おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
子宝混浴 『湯けむ輪』 ~美肌効姦~ こだからこんよく ゆけむりん びはだこうかん ――午前零時十二分 「あんたもヤッてきたらどや」 榊原は袋田に言った。 「どうせもう今日は仕事上がりやろ?」 しかし、なお袋田は煮え切らない様子である。体自体は来るべき時に備えてすっかり臨戦態勢になっているが、どうにもタイミングを計りかねているようだ。 そんな彼を思いやって、矢板が声をかける。相変わらず倫子とまぐわいながら首だけそちらへ向けて。 「そうだ、こっちの方へおいでなさいよ。三穴同時ってねえ? わたしゃビデオで散々勉強したんですから」 彼は倫子の口を指差し、同志渡瀬にも笑いかけた。渡瀬も笑い返す。 この仲間の誘いによって、ようやく袋田も重い腰を上げた。立ち上がりざまにちらりと藪塚を見やる。どうにも彼の場合、遠慮というよりも照れがあったらしい。 袋田がそちらに向かうや否や、渡瀬は矢板と示し合わせてソファーの上に横になった。その上に倫子が仰向けにのしかかり、その彼女に対面して矢板が覆いかぶさる。今度は下の肛門に入った渡瀬が下に、膣に入った矢板が下に、倫子は引き続きサンドウィッチになって二人から突かれ放題だ。 いかに長いソファーといっても限りはあり、彼女がのけぞると、その頭髪の先は夫の足指に触れるか触れないかの距離になった。夫の眠るソファーの上、そのすぐ足元で、妻は慰み者になっているというわけだ。 しかもそこへ新たな男が加わり、空いている“穴”、すなわち口腔へと陰茎を放り込む。彼女がのけぞったのも、実にこのための布石であった。これぞいわゆる“三穴同時”の責め、矢板の言った通り、ビデオにも散々記録されている形である。部屋では、何しろ十九本ものペニスを一身で引き受けてきた倫子だ。この体勢は今や正ポジションとすら言っていいものになっていた。 「ああ~、ええわぁ。ごっつぅ締まりよる」 渡瀬は一人言って、下から器用に己が分身を出し入れする。 倫子の淫肛は、そのおちょぼ口の皺を目いっぱい開き、パックリと彼の野太い剛直をしゃぶり込んで離さないでいた。今晩開通したばかりの割には慣れたもので、既に滑りのいい粘液も常備済みなのである。それだものだから、彼女の方にも責任の一端はあるのかもしれない。 が、それにしても、彼の振る舞いは節操のかけらもなかった。彼だけではない。矢板も同罪だ。男達にとっては、倫子の境遇に対する同情など端からないのである。だから、夫らしき人物が起きようと起きまいと、いや、渡瀬に至ってはむしろ起きればいいと思うほどに乱暴に腰を使うのである。 「ンッ! ンゴ、フグゥォ……ッ!」 倫子はペニスに埋まった隙間から、息も絶え絶えに悶え声を洩らした。その口を埋めるのは袋田の陰茎。この期に及んでまた新入りである。一体何本この口に放り込まれてきたことか。もはや一つ一つの特徴などつかみきれない。そもそも、それぞれに違いなどあったのかさえ心許ないのだ。今までは、夫であれば、夫ならではの個性に愛着を覚えていたと思っていたのだが。 (夫……?) そうだ、己の頭上の先にはその彼の現物があるのだ。倒錯の中で、ふいに倫子はそんなことを思いついた。きっと彼のものは今、穏やかであろう。ここにあるどの男根よりも静かになりをひそめているに違いない。かつては雄々しく立ち上がり、倫子に娘を孕ませるに至ったあの雄姿も今は昔。現在その地位になり代わるは、いずれも故なき他人棒。揃いも揃って仰々しい勃起を他人の妻に向けている。妻は夫の雄姿を思い出そうとしたが、もはやどうやってもできなかった。 どんな女だって、今現在入っているものが全てだ。それを超えて別の形を思い出すなんてことは、よっぽどの芸当である。おまけに、正面のみならず裏口や勝手口まで閉じられている現状においてをや、過去の男が帰ってくる隙なぞ微塵もないのだ。 「あ、ああ~……」 袋田も他の男同様に恍惚のため息ついて、倫子の肉の感想を伝えた。最大限に張りつめたその海綿体は、彼女の口を弄んでいる。 倫子は仰向けの状態で横を向かせられ、右から突き出された肉棒をその口にくわえさせられているわけであるが、頭は彼の手によってしっかりと抱えられ、己が意思を反映する余裕など全くなかった。ただひたすら彼の出し入れに合わせて、頭を前後に振らされるのである。彼女としては、その目まぐるしく息苦しい運動に、とにかく耐えて付いていくしかなかった。 こういう場面には今宵何度も遭遇してきたが、そもそもこんな行為があることは今日人生で初めて教えられたものだった。男性が主体となって、口淫を行うというものだ。これまでにも、男性の要望によってその足元になつき、奉仕をしたことはあった。そして、その際に頭に手を置かれたこともあった。 初めて男性器を口に含んだのは、学生時代に付き合った恋人だった。以来、フェラチオは決して嫌いではない。むしろ相手を喜ばせたくて進んでやってきた部分もある。一つには、口淫奉仕をせがむ男根が何とも無邪気でかわいらしく感じられ、ある種母性的な気持ちに誘われるからであった。 ところが、ひと度これが男性主体となるや、同じ男根同じ行為でありながら、なんと様相の変わることであろうか。あのかわいらしさはどこへやら、荒々しくて独りよがりな面ばかりが強調されるのだ。その一方的なやり方たるや、まるで膣に対する性交と同じである。つまり、彼女の口腔は膣であるので、そこに男根を挿入した場合には、そこへ向けてただ腰を振ればよいという仕組みなのだ。 「ンッ! ンガァハッ!」 倫子は顔をしかめ、喘いだ。 というのも、袋田が唐突に肉棒を抜き出すや、今度はそれで彼女の鼻柱をしたたか打ったからである。荒々しさを発揮しだした男は口で交尾するのに飽き足らず、さらに広範囲に支配域を拡大したいものらしい。彼はその後も、ベチベチと鼻や頬をぶった。それと同時に、陰嚢を口に押し付け、しまいにはそれを頬張らせた。いよいよもって、独善的な行為である。 顔を叩かれるというのは、極めて屈辱的仕打ちである。その上それをペニスをもってしてなされたとは、もうこの世の終わりのような惨めなことだ。女性にとり生命線ともいえる顔、とりわけ男どもも認める彼女の美貌もこうなっては形無しである。傍にいる夫にとっても自慢の美人妻だったかもしれないが、今ではよその男の勃起したペニスを鼻にぶつけられ、縮れ毛に覆われた玉袋を舐めしゃぶる顔面性器となり下がってしまった。 と、ここで背中越しに渡瀬の呻きが聞こえる。そう、いくら袋田の仕打ちがひどかろうとも、そちらにばかり気を使ってはいられないのが彼女の辛い立場なのだ。 「ああ、アカン。もう出るわ。悪いけど、お先やで」 彼は矢板に一言断りつつ、自身の終着を宣言した。その言葉と共に、倫子の肛門の奥で最後の硬直と振動がはじける。 「ンーッ! ンブフゥ……ッ!」 倫子は陰嚢の下で、苦し紛れに叫んだ。それもまた断末魔の叫びのようであった。ただし、彼女には終わりも休憩もない。次々襲いくる試練の前に、なす術もなく翻弄されるだけだ。そしてまた、次に訪れた試練ほど恐ろしいものはなかったに違いないのである。 ちょうど渡瀬がソファーから降りた時だった。どこかから音楽が聞こえ始めたのだ。 「おっ、なんや鳴ってるで」 「携帯か?」 渡瀬、次いで榊原が口々に言う。 初め、倫子はその音に気付かなかった。しかし、皆がしばし黙ると、次第に耳がそちらの方に集注していく。すると、それにつれて段々と彼女の瞳孔がまた開き始めた。あんなに狂乱に追いやられていたのに、スーッと一気に心が冴えていく。 聞き覚えのあるそのメロディは、依然眠り呆けている男の懐あたりから響いていた。 <つづく> (001)19:53~(010)20:15、(011)20:18~(020)20:44 (021)20:47~(030)21:07、(031)21:09~(040)22:03 (041)22:22~(050)23:53、(051)23:54~(060)00:20 (061)00:24~(070)00:50、(071)00:24~(080)01:36 (081)01:45~(090)03:59、(091)04:12~(100)05:46 目次へ |
