おことわり
R18
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。

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なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

    
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「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



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妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

「青き山、揺れる」(61)

「――祐子さん……祐子さん!」

軽く肩を揺さぶられて、祐子ははっとして赤井の顔を見た。

「どうしたの、想像しちゃった?」

彼は言いながら、泡に埋もれた肛門をグリグリとなぞってくる。

「アン、やだ……」

祐子は媚態を作って腰をくねらせた。アヌスが感じたからでもあり、また図星を突かれたせいの照れもあった。

「今日使ってないんでしょ? ココ。……あいつらも冒険心がないよねえ」

彼の指は早くも門の入り口を進み始めていた。泡をまとった指はよく滑る。既に使い慣れたルートではありながら、確かに今日はまだ誰も通っていない。

(もし、黒岩親方がいたら……)

祐子はまた追憶に気を取られ始めた。

あの稽古場での一件の日も、あの後土俵の上で散々に気をやらされた。黒岩にアヌスへと肉棒をはめ込まれ、何度も腰を叩きつけられた上、クリトリスをつままれた時、彼女の理性は崩壊していた。恥も外聞も無く黄本の腹の上でよだれと涙を流し、あられもなく素っ頓狂な声で啼いて果てたものだ。

もしも黒岩がいれば、今日も今日とてあの岩の塊のような陰茎で目いっぱい肛門を広げられていたに違いなく、そう思えばこそ彼の不在は残念であった。他の男に抱かれている間はさすがに忘れていたとはいうものの、ひと度意識に上ればやはり欲しいと思うもので、どれだけ貪欲なんだと我ながら呆れるほどながら、彼女の肉門はむずむずと開閉を繰り返すのだった。

そんな運動を見て、黒岩は言ったことがある。

「いいケツマンコになったね」

祐子は顔を赤らめた。ただでさえ間近で詳しく観察されて恥ずかしいのに、性器になってしまったそこの仕組みや、その上自分が男を欲している心まで見通された気がして、いたたまれない思いだった。もっとも、そうなったのは彼のせいなのだ。彼の開発によって、祐子の尻の穴は便を出すだけでなくペニスを入れる穴になってしまったのだ。子供のできるはずのない、何の生産性もない、ただ下劣な欲望を満足させるためだけの交合場所をつくる、まさにセックスのための肉体改造だった。

しかし、彼女は恨んでなぞいない。むしろ感謝しているほどだ。性への好奇心満載な彼女の心は、それによって新たな快感の得られたことにすこぶる満悦なのである。そして、その新性器誕生の父ともいうべき黒岩よりの言葉に彼女は喜びさえ感じていた。“いいケツマンコ”というのを、褒め言葉として受け取るのが彼女である。

「ねえ祐子さん、親方いないけどいいよね。祐子さんもそろそろこっち欲しいでしょ」

赤井は言って、尻の中を混ぜ返した。クチャクチャと泡の混ざる音がする。

彼の言うとおり、確かに“そろそろ”だった。かねてからの黒岩の指導通り、昨晩、そして今朝一番と入念に“準備”は施してある。それはアヌスをヴァギナに変えるための、秘密の儀式であった。

祐子は頷いた。彼女の手の中で赤井のプラグも逞しく準備を完了していた。

(この人……)

祐子は密かにほくそ笑んだ。相手も自分の尻穴へ入りたがっていることが分かって嬉しく、かつこれから入ろうとしているそれがたまらなく愛しかった。

彼女はそれを二、三回しごくと、素早く後ろを向いて構えた。そして手で突起と挿入口を調節しつつ、自分から挿し入れていく。男が何もしなくても女が全てお膳立てをしていくというのは、風俗通いが趣味の赤井にとって当たり前であり、彼に仕込まれた祐子にとっても自然なことになっていた。

「ン……ン、ン、ンン……ッ!」

グ、グ、っと先端部が穴の入り口を広げ押し入ってくる。祐子は唾を飲み込んだ。そのままじわじわとくわえ込んでいくつもり、だった。

が、そうはいかなった。石鹸のせいだろう、ツルツルとよく滑って、なんと一気に腰が落ちてしまったのである。

「ンンハッ!」

目を白黒させて、祐子は口を開いた。腸内をえぐられる感じだ。急な衝撃で、一瞬呼吸もままならなかった。言うまでも無く、肉茎はズッポリと尻穴に埋まっている。

「おお、根元まで入ったねえ。そんなに欲しかったの?」

赤井は笑いながら言って、祐子の腰をつかんだ。そして、そのまま揺さぶりだす。

「オッ、オッ……!」

動物的な奇声を上げて、祐子は彼の上で踊り始めた。自分から挿入をしても、結局ペニスの前では主導権を握れない女なのである。

赤井の腰づかいには次第に拍車がかかりだした。彼はさらに、祐子の乳房も持ち上げ始める。男としての自然な反応だろう、タプンタプンと揺れ動く乳房を背後から握りしめたいと思うのは。

「ンンッ! ンフウゥー……ッ!」

(お、おっぱい……おっぱいは……!)

