おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
その光景は、母親にとって一つの地獄にほかならなかった。 「いや、オレいいですって」 タイガは拒んだが、先輩の圧力には敵いそうもない。他方のコウは、むしろ期待満々といった感じで受け入れ態勢を取っている。すなわち、四つん這いとなり、尻をタイガの方へ向けて。 「やめて……」 ミナミは蚊の啼くような声でつぶやいた。無論、その意思は誰にも通じない。 タイガが密着すると、こちらに向いているコウの表情が一瞬苦悶に歪んだ。 「ンンッ……!」 眉を山型に垂れさせて、切なそうに喘ぎを漏らす。その様を見たレイコが、ニンマリと笑みを浮かべながら嘲った。 「あらあら、女の子みたいな声出すのねえ」 すると、それを聞いたコウがますます表現をあからさまにしていく。 「ン、ンフゥ……アン、アン、アァー……ッ!」 レイコの形容通りだった。まだ声変わり前の彼は、女子のように甲高い声で啼いていた。それは、母親の知らない声、そして表情だった。 ミナミの頬を涙がひと筋伝った。 「イヤ……」 届かない言葉を漏らす。もう母の願いが届かない場所へ、彼は行ってしまった。目を背けたい眼前の現実ながら、しかし、ミナミは片時も目を離せないでいる。その目の前で、レイコの問いかけにコウが答えている。 「ボクのケツマンコに、ア……タイガ君のおチンポが、ア……入って、ア……います」 「気持ちいいの?」 「気持ちいい! アン……おチンポ気持ちいいですぅ……」 それを聞いたタイガが、背後から文句を言う。 「おい、気持ち悪いこと言うなよ。オ、オレはホモじゃないんだからな」 コウの尻をつかみ、それへ腰を打ち付けながらだ。するとその口、ならぬその尻の穴を、ジンが塞いだ。 「ン、ンブッ! ジ、ジンさ……」 ジンの――かつてミナミが愛した男の道具が、今明らかにタイガの体内に埋まっていた。いつかミナミが受け入れた時と同じように。これで三人の男が繋がった。 「もうイヤ、もうイヤ! もうイヤ、もうイヤ……!」 ミナミは激しく頭を振った。金縛りのような状態からようやく解き放たれ、今度は錯乱状態となって駆け出す。 と、その後ろから現れた男達が彼女を制止した。 「お、なんだ、この前のデカ乳母ちゃんじゃん」 「あ、ハハ、勃起くんも居る。てか、勃起くん犯されてんじゃん。何? そっち系だったの? ハハ」 そう口々に言うのは、以前にCM撮影で知り合ったニシナとイツキだ。 「もうイヤもうイヤ……」 ミナミは彼らを顧みることなく、コウへ飛び掛かろうとする。 「おい、待てって。息子ちゃんもヤッてんだからさ。オレらもヤろうぜ」 イツキはそう言うと、強引にかつスムーズにミナミの背後から合体した。そしてそのまま床に腰を下ろすと、彼女の腿をつかんで開脚させ、結合部をコウへと見せつけた。 「ほら勃起くん、見たまえ。君が産まれてきた穴に、オレのチンポ入ってるぞ!」 コウはそれを聞いても理解しているのかしていないのか、虚ろな目でただただ幸せそうに口元を緩ませているだけだ。その横からニシナが、ある箇所に気付いて指摘した。 「ていうか、君今日もすげえ勃起してるなあ」 それは既にミナミも薄々感づいていたことだ、タイガに尻穴を犯されながら、息子の陰茎が急角度で硬直していることには。それは、あのCM撮影時、我が肌で感じた時の比ではなかった。ほとんど腹と平行になる位勃っているのだ。 「もうイヤもうイヤもうイヤ……」 ミナミの顔を涙と鼻水が埋め尽くす。息子が同性愛者になると、母親は自分を責めるようになる。ここに至って、彼女は初めて後悔を覚えた。自分の育て方が間違っていたと。 そんな彼女の中へ、イツキの精子が垂れ流される。 「おお、出る出る。まだ結構出るわ。勃起くん、弟と妹どっちが欲しい?」 「バーカ、こんだけマワされた後で、お前が父親なわけねえだろ」 ニシナは友人にそう指摘しながら、彼が使い終わった穴へすぐさま自身も挿し込んだ。 「そうだよなあ」 イツキは思案顔で、今しがた種付けを終えたばかりの男根をぶら下げて、射精相手の息子へ近づいていった。 「君の母ちゃんはヤリマンだからなあ、輪姦大好きっ子さ。……ヤリマンの子は、やっぱりヤリマンか?」 そう言って、コウの頭を撫でてやる。コウは熱に浮かされたように頬を紅潮させ、艶っぽい息を吐いていた。その顔の先で、彼の母は性交渉中だ。今度は組み敷かれて、上から下へと肉棒で掘削されている。 「タイガも、ミナミのこと輪姦したんだよな?」 ジンが彼を犯しながら問いかけた。 「うん……」 タイガはしおらしく肯く。その表情は以前と一変していた。 「しかも、コウの目の前で。コウのママだって知ってて、わざわざ見せつけたんだよね」 「うん……」 「ひどいね。自分は肛門におチンチン入れられてイきまくるマゾのくせにさ」 「ウゥ……い、言わないでよ、ジンさん。ぼ、ぼく違……」 ジンは相手を優しく責め立てながら、ねちっこく腰を回した。それにつれ、タイガは目を裏返しつつ、どんどん呼吸を荒くしていく。 「何が違うのさ。謝んなよ、ほら」 「ご、ごめんなさい。コウのママ輪姦してごめんなさい」 「ちゃんと、ミナミにも」 「ごめんなさい、おばさん。ひどいことして、ごめんなさい。……ああ、もう」 謝罪する彼の口元からダラダラとよだれがこぼれ落ちた。肛門交尾の快楽に、名子役もすっかり完敗だ。 先輩は、しかし容易に堕落を認めない。 「そんなんじゃダメだよ。ほら、ちゃんと今の自分が何されてるか言って。変態だって認めて謝らなきゃ」 「うう、ジンさん、もう許して。お、おかしくなる……チンポが、チンポがいいっ! アッ、ヘ……アナル気持ちいいよぉ」 そこには、視聴者に愛される姿も、天狗になって高慢ちきに振る舞った面影も、全く見えなかった。もっとも、ミナミが彼を見て溜飲を下げることはなかった。この期に及んで、彼の変貌ぶりなど、もうどうでもよかったし、そもそも眼中に入らなかった。 「アッ、ヒッ、もダメ。おばさんも、コウもごめん。ア、イく、中出す、オレ、コウ、オレ、コウの中にぃ、アアァー、ジンさん、ア、ア、ア、イヒュゥ~、イ、イ、イ、イく、イくッ、イぐぅ~…っ!」 タイガは悶絶してコウの背中にきつくしがみついた。瞳を潤ませて、コウが彼を受け止める。期せずして、ちょうど同じ時にミナミも射精を受けていた。二人揃って体内に精液を注がれた親子である。 「アー……」 天井を見上げて、ミナミは呻いた。その目に智慧の光は見えなかった。股は開きっぱなし。使われた穴もまた開きっぱなし。 ふと、イツキが言った。 「そうだ。折角だから、親子でヤッちゃえば? 勃起くん、ほら、それ母ちゃんに入れてやれよ」 「おいおいマジか? 近親相姦か?」 面白そうに囃し立てながら、ニシナはしかし、タイガの方に興味津々だ。 「君って、テレビでよく見る子だよね。へえ~そういう趣味なんだ」 「あら、あなた、興味あるの? どう、よかったらヤッてみない?」 横合いからレイコが口を挟む。それを受けて、ジンが合体を解いた。 「ア……」 引き抜かれる時の刺激と、名残惜しいという感情からタイガが切なげに喘ぐ。その後、レイコに促されるままに仰向けとなって、ニシナに言った。 「よ、良かったら、ぼくのマンコを使って下さい。ぼくは、変態肉便器です」 それまで渋っていたニシナだったが、好奇心が勝った。彼はタイガに入った。 「アアアーッ! ぶっとい!」 目を白黒させてのけ反るタイガ。挿入されるや、途端に彼のクリトリスも硬さを帯び始めた。 「ウフフ、こっちはわたしが」 レイコは素早く彼に跨ると、それを陰裂にくわえ込む。食い物にするとはまさにこのこと。大人達は少年をおもちゃにして愉しんだ。 一方、もう一人の子役は、イツキの介添えでステージママの傍へ来ていた。彼女は気だるそうに股の間へ彼を招き寄せる。 「アー……お、おいで……コウ。もう……もういいのよ。お母さんんの中においで。お母さんと、お、オマンコ、して?」 コウはその前で立ち尽くしていた。彼の目は冷たかった。さっきまでジンやタイガと交わっていた時とは真逆の、冷めきった表情だった。そして、まるで汚いものでも見る様な目で、母を黙って見下ろしていた。 「コウ、来て。いいのよ、ほら」 ミナミは手を伸ばしかけた。と、それとコウが歩みを始めるのとほぼ同時だった。但し彼は、母ではなく、ジンの方へと駆け寄っていた。 「ジンさん、ヤらして」 ジンはミナミの方を向いて苦笑しながらも、コウの為に四つん這いになってやった。コウは嬉々として彼の尻に、あのいきり立った肉棒を突き刺す。 ミナミは状況が呑み込めなかった。バタンと床に後頭部を落とした。再び天井を見る。 「あ……? あ、あ、あああああぁ~……!」 彼女は発狂した。精液まみれの股間から、ジャージャーと小便があふれた。 「あらやだ。汚いわねえ」 レイコが嘲り笑う。ジンは無感情に微笑む。タイガは快楽に酔ってだらしなく口を開け、コウは獣のようにギラギラと口角を上げた。 いつしか、ミナミの周りに男達がまた群がり出す。ハイエナよろしく、女肉をまた貪るつもりだ。ミナミは呆けたまま、彼らに消費され続けた。 〈つづく〉 |