子宝混浴 『湯けむ輪』 ~美肌効姦~ こだからこんよく ゆけむりん びはだこうかん ――午前零時八分 「ア~……」 藪塚はうっとりと息を吐き、つららのように白色透明な糸を引いて肉茎を抜き出した。 その瞬間、渡瀬の介助もむなしく倫子はどっとくず折れて、ソファーの角っこに頭からのめり込む。それはちょうど夫が眠るソファーの続きであった。ソファーは店の角に沿って、くの字形に設置してある。 「ウ、ウ~ン……」 夫は急に呻いた。これまで幾多の障害を乗り越えてきた酩酊も、振動にはさすがに反応したと見える。 「お、ぼちぼちお目覚めか」 榊原が言った。 しかし、夫は軽く寝相を直した程度で、目を覚ましはしなかった。 「かまへんがな。次しぃな」 渡瀬は我関せずといった態で、藪塚の“次”を促す。その視線は、袋田を指していた。 一方袋田は、その時夫の寝顔を覗き込んでいた。“この男が夫なのだろうか”と確かめる風である。ただいくら眺めようとも、誰と誰が夫婦かなんてところまで把握していなかった彼には、倫子の同行者であるという情報以外には確認のしようがなかった。 それで、彼はそのことを報告しつつ、渡瀬に指名されたのを受けて、マスターに話を振った。彼とマスターとは心やすい関係にあるらしい。 「矢板(やいた)さん、よかったらお先に」 勧められて、マスターこと矢板は、 「え、そうですか? いやしかし、旦那さんだったらねえ」 などと口では遠慮しつつも、自らカウンターの外へ出てきた。その上、 「いざとなると恥ずかしいですねえ」 と言いながら、結局ズボンを下ろしてしまう。この男も、どうやら悪性だ。 「いいんですかねえ、ほんとに」 誰の許可を求めているわけでもないのに白々しい物言いをしつつ、彼はいよいよ欲棒を取り出した。そうして、“よいしょ”と掛け声しつつ、倫子の尻を持ち上げる。 この間、倫子は終始無言である。何の意思表示もせずにうずくまっていた。本当なら逃げ出したいはずなのに、なす術もなくまた新しい男に侵入されようとしているのだ。 (あなた……) 頭の中で繰り返すうわ言もむなしいばかり。一体彼女の罪悪感は本心なのだろうか。今や彼女自身にすら心許ないことだった。ただ、彼女がどう思おうと、今からまた夫のそばで他の男に抱かれるというのは厳然たる事実である。 矢板の勃起した陰茎は、ダイレクトにゴールを狙い澄ます。グチャグチャに濡れたそこは以前より形すら変わったように思えて、倫子にはもはや恐ろしくて直視もできそうにない場所だ。逆にそれほどの故に、男からすれば狙いやすい。矢板はその淫猥のるつぼに、分身を一気に沈みこませていった。 「あ、あっ、ああ~……」 溜息ついて、腰を進ませる。するとそれに伴って、ジュプッ、ジュプッ、という粘り気のある汁の音が鳴る。それは、それまで乾いていた陰茎が、まるで湯につかるように急速に濡れていく過程を代弁していた。 「どないやマスター。ビデオで見た通りやろ」 榊原が言う。下劣な男どもには、たとえ他人の吐き散らかしで混ぜ返された陰裂を前にしても、ためらいの情など微塵もなかった。実にのん気なものである。 「ええ、でもやっぱり本物はいいですねえ」 矢板はそう話しながら、次第に局部の摩擦を激しくしていった。 「奥さん。奥さんとスるのは今が初めてですが、奥さんのアソコは先に知ってるんですよ。よっく見ましたからね。アップで見ましたからね」 彼は倫子に向けた体でありながら、その実観客の目を意識して話した。実際、観客達の反応は上々だ。 「そや! 奥さんのいやらしいオメコ、どアップで映ってたで。中に出されたザーメンもばっちり丸見えや」 渡瀬が喝采を送る。しかも彼は、興奮を満々にみなぎらせてこうも叫んだものだ。 「アー、なんやまたシたなってきた。――マスター、ちょっと悪いけど一緒に頼むわ。もう分かってるやろ?」 「ははあ、あれですか。あれやっちゃいますか」 阿吽の呼吸で矢板は動く。すでに段取りは重々承知の彼である。すなわち、一旦座って倫子を向かえ合わせに抱き直し、そのままの状態でソファーに仰向いた。 すると、浮き上がった彼女の尻めがけて渡瀬が覆いかぶさっていく。 「奥さん、ただいま。寂しかったやろ、一本では」 言いざま、彼は倫子のアヌスを深々と貫いた。 「ンヒイッ!」 これには、呆けていた倫子もさすがに声が出た。この感覚には慣れるものではない。もちろん、“寂しかった”なんてことありえない。だが、一度刻印されたものは消えず、永遠に体に刻みこまれる。しかもあれだけ何度もされたからには、体がもはやこの感覚を前提にしている節はあった。 「どや、よう締まるようになったやろ」 したり顔で渡瀬が問う。 「ええ。これが二本挿しですか! 初めてですよ」 嬉しそうに矢板が返す。 「実はワシかて今日初めてしてん。大体3P自体初めてやねん」 「そうですよね、普通そんな経験ないですよね」 二人は一つ女体を共有して、実に和気あいあいと語りあった。途中からは立ち上がり、二人して倫子を抱えあって揺さぶる。 やられ放題の倫子、この体勢に至りなば、もはや夫にばれるばれないの次元ではない。後は、体内の葛藤との闘いだ。 その様子を見ていた榊原は、袋田にしみじみと語っていた。 「あの人がもし旦那やったとしたら、あの奥さん、夫の横で二本もチンポ入れられて、ものすごいことしてんな。一本でも大ごとやのにやで。大体ケツにチンポ入れたことなんかあったんやろか」 何を今さら、といったようなことだが、彼はそれに頓着せず、袋田も純粋に感心して聞いている。 他方、倫子の耳にその声は届いていなかったが、これは幸いであった。こういう冷静な会話は、揶揄されるよりも一層惨めな気持ちを引き立たせるからだ。そうでなくても、二本一遍に男根を埋め込まれ、またぞろ衝撃的な混乱と恥辱を与えられているさ中である。 (こんな姿、あの人に見られたら……!) 当然にその懸念はちらつくが、それよりも今のこの肉の衝撃こそ喫緊の課題であった。 だがもし夫が本当にこの姿を見たらどうだろうか。そもそも長年連れ添ってきた間、妻の肛門にペニスを入れる発想すらなかった彼である。ところが妻は、今日会ってすぐの見ず知らずの男にその穴の処女を捧げ、引き続き何人もの男にそこを広げさせ、今ではすっかり性器にしてしまっているのだ。それだけでも信じられない光景に違いない。 「連れも言うとったけどなあ」 榊原は話を続ける。 「あの奥さん、もう旦那のチンポでは一生満足でけへんで」 そう話す彼の視線の先には、瞼を閉じようとして閉じ切れず、わずかに白目をむいたまま男達に寄りかかる倫子の姿があった。 <つづく> (001)19:53~(010)20:15、(011)20:18~(020)20:44 (021)20:47~(030)21:07、(031)21:09~(040)22:03 (041)22:22~(050)23:53、(051)23:54~(060)00:20 (061)00:24~(070)00:50、(071)00:24~(080)01:36 (081)01:45~(090)03:59、(091)04:12~(100)05:46 目次へ |