胸への愛撫は否応なしに気分の盛り上がるものだ。祐子の口元からはよだれが、局部からは放屁のような音が漏れ出始めた。獣のように本能より求める快感が、肉体を乗っ取りだしたのだ。まさしく交尾である。

赤井の両手はたわわな乳肉を握りしめ、そのまま開いていた手のひらを狭め、中央に向かって絞り込んでいく。だが、ソープの潤滑があるため、柔らかい肉はすぐに手の外側へとこぼれ出ていってしまう。彼はそうやって胸の感触を楽しみつつ、時には尖った乳首を指ではじいてもみた。

「ンア、ア……ッ!」

性感帯への責めは、のぼせる女を悦ばせるばかりだ。祐子の陰門からは、明らかに石鹸とは違うねっとりとした汁が滴り始めた。

すると、ちょうどその頃合いを見計らったかのように、そこへ赤井の手が伸びる。途端に、彼女の脳髄に電撃が走った。

「アアアアァ……ッ!」

クリトリスが剥かれたのだった。祐子はぐったりと、かつうっとりと後ろにその身をもたせかけた。もうどうなってもいい、そんな幸福な心境である。

言われるがままに脚を開き、そして陰唇の開帳も受け入れた。このまま指を入れられ、前後の穴をかき混ぜられ――

(イく……)

想像しただけで恍惚となって、祐子は体を火照らせた。

ところが、いよいよ指が入る、いや入ったのと同時だったろうか、思わぬ中断を喰う事態が起こったのは。

浴室の扉が開いて、一人の男が覗きこんできたのだ。黄本だった。


<つづく>




<目次>
(1)~(10)(11)~(20)(21)~(30)(31)~(40)(41)~(50)
(51)~(60)



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[2011/05/18 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(62)

黄本に悪気があったわけではない。彼はただ単純に、今日の汚れを落とそうと風呂に入りに来ただけのことだ。それが思いもかけない先客に遭ったもので、とばっちりにも彼はびっくりして扉に手を掛けたまま固まってしまった。

一方赤井はたじろぐ様子も無く、そんな彼に気さくに声をかける。

「いいよ、入ってこいよ」

彼はしばし動きを止めて、黄本の入ってくるのを待った。

祐子も動きをやめ、ぼうっと彼の通り過ぎるのを見ていた。彼女が静止したのは、珍客の到来に驚いたからというよりも、快楽の極致で解放されたことに、思考がついていかないからだった。

だが、赤井の次の台詞で、ようやく素の自分を取り戻す。決して冷静に戻りたいわけではなかったのだが。

「今入れたとこなんだよ」

彼は言って、後輩をちょっと招き寄せた。

「見えるか、どこ入ってるか」

「あ、え……」

黄本は戸惑っている。しかし、彼にははっきりと見えているはずだ、膣ではない穴に陰茎の入っている様子が。

その言わずもがなの所を、赤井ははきはきと口にする。

「ケツマンコ。ケツマンコしてんだよ、今。……お前ら、こっちは全然使ってないらしいな」

まるで世間話でもする態で、彼は言う。そうして、再び出し入れを始めた。ズブズブと獣まがいの交尾をわざわざ見物させるわけである。

祐子はかすかに顔をそむけながらそれに堪えた。少し冷静に戻ってしまったが故に、余計に恥ずかしかった。そこへ、更なる仕打ちが襲いくる。

「最近“前”の方がちょっと緩くなってきてるじゃん? だからケツの方が締まりよくてイイんだよね」

相変わらずの噂話口調で、本人の前もお構いなしの赤井の言動である。その上、バチン、と尻をぶつ。完全に家畜を相手にしているような振る舞いだ。

肝心の話の内容について、黄本が同意しているのかどうかは分からない。だがもし、“前が緩い”というのが男たちの共通認識となっているのだと考えると、祐子にはぞっとするほどショッキングな話である。セックスで男を喜ばせられないなんて、女としてのプライドはガタガタだ。