* 祥吾は目の前の現実に驚愕した。後輩の優斗がセックスをしている。それだけではない。その後ろには、もっと後輩が三人も並んでいるではないか。しかもセックスの相手がどうだ。クラスメイトの母親ではないか。 「すいません、こいつだけなんで」 隣では、彼を呼びに来た友人・雅也が浩樹に説明していた。雅也も、実はついさっき自分の番を終えたばかり。その後、特別の許可を得て、友人の祥吾を迎えにいったのである。 「フーン、君もこの人の子供と友達なんだ」 浩樹はニヤリと笑って、祥吾に有紀を指し示した。彼は頷き返す。彼女をよく知っていた。家にも行ったことがある。ただ、生憎彼女の息子と友達だとは思っていない。向こうはそう思っているかもしれないが、彼の方では冷めた見方をしていた。 雅也と祥吾は日頃、有紀の息子・佳彦によく連れ回されていた。何しろわがままな奴なので辟易とさせられる場面もよくあったが、雅也は父親の仕事の関係で逆らうことができなかったし、祥吾は親が口出ししてこないところを自然と気に入られ、それぞれ仕方なく付き合っていた。普通の親は、我が子に金光を避けるように言い含めるのである。 祥吾には父親がいない。母はいつも忙しくしており、今日の運動会にも来ていない。だからついさっきまで友達の家族と弁当を食べていたが、ちょうど食べ終わった頃、佳彦が誘いに来たので、その後彼の所へ行って、彼のするゲームを見ていた。そこへ雅也が呼びに来たのである。比嘉が出くわしたのはちょうどその場面だったわけだ。 雅也は祥吾のことを運命共同体だと思っている。その連帯意識が、彼をして男達に頼み込ませたのだ。自分が有紀と性交するなら、祥吾もまた一緒にと。 それに興味を示し、率先して許可を与えたのが高橋だった。つい先程は新人らの参加を渋っていた彼だが、今回は雅也の有紀に対する特別なこだわりを見抜き評価したのである。同じ穴のムジナとして。 実際、雅也も祥吾も有紀に良い感情を抱いていなかった。むしろ恐れていた。怒られたことはあるが褒められたことはないし、笑いかけられたことすらない。いつも無愛想で、うさん臭そうに眺められてきた。あるいは、蔑む目線だと分かる程に。 理不尽な仕打ちも数々受けてきた。買い物に呼び出されたと思えば荷物持ちをさせられ、その際我が子にはソフトクリームを買い与えてやるのに、二人には礼の言葉さえ与えられなかった。彼らはただ物欲しそうに佳彦の食べるのを見つめねばならなかった。 長女の宿題をやらされたこともある。おまけにそれが教師にバれたことで、後で彼女から怒鳴られもした。こういう経験は枚挙に暇がない。 それでも逃げられないのは、すっかり恐怖心を植え付けられているからだ。彼女を犯すことは、それを彼らが乗り越えることであった。 雅也の番になった時、有紀はその前にも増して嫌がった。彼の前の連中には、その幼さ故に拒否した彼女だったが、今度の場合、相手をよく知っているから余計切実だったのである。いわば、顎で使ってきた飼い犬に手を噛まれるような感情だった。それ故、にわかに正気付いたわけだが、ペニスをはめられるとすぐにまた花村命名“オナホール”役に戻った。 「アッ、グ、アァ……!」 悔しいが、イく。息子の子分と侮っていた子にイかされる。 その顔を、雅也はまんじりともせずに見下ろした。横から高橋が女体の状況を解説してくれる。 「イッてるぜこの女。君のチ ン ポでさあ」 それを聞いた雅也は、なんとも言えない満足感を得た。 「(ああ、気持ちいい。金光のおばさんのマ ン コ、気持ちいい)」 彼は心で喝采を上げた。そしてこの幸福を、祥吾にも味わわせてやると決意したのである。 * 「ヘー、そうなんだ」 「すげえな」 克弘と俊之は上っ面で佳彦を讃えた。両人とも、やたらと上機嫌である。気を良くした佳彦は、さらに別のキャラクターを見せた。ゲームの中で育てたそれを、得意げに解説する。 「へー、へー」 聞く方はそればかり繰り返す。心ここになく、ただ話している後輩の顔をまじまじと見つめるのみ。二人が別のことを考えているのは傍目にも明らかだった。気づかぬのは、当の本人・佳彦だけ。 彼の鈍感さは今に始まったことではない。実の所克弘と俊之は、この一学年下の後輩をおだてて、何らかの儲けを引き出すのが上手かった。佳彦は彼らにため口をきき、年上ながら舎弟のように扱っているつもりだったが、実際にはたかられていただけである。 そうして今日に至っては、とうとう母親を寝取られた。無論彼は知る由もない。たった今我が母を犯してきた二人が、その男根もまだ乾かぬ内に息子の自分に会いに来ているだなんて。 現にその二本は有紀の愛液で濡れそぼっていたし、先端からは彼女の恥穴に植え付けてきた子種汁の残りが出ていた。何より二本とも彼女の肉の感触をまだはっきりと覚えていた。その肉穴から産まれ出てきた子 供と、今しがた子作りしてきばばかりの若い間男らが相対しているのである。 その状況が間男達には面白かった。彼らとて、もしも別の母親だったらこんなことを思いつかなかった。逆に息子に同情もしただろう。だが、相手は金光だ。この町では、それだけの理屈で十分だった。 「(コイツの母親にチ ン ポ入れてたんだ)」 二人は優越感に浸って佳彦を見た。 「(コイツ、母親が犯されたのに笑ってやがる。今でもバンバンハめられてんのに)」 そう思うと、彼が滑稽に見えて仕方がなかった。すっかりねじれてしまった欲望である。 彼らは浩樹に代わって本来は体育館の見張りをする番だった。ところが、祥吾を呼びに佳彦の所へ行くという雅也に接し、自分達もそこへ行こうと後からわざわざ向かったのである。 彼らの屈折したどす黒い感情は、しかし晴天の和やかな運動会場では賑やかさに包まれて目立たなかった。 * 「すっげえな、ホントにこんなガキとヤッてる」 慶介が今更ながらに感嘆して言った。 有紀の種付け相手はどんどん若返っていく。この前に終えた優斗ですら、つい先日までランドセルを背負っていた身の上だったが、今度の相手は正真正銘、現役である。つまりは通っている学校が一つ下になった。そんな相手が早々と、一人、二人と続いていく。 一人目だった豊こそ辛うじて自慰経験があった。が、二人目の聡はそれすらない。それどころか、この行為がなんなのかさえ理解していない。 「ここにチ ン ポ入れるんだぜ」 有紀の背後から女陰を開き、小林が彼を招く。聡は、言われるがままに陰茎を挿入した。意味が分からずとも、勃起はちゃんとしている。 「気持ちいいだろ」 と問われれば、素直に“ウン”と答えた。その背後から、同じく勃起した局部を露出して、羨ましそうに三人目・翼が覗いている。 年は、豊、聡、そして翼と一つずつ若くなる。いよいよ、有紀の二番目の子 供、長女・清美の方に年齢が近づいてきた。すなわち、豊は清美の二つ上、聡は一つ、ということで、翼は同い年である。 交尾の様はやはり小型犬、というより、もはやネズミ対ゾウのようだ。ビクともしない巨体に、しかしオスは果敢に向かっていく。挿入すれば、後は散々手本を見てきたから段取りは分かる。聡はその未成熟ななりで父親になろうともがき出した。 「(子 供と……)」 有紀は犯されながら目を回した。無毛の包茎ペニスが体内をまさぐる。ここまで若返ってくると、“強 姦者は皆同じ顔”と一言で断じきれるものではなかった。ただ、彼女は倫理観にも罪悪感にも直面しない。犯してくる以上、敵は敵、どんなに幼くとも男は男だ。 なんとなれば、彼にはちゃんと子作りする資格があった。ただ自覚的に放出したことがなかったので、その時になってかなり慌てていたが。 「大丈夫大丈夫、それがイくってことだよ」 浩樹に説明されて、一応安堵する聡。その抜き身を見て、 「おっ、お前精液出せてんじゃん」 と、慶介が言った。続けて、 「この年で中出しとか、マジハンパねえわ」 とも。 それを言ったら、次の翼なんてその極みである。もっとも、彼はまだ射精できる体ではなかった。それでもオーガズムは感じられる。己の母以上年上の女をレ イ プ、そして絶頂。そもそもレ イ プの自覚がない彼。知らない間にそれを終えていた。 微かに震えながらこちらを見る彼の頭を、 「よしよし、よく出来た。偉いぞ」 と、小林が撫でる。翼はまだ恋も知らない内に、強 姦で褒められたのだった。 「よし、次来い」 呼ばれて、やっと番が回ってきたのは祥吾だった。次々と年下の者が童貞を卒業していく中、彼の方が年長なのに後になってしまった。この場で唯一の童貞だ。 「すげえよな、お前らの年で童貞捨てられるとか」 「しっかり筆おろししてもらえよ」 「きたねえババアでごめんな。けど、中古でもまだ使えることは使えるから」 竜二、浩樹、そして花村が口々に応援する。 対面の瞬間、見知った相手にまた有紀は顔をしかめた。だが、さっきより鈍くなった感覚の故、拒絶の意思を示す間がなかった。祥吾は即座に挿入していた。 「ハアッ、グッ、ウゥ……!」 ちょうど波の盛り上がりが来たタイミングでもあり、またしても有紀は悔しい思いをさせられた。その表情を見下ろし、祥吾は勝利に酔う。 脳裏には、先刻雅也から誘われた時の会話が思い出されていた。 「金光のおばさんとセックス!?」 祥吾は驚いて聞き返した。 「ああ」 雅也は歩みを止めることなく答える。彼は先に立って、現場へと向かっていた。 「ヤバいよ、そんな……」 祥吾が不安がると、雅也が毅然と言った。 「もう、犯されてる。今も」 「え……?」 「俺も、ヤッた」 祥吾は困惑して思わず足を止めた。その手を雅也が強引に引っ張る。祥吾にはその友人が急に恐ろしくなった。友人は言うのだ。 「ずっと輪姦されてる。……多分、朝からずっと」 “リンカン”、祥吾には聞き馴染みのない単語だった。それを実際目の当たりにするまで。 「(そうか、こんなことされてたんだね、おばさん)」 彼は肉棒を出し入れしながら、彼女の心地よさに感動した。あれほど居心地の悪い金光邸だが、ここだけは具合がいい。日頃の彼女にも似ず温かいし柔らかかった。 心には、続いて彼女から受けた色々な仕打ちが蘇ってくる。その憎たらしい奴へ自分はこれ以上ない仕返しをしているのだ。ここへきて初めて気づいていた、有紀が女だったと。そして、自分は男だったと。だからこそこんな仕返しが出来るのだと。男だからこそ出来る、女への最大の辱めをしているのだ。 「この女……っ!」 彼は思わず口走っていた。それは口の中で言っただけだったが、ただ一人高橋だけは敏感に聞き取っていた。 「そうだ、もっと犯してやれよ。この女、チ ン ポ大好きなんだよ」 彼は狂気じみた笑みを浮かべた。さらに雅也を招き、彼に口腔を犯させた。友人同士、一瞬目を見かわす。それから彼らは、この憎むべき共通の敵にして、同級生の母親を前後から完膚なきまでに集団強 姦したのである。 「クソッ……!」 「このっ……!」 二人の行為は次第にエスカレートし、祥吾が乳房を握りしめれば、雅也は髪の毛を掴んで頭を前後した。 「ンンオオォ……!」 やりたい放題され、有紀は苦悶に顔を歪めている。 彼らの後ろでは竜二が順番待ちだ。もう三発やっている彼だが、またしたくなったのだ。輪姦遊戯はいつ終わるともしれない。 だが、昼休みはもうすぐ終わりだった。 〈つづく〉 |