子宝混浴 『湯けむ輪』 ~美肌効姦~ こだからこんよく ゆけむりん びはだこうかん ――午後十時五十一分 「お、お前ら……?」 「え……何これ……?」 口々に戸惑いの言葉を口にしながら現れたのは、青年の三人連れだった。彼らは、赤石ら卓球部のOB。今度の合宿の指導者、ないしは引率者として同行していたものである。 折しも、後輩別所が腸内に射精を終え、それに牛滝が入れ替わろうという時だった。牛滝が言う。 「おっ、なんやなんや、まだ仲間がおったんか。自分らもこっちきいな」 彼の言葉は、青年らの煩悩を強烈に揺さぶった。本当なら、力づくでもこの状況を阻止して、後輩達には説教をし、その上で顧問の教師らに報告するべき所なのであるが、すっかり鋭気をくじかれた。 今の彼らの内に湧きあがっていたのは、むしろ後輩らに対する羨望の情だった。どうひいき目に見てもいかがわしいこの状況下で、三人は、自分達年長者よりも下の者らがうまくやっているらしい点に、嫉みに近いものを感じたのである。 そこへきて、宇川がダメを押す、倫子の口に陰茎を放り込みながら。 「風呂場でこの子らと仲良なってなあ。ほんで、この奥さん囲んで、さらに親睦を深めよかいうことで――」 相変わらず巧みな雰囲気作りで、論理を丸めこんでいく。 三人は、もはや皆まで聞いていなかった。彼らは、やや媚びを含む乾いた笑みを頬に張り付けて、そろそろと集団に近づいていった。わずかにあった葛藤も、この部屋の内に充満する淫らな気風の前では無力だったようだ。 となると、後はもういずこも同じ男女の営み、早くも新参の一人・玉造(たまつくり)が女陰に挿し、これが終わると続けざまに同志・川棚(かわたな)も挿して、淫猥の宴に染まっていく。 「おっ、自分はアナルかいな」 射精を終えた牛滝が声をかけたのは、東郷(とうごう)。彼は、牛滝が放出したのを見て、それに肌をすり寄せんばかりに次の番を取ったものだ。 「ええアナルやでこれ、よう締まりよる」 さすがの牛滝もいささか押され気味に避けながら、しかし同好の士の登場は嬉しいらしく、快く次を譲った。 譲られた東郷、どうやらアナルには目が無いらしい。なんと一々抜き出しもせず、立て続けに三発も放出したものだ。 「ケツマンコ最高!」 思う存分に尻穴を一人占めして、大満足の彼である。金で買った女では、常々これだけ満喫できたためしがなかったという。 一方、その間も他の新規二人の活躍は続いている。玉造は宇川の後を受けて口内に突っ込み、そこで果てるや、そのまま、やはりこちらも仕事を終えてきた川棚と持ち場を交換した。つまり、口に川棚、膣に玉造、尻に東郷というフォーメーション。彼らもまた、強欲絶倫この上ない男達であった。 こうなってくると、少し可哀想なのは若手達だ。日頃からのタテ関係というものがある以上、どうしてもOB達に道を譲らなければならない。したがって、ますます主要三ヶ所に当たる率が低くなってしまった。 それでも周りを取り巻いて何とか想いを遂げようとし、また新たな指導者の出現で、これまでにないやり方を取り入れたりもする。例えば、膣を出た玉造が、今度は胸の谷間に挟んで精液を搾り出してみせると、それをすぐさま赤石と栃尾が真似る。 「パイズリ」 そう教えられたこの行為は、少年達に夢を与えた。女性の豊満な胸の間に陰茎を挟み、その圧力でズリズリとやる、これほど象徴的な猥褻行為はない、そう思われたのだ。 赤石も栃尾も、歓喜に浮かされてパイズリを愉しんだ。先輩がやったように、汗と精液まみれの柔肉をかき集めて己が前方に固定すると、直立した肉棒は密着した脂肪の中にすっかり隠れてしまう。その状態で腰を前後する。少年らの心には、ちょうど余裕が出てきていたこともあって、その行為がとてつもないエロスに感じられるのだった。 こうして二人が乳房の狭間に発射している頃、別所はまた別な新境地を開拓していた。これもやはり先輩に倣ったもので、顔面への射精である。 これまで、男らは随所に陰茎をこすりつけて女体を感じてきたが、不思議と顔周りだけは遠慮していた。中年親爺達もそこは特に重視せず、何となくそれは無粋なことのように少年らも感じていたのである。 川棚の行動は、いわばそのタブーを破ったようなわけだ。 「顔コキからの……顔射!」 彼はいと楽しげに、自らのペニスを倫子の顔面にこすりつけると、そのままそこでフィニッシュまで迎えてしまったのだ。 「わたあ……えらいことしよった」 「現代っ子やなあ」 「ビデオの見過ぎやで、しかし」 親爺達は口々に評価を発する。それは非難のようでもあり、一方で歓迎のようでもあった。 別所はそれを見て、心踊らされたわけだ。彼もその歳で既に“ビデオ”なるものを見ていた。そこでは、“顔射”が日常茶飯事だ。そこで、早速に自分もやってみたのである。 既に数度の放出を経ている二人の量は決して多くはなかったが、それでも倫子の鼻柱から頬にかけて、白く濁った粘液は流れ伝った。 OB三人組は、年を喰っているだけに少年らよりも性的知識が豊富であり、一方で若いだけに中年らよりも行動が積極果敢であった。爆発した彼らの欲望は、落ち着くことを知らない。これを受け、後輩らは押しやられてしまうし、他方中年らは体が付いて行かないしで、両者ちょっと後ろに下がり気味で応対せざるを得なくなった。 そうなったとき若者たちが何をしだすかというと、携帯電話を出して“パシャリ”、である。まさに“現代っ子”の振る舞いだ。目の前の犯され女の像を手元に保存して、いずれ自慰のお供に、という稚拙な考えである。 もっとも、こういう傾向は何も若者に限ったことではなく、男に共通したものであるらしい。なぜなら、この部屋に来てからすぐに自室にとって返し、用意よくカメラを持ち込んでいる男が、実は中年の中にいたからである。そのレンズは、輪姦妻の狂乱ぶりを余すところなくストーキングしていた……。 ところで、攻め手がこうして偏ってしまった点や、射精一巡以上で少しく心にゆとりが出来た点などから、折しも顔射で倫子の顔が汚れたのを契機として、ここで宇川がタイミングよく一つの提案を行った。 「もう一遍温泉に降りよか」 <つづく> 現在時刻23:20(3時間27分経過) 挿入された男根=20本 発射された精液=49発(膣24・尻10・口6・胸5・顔2・手2) (001)19:53~(010)20:15、(011)20:18~(020)20:44 (021)20:47~(030)21:07、(031)21:09~(040)22:03 (041)22:22~(050)23:53 目次へ |
子宝混浴 『湯けむ輪』 ~美肌効姦~ こだからこんよく ゆけむりん びはだこうかん ――午後十時二十二分 ワイワイガヤガヤと、男達は寄ってたかって倫子の体にむさぼりつく。儀式、すなわち、童貞少年達の初体験授業が終われば後はもうルール無用と、宇川が音頭を取って、またあの浴場での輪姦遊戯が再現される。 「空いてるとこつこて、好きにしたらええねんで」 「そやそや、女の体は全身オメコやさかいな」 宇川の差配に、牛滝が乗っかって下品に煽る。 すると、もはやそれに気圧される少年達ではなかった。特に年長学年の者が積極的に動けば、それに従って後輩達もその隙間へと押し寄せていく。もはや遠慮をしていても損するばかりだということに気がついた模様である。 たった一人の女の体に、所狭しと肉棒が喰らいつく。割れた先からよだれを垂らしながら、まるでそれ自体生き物のように熟した白肌へと突き進んでいく。そうして各自がその持ち場持ち場で愉しみを見つけていくうち、中にはあらぬ所で本懐を遂げる者も現れた。 いや、本懐というよりも、むしろ自失と言った方がいいだろうか。本来の性交渉とはあからさまに無関係な場所で、半ば一人でセックスを行い果ててしまうのだ。 例えば、乳房と格闘して精を吐く者がある。二年生の大牧や白峰がそうだ。二人は、己が亀頭を倫子の肉厚な乳に突き立てて、そのままそこに白濁汁をまぶしたのである。 また、西浦と伊東の一年生コンビは、揃って倫子の手の中に射精した。倫子はもう握力もなく、自ら握ることはなかったが、二人は彼女の指を無理やり自分達の陰茎に絡ませて、手淫を行ったのである。やっていることは自慰と変わらなかったが、女の指でしごくというだけで興奮の材料にはなるのであった。 彼らがこうして、ほとんど一方的にセックスを完結させてしまう背景には、興奮の故もあったが、単純に挿入機会が回ってきそうにないからというのもあった。現に今“穴”は三つとも塞がっている。最大限に利用できる箇所の全てが。 口には吉野、膣には湊山、尻穴には渡瀬。さらに交代して、膣には須賀谷、口には三国、続いて関。尻穴は、牛滝の宣伝もあり人気で、渡瀬に次いで榊原、さらに赤石、栃尾、別所までもが入った。まさに、肉食獣が寄ってたかって獲物をむさぼるという感じで、中年・少年入り乱れての突き合いである。 その上、中年はいつも少年のお手本となるので、先輩がやったことは必ず後輩も真似をしていく。