少ないからいいが、ほかの部屋だったらもっと大変だ。ほとんど一日中ペニスを入れていなければならないだろうと思う。 そう思うと、祐子は女将を尊敬もし、そして羨ましいとも思う。気持ちが昂ってきた彼女は、その勢いで眼前のペニスにパクついた。二人の力士に挟まれての夢のセックス。女将にはなれないが、今日だけは逞しい彼らの慰み者になりたかった。 その横で、いづ美が囁く。 「さすがだわ祐子さん、みんなのおチンポこんなに固くさせて。祐子さんがスケベだからこんなスケベチンポばっかりになるのよ。みんな、祐子マンコが大好きなの」 嬉しい言葉に祐子は照れた。お世辞だろうとは思ったが、褒めてもらえて嬉しい。そして、眼前の肉棒がもっともっと愛おしくなる。彼女はより丹念にむしゃぶりついた。 「こっちの子も」 言われて、白木の方も可愛がる。二本の肉棒をそれぞれの手に握る幸福、こんな幸せはちょっとない。祐子は今の自分を、誰よりも恵まれた女だと感じた。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
いづ美は白木を勧めておいて、自身は彼の肛門を舐めている。 「こうされるともっと固くなるでしょ?」 などと言いながら。今は裏方に回って、完全に祐子に華を持たせてくれるつもりのようだ。 その様子を見ていた赤井が言う。 「女将さん、俺のも舐めてよ」 それに対し、いづ美は白木の尻の下から言った。 「あら、熟女には興味がないんじゃなくて? 今日もお店でたっぷりしてもらったんでしょ?」 拗ねたような口ぶりである。 「いや、まあそうだけどさ、たまにはおばちゃんのお肉も食べたいなあなんて」 赤井は悪びれる様子もない。 「ま、失礼ねえ!」 いづ美は強い口調で言ったが、決して怒ってはいなかった。それが証拠に、赤井の後ろに回って、彼のリクエストにこそ応えなかったものの、その睾丸をいたずらめかして揉みほぐし始めたのである。 「そういういけない子は、とっとと出しちゃいなさい!」 さらには、なぜか祐子にまで、 「クリちゃんもヨシヨシしてあげるわね」 と、彼女の陰核をいじくりだしたのだ。 これには両者、参ったを宣言せざるを得なかった。 「ああっ! ヤバい! ヤバいって女将さん、イくイく!」 「アアンッ! ヤッ……アッ、ダメッ! ダメダメダメ、アッ、ヤダ、イ、イィ……くっ……!」 一気にヒートアップした二人は、そのまま天まで駆け上がっていった。 (ああ……入ってくる……!) ブルブル震える肉の管から、熱い迸りが腸内に逆流してくるのが分かり、祐子は目を裏返さんばかりに恍惚の表情を浮かべた。 「おお……アナルにどっぷり出た」 赤井も満足そうである。 だが、引き抜こうとすると、いづ美が押しとどめて言うよう、 「最後のお汁まで注いであげなさい」 そうして、彼の精嚢や陰茎をマッサージして、溜まっている汁を全て吐き出させる手伝いをする。 それが終わったら、今度はお披露目だ。 「ほらほら、祐子さんのお尻の穴からミルクが出てくるわよ」 祐子は、肛門からザーメンというミルクの出てくる様子を、皆に見せなければならなかった。 「アア……ヤダァ……」 恥ずかしくてたまらないことだったが、不思議と快感もあった。白濁液は、特に気張らなくてもダラダラと勝手に穴からこぼれ出ていく。 「祐子さん」 口元に、赤井が使用済みの肉棒を突きつける。 祐子は何も言わず、素直にそれをくわえ清めた。今しがたまで尻に入れていたものだ。だが汚いとは思わなかった。むしろ愛おしいばかりだった。アヌスから彼の吐き散らかしを垂れ流しながら、その残り汁を彼女は口から吸収していくのだった。 と、ここで、そのミルクの流出口に栓をした者がある。黄本だ。彼はもはや迷ってなぞいなかった。真っ直ぐに、祐子の菊門にペニスを挿入していた。 「ンンッ! ンフンウゥ~……ッ!」 祐子はときめく。男たちが持ち場を交代して自分を犯すという、素晴らしい状況なのだ。 「どうだ、アナルきついだろ?」 「そうっすね」 男二人も興奮気味に話している。祐子のアナルは好評だ。 こうして、彼らは和気あいあいと淫猥な輪を楽しんでいた。