そこには沢山の男女が入り乱れていた。しかも、そのほとんどが裸同然に肌を露出している。かくいうミナミもご同様。ブラジャーとショーツの上にキャミソールを着ただけだ。 「アアン! ヤダァ~」 あちらこちらで上がる嬌声。この格好で男女同室となれば自然な流れだった。 すぐ傍で若い女性が背後から男根を仕込まれている。彼女もやはり控室で着替えてきたのだろう。あそこには様々なランジェリーが用意されていたが、彼女の選んだのはベビードールだった。 同じように正面のカフェテーブルの横では、ガーターベルトの女性が両腿を抱え上げられて性交していた。彼女はもはや上半身裸で、そのピンクに染まった背中の線が生々しい。 左の壁際に設置されたソファーでは、一人のマダム風な女性が口と後ろを男性から同時に責められ四つん這いで鳴いている。 その隣にも、その奥にも、どこまで視線を動かしても男と女の絡み合い。一体どれ位の人間が集まっているのだろうか。大広間の中は、人でごった返していた。 「ああ、奥さん、イイよ」 豊乳をむんずと鷲掴みにしながら、キジマが後ろの髪の毛越しに囁く。その欲棒は、ショーツの隙間から肉ひだの奥へとめり込んでいた。 「(痛い……)」 ミナミは愁眉を寄せた。もっとも、その縦じわは外見上分からない。なぜなら目の周りを覆い隠す仮面を着けているからだ。それが参加者のルールだった。 キジマも着けている。が、顔下半分が出ている仮面では、知った仲でほとんど意味を為さない。彼は紛れもなく、タイガのドラマ現場で遭った、某局のプロデューサー・キジマであったし、現に彼もまたミナミをコウの母親と認識していた。 「相変わらずスケベな体だ」 そう言いながら、キジマは濡れた陰茎を出し入れする。彼のものは、ミナミに入る前から淫汁にまみれていた。彼女の前に早一戦交えてきたものらしい。 片や、ミナミはなんのウォーミングアップもしていなかった。出会い頭、会場の入り口で眼前の光景に圧倒されていた時に、キジマからいきなり挿された。むしろ、くっついてから相手の素性に気が付いた位である。 「ああん、激しいわ」 彼女はそれとなく相手をいなしながら、腰をずらして当たる位置を変える。今日まだ潤いのない陰肉では、いかにほぐれた年増女とて不快を禁じ得なかった。それでも拒みきれないのは、やはり立場故の弱さである。 そもそも、前室で着替えをさせられた段階で、ある程度察していなかったと言えば嘘になる。あからさまに卑猥な衣装を選ばされ、その上仮面を着けて参加するパーティーだ。まるで空想じみた話ながら、どこまでも世間ずれした芸能界のこと、さもありなんと納得もできる。ミナミもいよいよ判断力が麻痺してきた。 着替えをしている時、スラリと足の長いスレンダーな女二人が、クスクスと陰で笑いながら出て行った。モデル然としたその佇まいから推すに、彼女らにもこのパーティーに賭けるものがあるのだろう。いずれにせよ、参観日風のジャケットに身を包んだ保護者は、些か恥をかいた格好になった。 だが、それでも自分には武器がある。さっきのモデルにはない強みが。 「おやぁ、いい乳マンコちゃん見ぃつけた」 そう言いながら近づいてきたのは、裸に蝶ネクタイの出っ腹中年男性。やはり仮面で顔を隠しているが、そもそもそれがなくてもミナミには彼が誰だか分からない。恐らく初対面だ。その会ったばかりの男に乳房を引っ張られ、隙間に男根を挟まれる。 他方、体内には熱い汁があふれてきた。キジマが終わったのだ。すると、すかさず別の者が入ってくる。 「デヘヘ、デカパイたまんねえな」 他人の受精行為後とてもなんらためらいなく、ドロドロに濡れそぼった穴へ新しい男は肉棒を突っ込んでくる。それが誰かはやはり分からない。だが、キジマクラスの有力者が居るのだ。侮ることはできない。第一、その覚悟で臨んでいるわけだから。 「(コウ、ママ頑張るわ)」 欲どしいミナミは、虫のいい名分を心に謳いながら、ほくそ笑んだ。コウの打ち上げと聞いていたが、蓋を開けれてみれば、いわゆる“乱交パーティー”。ここに子供がいるはずもない。騙されたのだ。 それでも、彼女は前向きだった。元々枕営業が功を奏して他を出し抜いてきたわけであるし、それにこれは彼女自身の存在が業界人から認知された結果とも言いうる。たとえ、セックス要員としてここに送り込まれたにしてもだ。 よく見渡せば、ヴァギナよりペニスの数が圧倒的に多い。結果として、一人のメスに複数のオスが常に群がることとなる。 「アンアンアン!」 さっき見かけたモデルの一人が、両手にペニスを握りながら犯されている。その周囲には、グラスワイン片手に談笑する男らが順番を待っている。 一方、ミナミもその点負けてはいない。周りには続々と男が集まってきている。若さや細さでは劣っても、その豊満な胸、熟れた女体は、この広い会場でも確かに男心をくるぐるものだった。 「おおっ、爆乳熟女発見!」 少し若めの茶髪の男二人が両方から乳肉を揉みしだく。先ほどの蝶ネクタイ男はいつしか去っていた。後ろの男の方は早三人目に代わっている。ミナミもようやく濡れ始めていた。純然と陰茎だけで仕上がっていく膣だ。 それにしても、あの大女優レイコが主催というが、彼女もこの中にいるのだろうか。いや、それ自体が嘘なのか。ミナミは今更ながら思い惑った。 と、そこへ、以前コウがCMに出させてもらった会社の社長、カトウがやって来た。 「久しぶり、ミナミちゃん」 彼は他人に聞かれぬようにそっと耳元でささやいた。ミナミは返事の代わりに彼の肉茎を一気にくわえ込んだ。 「積極的だね」 カトウは笑いながら相手の頭を撫でまわす。 ミナミは思った。たとえこの会の主催自体が嘘でも、メリットはあると。彼女はドライだ。そして諦めてもいる。もはや汚れた体であることを。悪魔に魂を売って、栄光を得たのだと。 恋人・ジンに対しても悪びれない。こういう女である以上仕方のないことだと思っている。あまつさえ、彼はそれを知っての上で付き合っているはずだと、甘えてさえいる。なんとなれば、ジン以前に夫という存在だってあるわけで。 女は外づらの自分を過剰に偽りだと断ずる傾向があるが、彼女の場合なまじっか肉欲を行動に伴わせるから露骨である。まるで頭の線が何本か切れているかのような短絡的判断で男らに身を任せていく。愛するジンも、決して貞操帯にはならない。 「アゥ……イく……」 四人目、五人目と矢継ぎ早に挿される中で、ミナミは最初の絶頂を感じた。気持ちがなくても、丁寧でなかろうとも、男性器との生殖摩擦だけで形式的に最後までいくものだ。 二人同時に相手にしたことはある。タイガとヌマタだ。彼らには正気を失くす程散々弄ばれた。期せずして、その経験と重なる。ただ、こう次から次へと果てしなく相手が出てくると勝手が違う。不安がないはずもない。 「ア、アア……アハアァ……」 人目の中、いつもより控えめな声。終始圧倒されている。あくまで一介の主婦なのだ。どれだけ大胆な裏の手に長けていようとも。 盛り上がった陰唇から、白いあぶくが湧いて出る。そこへドスドスと硬直棒が叩き込まれる。まるでスポーツのように交尾だけを飽きずに続けていく男女。まさにフリーセックスの現場だ。 こんな所、大スターのジンには無縁だろう、と彼女は思う。彼の居るのも芸能界、ここも芸能界。落差はあるが、そのダイナミズムこそ似つかわしい世界とも思える。それはまるで、汚れ切った肉体とその内にある純真さへの信仰という倒錯した己そのもののようでもある。 いずれにせよ、ひと度足を踏み出したからには、とことんまで突き詰めるしかない。転がる石に苔は付かないという。ミナミにもう引く気はなかった。 「そういえば――」 一旦離れたキジマが、水割りを片手に戻ってきて言った。 「タイガとは近頃ヤッてないの?」 ミナミは一瞬ギョッとした。だが、すぐにそれを隠すべく、彼の陰茎をしゃぶりだす。その頃カトウは、六人目の挿入者となっていた。 考えてみれば、大人びているとはいえ子供のやっていたこと、バれていない保証はなかった。おまけに、彼は有名人でもある。あるいは、彼流の酔狂で、自ら吹聴したのかもしれないし、ヌマタがしゃべった可能性だって否定できない。 もっとも、ミナミには今更どうということもなかった。ある程度は覚悟していたことだ。大事なのは結果である。その苦労の報酬は既に得ているのだ。 だがそれでも、キジマの次の一言は彼女を焦らせた。 「今日アイツ来てるからさ、久々にヤらしてやったら?」 そう言い残すと、彼はペニスを引き剥がして若い女の方へ去って行った。 「(あいつが……タイガが来てる?)」 ミナミの心に嫌な予感が走る。 「(だって、あの子はまだ子ど……)」 「お集まりの皆様――」 彼女の思考を遮って、伸びやかな女性のアナウンスが流れた。 「お待たせ致しました。アトラクションのお時間です。ステージにご注目下さい」 その声に釣られて、客人達はしばし手を止め、ライトの集まる方へ首を向ける。ミナミも見た。 司会は続ける。 「今日の為に、かわいい子役ちゃん達が――」 〈つづく〉 |
その日は間もなく訪れた。いつものように母とスタジオ入りしたコウ。先日の約束を期待し、母と繋いだ手にも力がこもる。一方、母はというと、平生と何ら変わらぬ態で、これからするであろうことにも別段思い入れはないようである。 一体どんなことをするのか、コウはワクワクしながら母と別れ、タイガの指示通りの場所へ先回りすると、そこの物陰にこっそりと身をひそめた。大道具・小道具が折り重なったその一角は人通りも絶え、また薄暗い。幼い者には大変心細かったが、真実を知りたい彼は頑張ってかくれんぼに耐えた。 どれ位待ったろう。先程の母の態度を思い出すにつけ、本当にこれからそれが行われるのかどうかを疑い出した頃、ようやっと件の二人がやって来た。コウの緊張が一気に高まる。 「早く済ませてちょうだい……」 ミナミが言った。それは紛れもなくコウの母親だった。彼女は言うが早いか、ブラウスのボタンを外し始めた。 それを見たコウは、途端に胸騒ぎを感じだした。なぜかは分からないが、心臓の鼓動が早くなって、急に恐ろしくなってきたのだ。 そんな息子の前で、母はみるみる服を脱いでいった。たちまちの内に、豊満な胸まで露わになる。さらにタイガの指示で、下半身の被服まで瞬く間に脱ぎ去った。 他方のタイガはタイガで、自分も下半身を露出していた。但し彼の方はズボンとパンツを足元まで下ろしただけで、ほかの服は脱がない。 「じゃあ、しゃぶってよ」 タイガが言った。その時、確かにコウと目が合った。そして彼はニヤリとした。 途端にコウは背筋に寒いものが走った気がして、視線を脇へ逸らした。ちょうどミナミが行動を起こし、そちらに気を取られた為もある。母はタイガの足元にしゃがみ込んだ。そこから先の行為は、息子の想像を遥かに超えたものだった。 「あっ……!」 コウは息を飲んだ。母がタイガの“おちんちん”を食べ始めたのである。彼はギクリとして固まった。訳が分からなかった。 そんな彼を尻目に、タイガは気持ちよさそうである。 「相変わらずフェラ上手いね、おばさん。ひょっとしてこのままイかせるつもり?」 少年は笑いながら、後輩の母の頭を撫でる。自分の母親と同い年の女だ。そして、勝ち誇ったように彼女の息子を見やる。 コウは益々困惑し、タイガとミナミをせわしなく交互に見比べながら、この先の成り行きをただ見守ることしかできなかった。果たして見て良かったのだろうかという思いが、この時生まれた。覗きという行為が、名状出来ない背徳感を助長したものだ。 ミナミは左手を地につき、それで己の体を支えながら、右手で少年のペニスを持ち上げ、それをひたすら舐めしゃぶる。背の低い相手のこと故、正座の姿勢からさらに腰を折って前屈みになり、髪をぐしゃぐしゃにされながら実にみっともない格好だ。 タイガのペニスは最初しぼんでいたものが、急速に立ち上がって大きくなっていった。