例えば、吉野が口の中で射精すれば、三国も関も同じように口内で漏らす。赤石、栃尾、別所に至っては、牛滝から直接レクチャーを受けての腸内射精であった。 「ンッ、ウッ、ンヒイィー……ッ!」 天国の空を突き抜け、さらにさらに上の国まで飛び上がっていく感覚に、倫子のエロスは行き場を失って爆発し、彼女は我を忘れて喘ぎ狂った。絶頂に次ぐ絶頂は既に何度も味わわされてきたが、幾度エクスタシーに達しても、必ず強烈な大波というのが時々やって来るのである。さっき三穴同時に肉棒を突っ込まれた瞬間などが、ちょうどそうだった。 「ング、フェ、ハ、ア、ア、ア、ア……ッ!」 倫子はもう完全に正体を失って、目を裏返していた。表門と裏門と両方から侵入され、グリグリと同時に通路をえぐられれば、誰だって正気を保っているのは至難の業だが、それを休みなくされ続けるのだからもってのほかである。 殊に裏の門はもはや閉めようもない様子で、門番であるはずの筋肉も職場放棄したらしく、そこは終始開きっぱなしで、パックリと黒く深い闇をのぞかせていた。もっとも、門内にはひっきりなしに来客があるので、その闇の奥は常に明らかとならない。 「ングオォー……ッ!」 肛門の奥を深々と突かれ、倫子の咆哮がこだまする。ついさっき失った処女なのに、もう早くも、彼女の人生で普通に膣で交わった男根以上の本数をそこに受け入れていた。こうなると、そこはもう排泄の器官ではなく、完全に交尾の穴として完成した感じだ。心なしか、入れやすいように潤滑液が出て濡れているようですらあった。 とはいえ、本来そういう構造になっていない所へペニスを入れるというのは、やはり相当に無理があるらしく、受け入れる当人には息もできないような苦しさがあった。そこへ持ってきての、口腔への挿入である。 「グッ、フォッ!」 完全なる呼吸困難であった。こちらも陰裂よろしく、勝手に陰茎を挿入され、出し入れされるのである。男達の腰振りは容赦ない。自分の気持ちよさに夢中になって、人の口であることなどお構いなしに、腰を唇に向かって打ち付ける。パンパンと肌のぶつかる音が聞こえる程だ。 硬直した肉茎が入っているのだから、される方はたまったものではない。長い得物は喉の奥まで刺さる。倫子は度々胃液を吐いたが、それでも出し入れは止まないので、口の周りはいつしかネバネバの汁だらけになった。 「アガ……アグァガァ……ッ!」 獣の声で息を吐く。ここは地獄か極楽か、少なくともこの世とは思われなかった。右を見ても左を見ても、立ち並ぶのはペニス、ペニス、ペニス……。オスの本能むき出しで、倫子に種付けしようと勃起するペニス達ばかり。穴に入っている以外にも、胸や手や、さらに腕や腹、背中、脚にまで、隙あらばこすりつけられるペニス。 (こ、こんなことが……) 頭の中は真っ白になり、もうアヌスもヴァギナも、何もかもよく分からない。彼女はただただペニスに使われるマシーン、セックスマシーンだった。 そういう状況に至りなば、たとえ今以上に男根の本数が増えようとも、この際新たな感慨はないというものである。そして実際、本数はまたしても追加されたのであった。 <つづく> (001)19:53~(010)20:15、(011)20:18~(020)20:44 (021)20:47~(030)21:07、(031)21:09~(040)22:03 (041)22:22~(050)23:53 目次へ |
いづ美は白木の元をさっと離れると、緑川の前に立って彼を見下ろした。そして、 「まだ勝手にイくんじゃないよ」 と言いざま、再びその股間に向かって蹴りを見舞った。 「ぐっ! ひいっ!」 緑川はまた前に突っ伏し、悶絶する。 「うわぁ……」 その様子を横目で窺っていた赤井は、思わず顔をしかめた。しかし、その実むしろ揶揄する体である。彼は今、口淫に続き、祐子にその豊満な乳房での愛撫を命じている最中だ。 祐子は彼の所望通り、唾液やら精液やらでベトベトに濡れた肉竿を己が乳房に押し付けたり、また両方の谷間に挟みこんだりした。その間も、まだ黄本は尻に入っている。そのため前かがみになりつつ、彼女は眼前の赤井に腕を巻き付けしがみつくような格好で胸を彼の股間に押し付けていた。そういう忙しい状況だったから中々緑川の様子にまで気を割けない。 他方、いづ美はその時祐子の名を口にしていた。 「祐子さんに悪いと思っているの? もっとちゃんと反省しなさい」 言いながら、彼女は荒縄でぐるぐる巻きになっている緑川の肉茎を踏みつけた。 「ぐっ、ぎぃ……っ!」 奥歯を噛んで、彼はその拷問に耐える。まさに、拷問なのである。 「謝りなさいよ、祐子さんに」 その時祐子は例によって恍惚の時間に埋没していたが、赤井に揺さぶられて、いづ美らの方へ顔を向けた。見れば、緑川が虚ろな目でこちらに向かい頭を下げている。 「す、すみませんでした……」 震える声で彼は言う。 すると、いづ美が彼の顔を蹴飛ばして叱りつける。 「もっと真剣に謝りなさいよ」 「すみませんでしたぁっ!」 もはや鼻声になって、再び緑川は謝罪する。だが、それでも許されない。 「真剣にって言ってるでしょうが! いつまで勃起させてるの! バカのくせにそんなことばっかり覚えて!」 今度は二連発の蹴りを見舞う。 それを見ていた祐子は、さすがにびっくりしてしまった。いくら己の欲求のみに固執する薄情な彼女でも、いづ美と緑川のこうした変貌ぶりや、過激な体罰を目の当たりにすれば驚かざるを得ない。 「あちゃぁ……」 赤井はニヤニヤ笑っている。そして、祐子を促して緑川の前へ連れていった。彼の謝罪を受けるようにという意図である。 黄本もその移動についていく。彼は彼でもう祐子との肛門性交に夢中で、後輩のことなどどうでもよくなっている。まだ射精に至っていない彼は、移動中もぴったりと密着し、快感の追求に余念がない。 一方、一人取り残された観のあるのが白木だ。彼はいづ美の手技で昇天寸前にまで至っていたが、そのまま放置されてしまったのである。だがこれは、赤井の配慮と、手当たり次第に男根を求める祐子によって、同じ輪に取り込まれることになる。 祐子は湯船から上がりながら、白木の肉棒をひったくるようにして掴んだ。こうして、それぞれの手に赤井、白木、そして尻穴に黄本と、三本の男根を手に入れた祐子である。 そんな幸福いっぱいの彼女を前に、緑川はひたすら謝り続ける。 「ごめんなさい! ごめんなさい!」 だが、その真に迫る言葉とは裏腹に、彼の尻のいじいじとした動きは止まらなかった。体が独り歩きしている状態、あるいは禁止されればされるほどそれをやってみたいと思うひねくれた感性の故だろうか。 とうとう彼は衆人環視の中、自分を見失ってしまった。 「オッ! オッ……!」 大きく息を吸い込み、がっくりとくず折れる。その身は大痙攣を起こし、見る者に彼の異変を知らせた。 「アーア、イッたわよ、この人。ダメって言ったのに」 いづ美が冷酷に言い放つ。さらに、祐子を振り返って付け加えた。 「彼、射精もしないで、お尻の穴だけでイくのよ。ほんとかわいそうに、変態なのよね」 (変態……) 祐子もまた、知らず知らずのうちに冷たい目で緑川のことを見下ろしていた。落ちぶれた彼の態度を見ていると、自然そうもなる。それに、三本の男根を従えている彼女は今、何者にも勝る地位にいるような、そんな十全な心境であった。 そこへ、いづ美までが加勢にくる。 「祐子さん、お潮噴いたことある?」 言いながら、彼女は現在空白地となっている祐子の膣穴を、巧みな手さばきで刺激し始めた。 「ン、ンハアァー……ッ!」 高まる快感に、彼女の脳髄はショート寸前だ。同時に、黄本のピストンも加速するし、赤井は乳首を中心に愛撫を、白木は唇を奪ってくる。こんな気持ちのいい瞬間があるだろうか、そう思う。全身の性感帯を同時に責められて、自動的に連続絶頂に導かれるのだ。 (変態……) それは、緑川のためだけにある言葉ではない。自分こそがそうだ、自分こそ世界一幸福な変態なのだ、と祐子は確信した。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