浴場は広く、それはかつて努素毛部屋が隆盛を誇った頃の遺産であったが、こうして男女乱れての遊技場にはうってつけであった。片や祐子が赤井と黄本に挟まれ、片やいづ美は白木の体を股間中心に愛撫してやり、と今ここは乱交円舞真っ盛りである。 ところが、この輪にたった一人だけ加われないのが緑川であった。彼は相変わらず両手両足を拘束されたまま正座をし、目の前の状況に虚ろな視線を向けていた。ただその肉茎だけは常時勃起し、孤軍奮闘の自己主張を続けていた。彼は、確かに闘っていた。 「んんっ……んんっ……!」 それと悟られぬくらい小さく、しかし激しく鼻息を吐いていた。わずかだが腰も微動している。 最初にそれに気づいたのはいづ美だった。いや、というより、あらかじめ分かっていて放置していたというのが事実に則するのであるが。 「あら見て、あの子イくみたいよ」 皆に聞こえるように彼女は言った。 「全然触ってないのに、彼、一人で勝手にイけるのよ。どうしてか分かる?」 彼女は後ろから回した手で白木の肉棒をゆっくりしごきながら問うた。白木と緑川とはちょうど対面する位置関係だ。一方は女に弄られてだが、もう一方はひとりでに射精寸前の状態になっている。二人の姿は好対照であった。 白木は質問の答えが分からない。それどころか、いづ美の絶妙な力加減のせいで骨抜き状態である。そんな彼の肛門に、いづ美はゆっくりと石鹸まみれの人差し指をねじ込んでいき、その上で言った。 「お尻にね、ふっとぉいオモチャが入ってるの」 そう、緑川の尻穴には、アナルバイブが挿入され固定されていたのだ。 その説明を聞きながら、白木はもぞもぞと落ち着かない様子で震えていた。緑川の境遇よりも、自分がこれからどうされてしまうのかの方が気にかかり、かつ肛門をほじくられるのは独特の感じでじっとしていられないのだった。 それを肌で感じ、少し刺激が強すぎたか、といづ美は反省したらしい。付け加えて言った。 「いい子にはしないから大丈夫よ。悪いお兄ちゃんだけのお仕置き」 さらに冷たい視線を緑川に向けながら、こうも言った。 「それにあの人、人前でおカマ掘られてイッちゃう変態なのよ。可哀想な人よねえ」 緑川はそれに対し、何も言い返せない。 「うぅ……うぅ……」 と、ただただ呻きながら、少しずつ尻を振るのみである。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
いづ美は白木の元をさっと離れると、緑川の前に立って彼を見下ろした。そして、 「まだ勝手にイくんじゃないよ」 と言いざま、再びその股間に向かって蹴りを見舞った。 「ぐっ! ひいっ!」 緑川はまた前に突っ伏し、悶絶する。 「うわぁ……」 その様子を横目で窺っていた赤井は、思わず顔をしかめた。しかし、その実むしろ揶揄する体である。彼は今、口淫に続き、祐子にその豊満な乳房での愛撫を命じている最中だ。 祐子は彼の所望通り、唾液やら精液やらでベトベトに濡れた肉竿を己が乳房に押し付けたり、また両方の谷間に挟みこんだりした。その間も、まだ黄本は尻に入っている。そのため前かがみになりつつ、彼女は眼前の赤井に腕を巻き付けしがみつくような格好で胸を彼の股間に押し付けていた。そういう忙しい状況だったから中々緑川の様子にまで気を割けない。 他方、いづ美はその時祐子の名を口にしていた。 「祐子さんに悪いと思っているの? もっとちゃんと反省しなさい」 言いながら、彼女は荒縄でぐるぐる巻きになっている緑川の肉茎を踏みつけた。 「ぐっ、ぎぃ……っ!」 奥歯を噛んで、彼はその拷問に耐える。まさに、拷問なのである。 「謝りなさいよ、祐子さんに」 その時祐子は例によって恍惚の時間に埋没していたが、赤井に揺さぶられて、いづ美らの方へ顔を向けた。見れば、緑川が虚ろな目でこちらに向かい頭を下げている。 「す、すみませんでした……」 震える声で彼は言う。 すると、いづ美が彼の顔を蹴飛ばして叱りつける。 「もっと真剣に謝りなさいよ」 「すみませんでしたぁっ!」 もはや鼻声になって、再び緑川は謝罪する。だが、それでも許されない。 