赤黒いそれは、ミナミの唾液によって全身を照り輝かせている。その存在感は薄暗い中でも強烈な印象を放っていた。 コウは、自分のペニスも硬くなることを知ってはいる。だが何故だか、タイガのそれとは随分違う気がした。そしてもっと言えば、どうして硬くなったのか、また母が何をしているのかに至っては全く理解できなかった。 さらにミナミは、陰茎にぶら下がった玉袋へと唇を移動させる。その際は主の指令によって右手を離し、口だけでの奉仕を強いられた。すると自然、勃起が顔に乗っかる形となる。 「いい眺め。おばさん、今日も顔エロいよ」 タイガのにやけた表情の下、勃起を鼻に乗せたミナミは、睾丸を舐め、あるいは吸う。時には主の方を見上げる。 「こっち見ながらしゃぶって」 と、彼に求められるからだ。それに絶対逆らわないミナミである。さらに所望は続く。 「じゃ、今度は挟んでよ」 それによって、ミナミは両の乳房を抱え上げた。そして、その見事な量の脂肪球で、すっかりとタイガの陰部を覆い尽くした。 この目まぐるしい未知の展開を、コウはまんじりともせずに見つめ続けた。とにかくこれが“セックス”というものなんだ、今はただそう片付けるしかない。どうやら“おちんちん”と“おっぱい”がセックスには必要らしく、また“エロい”状態が関係するらしい。少しずつこれまで聞いた単語が線で繋がってはいく。 それにしても、どうして自分にはしてくれなかったんだろう。コウはふと思った。一緒に風呂に入っても、タイガみたいに舐められたり、胸で挟まれたりしたことがない。その時、ふいにタイガの言葉が思い出された。 『セックスしたことない奴のことだよ』 「そっか……」 ここにきて、コウは肌で理解した。これをする意義はいまだに分からない。しかし、自分は間違いなく“童貞”ではあると。そう実感すると同時に、激しい落胆と、そしてまた嫉妬を感じ始めた。タイガに、且つはまた、ミナミにもだ。 彼の知らない光景は続く。タイガはミナミを四つん這いにさせると、彼女の恥部を息子の方へと向けさせたのだ。おかげでコウからは、我が母の陰唇が丸見えになった。そこが己の生れ出てきた穴だとは、まだ知らない。 「なんだよ、おばさん。やっぱりもう濡れてるじゃん」 タイガはゲラゲラ笑いながら、今やもうあからさまに見物人の方を見ながら、彼によく見えるように陰門を大きく広げてみせた。縮れ毛に縁取られた肉は、サーモンピンクの具を潤わせ、見物の凝視に耐えている。 コウは初めて知った。そこに穴があって、そしてそれがそんなに広がるなんて。さらに度肝を抜かれることが起きた。タイガがその中へ、指を、ひいては拳までねじ込んだのだ。 「あ~あ、おばさんのマンコ、ガバガバだから、手が全部入っちゃったよ」 その言葉通り、ミナミの膣には少年の手がすっぽりと隠れ、まるでそこから腕が生えているような状態になった。 「マンコ……ガバガバ……」 実体験によって、少しずつ知識を会得していくコウ。だがどうしてか素直に喜べない。むしろ喪失感こそ強くなる。今思えば、事前にタイガが、 『いいんだな?』 と、念押ししたのも肯ける。今のこの刺激的な不安感は、後悔と呼んで差し支えないものかもしれなかった。 そんな幼子の懊悩をよそに、母親は次第に女の顔で喘ぎ始める。 「ヒャッ、ア、アア、アアアァァー……ッ!」 タイガに膣をかき回され、淫汁を撒き散らして。 コウは震えた、見たことのない顔、聞いたことのない声に接して。彼女は本当に自分の母親だろうか。いつも厳しく自分を叱り、また時には抱きしめてくれる優しい母なのだろうか。もはや彼は根本的なことさえ疑い出した。その境地に至りなば、恐怖はピークに達し、じんわりと涙がにじみ出た。 片や、母の方も別なピークを迎えていた。 「イッ、アッ、ンンンー……ッ!」 女の鳴き声を発するや、ブルブルと尻肉を震わし、瞬間、手を滑らせてその場に伸びた。 「なに、もうイッたのかよ、おばさん」 タイガは笑いつつ、ちょっと緩めた手を、またすぐに容赦なく動かしだした。 堪りかねて、ミナミがストップをかける。 「も、アッ! もも、もういいから……早く、シ、シなさい、よ」 「あ? うるせえ」 タイガは構わずにかき回す。と、そこからジャージャーと小水が漏れた。コウは言葉を失って、母の失禁を見守った。 「は、早く、もう戻らないと……ねえ、早く終わらせて」 恥をさらしきったミナミは、気だるそうに言った。 「どうせ、スることスるんでしょ? だったら早く」 「早くなんだよ。入れてほしいのかよ、おばさん」 タイガは彼女の口元へペニスを持って行った。すると、ミナミは黙ってそれを頬張った。 「欲しいんだったら欲しいって言いなよ、“チンポ欲しい”って」 「……うるさいわね。入れたいんだったら、とっとと入れなさいよ」 どこまでも平行線な議論に、タイガは別の手を講じた。 「あっそ。別にオレいいわ。代わりにさ、コウの奴呼んできて入れさせようか」 それを聞き、縮み上がったのはコウだ。変な昂揚感が胸に迫ってきて、これ以上ない位に心臓の拍動が速まる。覚悟も何もなかったが、唐突に今から童貞でなくなるかもしれないのだ。タイガと同じように、母と、セックスを! が、彼の心は母の言葉によって一瞬で凍りつかせられた。 「嫌よ! やめて!」 「え……」 この時、コウの全てが止まった。それこそ、心臓すら止まったように感じた。彼は自分が母に拒絶されたと思ったのである。 ミナミは実際に立ちあがってみせるタイガの足にすがって、彼を制止した。 「チンポ入れて。ねえ、チンポ欲しい!」 彼女は必死だった。それを受け、タイガも思い直し、 「分かってんじゃん」 と薄ら笑いを浮かべて言い放つと、ミナミの尻の方へ回り、コウから見えるようにと気を遣いながら、彼女の淫肉を再びよく広げた。 暗澹たる気持ちに沈むコウ。彼の目に、また驚くべき光景が飛び込んできた。これ以上ないと思っていたところへ、まだ新鮮な驚きがあったのである。 彼は見た、母の割れ目に“おちんちん”が入っていくのを。 「え……!」 そこにそれが入るなんて、あまりに突飛なことで、もはや付いていけなかった。彼の脳みそはもうとっくに飽和状態だ。 タイガはその小柄さ故、相手の巨大な尻に乗っかかって腰を振る。まるで小兵力士の相撲を見ているようである。敵との体格差は歴然だ。ところがどうだ、弱っているのはむしろ大きな方で、 「……ア、ア、アッ!」 と、次第にまた喘ぎ始めたのである。若くして戦上手な少年は、硬化した肉棒で彼女のスイートスポットを絶妙にほじくるのだ。 これには、たとえ彼の三倍以上生きているメスとて脱帽である。彼をオスと認め、性悦に浸るを得ない。心を置き去りにしても、体が悦んでしまうのだ。折しも、既に高潮した肉体である。 「イッ、イ、ヒィ……オオォー……ッ!」 「ハハ、またイくんだ。おばさん、すぐイくね」 男は得意気に笑った。そしてまた、意地悪く言った。 「こんなにエロかったらさ、コウのチンポでも興奮するでしょ? 実は家でヤッてたりして」 再び耳をそばだてるコウ。そこへ、ミナミがダメを押した。 「バ、バカなこと言わないで。するわけないでしょ」 これでコウは確信した、自分は母とセックスできないのだと。彼は寂しさのあまり涙を流した。もう嫉妬すらも薄らいできた。生まれて初めて知った孤独。 彼の前で、仲の良い両人はそろそろ共同作業に締めを迎えようとしていた。 「中出しするよ」 そう言うと、タイガはにわかにブルブル痙攣し、一層強くミナミにしがみついた。今、息子の眼前で、母は父以外の男の精子を注ぎ込まれていた。 終わると、白濁した陰茎を、タイガはまたミナミにしゃぶらせた。相変わらず従順な彼女。その膣内から、白い汁がスーッと滴り落ちた。 コウは膝を抱いて固まったまま動けなかった。と、そこへ別の方面から事件が訪れた。それも一度に二つだ。 「おお、遅かったじゃん、ヌマちゃん」 と、タイガが呼びかける方から一人のむさくるしい男が現れた。知らない大人の登場に驚かされたのは、どうやらコウだけらしい。タイガも、いやミナミすらも見知っているようだ。 これが衝撃の一つ目。そして、二つ目はコウの背後からやって来た。 「よっ! 何してんの?」 小声でささやく男の声。コウが危うく声を出しそうにするのを、その端正な口元に人差し指を添えて止める。 「シー!」 どうやら積み上げられた機材の下をほふく前進でくぐり抜けてきたらしい。それなん、ジンであった。 〈つづく〉 |
* 「はいはい、イきましたイきました!」 有紀は投げやりに言った。その言い方にプライドへの固執ぶりを目ざとく見つけ、男らはここぞとばかりに笑う。 「『はいはい、イきました』だって」 慶介が発言をなぞれば、浩樹も、 「イッてたんだオバサン」 と、下衆な笑顔。有紀は大いに赤面した。言い回しを後悔してももう追いつかない。虚勢を張った己がいかにも間抜けに思えた。 内省的傾向は弱気を呼ぶものだ。加えて、言葉は口にすると独りでに力を持つ。嘘さえ誠にしかねない。 「じゃあもっとイかせてやんよ。イきっぱなしにしてやんよ」 と、花村が言って、再度ペニスを挿し込めば、本意でないのにもかかわらず、有紀は心のどこかで疑念を生じる自分に直面した。“ひょっとしたら”とばかりに。 この傾向は、そもそも三人四脚このかた加速していた。体にばかり言うことを聞かせられ、その上明るい場所に連れ出されてと絶え間ない緊張を強いられた結果、精神と肉体それぞれに興奮と発熱の症状が見られた。 「クッ……ンッ……!」 照れ隠しに呻きながら、彼女は唇を噛んだ。それをこじ開けて、改めて高橋の男根がねじ込まれる。二本の男根間にいるのが、もはや彼女の正位置とばかり当たり前に。 さらに、花村が終われば、これまた当然に高橋が彼の跡へとコンバートする。間断なく生殖活動は続く。 「『イきっぱなしにしてやんよ』」 心も顧みず、ただひたすら生殖器を刺激されるや、果たして望むべくもないオーガズムとて訪れるものだ。決してテクニカルでもなく、乱暴に強引にかき回されるだけなのに、前原相手の時のように、こちらから求める気持ちなど皆無なのに。 「ウゥ……」 有紀はまた悔し涙に震えた。自己嫌悪は、レイプ被害者の通る道である。まして凌辱による発情ほど情けないものはない。 「イ……ヤァ……」 いよいよ現実味を増した大波が迫るのを感じ、彼女は逃げ場を求めた。嘘のつもりだった報告が言霊と化し、真に迫った恐怖を演出する。 「オラ、出すぞ。ケツ上げろケツ」 高橋が腰を引き寄せた。二発目もなんのその、十分な種付け分量が有紀の産道に流し込まれる。ヒクつく肉と肉。だが彼女は、すんでの所で最悪の境地だけは耐えた。 「(フン、わたしがイくって? こんなクズどもの所為で? そんなわけない……)」 しかしもはや風前の灯である。