いづ美は白木を勧めておいて、自身は彼の肛門を舐めている。 「こうされるともっと固くなるでしょ?」 などと言いながら。今は裏方に回って、完全に祐子に華を持たせてくれるつもりのようだ。 その様子を見ていた赤井が言う。 「女将さん、俺のも舐めてよ」 それに対し、いづ美は白木の尻の下から言った。 「あら、熟女には興味がないんじゃなくて? 今日もお店でたっぷりしてもらったんでしょ?」 拗ねたような口ぶりである。 「いや、まあそうだけどさ、たまにはおばちゃんのお肉も食べたいなあなんて」 赤井は悪びれる様子もない。 「ま、失礼ねえ!」 いづ美は強い口調で言ったが、決して怒ってはいなかった。それが証拠に、赤井の後ろに回って、彼のリクエストにこそ応えなかったものの、その睾丸をいたずらめかして揉みほぐし始めたのである。 「そういういけない子は、とっとと出しちゃいなさい!」 さらには、なぜか祐子にまで、 「クリちゃんもヨシヨシしてあげるわね」 と、彼女の陰核をいじくりだしたのだ。 これには両者、参ったを宣言せざるを得なかった。 「ああっ! ヤバい! ヤバいって女将さん、イくイく!」 「アアンッ! ヤッ……アッ、ダメッ! ダメダメダメ、アッ、ヤダ、イ、イィ……くっ……!」 一気にヒートアップした二人は、そのまま天まで駆け上がっていった。 (ああ……入ってくる……!) ブルブル震える肉の管から、熱い迸りが腸内に逆流してくるのが分かり、祐子は目を裏返さんばかりに恍惚の表情を浮かべた。 「おお……アナルにどっぷり出た」 赤井も満足そうである。 だが、引き抜こうとすると、いづ美が押しとどめて言うよう、 「最後のお汁まで注いであげなさい」 そうして、彼の精嚢や陰茎をマッサージして、溜まっている汁を全て吐き出させる手伝いをする。 それが終わったら、今度はお披露目だ。 「ほらほら、祐子さんのお尻の穴からミルクが出てくるわよ」 祐子は、肛門からザーメンというミルクの出てくる様子を、皆に見せなければならなかった。 「アア……ヤダァ……」 恥ずかしくてたまらないことだったが、不思議と快感もあった。白濁液は、特に気張らなくてもダラダラと勝手に穴からこぼれ出ていく。 「祐子さん」 口元に、赤井が使用済みの肉棒を突きつける。 祐子は何も言わず、素直にそれをくわえ清めた。今しがたまで尻に入れていたものだ。だが汚いとは思わなかった。むしろ愛おしいばかりだった。アヌスから彼の吐き散らかしを垂れ流しながら、その残り汁を彼女は口から吸収していくのだった。 と、ここで、そのミルクの流出口に栓をした者がある。黄本だ。彼はもはや迷ってなぞいなかった。真っ直ぐに、祐子の菊門にペニスを挿入していた。 「ンンッ! ンフンウゥ~……ッ!」 祐子はときめく。男たちが持ち場を交代して自分を犯すという、素晴らしい状況なのだ。 「どうだ、アナルきついだろ?」 「そうっすね」 男二人も興奮気味に話している。祐子のアナルは好評だ。 こうして、彼らは和気あいあいと淫猥な輪を楽しんでいた。浴場は広く、それはかつて努素毛部屋が隆盛を誇った頃の遺産であったが、こうして男女乱れての遊技場にはうってつけであった。片や祐子が赤井と黄本に挟まれ、片やいづ美は白木の体を股間中心に愛撫してやり、と今ここは乱交円舞真っ盛りである。 ところが、この輪にたった一人だけ加われないのが緑川であった。彼は相変わらず両手両足を拘束されたまま正座をし、目の前の状況に虚ろな視線を向けていた。ただその肉茎だけは常時勃起し、孤軍奮闘の自己主張を続けていた。彼は、確かに闘っていた。 「んんっ……んんっ……!」 それと悟られぬくらい小さく、しかし激しく鼻息を吐いていた。わずかだが腰も微動している。 最初にそれに気づいたのはいづ美だった。いや、というより、あらかじめ分かっていて放置していたというのが事実に則するのであるが。 「あら見て、あの子イくみたいよ」 皆に聞こえるように彼女は言った。 「全然触ってないのに、彼、一人で勝手にイけるのよ。どうしてか分かる?」 彼女は後ろから回した手で白木の肉棒をゆっくりしごきながら問うた。白木と緑川とはちょうど対面する位置関係だ。一方は女に弄られてだが、もう一方はひとりでに射精寸前の状態になっている。二人の姿は好対照であった。 白木は質問の答えが分からない。それどころか、いづ美の絶妙な力加減のせいで骨抜き状態である。そんな彼の肛門に、いづ美はゆっくりと石鹸まみれの人差し指をねじ込んでいき、その上で言った。 「お尻にね、ふっとぉいオモチャが入ってるの」 そう、緑川の尻穴には、アナルバイブが挿入され固定されていたのだ。 その説明を聞きながら、白木はもぞもぞと落ち着かない様子で震えていた。緑川の境遇よりも、自分がこれからどうされてしまうのかの方が気にかかり、かつ肛門をほじくられるのは独特の感じでじっとしていられないのだった。 それを肌で感じ、少し刺激が強すぎたか、といづ美は反省したらしい。付け加えて言った。 「いい子にはしないから大丈夫よ。悪いお兄ちゃんだけのお仕置き」 さらに冷たい視線を緑川に向けながら、こうも言った。 「それにあの人、人前でおカマ掘られてイッちゃう変態なのよ。可哀想な人よねえ」 緑川はそれに対し、何も言い返せない。 「うぅ……うぅ……」 と、ただただ呻きながら、少しずつ尻を振るのみである。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
と、そこへ、 「あらあら、三人で楽しそうね」 との軽やかな声が割って入ってきた。見れば、いづ美である。彼女は一糸まとわぬ姿であった。黄本と目的は同じということだろう。 さらに、後ろから白木も裸体で入ってくる。共に入浴するつもりだったようだ。 祐子はもはや動じなかった。ありのまま尻穴で愉しむことに全力を傾けていたし、二人が続々と現れる最中も、赤井の指示に従って湯船の中にバシャバシャと進み、煮え切らない黄本の股間を強引にまさぐりだしていた位である。 しかし、白木に続いて入ってきた者を目にした時には、あっと驚かざるを得なかった。 「早く入って来なさいよ!」 いづ美に強い語気で呼ばれ、渋々な様子ながら彼は現れた。緑川である。但し、いつも祐子と相対する時の、あの傍若無人で不遜な態度とは似ても似つかないほどに委縮していた。 彼は両手両足を荒縄で拘束されていた。いやそれだけではない。陰茎や陰嚢までも縛りあげられていたのである。陰嚢の皮が引っ張られ、球体の輪郭がくっきりと際立っている辺りは、いかにも痛々しかった。陰茎もがんじがらめにされていて、普段雄々しいはずのそれが見る影もない。しかもなぜか勃起しており、それが返って無残な印象を強くしていた。 「か、勘弁して下さい……」 蚊の鳴くような弱々しい声で、彼は懇願した。 だがいづ美は取り合わない。 「さっさとそこに座りなさいよ」 彼女の指図で、緑川は入り口付近の床の上へ正座させられることになった。 その様子を見ていた祐子の顔が、あまりにも不思議そうに見えたからであろう、何も問わぬ前にいづ美は言って聞かせた。 「罰よ。今日も祐子さんの前でエラソーにしてたでしょ? それの罰」 赤井もややあきれ顔で、それに付言する。 「あいつさあ、ああいう奴なんだよ」 その“ああいう奴”というのの実態を証明するように、いづ美が思い切った行動に出た。なんと、緑川の股間めがけて踵を振り落としたのである。 「うぅっ! うおうぅ……!」 悶絶して彼は床に額を付ける。 祐子は思わず顔をしかめた。 「大丈夫よ。これでもほら、勃起してるのこの子。ね?」 言いながら、いづ美は彼の髪の毛を掴んで無理やり上体を起こさせた。すると、確かに陰茎は屹立していた。縄が食い込んで、真っ赤に充血している。 恥をさらされて、緑川は観念したように目をつぶっている。この場には後輩の白木までおり、彼にはいつも偉そうに接している分、この醜態を見せるのは相当屈辱的な仕打ちに相違ない。 他方、その白木は、先輩が大変なことになっている横で手持無沙汰に立ちつくしていたが、いづ美の、 「こっちいらっしゃい。