考えてみれば、緑川なら平気でそんな風に思っていそうだし、あの白木でも実は影で笑っているのかもしれない。ひょっとしたら、黒岩が尻穴ばかりに挿入したがるのもそれが理由だろうか……、心配しだすと一気に不安になってくる。しかも日頃大衆の視線を浴びている人間がそんな不具者では、全くいい笑いものだ。

そういう不安を助長するかのように、さらに赤井は提案する。

「お前も入れてみるか?」

不意に言って、彼は実際肉棒を抜き去った。この上、この性の家畜を譲り渡そうという魂胆である。とんだ見下し方だ。しかも、これに黄本が応じれば、やっぱり彼も膣の締まりの悪さを肯定していることになりかねないわけだ。

(あ……)

長い物を腹から引っぱり出される感覚に、祐子はゾクゾクとして震えた。ただ、引き抜かれる瞬間は、彼女の中から刹那的に不安が消えていた。代わって別な不安、すなわちそこから男の去ることに対する寂寞のようなものが彼女の心を占めていった。

だから、黄本が、

「いや、いいっすよ……」

と断った時は、正直ほっとしたものだ、とりあえず今の男をまだくわえていられるからと。そして、ここで彼女の本能は気づいたものだ、結局のところ今現在の肉欲さえ満たせられればそれでいいではないかと。男根が肛門から抜ける時、排便以上の快感がただただあったが故である。

「そうか。まあ、前後同時は無理だからな、俺らじゃ……」

元より何の気遣いもない赤井は、ぼそりと独り言を言って自分の考えに沈んでいた。彼の言いたいのは、力士ならではの出っ腹のために、“前後”すなわち一人の女の“前”と“後ろ”両方の穴を二人で同時に塞ぐのは無理だということである。できないにしても、彼には一応そういう妄想のあることは知れた。

「でももう勃たないわけじゃないんだろ?」

なおも、やや挑発的に彼は後輩へと問いかけてみる。

その言葉に、思わず祐子も黄本の股間に視線を走らせた。早関心はそちらに移っていた。しかし、

「はあ……」

苦笑いを浮かべて、黄本はそのまま湯船につかってしまった。結局、余人にこの件の真偽のほどは分からずじまいである。

「じゃあ、続きしようか」

赤井はそれ以上追及せず、再び祐子をまぐわいに誘った。今度は立ち上がり、祐子に浴槽のへりへ手をつくように指図する。

余談だが、座位による対面での結合というのも彼らの多くには不可能な体位である。位置的に、肛門なぞはなおさらだ。これもやはり体格の故であり、殊に赤井は部屋一番の巨漢であるため絶望的であった。

もっとも、今度の姿勢については、別な目論見もあったようだ。

「祐子さん、ケツマンコ気持ちいい?」

彼は言いながら、パンパンと肌をぶつけてくる。無論、アヌスにペニスは串刺しである。

「ア……ええ……」

祐子は恥じらいながら、俯き加減で答えた。何しろ、湯に浸かる黄本と面と向かう格好なのである。腹に顔を押し付けてごまかせた、いつかのあの稽古場の状況より性質が悪い。まるっきり表情が隠せないのだ。

とはいえ、まっしぐらに性を謳歌しだした女は強い。状況をわきまえた上での赤井のじゃれ合いにも、ついつられたという体で乗っかりだすようになる。

「ズボズボ入るようになったもんねえ。チンポ入れられるの好き?」

彼の甘い誘いに、

「やだぁ……」

などと照れ混じりに返してみせる。いわゆる男の前での女の処し方だ。

「ねえ言ってよ。好き? チンポ」

男は男で、恋人気どりでなおも絡んでくる。女をいじめる楽しさである。

こうして二人は、傍観者を差し置いていちゃいちゃと猥談に花を咲かせ始めた。

「ほら、どうなの」

赤井は言って、彼女の乳房から腹、背中などをさわさわと撫で回していった。柔らかな肌に粟粒が浮きだす。

「ア……うん……す、好き……」

あまつさえ肉棒の出し入れを活発にされると、女はもうメロメロになって、恥じらいも無く本音を吐露してしまうのだった。

さらに、ぬけぬけと暴露したことには、赤井からの、

「じゃあ、こいつと俺とどっちのチンポの方が好き?」

との問いかけに対し、

「あ、赤井さんのチンポの方が、好き」

と、明快に答えたことである。

「黄本君より太くてぇ……お腹いっぱいで……」

こうも言った。

さすがに黄本のものが小さいとまでは言わなかったものの、これは彼の心にチクリと刺さる台詞だった。ここ努素毛部屋での彼女は確かに皆の公衆精液便所とはいうものの、彼女のことを一番想っているのは自分だという自負は依然揺るいだことがなかったからだ。