「真剣にって言ってるでしょうが! いつまで勃起させてるの! バカのくせにそんなことばっかり覚えて!」 今度は二連発の蹴りを見舞う。 それを見ていた祐子は、さすがにびっくりしてしまった。いくら己の欲求のみに固執する薄情な彼女でも、いづ美と緑川のこうした変貌ぶりや、過激な体罰を目の当たりにすれば驚かざるを得ない。 「あちゃぁ……」 赤井はニヤニヤ笑っている。そして、祐子を促して緑川の前へ連れていった。彼の謝罪を受けるようにという意図である。 黄本もその移動についていく。彼は彼でもう祐子との肛門性交に夢中で、後輩のことなどどうでもよくなっている。まだ射精に至っていない彼は、移動中もぴったりと密着し、快感の追求に余念がない。 一方、一人取り残された観のあるのが白木だ。彼はいづ美の手技で昇天寸前にまで至っていたが、そのまま放置されてしまったのである。だがこれは、赤井の配慮と、手当たり次第に男根を求める祐子によって、同じ輪に取り込まれることになる。 祐子は湯船から上がりながら、白木の肉棒をひったくるようにして掴んだ。こうして、それぞれの手に赤井、白木、そして尻穴に黄本と、三本の男根を手に入れた祐子である。 そんな幸福いっぱいの彼女を前に、緑川はひたすら謝り続ける。 「ごめんなさい! ごめんなさい!」 だが、その真に迫る言葉とは裏腹に、彼の尻のいじいじとした動きは止まらなかった。体が独り歩きしている状態、あるいは禁止されればされるほどそれをやってみたいと思うひねくれた感性の故だろうか。 とうとう彼は衆人環視の中、自分を見失ってしまった。 「オッ! オッ……!」 大きく息を吸い込み、がっくりとくず折れる。その身は大痙攣を起こし、見る者に彼の異変を知らせた。 「アーア、イッたわよ、この人。ダメって言ったのに」 いづ美が冷酷に言い放つ。さらに、祐子を振り返って付け加えた。 「彼、射精もしないで、お尻の穴だけでイくのよ。ほんとかわいそうに、変態なのよね」 (変態……) 祐子もまた、知らず知らずのうちに冷たい目で緑川のことを見下ろしていた。落ちぶれた彼の態度を見ていると、自然そうもなる。それに、三本の男根を従えている彼女は今、何者にも勝る地位にいるような、そんな十全な心境であった。 そこへ、いづ美までが加勢にくる。 「祐子さん、お潮噴いたことある?」 言いながら、彼女は現在空白地となっている祐子の膣穴を、巧みな手さばきで刺激し始めた。 「ン、ンハアァー……ッ!」 高まる快感に、彼女の脳髄はショート寸前だ。同時に、黄本のピストンも加速するし、赤井は乳首を中心に愛撫を、白木は唇を奪ってくる。こんな気持ちのいい瞬間があるだろうか、そう思う。全身の性感帯を同時に責められて、自動的に連続絶頂に導かれるのだ。 (変態……) それは、緑川のためだけにある言葉ではない。自分こそがそうだ、自分こそ世界一幸福な変態なのだ、と祐子は確信した。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
「もっとこっちに来て」 いづ美にささやかれ、祐子は全身を責め貫かれたまま前進した。夢見心地の歩みだった。その歩みは、ちょうど緑川の頭部をまたぐような位置で止まった。 緑川は昇天後すっかり放心して、いまだ小刻みに痙攣したまま転がって、まるでただの肉塊のように無用の長物となっている。さっきの射精なしのエクスタシーというものは、余程の衝撃をもって彼を襲ったらしい。 しかし、誰も彼を心配することなく事態は推移していく。 風呂場に響く、ピチャピチャとかクチャクチャとかいった音は、全部祐子の体から発せられるものだ。 (イくっ……イくぅ……っ!) 祐子の頭の中は、もうそればっかりである。もはや一人では立っていられず、周りの人間の世話になりっぱなしだ。仕舞いには、緑川の頭に股間を乗せんばかりにまで腰砕けになってしまった。 そんな彼女に、いづ美がまた囁きかける。 「いいのよ祐子さん。ほら、出して」 彼女の指の動きに合わせて、ピチャピチャという音が跳ねる。やがて、ピチャピチャはバシャバシャに変わった。そして、 「ア、ア、アアァー……!」 