こんな恥ずかしいお兄さん放っておいて」 の一声で、ようやく祐子達の方へとやって来た、途中からは、いづ美に陰茎を、まるで手を引かれるように持ってもらいながら。 その陰茎は見事に隆起していた。それを見ていづ美が言う。 「あら偉いわねえ、こんなに立派におチンポ勃起して。ほら、見て祐子さん」 「え、ええ……」 祐子としてはまだ緑川の様子が気にかかるところであったが、まったく意に介さない調子のいづ美を見て、彼女も同調することにした。それに、確かに白木のモノは立派になっているのだ、今日も既に複数回精を吐いたというのに。 それを言えば、黄本の方だってそうだ。今祐子の手の中でもみくちゃにされながらも、しっかりと芯は通っている。 「あら、こっちのおチンポ君も立派だわ。みんないい子ねえ」 いづ美もそれを目ざとく見つけて、悪戯っぽく微笑みかける。本当にこの人は、普段はバリバリと仕事のできる風のいい女のくせして、突拍子もなく卑猥な表現をするものだと、祐子は改めて感嘆した。しかし、現に弟子たちを見ていると、それも当然だという気がしてくる。 (こんな人たちを相手にしてるんですもんね) 力士の性欲が旺盛であるとは聞いていたが、そんな彼らの日常の性を、部屋の女将は一手に引き受けて処理しているのだ。並大抵のことではない。それでも努素毛部屋はまだ人数が少ないからいいが、ほかの部屋だったらもっと大変だ。ほとんど一日中ペニスを入れていなければならないだろうと思う。 そう思うと、祐子は女将を尊敬もし、そして羨ましいとも思う。気持ちが昂ってきた彼女は、その勢いで眼前のペニスにパクついた。二人の力士に挟まれての夢のセックス。女将にはなれないが、今日だけは逞しい彼らの慰み者になりたかった。 その横で、いづ美が囁く。 「さすがだわ祐子さん、みんなのおチンポこんなに固くさせて。祐子さんがスケベだからこんなスケベチンポばっかりになるのよ。みんな、祐子マンコが大好きなの」 嬉しい言葉に祐子は照れた。お世辞だろうとは思ったが、褒めてもらえて嬉しい。そして、眼前の肉棒がもっともっと愛おしくなる。彼女はより丹念にむしゃぶりついた。 「こっちの子も」 言われて、白木の方も可愛がる。二本の肉棒をそれぞれの手に握る幸福、こんな幸せはちょっとない。祐子は今の自分を、誰よりも恵まれた女だと感じた。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
黄本に悪気があったわけではない。彼はただ単純に、今日の汚れを落とそうと風呂に入りに来ただけのことだ。それが思いもかけない先客に遭ったもので、とばっちりにも彼はびっくりして扉に手を掛けたまま固まってしまった。 一方赤井はたじろぐ様子も無く、そんな彼に気さくに声をかける。 「いいよ、入ってこいよ」 彼はしばし動きを止めて、黄本の入ってくるのを待った。 祐子も動きをやめ、ぼうっと彼の通り過ぎるのを見ていた。彼女が静止したのは、珍客の到来に驚いたからというよりも、快楽の極致で解放されたことに、思考がついていかないからだった。 だが、赤井の次の台詞で、ようやく素の自分を取り戻す。決して冷静に戻りたいわけではなかったのだが。 「今入れたとこなんだよ」 彼は言って、後輩をちょっと招き寄せた。 「見えるか、どこ入ってるか」 「あ、え……」 黄本は戸惑っている。しかし、彼にははっきりと見えているはずだ、膣ではない穴に陰茎の入っている様子が。 その言わずもがなの所を、赤井ははきはきと口にする。 「ケツマンコ。ケツマンコしてんだよ、今。……お前ら、こっちは全然使ってないらしいな」 まるで世間話でもする態で、彼は言う。そうして、再び出し入れを始めた。ズブズブと獣まがいの交尾をわざわざ見物させるわけである。 祐子はかすかに顔をそむけながらそれに堪えた。少し冷静に戻ってしまったが故に、余計に恥ずかしかった。そこへ、更なる仕打ちが襲いくる。 「最近“前”の方がちょっと緩くなってきてるじゃん? だからケツの方が締まりよくてイイんだよね」 相変わらずの噂話口調で、本人の前もお構いなしの赤井の言動である。その上、バチン、と尻をぶつ。完全に家畜を相手にしているような振る舞いだ。 肝心の話の内容について、黄本が同意しているのかどうかは分からない。だがもし、“前が緩い”というのが男たちの共通認識となっているのだと考えると、祐子にはぞっとするほどショッキングな話である。セックスで男を喜ばせられないなんて、女としてのプライドはガタガタだ。 考えてみれば、緑川なら平気でそんな風に思っていそうだし、あの白木でも実は影で笑っているのかもしれない。ひょっとしたら、黒岩が尻穴ばかりに挿入したがるのもそれが理由だろうか……、心配しだすと一気に不安になってくる。しかも日頃大衆の視線を浴びている人間がそんな不具者では、全くいい笑いものだ。 そういう不安を助長するかのように、さらに赤井は提案する。 「お前も入れてみるか?」 不意に言って、彼は実際肉棒を抜き去った。この上、この性の家畜を譲り渡そうという魂胆である。とんだ見下し方だ。しかも、これに黄本が応じれば、やっぱり彼も膣の締まりの悪さを肯定していることになりかねないわけだ。 (あ……) 長い物を腹から引っぱり出される感覚に、祐子はゾクゾクとして震えた。ただ、引き抜かれる瞬間は、彼女の中から刹那的に不安が消えていた。代わって別な不安、すなわちそこから男の去ることに対する寂寞のようなものが彼女の心を占めていった。 だから、黄本が、 「いや、いいっすよ……」 と断った時は、正直ほっとしたものだ、とりあえず今の男をまだくわえていられるからと。そして、ここで彼女の本能は気づいたものだ、結局のところ今現在の肉欲さえ満たせられればそれでいいではないかと。男根が肛門から抜ける時、排便以上の快感がただただあったが故である。 「そうか。まあ、前後同時は無理だからな、俺らじゃ……」 元より何の気遣いもない赤井は、ぼそりと独り言を言って自分の考えに沈んでいた。彼の言いたいのは、力士ならではの出っ腹のために、“前後”すなわち一人の女の“前”と“後ろ”両方の穴を二人で同時に塞ぐのは無理だということである。できないにしても、彼には一応そういう妄想のあることは知れた。 「でももう勃たないわけじゃないんだろ?」 なおも、やや挑発的に彼は後輩へと問いかけてみる。 その言葉に、思わず祐子も黄本の股間に視線を走らせた。早関心はそちらに移っていた。しかし、 「はあ……」 苦笑いを浮かべて、黄本はそのまま湯船につかってしまった。結局、余人にこの件の真偽のほどは分からずじまいである。 「じゃあ、続きしようか」 赤井はそれ以上追及せず、再び祐子をまぐわいに誘った。今度は立ち上がり、祐子に浴槽のへりへ手をつくように指図する。 余談だが、座位による対面での結合というのも彼らの多くには不可能な体位である。位置的に、肛門なぞはなおさらだ。これもやはり体格の故であり、殊に赤井は部屋一番の巨漢であるため絶望的であった。 もっとも、今度の姿勢については、別な目論見もあったようだ。 「祐子さん、ケツマンコ気持ちいい?」 彼は言いながら、パンパンと肌をぶつけてくる。無論、アヌスにペニスは串刺しである。 「ア……ええ……」 祐子は恥じらいながら、俯き加減で答えた。何しろ、湯に浸かる黄本と面と向かう格好なのである。腹に顔を押し付けてごまかせた、いつかのあの稽古場の状況より性質が悪い。まるっきり表情が隠せないのだ。 とはいえ、まっしぐらに性を謳歌しだした女は強い。状況をわきまえた上での赤井のじゃれ合いにも、ついつられたという体で乗っかりだすようになる。 「ズボズボ入るようになったもんねえ。チンポ入れられるの好き?」 彼の甘い誘いに、 「やだぁ……」 などと照れ混じりに返してみせる。いわゆる男の前での女の処し方だ。 「ねえ言ってよ。好き? チンポ」 男は男で、恋人気どりでなおも絡んでくる。女をいじめる楽しさである。 こうして二人は、傍観者を差し置いていちゃいちゃと猥談に花を咲かせ始めた。 「ほら、どうなの」 赤井は言って、彼女の乳房から腹、背中などをさわさわと撫で回していった。