ところが、彼女の方は彼を特別視することもなく、“チンポ”であればどれでもいいというのが本心なのである。実のところ、赤井と黄本のそれで彼女の中にランク分けなどなく、今入れているものがあればそれでいいという価値観なのだ。黄本もとんだ女に憧れたものだが、彼女は一途とは縁遠いそういう肉欲家なのである。

「ア……ア……黄本くぅん、ごめんなさぁい……あ、赤井さん……チ、チンポ……ケ、ケツマンコ……イイのぉ……!」

祐子は豊乳をブランブラン揺らしながら、全身から汗を飛び散らせて狂い悶えた。あっけなく開き直ったものだ。

「どうだ。お前も勃起したらこっち来て犯せよ」

赤井もためらいなく下世話な勧誘を行う。

しかし、黄本はまだもじもじとして躊躇する風であった。


<つづく>




<目次>
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[2011/05/19 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(63)

と、そこへ、

「あらあら、三人で楽しそうね」

との軽やかな声が割って入ってきた。見れば、いづ美である。彼女は一糸まとわぬ姿であった。黄本と目的は同じということだろう。

さらに、後ろから白木も裸体で入ってくる。共に入浴するつもりだったようだ。

祐子はもはや動じなかった。ありのまま尻穴で愉しむことに全力を傾けていたし、二人が続々と現れる最中も、赤井の指示に従って湯船の中にバシャバシャと進み、煮え切らない黄本の股間を強引にまさぐりだしていた位である。

しかし、白木に続いて入ってきた者を目にした時には、あっと驚かざるを得なかった。

「早く入って来なさいよ!」

いづ美に強い語気で呼ばれ、渋々な様子ながら彼は現れた。緑川である。但し、いつも祐子と相対する時の、あの傍若無人で不遜な態度とは似ても似つかないほどに委縮していた。

彼は両手両足を荒縄で拘束されていた。いやそれだけではない。陰茎や陰嚢までも縛りあげられていたのである。陰嚢の皮が引っ張られ、球体の輪郭がくっきりと際立っている辺りは、いかにも痛々しかった。陰茎もがんじがらめにされていて、普段雄々しいはずのそれが見る影もない。しかもなぜか勃起しており、それが返って無残な印象を強くしていた。

「か、勘弁して下さい……」

蚊の鳴くような弱々しい声で、彼は懇願した。

だがいづ美は取り合わない。

「さっさとそこに座りなさいよ」

彼女の指図で、緑川は入り口付近の床の上へ正座させられることになった。

その様子を見ていた祐子の顔が、あまりにも不思議そうに見えたからであろう、何も問わぬ前にいづ美は言って聞かせた。

「罰よ。今日も祐子さんの前でエラソーにしてたでしょ? それの罰」

赤井もややあきれ顔で、それに付言する。

「あいつさあ、ああいう奴なんだよ」

その“ああいう奴”というのの実態を証明するように、いづ美が思い切った行動に出た。なんと、緑川の股間めがけて踵を振り落としたのである。

「うぅっ! うおうぅ……!」

悶絶して彼は床に額を付ける。

祐子は思わず顔をしかめた。

「大丈夫よ。これでもほら、勃起してるのこの子。ね?」

言いながら、いづ美は彼の髪の毛を掴んで無理やり上体を起こさせた。すると、確かに陰茎は屹立していた。縄が食い込んで、真っ赤に充血している。

恥をさらされて、緑川は観念したように目をつぶっている。この場には後輩の白木までおり、彼にはいつも偉そうに接している分、この醜態を見せるのは相当屈辱的な仕打ちに相違ない。

他方、その白木は、先輩が大変なことになっている横で手持無沙汰に立ちつくしていたが、いづ美の、

「こっちいらっしゃい。こんな恥ずかしいお兄さん放っておいて」

の一声で、ようやく祐子達の方へとやって来た、途中からは、いづ美に陰茎を、まるで手を引かれるように持ってもらいながら。

その陰茎は見事に隆起していた。それを見ていづ美が言う。

「あら偉いわねえ、こんなに立派におチンポ勃起して。ほら、見て祐子さん」

「え、ええ……」

祐子としてはまだ緑川の様子が気にかかるところであったが、まったく意に介さない調子のいづ美を見て、彼女も同調することにした。それに、確かに白木のモノは立派になっているのだ、今日も既に複数回精を吐いたというのに。