汁の音にまぎれて、祐子は遠くに向かって咆哮していた。何かを諦めるような感覚、そして腰が軽くなっていく感覚が彼女を包む。 ピシャーッ! ピシャーッ! と、股間からは透明な液が連続して噴き出した。それがことごとく、緑川の頭から肩の辺りへと降り注いでいく。 そのことに気づいているのかいないのか、緑川はただ口をパクパクさせながら痙攣しているだけである。まだ祐子に謝っているつもりだろうか。 「あらあらあら、たくさん出るわねえ」 嬉しそうに笑いながら、いづ美が言った。彼女の右腕は、すっかり汁まみれになっていた。 やがて、その腕が離れれば、途端に祐子はその場に座り込んでしまう。黄本の腰も離れ、彼女は一遍に支えを失ったのだった。途中緑川の頭部にしたたかに股間をぶつけながら、彼女はペタリと床に尻をついた。 と、そこへ、この機を幸いと赤井が近寄ってくる。 「祐子さん、俺も出るわ」 彼は激しくしごきながら亀頭の先を祐子の鼻横に付けると、そのまま勢いのよい射精を彼女に見舞った。 すると、間髪入れないタイミングで、僕も、とばかりに白木も射精を始める。元来趣味の彼であるから、もちろんここも顔面に向けたものである。 さらには、背中の方から黄本が、頭をまたいで祐子の額に同じく精液を放出していく。期せずして、ここに三筋の精液が出そろうこととなったわけだ。 男たちは眼下に見下ろす祐子の顔へとそれぞれの蛇口を向け、一斉にエクスタシーに達する。もう何度も出しているため、さすがに濃い濁り汁が大量に出るわけではないが、それでも粘液にまみれた陰茎を、彼らは思い思いに彼女の顔面に擦りつけていった。 (アア……) 祐子はアクメの高波に揉まれながら、ひたすら幸福に包まれていた。彼らの体型上、つまり大きく出っ張った腹や太すぎる腿などの故に、三本の肉棒がきれいに顔の上に乗るのは難しく、そのため彼女の肩辺りまで巻き込んでの押し合いへしあいが発生するのだが、それがまた幸福感を倍加させる。肉の圧迫、ムンムンとする熱気、男であるのみならず力士である彼らからの奪い合いの中で、祐子の絶頂は果てしがなかった。 ある者は髪の毛を、またある者は口内を犯しにかかる。さらにまたある者は、いつの間にか放 尿まで始めた。いつもの黒岩の代わりにということであろうか。すぐに他の者も続いていく。薄黄色い液のシャワーが、髪、額、まぶた、鼻腔、口腔と、余すところなく濡らしていく。 「ンンゥー……ンハアァー……ッ!」 祐子は喜悦にむせんだ。息の苦しいのが、返って気分を盛り上げる。 (アア……幸せ……!) 三本のペニスから三筋の小便、祐子はそれらの受け皿として己が顔を開放しながら、幼少より積み重ねてきた密やかな趣味をも全て解放し、ありのままの自分をさらけ出して昇天できることに、絶対的な満足を感じていた。 * 宴が終わり、彼女は家路につく。車窓から見える景色は、もう夕闇の中だ。 「泊まっていきなさいよ」 別れ際にいづ美の言った言葉が後ろ髪を引く。だが、祐子は帰らねばならなかった、彼女の日常に。 体中くたくたに疲れている。一方、足取りは宙に浮いているようにフワフワしている。体も心も温かい。 祐子はバッグを抱きしめた。その中には、先程貰った土産が入っている。ビニール袋の中に大量の使用済みコンドーム。ずっしりと重い。次はいつ来られるか分からないから、貴重なコレクションだ。 土産、といえばもう一つ、それは彼女を取り巻くにおいだ。男たちの汗、精液、小便、これらは体中に染み付いており、何度風呂に入ってもしばらくは取れることがない。一種のスリルである。 「ふう……」 うっとりとため息をついて、祐子は衣を内側へ引き寄せた。家に帰って、寝て、起きて、その頃には、今日の肉欲もすっかり衣で覆ってやらねばならない。それが彼女の生き方である。 明日からまた真面目な顔をして、彼女はテレビの中に帰る。 <おわり> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