柔らかな肌に粟粒が浮きだす。 「ア……うん……す、好き……」 あまつさえ肉棒の出し入れを活発にされると、女はもうメロメロになって、恥じらいも無く本音を吐露してしまうのだった。 さらに、ぬけぬけと暴露したことには、赤井からの、 「じゃあ、こいつと俺とどっちのチンポの方が好き?」 との問いかけに対し、 「あ、赤井さんのチンポの方が、好き」 と、明快に答えたことである。 「黄本君より太くてぇ……お腹いっぱいで……」 こうも言った。 さすがに黄本のものが小さいとまでは言わなかったものの、これは彼の心にチクリと刺さる台詞だった。ここ努素毛部屋での彼女は確かに皆の公衆精液便所とはいうものの、彼女のことを一番想っているのは自分だという自負は依然揺るいだことがなかったからだ。 ところが、彼女の方は彼を特別視することもなく、“チンポ”であればどれでもいいというのが本心なのである。実のところ、赤井と黄本のそれで彼女の中にランク分けなどなく、今入れているものがあればそれでいいという価値観なのだ。黄本もとんだ女に憧れたものだが、彼女は一途とは縁遠いそういう肉欲家なのである。 「ア……ア……黄本くぅん、ごめんなさぁい……あ、赤井さん……チ、チンポ……ケ、ケツマンコ……イイのぉ……!」 祐子は豊乳をブランブラン揺らしながら、全身から汗を飛び散らせて狂い悶えた。あっけなく開き直ったものだ。 「どうだ。お前も勃起したらこっち来て犯せよ」 赤井もためらいなく下世話な勧誘を行う。 しかし、黄本はまだもじもじとして躊躇する風であった。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
「――祐子さん……祐子さん!」 軽く肩を揺さぶられて、祐子ははっとして赤井の顔を見た。 「どうしたの、想像しちゃった?」 彼は言いながら、泡に埋もれた肛門をグリグリとなぞってくる。 「アン、やだ……」 祐子は媚態を作って腰をくねらせた。アヌスが感じたからでもあり、また図星を突かれたせいの照れもあった。 「今日使ってないんでしょ? ココ。……あいつらも冒険心がないよねえ」 彼の指は早くも門の入り口を進み始めていた。泡をまとった指はよく滑る。既に使い慣れたルートではありながら、確かに今日はまだ誰も通っていない。 (もし、黒岩親方がいたら……) 祐子はまた追憶に気を取られ始めた。 あの稽古場での一件の日も、あの後土俵の上で散々に気をやらされた。黒岩にアヌスへと肉棒をはめ込まれ、何度も腰を叩きつけられた上、クリトリスをつままれた時、彼女の理性は崩壊していた。恥も外聞も無く黄本の腹の上でよだれと涙を流し、あられもなく素っ頓狂な声で啼いて果てたものだ。 もしも黒岩がいれば、今日も今日とてあの岩の塊のような陰茎で目いっぱい肛門を広げられていたに違いなく、そう思えばこそ彼の不在は残念であった。他の男に抱かれている間はさすがに忘れていたとはいうものの、ひと度意識に上ればやはり欲しいと思うもので、どれだけ貪欲なんだと我ながら呆れるほどながら、彼女の肉門はむずむずと開閉を繰り返すのだった。 そんな運動を見て、黒岩は言ったことがある。 「いいケツマンコになったね」 祐子は顔を赤らめた。ただでさえ間近で詳しく観察されて恥ずかしいのに、性器になってしまったそこの仕組みや、その上自分が男を欲している心まで見通された気がして、いたたまれない思いだった。もっとも、そうなったのは彼のせいなのだ。彼の開発によって、祐子の尻の穴は便を出すだけでなくペニスを入れる穴になってしまったのだ。子供のできるはずのない、何の生産性もない、ただ下劣な欲望を満足させるためだけの交合場所をつくる、まさにセックスのための肉体改造だった。 しかし、彼女は恨んでなぞいない。むしろ感謝しているほどだ。性への好奇心満載な彼女の心は、それによって新たな快感の得られたことにすこぶる満悦なのである。そして、その新性器誕生の父ともいうべき黒岩よりの言葉に彼女は喜びさえ感じていた。“いいケツマンコ”というのを、褒め言葉として受け取るのが彼女である。 「ねえ祐子さん、親方いないけどいいよね。祐子さんもそろそろこっち欲しいでしょ」 赤井は言って、尻の中を混ぜ返した。クチャクチャと泡の混ざる音がする。 彼の言うとおり、確かに“そろそろ”だった。かねてからの黒岩の指導通り、昨晩、そして今朝一番と入念に“準備”は施してある。それはアヌスをヴァギナに変えるための、秘密の儀式であった。 祐子は頷いた。彼女の手の中で赤井のプラグも逞しく準備を完了していた。 (この人……) 祐子は密かにほくそ笑んだ。相手も自分の尻穴へ入りたがっていることが分かって嬉しく、かつこれから入ろうとしているそれがたまらなく愛しかった。 彼女はそれを二、三回しごくと、素早く後ろを向いて構えた。そして手で突起と挿入口を調節しつつ、自分から挿し入れていく。男が何もしなくても女が全てお膳立てをしていくというのは、風俗通いが趣味の赤井にとって当たり前であり、彼に仕込まれた祐子にとっても自然なことになっていた。 「ン……ン、ン、ンン……ッ!」 グ、グ、っと先端部が穴の入り口を広げ押し入ってくる。祐子は唾を飲み込んだ。そのままじわじわとくわえ込んでいくつもり、だった。 が、そうはいかなった。石鹸のせいだろう、ツルツルとよく滑って、なんと一気に腰が落ちてしまったのである。 「ンンハッ!」 目を白黒させて、祐子は口を開いた。腸内をえぐられる感じだ。急な衝撃で、一瞬呼吸もままならなかった。言うまでも無く、肉茎はズッポリと尻穴に埋まっている。 「おお、根元まで入ったねえ。そんなに欲しかったの?」 赤井は笑いながら言って、祐子の腰をつかんだ。そして、そのまま揺さぶりだす。 「オッ、オッ……!」 動物的な奇声を上げて、祐子は彼の上で踊り始めた。自分から挿入をしても、結局ペニスの前では主導権を握れない女なのである。 赤井の腰づかいには次第に拍車がかかりだした。彼はさらに、祐子の乳房も持ち上げ始める。男としての自然な反応だろう、タプンタプンと揺れ動く乳房を背後から握りしめたいと思うのは。 「ンンッ! ンフウゥー……ッ!」 (お、おっぱい……おっぱいは……!) 胸への愛撫は否応なしに気分の盛り上がるものだ。祐子の口元からはよだれが、局部からは放屁のような音が漏れ出始めた。獣のように本能より求める快感が、肉体を乗っ取りだしたのだ。まさしく交尾である。 赤井の両手はたわわな乳肉を握りしめ、そのまま開いていた手のひらを狭め、中央に向かって絞り込んでいく。だが、ソープの潤滑があるため、柔らかい肉はすぐに手の外側へとこぼれ出ていってしまう。彼はそうやって胸の感触を楽しみつつ、時には尖った乳首を指ではじいてもみた。 「ンア、ア……ッ!」 性感帯への責めは、のぼせる女を悦ばせるばかりだ。祐子の陰門からは、明らかに石鹸とは違うねっとりとした汁が滴り始めた。 すると、ちょうどその頃合いを見計らったかのように、そこへ赤井の手が伸びる。途端に、彼女の脳髄に電撃が走った。 「アアアアァ……ッ!」 クリトリスが剥かれたのだった。祐子はぐったりと、かつうっとりと後ろにその身をもたせかけた。もうどうなってもいい、そんな幸福な心境である。 言われるがままに脚を開き、そして陰唇の開帳も受け入れた。このまま指を入れられ、前後の穴をかき混ぜられ―― (イく……) 想像しただけで恍惚となって、祐子は体を火照らせた。 ところが、いよいよ指が入る、いや入ったのと同時だったろうか、思わぬ中断を喰う事態が起こったのは。 浴室の扉が開いて、一人の男が覗きこんできたのだ。黄本だった。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50)、 (51)~(60) |