それを言えば、黄本の方だってそうだ。今祐子の手の中でもみくちゃにされながらも、しっかりと芯は通っている。

「あら、こっちのおチンポ君も立派だわ。みんないい子ねえ」

いづ美もそれを目ざとく見つけて、悪戯っぽく微笑みかける。本当にこの人は、普段はバリバリと仕事のできる風のいい女のくせして、突拍子もなく卑猥な表現をするものだと、祐子は改めて感嘆した。しかし、現に弟子たちを見ていると、それも当然だという気がしてくる。

(こんな人たちを相手にしてるんですもんね)

力士の性欲が旺盛であるとは聞いていたが、そんな彼らの日常の性を、部屋の女将は一手に引き受けて処理しているのだ。並大抵のことではない。それでも努素毛部屋はまだ人数が少ないからいいが、ほかの部屋だったらもっと大変だ。ほとんど一日中ペニスを入れていなければならないだろうと思う。

そう思うと、祐子は女将を尊敬もし、そして羨ましいとも思う。気持ちが昂ってきた彼女は、その勢いで眼前のペニスにパクついた。二人の力士に挟まれての夢のセックス。女将にはなれないが、今日だけは逞しい彼らの慰み者になりたかった。

その横で、いづ美が囁く。

「さすがだわ祐子さん、みんなのおチンポこんなに固くさせて。祐子さんがスケベだからこんなスケベチンポばっかりになるのよ。みんな、祐子マンコが大好きなの」

嬉しい言葉に祐子は照れた。お世辞だろうとは思ったが、褒めてもらえて嬉しい。そして、眼前の肉棒がもっともっと愛おしくなる。彼女はより丹念にむしゃぶりついた。

「こっちの子も」

言われて、白木の方も可愛がる。二本の肉棒をそれぞれの手に握る幸福、こんな幸せはちょっとない。祐子は今の自分を、誰よりも恵まれた女だと感じた。


<つづく>




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[2011/05/20 21:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(64)

いづ美は白木を勧めておいて、自身は彼の肛門を舐めている。

「こうされるともっと固くなるでしょ?」

などと言いながら。今は裏方に回って、完全に祐子に華を持たせてくれるつもりのようだ。

その様子を見ていた赤井が言う。

「女将さん、俺のも舐めてよ」

それに対し、いづ美は白木の尻の下から言った。

「あら、熟女には興味がないんじゃなくて? 今日もお店でたっぷりしてもらったんでしょ?」

拗ねたような口ぶりである。

「いや、まあそうだけどさ、たまにはおばちゃんのお肉も食べたいなあなんて」

赤井は悪びれる様子もない。

「ま、失礼ねえ!」

いづ美は強い口調で言ったが、決して怒ってはいなかった。それが証拠に、赤井の後ろに回って、彼のリクエストにこそ応えなかったものの、その睾丸をいたずらめかして揉みほぐし始めたのである。

「そういういけない子は、とっとと出しちゃいなさい!」

さらには、なぜか祐子にまで、

「クリちゃんもヨシヨシしてあげるわね」

と、彼女の陰核をいじくりだしたのだ。

これには両者、参ったを宣言せざるを得なかった。

「ああっ! ヤバい! ヤバいって女将さん、イくイく!」

「アアンッ! ヤッ……アッ、ダメッ! ダメダメダメ、アッ、ヤダ、イ、イィ……くっ……!」

一気にヒートアップした二人は、そのまま天まで駆け上がっていった。

(ああ……入ってくる……!)

ブルブル震える肉の管から、熱い迸りが腸内に逆流してくるのが分かり、祐子は目を裏返さんばかりに恍惚の表情を浮かべた。

「おお……アナルにどっぷり出た」

赤井も満足そうである。

だが、引き抜こうとすると、いづ美が押しとどめて言うよう、

「最後のお汁まで注いであげなさい」

そうして、彼の精嚢や陰茎をマッサージして、溜まっている汁を全て吐き出させる手伝いをする。

それが終わったら、今度はお披露目だ。

「ほらほら、祐子さんのお尻の穴からミルクが出てくるわよ」

祐子は、肛門からザーメンというミルクの出てくる様子を、皆に見せなければならなかった。

「アア……ヤダァ……」

恥ずかしくてたまらないことだったが、不思議と快感もあった。白濁液は、特に気張らなくてもダラダラと勝手に穴からこぼれ出ていく。

「祐子さん」

口元に、赤井が使用済みの肉棒を突きつける。

祐子は何も言わず、素直にそれをくわえ清めた。今しがたまで尻に入れていたものだ。だが汚いとは思わなかった。むしろ愛おしいばかりだった。アヌスから彼の吐き散らかしを垂れ流しながら、その残り汁を彼女は口から吸収していくのだった。