「青き山、揺れる」 <あらすじ> “スポーツこそライフワーク”を標榜する女子アナ祐子は、実際その報道に携わりたいがためにアナウンサーとなり、そして念願通り選手たちと懇意になれるほどの信頼と実績を勝ち得ていた。彼女のひたむきな姿勢はその大らかな語り口とも相まって視聴者からも好評を博し、かつはまたその豊満な胸の故に、彼女をして一躍人気者の地位に押し上げたのである。 そんな彼女がひと際愛情を注いだのが相撲であった。とりわけ努素毛部屋とは女将のいづ美に対する敬慕の情もあって昵懇の仲となる。努素毛部屋は所属力士の少ないが故に家族愛を感じられる所であったし、また判官びいきという面もあったのだが、彼女が思い入れを抱く理由はほかにもあるのだった。 今日も今日とて私的に部屋を訪れる祐子。角界における女性の役割と自身の密やかな習性が交錯する時、祐子は大いなる愛欲の渦に飲まれ、その深みにはまっていくのだった。 <登場人物> 祐子…巨乳アナ。四十歳手前。年中発情している生来の淫乱症だが、日頃の体育会系の活発な態度とは裏腹に男性に対しては自身の本領を発揮できず、もっぱら自らの“指チ○ポ”で性欲を紛らわせる日々を送る。 いづ美…努素毛部屋女将。後妻。四十路前半。部屋の母たるべし、との角界の独特な愛の美学に基づき、親方である夫のみならず、弟子たちの“しもの世話”まで引き受ける開放的な性を営む。 黒岩… 努素毛部屋親方。五十代後半。いまだ性欲盛んにして大のアナル愛好家。 赤井…筆頭弟子。三十代半ば。部屋唯一の幕内経験者。若い女ずきで、風俗通いに溺れている。 黄本…二番弟子。二十代後半。部屋の主戦力。女子アナである祐子の大ファン。 緑川…三番弟子。二十代前半。大卒。祐子に対して高圧的で冷たいあしらいをする。 白木…末弟。十代。中卒で入門。おとなしい性格で、常に目上の者に従順。 <目次> 序章 (1) いづ美編 (2)~(3) 黄本編 (4)~(15) 白木編 (16)~(28) 緑川編 (29)~(45) 赤井編 (46)~(55) 黒岩編 (56)~(60) 終章 (61)~(66) |
子宝混浴 『湯けむ輪』 ~美肌効姦~ こだからこんよく ゆけむりん びはだこうかん ――午後九時五十四分 天井が回る、空間が歪む、流されるままに流されて、ぼんやり映る視界の中で、彼女は揺らめいていた。 エレベーターを出て、移動して、それからほんの五分も経っていないというのに、体の中にはまた男が入っている。大浴場での一件以来、かれこれもう慣れっこになってしまった感覚、それがまた……。 およそ信じがたい成り行きだった。あの後、中年グループと向かった先は、ある一室。そこには、先に上がったあの三人の少年達も待機していた。そう、そこは彼らの泊まる部屋だったのだ。 さらに、そこには別の少年達もいた。やはり先の少年らと同様、部活動の合宿でこの施設に宿をとっていたそうである。聞けば、三人の後輩ということであった。すなわち、二年生が四人、一年生が二人……。 宇川ら中年達は、いい加減なことを言いつつ、勢いで彼ら新参少年達をも巻き込んでいった。既に一味と化した三年生達にも、もはやためらいはなく、毒を食らわば皿までとばかり、後輩達を消しかけた。 そして、その結果が今の状況だ。 「かまへん、かまへん! 今晩でみんな童貞卒業や」 牛滝の煽りを受け、早速に二年生の一人が倫子の中に入った。三国(みくに)という子だった。もっとも、倫子には、この期に及んで彼らの一人ひとりの同定など不可能であった。 彼女はといえば、部屋に入る時から妙に高揚した気分で、わずかに浴衣の前を押さえることで自意識は保っているつもりながらも、促されるままにただ単に足を運びゆくだけだった。一種の諦めの境地とも言えたが、むしろそれを盾にとっている風でもあり、少なくとも後悔や恐怖などは心に追い付いていない情況であった。 (これから、どうなるの?) まるで他人事めいたそんな思いが、ぼうっとした頭に繰り返される。混乱、それが彼女のよりどころであった。ひたすらストーリーを追うだけの人になった気持ちで、肩を抱かれ、背中を押されて進みゆく。女にままありがちな破滅への憧憬を、現実のものとでもしたいかのように。 