そんな時、島田が不意に言った。 「やあ、先生」 有紀が顔を上げると、曇った視界の先に比嘉が立っていた。 * 比嘉は教師として、教育に個人的感情を差し挟んではいけないと思っている。あの問題児、金光佳彦に対してすら、どんなに腹立たしい目に遭おうが憎んではいけないと自分を戒めてきた。この点で彼は真面目な男である。 だが、聖職者が必ず聖人であるわけもなく、煩悩に苛まれもすれば、隠し事だってする。その意味で有紀は、比嘉の本性を見抜いていたのかもしれない。なぜなら、教師としての彼を全く敬おうとしてこなかったのだから。 「どうだ、デカチンの味は」 隣から小林が彼女に尋ねている。彼は比嘉の抜き身を見た時、 「おお、デカいねえ、先生」 と、いち早く讃えた男だ。実際比嘉の剛直は平均以上と思しく、またへそまで繁茂する陰毛がそれへ迫力を与えていた。 比嘉は周囲の視線に頬を赤らめながらも、欲望に任せて腰を振った。彼の骨盤がぶつかる度、柔らかい尻肉の表面が波を打つ。 「このクソ教師が!」 もしも普段の有紀なら、こう罵倒しただろう。彼に対してのみならず、実はおよそ教師一般に対して尊敬の念を持たない母親である。だから、幻滅という程のことはない。やはり彼も、教師という職を生業にするだけの、ただの男だったのだ、と嘲笑うだけだ。 ただ今はタイミングが悪かった。 「クウゥ……」 憤怒の情が後退し、代わって羞恥の情が支配的となる。有紀は声にならぬ声でむせび泣いた。何かの刑罰を受けているような心境で、壁に手を突き凌辱を受ける。ひと度来れば引きも切らぬのが女のアクメだ。 ここに至りなば、もはや相手の正体なぞに構う余裕はない。息子の担任だと認識したのも束の間のことだ。強姦魔はいずれも同じ顔であった。 だが、比嘉の方は違う。彼女をいまだ教え子の母親と見、なんとなればそれ故に陰茎を硬化させていた。参観日、三者面談、果てはクレームをつけに来校した場面が次々と脳裏に浮かんでいる。 もっとも、いくら彼が三十路の独身とはいえ、日頃より生徒の母親に片っ端から欲情しているわけではない。女子生徒には尚更、色目を使ったことなぞ一度もない。つまりは、あくまで一教師として分別のある男なわけで。 「んっ……」 射精しそうになり、一旦動きを止めて耐える。この要領は、いつも右手で慰めているのに似ていた。だが決定的に違うのは、今は妄想の相手が実体を伴っているということである。有紀は、彼のオナペットだった。 どうしてそういう目で見だしたのか、自分でも分からない。いつも理不尽な言い掛かりをつけてきて、敵とすら呼んでもいい相手だ。たとえ佳彦を憎まない彼でも、その保護者まで同様に愛せる程、博愛主義者ではなかった。 この倒錯した欲望は、彼を悩ませた。特に自分で処理を終えた後は、罪悪感に苛まれもした。生徒の保護者、しかも人妻を性的な目で見ることなど、彼の正義にとり、あってはならないことだった。それなのに…… 「くそっ、くそっ……」 不条理な性欲と意志の弱い自分を呪いながら、比嘉はいつもペニスをしごいた。頭に浮かぶのは、まともに話も通じないモンスターママ。その居丈高な振る舞い、恐怖すら覚える剣幕、そして、品のないコーディネートに包まれた、傍若無人な出っ張り。 今その巨峰を、比嘉は力任せに鷲掴んだ。脂肪にめり込んだ指の爪が白くなる。 「ア……ア、ガァ……」 壊れたように呻く女。彼はその全身を乳房ごと引き寄せた。散々弄ばれたらしい淫肉は、それでもまだ彼の欲棒を吸い込もうとするように感じられた。 「思いっきり中出ししてもらいな、オ・バ・サ・ン」 フィニッシュの近いことを察知して、高橋が言う。比嘉はその響きにちょっとためらったのも束の間、容赦もなく腰振りを速めた。どのみち我慢の限界である。前原の帰りを待ち切れず、フラフラと進み出た先程と同じだ。もう分別もどこかへ忘れた。 「フーッ、フーッ!」 鼻息荒く、彼は奥へ奥へ、との意識で肉棒を突き出した。先端の口が熱を帯び、今にもドロドロとした弾を射出しそうである。 「このっ……このぉ……っ!」 心の中で、これまでの憎々しげな像を必死で思い返す。彼女の悪性ぶりを散々強調する。要は、己のしていることよりも酷いというのだ。さらに言えば、そんな女だからこんな目に遭ってしまうのだ、と。 「……アアッ!」 思わず裏返った高音を発し、有紀は目を蕩つかせながら口を覆った。耐えて耐えて耐えぬいて、いずれ奴らを糾弾せねばならぬ身の上だ。負けてはならないのだ。しかし、敗色は濃厚…… 「アハハ、イけイけ、中出しでイけ!」 「うっ!」 有紀の喘ぎ声を笑って竜二が囃し立てたのと、比嘉がエクスタシーに達したのとはほぼ同時だった。モンスターペアレントの胎内に、これまでコケにしてきた教師の子種汁が一気に迸る。それは一斉に子宮内へ直射した。勢いと角度のついた亀頭は、とうとうその尖った先を母体の最奥へと突き入らせていたのである。 「ア、フ、ワ……ハッ……!」 白目を剥いて昏倒する淫母。決定的な絶頂が、彼女の正体を失わせた。 * 「――そいつがまた馬鹿な野郎でねえ。なんて言ったと思う?」 金光は饒舌にまくし立てる。毒にも薬にもならない話だ。前原はいまだ逃げ出せず、それに付き合わされていた。 と、そこへ、末娘の瑞穂が駆けてくるなり、父の膝の上へ向かい合わせになって座った。こういう時は何かをねだってくると、父は知っている。彼は座興とばかり、とぼけた振りして尋ねた。 「んん? どうした、急に」 娘は屈託なく言った。 「パパァ、瑞穂、妹欲しい」 「おいおい……」 弱ったなあという風に、前原を見る金光。前原は愛想笑いで応じた。聞けば、彼女も“お姉ちゃん”になりたいとか。 「じゃあ、弟でもいいの?」 酒臭い息で、父はからかってみる。娘はそれに考え及ばなかったらしく真剣に悩みだした。 その光景に接し、前原はさすがに頬を引きつらせた。そして思うよう、 「ママは今この瞬間にも、弟か妹を孕んでいるだろう。ただ、その父親は、パパじゃないんだ」 と。 〈つづく〉 |
* 「最低……最悪……」 事が終わって、有紀は一人ごちた。すぐさま下着を上げるべく前屈みになる。が、素早く回り込んだ浩樹が、そうはさせなかった。 「ちょ……何すんのよ」 有紀は訝しんでみせたが、彼の意図は明白であった。慶介がそれをからかう。 「なんだよお前、ババアとか言って笑ってた癖に」 「うっせ、ついでだからヌいて帰んだよ」 浩樹は言いかえしながら、既に露出している勃起を二度、三度しごいてみせた。そしてそれをたわわな尻肉に接着させる。 「は? 何考えて……嫌っ、いい加減に……」 有紀はまた反抗し、ジタバタと手足を振った。 「じっとしててよオバサン。チンポ入れるだけだからさ」 たちまち三人が団結して彼女を封じ込める。腕力で敵いっこない人妻、あっという間に二本目の少年を中へ上がり込ませた。 「もうヤッちゃった後なんだからさ、二本も三本も一緒でしょ?」 浩樹は諭しながら、優々と腰を回しだす。粘った汁が、それにつれネチャネチャという擬音を生じた。有紀は拳を握りしめて悔しがったが、元はと言えば己の不始末が蒔いた種である。 浩樹は女肉を堪能しながら、さらに厚かましくも竜二に問うた。 「すっちゃんもこの後ヤんの?」 問われた方は、ただニヤニヤ笑っている。その顔を見て、浩樹もニヤニヤ笑って、 「ヤりてえんだろう」 と、いたずらっぽく誘った。 頭越しにやり取りされる貞操、慰み者に落ちた女にならではの仕打ちである。まだ男を入れている最中から、もう次の男の予約が入った。有紀はうんざりしつつ、唇を噛む。一度の過ちが三倍に、口封じとは土台割に合わないものである。 「母乳ヤベえな」 大口開けて、慶介は乳輪を吸い込む。有紀の乳もそれに応ずるかのように、前にも増して噴き出すようである。あるいは、男性ホルモンを直入されて反応したのだろうか。 「エロ過ぎでしょ、この体」 そんな彼の評価を聞き、いよいよ竜二も我慢できなくなった。 「ニンニン、早く代われよ」 と、浩樹を急かしだす。だが、代われと言われて即代われるものでもなく、 「待てよ、こんな爆乳とヤれること滅多にないんだからさ、もうちょっとヤらせてくれよ」 最中の方はもちろんまだ愉しむつもりだ。おまけに友人らの手前、すぐに終わったのでは男が廃るというもの。浩樹は尻たぶを鷲掴みにしつつ、鼻息を振り撒いて肉棒を摩擦した。 一方、既に終えた慶介はその点落ち着いたものである。 「な、この乳すげえよな。ババアの癖に体は最高だよ。チョーエロい」 褒めているのかけなしているのか、ただ言えることは、有紀にとっていずれにせよ不愉快な評である。元より、もう一々目くじらを立てるのも馬鹿らしいが、有紀は彼らの“ババア”呼ばわりに激しく違和感を感じていた。三十代の自分は、まだ若いと考えている彼女。その点、十代の若者が二十歳も年上の、しかも子連れの女を見た時の印象に考え及ばなかった。 「――ああ、ていうかオレ、熟女ありかも」 現に犯しながら、浩樹は新たな可能性に言及した。しかしそれは賛同を得なかった。 「いやない。それはない」 「このババアが爆乳過ぎるから別腹」 * グラウンドでは二人三脚が行われていた。中には男女のペアもあり、時に転んで揉み合ったりもするが、どこぞの男女が今この校内でしているような淫靡な色彩は微塵も介在しない。そこにあるのはスポーツを通して分かち合う、爽やかな快楽だけである。 「キャーッ!」 走っていた主婦がこけて、笑顔で悲鳴を上げる。相方の男が先に起き上がろうとするが、女がそれに付いていけず、再び二人して転んだ。観衆からドッと笑いが起きる。片足を縛るだけで、いともスリリングな競争になる。 * 一方、某教室でも男女が転んでいた。こちらは足を縛ってはいないが、股間と股間が繋がっている。二人は倒れたまま、こちらは起き上がろうともせずに競技を続行した。すなわち、有紀は床に手を突いた格好で後ろから犯されることとなったのである。相方は浩樹から竜二へとバトンタッチしていた。二人の子種を仕込んだまま、三本目の肉棒に突きまくられる。 「すっちゃん、もっとパンパンやって」 「おう」 慶介にリクエストされて、竜二は一層激しく腰を前後した。すると、四足動物と化した有紀の乳房が乳牛のそれのような存在感で、しかも縦横無尽に暴れ回る。 「うおぉ、すんげ~乳揺れ! 普通こんな揺れるか!?」 慶介は興奮して喜んだ。そして彼と浩樹は、反射的に彼女の垂れ下がったものを下から捧げ受けた。ポッチャポチャの水風船がずっしりとした重みを彼らの手の平に預ける。 「オバサン、どう、チンポ気持ちいいの?」 浩樹は乳を手に乗せたまま、その息で彼女の産毛がそよぎそうな程の近くに顔を寄せて尋ねた。有紀は黙秘した。何度聞いても頑なに口を閉じている。 