と、ここで、そのミルクの流出口に栓をした者がある。黄本だ。彼はもはや迷ってなぞいなかった。真っ直ぐに、祐子の菊門にペニスを挿入していた。

「ンンッ! ンフンウゥ~……ッ!」

祐子はときめく。男たちが持ち場を交代して自分を犯すという、素晴らしい状況なのだ。

「どうだ、アナルきついだろ?」

「そうっすね」

男二人も興奮気味に話している。祐子のアナルは好評だ。

こうして、彼らは和気あいあいと淫猥な輪を楽しんでいた。浴場は広く、それはかつて努素毛部屋が隆盛を誇った頃の遺産であったが、こうして男女乱れての遊技場にはうってつけであった。片や祐子が赤井と黄本に挟まれ、片やいづ美は白木の体を股間中心に愛撫してやり、と今ここは乱交円舞真っ盛りである。

ところが、この輪にたった一人だけ加われないのが緑川であった。彼は相変わらず両手両足を拘束されたまま正座をし、目の前の状況に虚ろな視線を向けていた。ただその肉茎だけは常時勃起し、孤軍奮闘の自己主張を続けていた。彼は、確かに闘っていた。

「んんっ……んんっ……!」

それと悟られぬくらい小さく、しかし激しく鼻息を吐いていた。わずかだが腰も微動している。

最初にそれに気づいたのはいづ美だった。いや、というより、あらかじめ分かっていて放置していたというのが事実に則するのであるが。

「あら見て、あの子イくみたいよ」

皆に聞こえるように彼女は言った。

「全然触ってないのに、彼、一人で勝手にイけるのよ。どうしてか分かる?」

彼女は後ろから回した手で白木の肉棒をゆっくりしごきながら問うた。白木と緑川とはちょうど対面する位置関係だ。一方は女に弄られてだが、もう一方はひとりでに射精寸前の状態になっている。二人の姿は好対照であった。

白木は質問の答えが分からない。それどころか、いづ美の絶妙な力加減のせいで骨抜き状態である。そんな彼の肛門に、いづ美はゆっくりと石鹸まみれの人差し指をねじ込んでいき、その上で言った。

「お尻にね、ふっとぉいオモチャが入ってるの」

そう、緑川の尻穴には、アナルバイブが挿入され固定されていたのだ。

その説明を聞きながら、白木はもぞもぞと落ち着かない様子で震えていた。緑川の境遇よりも、自分がこれからどうされてしまうのかの方が気にかかり、かつ肛門をほじくられるのは独特の感じでじっとしていられないのだった。

それを肌で感じ、少し刺激が強すぎたか、といづ美は反省したらしい。付け加えて言った。

「いい子にはしないから大丈夫よ。悪いお兄ちゃんだけのお仕置き」

さらに冷たい視線を緑川に向けながら、こうも言った。

「それにあの人、人前でおカマ掘られてイッちゃう変態なのよ。可哀想な人よねえ」

緑川はそれに対し、何も言い返せない。

「うぅ……うぅ……」

と、ただただ呻きながら、少しずつ尻を振るのみである。


<つづく>




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[2011/05/21 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(65)

いづ美は白木の元をさっと離れると、緑川の前に立って彼を見下ろした。そして、

「まだ勝手にイくんじゃないよ」

と言いざま、再びその股間に向かって蹴りを見舞った。

「ぐっ! ひいっ!」

緑川はまた前に突っ伏し、悶絶する。

「うわぁ……」

その様子を横目で窺っていた赤井は、思わず顔をしかめた。しかし、その実むしろ揶揄する体である。彼は今、口淫に続き、祐子にその豊満な乳房での愛撫を命じている最中だ。

祐子は彼の所望通り、唾液やら精液やらでベトベトに濡れた肉竿を己が乳房に押し付けたり、また両方の谷間に挟みこんだりした。その間も、まだ黄本は尻に入っている。そのため前かがみになりつつ、彼女は眼前の赤井に腕を巻き付けしがみつくような格好で胸を彼の股間に押し付けていた。そういう忙しい状況だったから中々緑川の様子にまで気を割けない。