女の相撲の取り方は、いづ美から教えてもらった。男社会である角界において、それは女性が果たせる貴重な役割であり、すなわち女将の使命であると。 しかし、まさか本物の相撲を取りながら、同時に女の務めを果たすことになろうとは、全く考えもしないことだった。これだけ破廉恥を重ねてきて一見矛盾するようではあるが、祐子にとって相撲、ひいてはスポーツには、まだまだ純粋な敬愛の念が強かったのである。スポーツ報道がライフワークたる所以だ。 それがどうだ。かかる敬愛対象ど真ん中の現場、しかも絶対神聖であるはずの土俵上で肉欲をも同時に消化しようこととなるとは! セックスは愉しみでこそあれ、あくまで密やかなるべきものであって、それといわば正々堂々健全なる楽しみのスポーツとは、いつでも一線を引いて、ある種交わることを恐れてさえきたというのに。 「ンッ、ンフゥ……ッ!」 組み合うというよりもはやすがりつくように相手の胸に頬をくっつけて、祐子は苦悶に忍び啼いた。健全と不健全は今や完全に混濁している。両者は肛門を境にして交じり合い繋がっている。祐子は混乱し、かたかたと顎を震わせた。 こんなことがあってはならないはずだと、そういう気持ちがある。そもそも、全裸で相撲をとることに全く抵抗がなかったといえば嘘になるが、女であればこそ当然に服を着なければならないという見識には、相撲の様式を尊重するが故にかねてから反対ではあり、決して浮ついた期待だけで裸になったわけではない。やはり一定の節度と真面目さは持って稽古場に入ったのだ。 この辺り、余人には共感しづらい論理ではある。事実、黒岩などからすれば、最初から期待していた癖に何を今さら、という感じであろう。そして、その観測もあながち的外れではないというのがややこしい所だ。この点を祐子に言わせれば、確かにそういう傾向もあるが、自分には自分なりの線引きと心積もりもまたあるのだ、と弁解することになろうか。 「ウ、ウゥ……クッ……」 祐子は震える奥歯を食いしばる。声を出してはいけないと、そう思う。もし一瞬でも声を漏らせば、その声は間違いなく性的喜悦の色を帯びているはずであり、この場がすっかり情欲に覆い尽くされてしまうことになるだろう。それではいけない、公明正大な場に密やかな猥褻をばらまいてはいけない、尊敬するスポーツ、一面では己の世間的アイデンティティーをも形成するそれを汚すわけにはいかないと、祐子は恐れ慄いた。 しかし、現に肛門に陰茎を入れられて性交している、これは事実でありごまかしようのできないことだ。このことにいかなる説明が可能であろうか。元々欲望のままに動くだけの黒岩には何の釈明も必要のないことだったが、祐子の場合そうはいかない。彼女は今あくまでも、“青き山”として土俵に上がっているのだ。 一方このことは、対戦相手である黄本にも戸惑いを与えていた。裸の女と土俵上で抱き合うだけでも異常なことなのに、師匠はその女を目の前で犯し始めたのである。いくら自分と、さらにこの場にいる男のいずれとも肉体関係のある女だとわきまえていても、試合の最中にこういう状況になった場合、彼にはもうどうしたらいいか判断できなかった。また同僚らの目もある。だから、とりあえず組み合う体で固まってみたが、結果的にそれは女を犯す片棒を担いでいるに過ぎないのだった。 しかも目の前の男女は、アナルファックというアブノーマルな行為に興じているのである。既に独特の擬音が結合部から漏れ出ている辺り、彼からはっきりは見えないが、きっと彼女のアヌスはあられもなく広がって、真っ直ぐ太いペニスを貪欲にしゃぶり込んでいるのだろう。黄本もよく知っている、あの毛深い尻の谷間、普段はそこに埋もれてつつましやかに閉じている口が、今は真ん丸に開いて底の深い穴を見せているに違いない。 黄本はまた、祐子のファンを自認する男であり、彼女が自分の腕の中で他の男、しかも尊敬する師匠と、その上肛門まで捧げて性交していることに、心中些か複雑であった。たとえ彼女が女将と同様慰み者の立場だと分かっていても、その憂いは拭い去れなかった。たとえ彼の陰茎が、最前からきつく縛ったマワシを持ち上げんばかりに勃起し、鎮まることがなかったとしても。 黄本の悩みは、祐子にも気になるところであった。彼が自分の信奉者であるという、そのことは承知していたし、それだから他の者に比較してどうというわけでもないのだが、やはりある種の優越感を誇りつつ、憧れられる対象としての気取りを装ってきた部分も多少ないではなかったのだ。それが今や、折角の彼の好意を無に帰さんと欲するように、無節操にも彼の胸に抱かれながら、他の男と交尾をしているのである。 (黄本君、ごめんなさい……) 祐子は心に恥じた。情けない格好だと思った。セックスのために黄本の人格を無視して、彼をつかまるためだけの存在と化していることにいたたまれない恥ずかしさを感じた。二人の関係上、今さら幻滅というのも白々しいが、こうまであからさまな挙動に出ては、さすがの厚顔無恥も良心が痛むというものだ。それなのに性の悦びを謳歌したい己を否定はできない。 かつてこうやって奔放に性の乱れを愉しんできた祐子だから、努素毛部屋ではまるっきり性愛玩具同然に見なされてきた。それはそれで快いことではあった。しかし、その中にあって、出会う以前から、つまり世間一般の祐子のイメージを含めて支持してきた黄本の存在というのは一種独特で、それは日頃彼女が大事に守り通している建前の残照ともいうべき貴重なものだった。 だからこそ、余計に恥が大きい。だからこそ、声を出してはいけないと思う。 (我慢……ああ……が、我慢……でも……) 踏ん張り続ける脚がガタガタと揺れ、それで一層黄本の胸に寄りかかる格好になると、祐子の心も揺れ動き、そのこだわりももはや風前の灯であった。切なげに眉根を寄せた表情は、すっかり性交時のよがり顔である。おまけに、排泄器官での交尾というものは、言いようも無い焦燥感を覚えさせられるものだ。 そんな焦りをあざ笑うかのように、黒岩が声をかける。 「ほれ、のこったのこった」 まるで子供の遊びのように彼は言い、肉茎を引きずり出し、そしてまた押し込み直す。 「ウッ……ウッ……!」 次第に踏ん張りがきかなくなって、いよいよ突っ伏した顔が黄本の腹肉にめり込み始める。ズ、ズ、と前へ押される。相撲としては白熱した勝負と言えるかもしれない。 黄本は相変わらず困惑中で、ちらちらと師匠の顔色を窺いながら、ただただ顔を赤らめている。その胸の脂肪に祐子の熱い吐息がかかる。普通だったら、この可愛い女を抱きしめて独占したいところだ。だがそうはいかない。視界には、他の者の姿も映る。 祐子の念頭にも当然彼らの姿はあった。だがあえて見ないようにしていた。ただ一瞬だけちらりと白木が目に入ったことがある。祐子が童貞から脱皮させてやった男だ。彼とは二回り近くも年上の自分である。祐子は目まいを覚えた。屈辱の極みである。もはやこれまで以上に大人の女としての説得力を欠くことになるだろう。 (ああ……もう……) 熱した頭はくらくらし、鳥肌の立った全身からは汗が噴き出す、と、祐子の決意はもうどこへやら雲散霧消し、敗北は目前であった。実際の居場所は土俵中央だが、彼女の心は早土俵際である。ほんのあとひと押しで、足元から崩れおちるのは確実だった。 と、ここでとどめを刺すように黒岩の猛襲が始まる。いな、彼にしてみれば、ようやく本腰を入れて趣味にまい進し始めたのである。腰の前後運動を次第に加速し大きくし、連打する張り手のようにバチバチと畳みかけていく。 刹那、祐子は負けた。 「アアッ! アアァー……ッ!」 腹いっぱい絞り出すような喘ぎ声を高らかに上げて、彼女は堕ちた。黄本が慌てて両脇を掴まなければ、そのままずるずると前に倒れ込んでいただろう。 されど黒岩の猛攻はやまない。青筋の立つ肉棒で菊門をぐりぐりこじあけ、その穴の伸びきった皮を酷使して快楽に酔う。その苛烈さを象徴するかのように、祐子の乳房が凄まじいバウンドを見せる。ちょうど黄本の腕の下から垂れ下がった位置だ。 その様子を見ていた赤井が、ぼそりとつぶやく。 「おお、おお、青き山、揺れる」 それは相撲を見る者の感想としてあまり聞かれない表現だったが、的確にこの取り組みの印象をまとめてはいた。 <つづく> <目次> (1)~(10)、(11)~(20)、(21)~(30)、(31)~(40)、(41)~(50) (51)~(60) |