その丁寧に塗り込められたファンデーションとピンク色のチークの上を、二筋三筋と汗玉が伝い落ちる。まだ準備体操と短距離走に出たきりなのに、しっかりと運動会に参加してきたかのような風情である。 「気持ちいいに決まってんじゃん。運動会中にマンコしてたヤリマンババアだぜ?」 代わって、慶介が応じた。浩樹はちらりと彼を見、そしてまた有紀のライトブルーのアイシャドウの奥を見てせせら笑った。 「だよな。チンポ欲しくてたまんなかったんだよな」 竜二はその会話に乗って、 「気持ちいいかよオバサン、オレのチンポかてえだろ」 と質問半分、主張半分に言い放つと、相手の胴にぐるりと両腕を回してしがみつき、うねうねと尻を波立たせた。 「おおぅ、ヤベ、もうイきそうだ」 彼は友人の所望に付き合って見せ場を作った為もあり、早くもエレクトの近いことを告げた。 二人三脚、今しも二組の男女カップルがゴールしようとしていた。片や観衆から喝さいを浴び、たとえ転んでビリになろうとも温かく迎えられる爽やかさ。片や人目のない所で猥雑な言葉を浴び、たとえ妊娠してしまおうともお構いなしとばかりに突き放される卑劣さ。 「死ね……ガキ……」 有紀は口の中でつぶやいた。このスポーツには、パートナーへの労いも、賞賛の言葉も聞かれない。 間もなくカップルは劣情のゴールテープを切った。乳牛に種汁が流れ込む。 「オオー、スゲー出る。中出しヤベー」 フルフルと痙攣しながら、竜二が恍惚として感想を述べた。その尻たぶの笑窪がペコペコ凹むうちは、まだ注入が続いている証拠。彼は乳房を揉みしだきながら、彼女の背中に圧し掛かった。すると、少しく太り気味な体型の彼に押され、有紀はペタンと伸びた。圧迫された所から、母乳が広がる。 その光景を見下ろしながら、すっくと慶介は立ち上がった。自分の番が終わった時から、当初の身だしなみに戻している。浩樹もそうだ。まだ下半身を露出したままなのは、竜二ばかりである。 「おい、そろそろ行こうぜ」 慶介が二人に言った。しかし、竜二は未練がましく返した。 「オレ、もう一発位中出しさしてくんねえかな」 「分かった。じゃあ、お前一人でヤッて、後から来いよ」 浩樹はあっさりと言い放って竜二の反応を待つ。竜二の返答は彼の期待通りであった。 「いやウソだって、オレも行くし」 だが、彼が女を放すよりも前に、慶介が廊下の方を向いて鋭く怒鳴った。 「何見てんだよ!」 * 金光は特に見ているわけではなかった。目はたまたまそちらの方に向けていたが意識は向いていず、今は傍の連中とゴルフ談義に夢中である。だから、テントの前を息子や娘が走り過ぎた時でさえまるで気づかなかった。 「カミさん? さあ、見とらんなあ。もう飽きて帰ったんじゃないか? まあ、アイツも気まぐれだからな」 競技が始まる前に人に尋ねられて、彼はいかにも無責任にそう答えて笑った。手にはカップ酒。朝っぱらから早くもほろ酔い加減である。 子供達も別段父の応援などには期待しておらず、各々目の前の課題に必死である。ただ、長女の清美は、本来母と組んで出場するはずだった競技で別の母親と組むことになり、とんだとばっちりを喰っていた。 * 「なんだ、もう終わりかよ」 見つかって開き直ったという態で、男が入ってきた。普段は消防士をしている二十代半ばの、花村という者だ。その手には、今日娘を撮影するために持ってきたビデオカメラが握られている。 さらに後ろからもう一人、こちらは四十過ぎの男が入ってきた。彼を見て思わず声を上げたのが有紀である。 「こ、小林、さん……?」 彼と有紀とは同じ町内であった。もっとも、普段は挨拶すら交わさない程の付き合いだが。 「どうも、金光さん」 小林は笑顔で会釈した。二人が直接口をきいたのは、初めてに等しかった。有紀は左腕で胸を覆い、膝を折って恥部を隠した。そして逡巡した、彼に助けを求めるべきなのかどうかと。 そんな彼女につい今しがたまで組み付いていた竜二、さすがに合体は解いたものの股間は丸出しであり、その先から女陰に架けて白い糸が繋がっていた。彼はもはや焦って衣服を取り寄せることも諦め、返って堂々と侵入者らに凄んでみせる。 「なんだよ、お前ら!」 が、状況が状況なだけに虚勢は否めない。あまつさえ、敵は大人二人、しかも手前の一人は若々しく屈強そうな体格である。竜二は秘め事を見つけられた負い目もあって、気後れは隠せなかった。 それは、他の不良少年達にとっても同様である。口々に罵りの言葉を発しはするものの、機先を制せられた動揺は払拭できなかった。 そんな少年達を見てケラケラと余裕で笑いながら、花村がからかう。 「お前ら、先生に言うぞ~」 「は? ざけんなよ!」 当然逆上する彼ら。しかし、花村は特にいなすでもなく優々と進み出ると、ズボンのゴムに手をかけながら、スッと慶介の方へカメラを差し出した。たじろいだ慶介は、受け取ろうとしない。すると、花村は言った。 「バーカ、分かんだろ」 〈つづく〉 |
* 学校中に運動会お馴染みの、あの焦燥感を煽る音楽が大音量で響き渡る。それを背景に、運動場では年代ごとの徒競走が続いていた。 元より不真面目な金光、自分の身内が出る内はまだしも、それ以外を真面目に見る気はないし、まして応援する気もない。誰かに電話を掛けたり、近くの人間を無理やり無駄話に巻き込んだり、あからさまに退屈そうにしている。 もっとも、すべての父兄が前のめりに参加しているわけでもなく、休日の朝から引っ張り出されて欠伸をしている者もあった。 そんな父兄の一人、小林は自分の子供が走り終わった後から眠い目をこすっていたが、ふと校舎の方を見上げた後、何を思ったのかとうとう自分の席を立ってしまった。 * 「ちょいじっとしててよ、入れにくいじゃん」 「嫌だってば! いい加減にしてよ」 有紀は相変わらず手向かったが、もはや建前の域に近いことを慶介は悟っていた。この女はそろそろ諦めているのだと。彼は相手を窓にへばりつかせると、豊満な尻肉をかき分け、スウェットズボンから取り出したペニスを割れ目にあてがった。 「じゃあ、入れま~す」 軽やかな宣言と共に、いきり立った肉棒がすんなりと濡れ穴に沈んでいく。 途端に前原が声を限りに叫ぶ。 「おい! 待て! 待ちなさい!」 「うるせえっての!」 すかさず竜二が前原のみぞおちにパンチを喰らわした。 「人が来たらアンタがマズいだろって、さっきペー助も言ってたろ?」 前原は無言だった。目を閉じてぐったりしている。 「あれ、ガチで死んだんじゃね?」 傍にいた浩樹が不審そうに覗き込む。 「すっちゃん、ちょいやり過ぎ」 「え、軽くやっただけなんだけど」 竜二はさして焦る風もなく、前原の頬をペチペチと叩いた。が、なんの反応もない。完全に伸びていた。 浩樹は彼の息と脈をちょっと見て、 「うん、大丈夫大丈夫。生きてるわ」 と軽く太鼓判を押した。竜二はそれに軽い反省を込めて、 「わりぃ。入っちゃったみたい」 と笑いながら応じた。 一方、慶介はそちらのやり取りなど一切気に掛けることもなく、入った肉棒を女穴の中でゴシゴシとこするのに夢中だ。有紀は彼によって押さえつけられ、露出した乳肉をべったりと窓ガラスに吸着させていた。柔らかい塊が胸板とガラスの間でつぶされる。 この教室は、校舎の端寄りの最上階にある為、運動場の真正面ではなかったが、競技中の様子は一部とはいえ見える位置にあり、こちらから見えるということは、逆もまた然りである。 「ヤバいんじゃね? これ。見えてんじゃね? ヤッてるとこ」 そんなことを言いながら、慶介は止めずに腰を振る。有紀は無言だ。前原の時みたいに、演技して気分を出すこともしない。 慶介はなおしつこく、 「オバサンの子供も見てんじゃねえの? その辺で」 と煽ったが、やはり彼女は沈黙を守っていた。 だが、続けて彼が、 「なんなら窓開けてやろっか」 と提案した時は、さすがに拒絶の声を上げた。 「ふざけないでよ!」 気の強い女らしく、鋭い目で中空を睨み付ける。 慶介は彼女のリアクションにニヤニヤしつつ、今度は押し付けていた乳房を窓から浮かして鷲掴みにした。 「うお、すっげ! 柔らけ~っ!」 目一杯広げた手で、握力込めてグニャグニャと脂肪球を揉みしだく。 「ちょ、痛い」 有紀は抗議したが、慶介は頓着せずに、その姿勢のままクルリと向きを変え、仲間にその手の中のものを見せつけた。 「見ろよ! 手の中に入んねえ」 そのレポート通り、確かに広げ切った指の端から端をもってしても、彼女の乳房はそこに収まりきらなかった。余った柔肉が垂れこぼれている。 「マジか」 「デケーな」 仲間達も口々に感嘆した。次いで彼らは、自分達もそれに触り始めた。 「は? ちょ、やっ、痛い」 有紀は眉間に皺寄せて肩を左右に振るが、それにつれて豊かな塊が地盤からタプリタプリ揺れると、返って面々を面白がらせ、益々いたずらをエスカレートさせた。浩樹は人差し指を柔肌に際限なくめり込ませ、竜二は乳首を延々と引っ張る。豊乳はそのいずれをも、圧倒的な対応力で許容した。 「なあ、これ、吸っていい?」 誰に許可を求めるでもなく、だが少なくとも有紀本人にではなく竜二が言い、彼は乳輪をきつくつまむと口をあんぐり開けて近づけていった。 すると、次の一瞬、一同を驚きが襲った。 * 「ねえ、お母さんは? お母さんは?」 有紀の下の娘、幼い瑞穂が舌足らずに言って姉のシャツを引っ張る。姉の清美はそれをうるさそうに払った。 「知らないわよ。お母さん忙しいんだから、大人しくしてなさい」 マせた口調で言って、母親代わりのつもりである。だがその実、自分は同級生との砂遊びに夢中だ。その同級生、本当はその幼稚な遊びに飽きているのだが、清美のしつこさに渋々付き合わされていた。 妹はすごすごと引き下がり、チュパチュパ指を吸って不足をやり過ごす。 * 「わっ、なんだこれ!?」 顔面に温かい汁が掛かって、竜二は面食らった。それは母乳だった。 「マジか!?」 「母乳出んの、オバサン!?」 少年らには初めて接する光景だった。悪ぶっているとはいえ、比較的モテる慶介を含めても、つい最近になってやっと性交の味を知ったような連中だ。この時初めて、母体としての女体の役割を肌で実感したようなものである。 よく見れば、その乳輪は赤黒く、周囲とのコントラストが鮮明であり、また乳首のくっきりとした陰影もまた、授乳に適した状態であったのだが、乳幼児の本能を忘却したオス達には、ただの卑猥な造形でしかなかった。 「なに、オバサンって赤ちゃんいんの?」 浩樹は問うたが、有紀は答えなかった。実際には、もう赤ん坊という年でもなく、口もきけば歩きもする幼児がいるばかりだが、有紀の乳の出は三年越しでもまだ止まらないのである。 「うお、母乳ウッマ!」 「なんだこれ、こんなんあり?」 