他方、いづ美はその時祐子の名を口にしていた。

「祐子さんに悪いと思っているの? もっとちゃんと反省しなさい」

言いながら、彼女は荒縄でぐるぐる巻きになっている緑川の肉茎を踏みつけた。

「ぐっ、ぎぃ……っ!」

奥歯を噛んで、彼はその拷問に耐える。まさに、拷問なのである。

「謝りなさいよ、祐子さんに」

その時祐子は例によって恍惚の時間に埋没していたが、赤井に揺さぶられて、いづ美らの方へ顔を向けた。見れば、緑川が虚ろな目でこちらに向かい頭を下げている。

「す、すみませんでした……」

震える声で彼は言う。

すると、いづ美が彼の顔を蹴飛ばして叱りつける。

「もっと真剣に謝りなさいよ」

「すみませんでしたぁっ!」

もはや鼻声になって、再び緑川は謝罪する。だが、それでも許されない。

「真剣にって言ってるでしょうが! いつまで勃起させてるの! バカのくせにそんなことばっかり覚えて!」

今度は二連発の蹴りを見舞う。

それを見ていた祐子は、さすがにびっくりしてしまった。いくら己の欲求のみに固執する薄情な彼女でも、いづ美と緑川のこうした変貌ぶりや、過激な体罰を目の当たりにすれば驚かざるを得ない。

「あちゃぁ……」

赤井はニヤニヤ笑っている。そして、祐子を促して緑川の前へ連れていった。彼の謝罪を受けるようにという意図である。

黄本もその移動についていく。彼は彼でもう祐子との肛門性交に夢中で、後輩のことなどどうでもよくなっている。まだ射精に至っていない彼は、移動中もぴったりと密着し、快感の追求に余念がない。

一方、一人取り残された観のあるのが白木だ。彼はいづ美の手技で昇天寸前にまで至っていたが、そのまま放置されてしまったのである。だがこれは、赤井の配慮と、手当たり次第に男根を求める祐子によって、同じ輪に取り込まれることになる。

祐子は湯船から上がりながら、白木の肉棒をひったくるようにして掴んだ。こうして、それぞれの手に赤井、白木、そして尻穴に黄本と、三本の男根を手に入れた祐子である。

そんな幸福いっぱいの彼女を前に、緑川はひたすら謝り続ける。

「ごめんなさい! ごめんなさい!」

だが、その真に迫る言葉とは裏腹に、彼の尻のいじいじとした動きは止まらなかった。体が独り歩きしている状態、あるいは禁止されればされるほどそれをやってみたいと思うひねくれた感性の故だろうか。

とうとう彼は衆人環視の中、自分を見失ってしまった。

「オッ! オッ……!」

大きく息を吸い込み、がっくりとくず折れる。その身は大痙攣を起こし、見る者に彼の異変を知らせた。

「アーア、イッたわよ、この人。ダメって言ったのに」

いづ美が冷酷に言い放つ。さらに、祐子を振り返って付け加えた。

「彼、射精もしないで、お尻の穴だけでイくのよ。ほんとかわいそうに、変態なのよね」

(変態……)

祐子もまた、知らず知らずのうちに冷たい目で緑川のことを見下ろしていた。落ちぶれた彼の態度を見ていると、自然そうもなる。それに、三本の男根を従えている彼女は今、何者にも勝る地位にいるような、そんな十全な心境であった。

そこへ、いづ美までが加勢にくる。

「祐子さん、お潮噴いたことある?」

言いながら、彼女は現在空白地となっている祐子の膣穴を、巧みな手さばきで刺激し始めた。

「ン、ンハアァー……ッ!」

高まる快感に、彼女の脳髄はショート寸前だ。同時に、黄本のピストンも加速するし、赤井は乳首を中心に愛撫を、白木は唇を奪ってくる。こんな気持ちのいい瞬間があるだろうか、そう思う。全身の性感帯を同時に責められて、自動的に連続絶頂に導かれるのだ。

(変態……)

それは、緑川のためだけにある言葉ではない。自分こそがそうだ、自分こそ世界一幸福な変態なのだ、と祐子は確信した。


<つづく>




<目次>
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[2011/05/25 21:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
「青き山、揺れる」(66・最終回)

「もっとこっちに来て」

いづ美にささやかれ、祐子は全身を責め貫かれたまま前進した。夢見心地の歩みだった。その歩みは、ちょうど緑川の頭部をまたぐような位置で止まった。

緑川は昇天後すっかり放心して、いまだ小刻みに痙攣したまま転がって、まるでただの肉塊のように無用の長物となっている。さっきの射精なしのエクスタシーというものは、余程の衝撃をもって彼を襲ったらしい。

しかし、誰も彼を心配することなく事態は推移していく。

風呂場に響く、ピチャピチャとかクチャクチャとかいった音は、全部祐子の体から発せられるものだ。

(イくっ……イくぅ……っ!)