一度は冷めかかっていた頭も、娘の前で犯されてから、再び熱してしまっていた。そうしてまたしても家族という日常の傍を離れてしまっては、後はもう夢の中の旅路だ。旅の恥はかき捨てというが、この夢幻の境遇は、あまりにも世の常識とは懸隔があり過ぎた。今もまだ酔いは生きているのだろうか、この狂乱の渦中で、それは誰にも分からなかった。 狂乱は健全な精神を瞬く間に蝕んでいく。後輩少年達は、決して浮ついた心で時を送ってきたわけではない。それが、見知らぬおじさん・おばさんの登場で、大いに驚かされたものである。このあまりに唐突な椿事を僥倖と判ずるか否か、その判断も全くままならなかった。 しかし、彼らも男だったのである。どんなリスクをも乗り越えていく、オスの欲求というものを備えていた。かつはまた、そういった本能というものは、えてして鋭敏な計算を行うものである。そうして導き出された答えは明快であった。 「す、すっげ、気持ちいいです……!」 三国は言い、濡れた肉棒を震わせた。その肉棒の膨張度合が、彼の言葉を立証していた。 「そうやろ、そうやろ」 「イきとなったら、そのまま出したらええで」 「何発でもヤらしてもうたらええねんからな」 吉野、湊山、榊原といった面々が口々に囃したてる。 そのわずか数秒後だった。榊原の“何発でも”の言葉に心をくすぐられたようで、三国は急速にこみ上げたものを一気に挿入口深く放出していた。これが、彼の本能が出した答えだったわけである。 すぐに別な二年生が取って代わる。今度は白峰(しらみね)という者であった。彼は、布団の上に仰向かされて方々から親爺達に押さえつけられている倫子の股の間に入り、そのまま彼らの指導に従って分身を潜り込ませていく。 白峰も、三国同様の答えを求めていた。彼だけではない。後に控えている者も皆。 確かにまだ動揺はしているし、不安もある、それは少年達全員だ。しかし、既に賽は投げられたのだ、今さら一人だけ勝負を降りることなどできない。それは返って勇気の要ることだったし、それに、性を通じての男の連帯意識みたいなものもあった。結果、一同揃って順番に倫子と性交していくという掟が形成されたのである。 「ゆっくり腰動かして、チンポこすってみい」 「自分の気持ちええように動いたらええねんで」 「初めてでも、ヤることはわかったあるわなあ」 口々に忠告を行うのは、須賀谷、吉野、渡瀬。初体験でついつい焦りがちな腰使いをなだめた。白峰はそれらに一々応え、淫汁の海に肉竿を押し沈めていく。女体を共有することで、世代を超えた繋がりを感じる男達である。 劣情に支配された現場は異様な空気感だ。頭に血が上っている面々は、平生なら躊躇すべき点も難なく乗り越えていく。すなわち、たった一人の婦人に群がり、これを大多数で犯し尽くすということ、隣人が種付けし終えたのを見てなお、自分も交合しようとすること。あまつさえ、性交自体未経験かつ純情な者達にとっては、強烈過ぎて気持ちが萎えてもおかしくない状況でだ。 そもそも、白昼堂々と会っていれば、若者達はこの女に不埒な衝動を覚えたりしなかったであろう。彼らにとって倫子は“おばさん”であり、そしておばさんは性愛の対象となりえないのが常だからだ。ところが、このような形で出会い、ひと度“抱ける女”と認識してしまえば俄然話は別である。 加えて、倫子自身は知ろうまいが、一時に複数の男を入れた女体は発情しきっており、湯気のようにその身からは色香が立ち昇っている。それを些かでも感じてしまえば、もはやその女を憐れだとか、そういう風には思えないものだ。本当に色情狂の熟女が、わざわざ輪姦されに来ていると合点して、若者達は彼女をためらいなく犯していくのである。 (天井が回る……) 倫子はされるがままになって、彼らの性の相手を務めていく。 いつしか白峰も仕事を終え、三人目の二年生がそれに入れ替わっていた。 <つづく> (001)19:53~(010)20:15、(011)20:18~(020)20:44 (021)20:47~(030)21:07、(031)21:09~(040)22:03 (041)22:22~(050)23:53 目次へ |