竜二と浩樹は左右の乳首にそれぞれ吸い付いて、思い思いにミルクを飲んだ。 「イヤッ! キモい、この変態!」 母親としての強烈な不快感に苛まれ、しきりに罵る有紀。二十以上も年下で、確かに法律上もまだ子供とはいう相手なれど、この状況下において母性愛など微塵も感じるはずがない。 「おお、オレも吸いてえ! おおっ、もうイくわ!」 慶介は羨ましそうに叫ぶと、腰の回転を一際激しくした。それは、まさしく種付けの合図であった。 「おっ、ペー助、中出しかよ」 浩樹の煽りに、その以前からそれと察していた有紀、大いに異議を唱える。 「はっ? ちょっ、ふざけんな」 「ああ、そういえばオッサンは外に出してたっけ」 竜二が床を見れば、今でも前原の出した粘液が机の下に広がっていた。慶介は言った。 「オレさあ、潔癖だから床汚すとかできないんだよね。やっぱさ、教室はキレイに使わなきゃ」 彼の芝居じみた言い方に同調して、仲間も好き勝手を言う。 「どうせ中も外も一緒だって」 浩樹は言ったが、たとえそうだとしても、女としては無理矢理犯された男の汁が体の中に入ることこそがそもそも嫌だった。 「やめて! 離して!」 事の前にも増して激しく抵抗する有紀。だがこれはもはや逃れられない定めであった。 「あ、あ、イく! ……ああ、出る……出てる……ヤベ……チョー気持ちいい……」 若いエキスが言葉通りにたっぷりと迸る。注がれる身は知ろうまいが、それは彼女の母乳が如き白さで、且つそれよりずっと粘っこいものだった。 * 「いました?」 「いいえ、やっぱりもう帰っちゃったんじゃないかしら」 校舎の入り口で中年の男女が出会い頭に挨拶を交わす。相変わらず有紀を探していた。次の競技にも彼女はエントリーしていたのである。 「まさか、校舎の中にいるなんてことは……」 男が暗がりに目を凝らす。すると、タイミング良く、そこから父兄の花村が出てきた。また、校舎前の植え込みの方からは、同じく父兄の小林が現れた。 「いや、こっちには誰もいないみたいですよ」 花村は有紀を見ていないと言う。小林も同調した。二人は余人にはそうと分からぬ程度にちょっと目を見交わした、何か通じ合うものを感じて。 捜索隊の二人はそれを聞き、またそれぞれに散っていく。うち女の方は別の女と合流してブツブツ言った。 「ていうか、金光さんエントリーし過ぎじゃない? 出る気もない癖にさ――」 〈つづく〉 |
ジンとの関係はミナミを変えた。 「なんか、最近生き生きしてるな」 夫ですら、皮肉抜きで褒めた。息子を芸能活動に駆り立てる妻に、久しく苦々しい表情を見せていた彼がだ。 その意味では、妻がやや大人しくなった近頃を敏感に感じ取った為もあろう。ミナミの外出は、以前に比べて明らかに減っていたから。 とはいえ、彼女が決してコウのマネージメントに興味を無くしたわけではない。現に、事務所へ顔を出してはいる。そしてまた、ワダとの関係も続けている。 そのワダもミナミの変化を鋭敏に察知していた。 「なんだか前より色っぽくなったんじゃないか」 腹上で裸踊りにアエぐ彼女を見上げながら、彼はニヤリとして言った。二人の体をローションの光沢が隈なく覆いつくす。昼日なかから相も変わらずホテルで密会、浴室で例によりソーププレイの真っ最中である。 「ああん……恥ずかしい……」 相手の言葉を軽く受け流しながらミナミはその胸に倒れ込むと、豊満な乳房を密着させて、トロトロの液体を周囲に伸ばし広げる。男の腋腹から胸部へ、凝り固まった乳首を中心にクリクリと楕円をゆっくり描いて移動する。そのテクニックはすこぶる上達していた。 「男か? んん? 好きな男でも出来たか?」 鋭い彼は、なおも詰め寄らんと首をもたげる。ミナミはそれから逃れるように彼の下腹部へと一気に滑り去った、全身を石鹸のようにしてツルリと。その乳の間を割って、勃起の亀頭が顔を出し、彼女の顎をしたたか打つ。ミナミは含み笑いを漏らしながら、そのまま顎と舌で裏筋を舐め下げ、睾丸を両の爪で優しく掻いた。 「オオウ……ッ、上手くなったね、ミナミちゃん」 オスの脈動もピクンピクンと嬉しげに、思わずワダは話題を逸らす。他人の人妻にここまで仕込んでおいて、まるで他人事のような口ぶりながら。その人妻、淫乱に調子づいて、今度は睾丸の下に鼻をうずめた。 「ここ? ここですか?」 くぐもった声とともに熱っぽい息を吹きかけては、舌先で固い皺をなぞり、ギュッと締まった暗い穴を丹念に舐めほぐす。その間も、左手で玉を、右手で竿をさすり、男を飽きさせない。 が、これは仕返しを喰った。ハアハアと犬のように野生的な息を吐きながら、ワダは腿を閉じ、女を両耳から押さえつけたのだ。さらにはヌルヌルの手でもって、髪まで引っつかんだ。尻穴で呼吸を絶たれるミナミ。 「ンブッ!」 瞬時は気が遠くなった。ようやっと解放されるや、すかさず体位を変えさせられる。今度は自身の股間を男の顔に向けた。そうして互いの性器を貪り合う。ミナミは涙目ながら、黙々と口淫に励んだ。 「いい男つかんだな、これは。新しいコネか、ん?」 陰唇をまじまじと見つめ味わいながら、ワダがまた探りを入れる。ただその矛先がやや真相からずれた為に、ミナミは少し安堵して切り返した。 「ン~ン、社長だけですってばぁ」 甘えながら、太い棒を頬張る。ジュボジュボとわざとらしい音を立てて激しく舐めしゃぶる。その上いつの間に出したものか、コンドームを唇に挟み、そのままペニスにかぶせて舐め降ろしていった。まるっきり風俗嬢の手口である。 「ねえ、もういいでしょう? 欲しいのぉ」 ねだるやいなや、くるりと向き直って起き上がり、ワダの股間に跨る。彼も鷹揚に、したいようにさせる。おかげで極めてすんなりと合体は完了した。 「ハアァ~ン、入ったぁ」 芝居気たっぷりに目を細めるミナミ。両手をつかねてそろそろと腰を前後しだす。 「すごぉい、社長のおチンポ、今日も素敵ぃ」 だが、彼女のペースもそれまでだった。唐突にワダが起き直り、天地をひっくり返したからだ。あっという間にマットに組み敷かれるミナミ。体位を組み直して、うつ伏せの背後から襲うワダ。 「今日何時までいける?」 「四時ぃ」 「六時だ。今日時間あるからな」 「ダメよぉ~」 じゃれ合いも慣れたもの。大人の割り切りである。 「約束でもあるのか? ――なあ、いいコネだったら紹介しろよ」 まだ軽いこだわりを見せながら、ワダは陰門を腰でこね回した。 約二週間ぶりとなる性交。ひと頃を思えば、ぐっと回数が減った。それでも前ほど感じやすくはない。一つには、体の慣れがある。だがそれ以上に―― (ジン君……) ――ジンとの関係。今や生活の中心にさえある。多忙な彼であるが、それでも月に一回程度は時間を作ってくれた。あれから何度も逢っている。 恋を得た今、セックスの価値も変わった。好きな相手と愛のある交わり、結局これに勝る快楽はない。枕営業のそれなど、所詮ゴリ押しのまやかしに過ぎなかった。そう知ると、肉体の感じ方も変わった。 であるならばなおのこと、なぜまだワダとも肉体関係を続けるのか。ジンに操を立てないのか。 「アッ! アンッアンッ」 スポットを掘られ、媚びて鳴くメス。その横顔は誰の目にも悦んでいるように見えた。 ワダとの間に感情はない。が、快感がないでもない。恋は素晴らしい。が、性欲は否定しきれない。そこに、人間なるが故の矛盾が存在した。且つはまた、矛盾を正当化するのが人間である。 もっと多角的な見地。確かに性欲は強い彼女だが、それが人生の全てではない。当然に息子への愛情と将来への野望がある。それは同時に自身の名誉欲であり未練でもある。他方、家に押し籠るはつまらないし、夫に尽くすなんてさらさらだ。そもそも、夫婦間の倫理にこそまずは寄るべきなのに。 つまりは一言で片付けられる。この女は欲張りなのだ。 ワダは女の視線の先に、あるものを落とした。それはさっき彼女が装着したはずのコンドームだった。 「アアッ!?」 切なげにアエぐミナミ。その奥を生身の肉棒が突っつき回す。むき出しの生殖器同士は交尾本来の悦びに沸いた。ミナミの胸中を、簡単に惰性が支配する。 「アッアッアッ……!」 やはりワダは上手い。技術のみで快楽を掘り返される。膣内に満ちるオスの気に、すぐさまメスは反応して啼いた。おまけに中指を肛門に深く引っ掛けられて、釣り針のように持ち上げられんとする。この訳の分からない辱めも、愉しみの一環となる。ジンならこんなことはしない。 そういえば、アブノーマルに拍車をかけていたタイガらとも、今はすっかり切れた。例のドラマが終わって、コウと疎遠になったからというのもあるが、実際にはジンが睨みを利かせたからだった。 今や彼女は相手を選定できる立場にあった。一代のスターまで手に入れて、もはや栄華を極めたかのような心境だ。 「ア、イくっ! アッ! アッ!」 なんの悪びれもなく、能天気な満足宣言を発する。本日は肉欲優先の日というわけである。コウが帰宅するまでに戻るつもりだったが、結局夜まで可愛がられた。胎内にたっぷりと注がれた性悦の種汁。悦楽母はその体を持って、軽快に家族のもとへと帰った。 彼女を送った後で、ワダが事務所に戻ると、そこにはヒサキがまだ残ってデスクに向かっていた。 「なんだ、まだ居たのか」 彼は何気なく声を掛け、そしてまた何気なく問うた。 「そういや、コウ君、なんかいい話あったのか? あいつの母親、近頃機嫌良いな」 ピクリ、と誰にも分からぬ程度にヒサキの眉が動く。が、彼女の返答は、なんの情報ももたらさなかった。 「さあ。特に変わったことはありませんけれど」 それを聞くと、ワダはそれ以上興味を示すことなく、上着を持ってさっさと出て行った。 しばらくして、オフィスの灯りが消え、靴音高くヒサキは路上の人となった。スラリと長い手足がパンツスーツに映える。小顔の上、目鼻立ちも整っている。彼女自身がモデルやタレントと言っても通用しうる程に。ただ惜しむらくは、愛嬌が微塵もない。およそ愛想笑いさえ見せない女である。 一人暮らしのマンションに帰る。冷たく暗い空間にしばらく立ち尽くす。外から射す淡い光が、棚に整然と並んだアイドル雑誌を照らし出した。仕事の為に研究熱心? いいや、これらは全て、彼女が趣味で収集したものだ。 子供の頃から非社交的だった彼女。華やかな世界などには、最初から興味がなかった。それに変化をもたらしたのが、ジンとの出会いである。テレビで見たのではない。実際に会ったのである。 ちょうどヒサキが中学生の頃、対するジンは高校生だった。ライブイベントに出るはずだった彼、なんと道に迷って会場にたどり着けずにいた。そこへたまたま通りかかったのがヒサキだったのである。 まさに奇跡だった。頼まれて、ヒサキは近くまで誘導してやった。ほかに人も居ず、途中騒ぎになることもなかった。まるで世界は二人だけのもののようだった。