祐子の頭の中は、もうそればっかりである。もはや一人では立っていられず、周りの人間の世話になりっぱなしだ。仕舞いには、緑川の頭に股間を乗せんばかりにまで腰砕けになってしまった。

そんな彼女に、いづ美がまた囁きかける。

「いいのよ祐子さん。ほら、出して」

彼女の指の動きに合わせて、ピチャピチャという音が跳ねる。やがて、ピチャピチャはバシャバシャに変わった。そして、

「ア、ア、アアァー……!」

汁の音にまぎれて、祐子は遠くに向かって咆哮していた。何かを諦めるような感覚、そして腰が軽くなっていく感覚が彼女を包む。

ピシャーッ! ピシャーッ! と、股間からは透明な液が連続して噴き出した。それがことごとく、緑川の頭から肩の辺りへと降り注いでいく。

そのことに気づいているのかいないのか、緑川はただ口をパクパクさせながら痙攣しているだけである。まだ祐子に謝っているつもりだろうか。

「あらあらあら、たくさん出るわねえ」

嬉しそうに笑いながら、いづ美が言った。彼女の右腕は、すっかり汁まみれになっていた。

やがて、その腕が離れれば、途端に祐子はその場に座り込んでしまう。黄本の腰も離れ、彼女は一遍に支えを失ったのだった。途中緑川の頭部にしたたかに股間をぶつけながら、彼女はペタリと床に尻をついた。

と、そこへ、この機を幸いと赤井が近寄ってくる。

「祐子さん、俺も出るわ」

彼は激しくしごきながら亀頭の先を祐子の鼻横に付けると、そのまま勢いのよい射精を彼女に見舞った。

すると、間髪入れないタイミングで、僕も、とばかりに白木も射精を始める。元来趣味の彼であるから、もちろんここも顔面に向けたものである。

さらには、背中の方から黄本が、頭をまたいで祐子の額に同じく精液を放出していく。期せずして、ここに三筋の精液が出そろうこととなったわけだ。

男たちは眼下に見下ろす祐子の顔へとそれぞれの蛇口を向け、一斉にエクスタシーに達する。もう何度も出しているため、さすがに濃い濁り汁が大量に出るわけではないが、それでも粘液にまみれた陰茎を、彼らは思い思いに彼女の顔面に擦りつけていった。

(アア……)

祐子はアクメの高波に揉まれながら、ひたすら幸福に包まれていた。彼らの体型上、つまり大きく出っ張った腹や太すぎる腿などの故に、三本の肉棒がきれいに顔の上に乗るのは難しく、そのため彼女の肩辺りまで巻き込んでの押し合いへしあいが発生するのだが、それがまた幸福感を倍加させる。肉の圧迫、ムンムンとする熱気、男であるのみならず力士である彼らからの奪い合いの中で、祐子の絶頂は果てしがなかった。

ある者は髪の毛を、またある者は口内を犯しにかかる。さらにまたある者は、いつの間にか放 尿まで始めた。いつもの黒岩の代わりにということであろうか。すぐに他の者も続いていく。薄黄色い液のシャワーが、髪、額、まぶた、鼻腔、口腔と、余すところなく濡らしていく。

「ンンゥー……ンハアァー……ッ!」

祐子は喜悦にむせんだ。息の苦しいのが、返って気分を盛り上げる。

(アア……幸せ……!)

三本のペニスから三筋の小便、祐子はそれらの受け皿として己が顔を開放しながら、幼少より積み重ねてきた密やかな趣味をも全て解放し、ありのままの自分をさらけ出して昇天できることに、絶対的な満足を感じていた。

  *

宴が終わり、彼女は家路につく。車窓から見える景色は、もう夕闇の中だ。

「泊まっていきなさいよ」

別れ際にいづ美の言った言葉が後ろ髪を引く。だが、祐子は帰らねばならなかった、彼女の日常に。

体中くたくたに疲れている。一方、足取りは宙に浮いているようにフワフワしている。体も心も温かい。

祐子はバッグを抱きしめた。その中には、先程貰った土産が入っている。ビニール袋の中に大量の使用済みコンドーム。ずっしりと重い。次はいつ来られるか分からないから、貴重なコレクションだ。

土産、といえばもう一つ、それは彼女を取り巻くにおいだ。男たちの汗、精液、小便、これらは体中に染み付いており、何度風呂に入ってもしばらくは取れることがない。一種のスリルである。

「ふう……」

うっとりとため息をついて、祐子は衣を内側へ引き寄せた。家に帰って、寝て、起きて、その頃には、今日の肉欲もすっかり衣で覆ってやらねばならない。それが彼女の生き方である。

明日からまた真面目な顔をして、彼女はテレビの中に帰る。


<おわり>




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[2011/05/27 21:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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