当時芸能人に興味のなかった女の子にも、この出会いには運命を感じずにいられなかった。 ジンは別れ際に言った。 「ありがとう。君のおかげで助かったよ」 その何の変哲もない挨拶が、いまだ忘れられない。結果として、これが彼女の人生を方向付けた。憧れの人、あるいは人に憧れられる人を支える仕事。それが自分の天職だと、次第に確信するようになった。 以来、芸能界に強い憧憬を抱いた。自分がスターだったらと妄想したこともある。沢山の芸能人を追っかけもした。が、やはり原点は変わらない。 「ごめん、ちょっと車で来てくれない?」 先日ジンから事務所に連絡があった時は、いつにもなく胸が震えた。当然に自分が行くつもりで事務所を出で、率先して指定された場所へ向かった。ただ、彼の指示に些か胸騒ぎはあった。 悪い予感は当たるものだ。ジンと共に居たのは、あのコウの母親だった。そして、二人の間に何かあったらしいことは疑いもなかった。女の蕩けた目。そして、ジンの優しいエスコート。 一方、ヒサキに対して彼は事務的な応対に終始した。あの日の事は、きっと覚えていない…… 彼女は暗澹たる想いを押し殺して、淡々と仕事をこなした。"今までと何も変わらない"、そう自分に言い聞かせて。実際、傍目にはそれと分からぬ程、彼女の態度は平生通り冷静で素っ気なかった。 いつも通りの仕事ぶり。芽のある子には少しでもチャンスを与えようと、懸命に走り回って仕事を獲得してくる。彼らは皆自分を必要とする、サポートを必要とするタレント。余計な者が介在しない子達だ。余計な者、それは端的に言って出しゃばり過ぎな親のことである。 全ての子役に一人一人のマネージャーが付く訳でなく、ヒサキは統括的に複数の子の面倒を見ていた。そして、担当の仕方には自然と濃淡があった。例えば、ミナミやカズエには、彼女がいかにも事務的で必要最低限度の言動しか行わない、まるで機械のように見えていたが、シズカにはそうでなく、とても親切で頼りがいのある人だった。要するに、スタンドプレーをしたい奴らに自分の力など必要ないではないかと、彼女は判断したわけである。 暗闇でヒサキの視線の先に、色気づいた主婦の充実した笑顔がちらつく。ミイラ取りがミイラになったか、営業熱心だったステージママが、今度は色恋に夢中とか…… 「これからは誰が仕事を取ってくるのかしら? ねえ、コウ君」 低い声で、彼女はボソリと呟いた。 〈つづく〉 |
ミナミの日常は忙しい。炊事・掃除・洗濯など家事一般はもちろん、コウの幼稚園への送り迎え、そしてその間の"営業活動"。母として、あるいはステージママとして多忙を極めた。そこに"妻"としての務めが介在する余地などなかった。 そんな彼女へ、ある日ふいに夫が声を掛けてきた。 「何か出来ることがあったら代わろうか」 それは、いつものように批判的でなく、自ら折れて相手を立てるような調子だった。 妻は、しかし一瞥もくれずに返した。 「別に……」 彼女は今、インターネットでコウの評判を検索するので手一杯だった。例のドラマに出た効果は上々。"かわいい"という声、"名前が知りたい"という声が多数だ。 だが一方で、"へたくそ""むかつく"といった心無いコメントも見られた。ミナミはその一々に一喜一憂しながら今後の方策を練る。つい先程、コウが眠る直前までも、セリフの言い回しを指導していた。 「(これからは……)」 考えながら、ふとカレンダーを見る。明日の予定は―― 「――うおぉ、また出るぅ……!」 興奮で鼻を鳴らしながら男が叫んだ。太って、生白くて、汗だくで、髪はボサボサのずんぐりむっくり。ゴミ屋敷のような、足の踏み場もない部屋は、まさしく彼にこそ相応しい。 ミナミはそこにいた。今日も"営業"だ。 「(営業? これも?)」 相手は女気の微塵もない、そして何より、権力に全く縁のない男! 彼女はそいつに後ろから交尾されていた。 そのさらに後ろから、タイガが笑う。 「またイくの、ヌマちゃん」 魔少年は今日も冷酷な表情で、二人のまぐわいを見つめている。"ヌマちゃん"ことヌマタは、それへ見せつけるように軽く膣内へ射精した。 「(なんでこんな男に……)」 そう歯噛みしながら、本日五発目となる彼の中出し精液を受ける。その太い海綿体の跳躍も、不本意ながら慣れっこになってしまった。そしてそれとシンクロしてオーガズムの波が揺れる。 「クッ……ウゥ……」 悔しいが肉体の反応は制御できない。視界にタイガの股間が入る。彼もまたむき出しだ。ミナミはその日、二人から輪姦されていた。 「見なよヌマちゃん。ヌマちゃんのチンポで、ミナミまたイッてるよ」 十八も年上の男に対しても偉そうに言うタイガ。そもそもヌマタを引き入れたのも彼だった。 ヌマタと初めて会ったのは、例のスタジオの秘密基地。タイガと交わっている最中に、いきなりぬっと現れたものだ。ミナミは心臓の止まりそうな程驚いた。 片やタイガは落ち着いたものである。ミナミに覆いかぶさったまま、ちょっと首を回しただけで話しかける。 「あ、来た来た。こっち来なよ」 ヌマタはおずおずと、しかしギラギラした目で二人の結合部を見つめながら入ってきた。 「ちょ、ちょっと……!」 ミナミは焦って起き上がろうとする。すると、タイガは巧みに彼女の内壁の、それも一際感じる筋を芯棒でこすり上げた。 「ンンッ!」 ミナミはのけ反り、また力を入れられなくなる。見物人を前に、一部始終を見せつけてのアクメ。タイガは腕力でなく、ペニスで彼女を従えたのだった。しかもその上で、悠々と言い放つ。 「悪い、ちょっと待ってて。すぐ済むから」 言うが早いか、ペタペタと小さな尻を振り振り、やがてそいつを引き抜くと、あっという間にミナミの口に持って行った。そして迸る汁をその中へ流し込む。 「ンンブッ!」 むせ返るミナミ。ピクピク痙攣してひっくり返ったまま、股も開けっ広げなままで、そこに空いた使用後の穴がヒクヒクしているのも、傍観者から丸見えだ。 「ヌマちゃん童貞だからさ。ミナミ筆おろししてやってよ」 全部出し終わって残り汁まで舐め取らせた後、立ち上がりながらタイガは言った。曰く、ヌマタにはこのスペースの見張りをさせていたのだという。その見返りとして、ミナミに彼とセックスしろというのだ。 ヌマタも端からそのつもりで来たらしく、早くもカチャカチャとベルトを緩めだしている。 「イヤ……」 ミナミは裸の尻で後ずさった。なんのメリットもないセックス。拒否するのが当然だ。だが一方で、拒否できないことも知っていた。 眼前に童貞が迫る。いつから履きっぱなしかも分からない泥だらけの作業ズボン、そして黄色い染みつきのよれよれなブリーフが続々と下ろされる。その下から現れたのは、ずず黒い皮かむり。すっかり勃起しているのに、先端の数センチしか顔を出していない。 ミナミは顔をしかめた。鼻が曲がりそうだった。一体に彼は風呂の存在を知っているのか。包皮をめくると、そこにチーズのようなかすが溜まっていた。とても一日で付いた汚れではなかった。 これをしゃぶれという。ミナミは涙を流した。嫌だからだけではない。刺激臭のようなものを感じたからだ。それでも結果は変わらない。彼女は、まださっきの精液が残っているネチャネチャした口を大きく開き、彼の汚物棒を震える舌に乗せた。 「オッ……ゴッ……!」 途端に吐きそうになる。唇も閉じられない。だがそれで許されるわけもなかった。 「ほら、チンカス舐めてきれいにしてあげて」 横からタイガの厳しい指示が飛ぶ。そのくせミナミがそれをやり出すと、 「うわ、そんな汚いやつよくしゃぶれるよね」 と言ってバカにした。 それでもミナミはやるしかなかった。そもそも枕営業をやること自体我慢の連続なのだ。もはや開き直るしかない。彼女は鼻からの息を止めて、思い切って舌を滑らせた。舌先、舌の平で亀頭の輪郭をペロペロなぞり、唇をすぼめてチュパチュパ吸う。自分を殺せばどうということはない。 だが、その麻痺感覚も、ヌマタの一言で一瞬にして消し飛んだ。 「すげ、イきそう……」 それを聞くと、ミナミは反射的に肉棒を吐き出していた。精液も彼の場合汚らしいものに思われた。この上それを口内に充満させられるなんて真っ平だった。一種恐怖ですらある。 すると、彼女の対応には別に頓着せず、タイガがヌマタに向けてアドバイスした。 「駄目だよヌマちゃん、まだイッちゃ。ちゃんとマンコに出して童貞卒業しないと」 ヌマタは下卑た笑いを浮かべながら、しゃがんでミナミの腿を引き寄せた。仰向けの彼女が背中をズルズルと滑らせて引っ張られる。 ミナミはもはや抵抗しなかった。ただ、"膣もまた汚くされるのだ"と、諦めの中で考えていた。口の周りからは恥垢の臭いがまだ離れない。 ヌマタはしばらくもたもたやっていて、タイガから指導を受けたりしてから、やっと入ってきた。 「ンフゥ……ッ!」 瞬間、ミナミは唸った。当たり前のことながら、大人である彼のものは、先程入っていたものよりずっと大きかった。決して大きければいいというものではない。が、連続してやると、そのコントラストが独特な脈動を生むのだ。 「ンッグ……ッ! ンフーッ、ンフーッ!」」 ミナミは歯噛みした。そして鼻腔を広げる。悔しいが既に温まってしまっていた体だ。耐えようとしても抗しがたい。 「(こんなキモい男に……こんな……こんな……)」 三十年近くも女性経験のなかったような、そしてそれも十分納得できる不潔な野郎に犯されて、まさか絶頂するなんて自分が許せなかった。そんなに性に飢えているかと思うと情けなかった。 だがこうも思った。これは先にタイガのテクニックにさらされていた所為なのだと。決して、この気持ち悪い男の手柄ではないのだと。しかしそれは、自分で自分の首を絞めるような理屈だった。なぜなら、子供相手にアクメしたこと自体が情けないことなのだから。いずれにせよ、彼女に楽な道は開けていなかった。 「ああ、オマンコ気持ちいいよお」 ブヒブヒ鼻を鳴らしながら出っ腹を揺らし、ヌマタの一本調子な摩擦が産道をえぐる。 タイガは二人の交わりを見てケタケタ笑っていた。まるで犬同士の交尾を見ているような態だった。 「イヤァ……ッ」 大波の予感に言いようのない恐怖を感じて、ミナミはズンズンと頭上へ逃げようとする。 「イ、イきそうだよお」 ヌマタは言い、タイガを見た。すると、タイガが答えた。 「ハハ、もうイくの? いいよ、そのまま中に出しな」 それを聞き、嬉しそうにスパートをかけるヌマタ。 「溜めてきたんだろ? ヌマちゃん」 「うん、三日間ヌいてない」 二人の会話をよそに、既に波に飲まれ出しているミナミ。 「イヤァー……ッ、イヤイヤイヤ……!」 夢中で頭を振り乱しながら、己との闘いだ。 その口を、ヌマタの口が乱暴に塞ぐ。それと同時だった、絶頂汁が漏れ出したのは。 「ウゥ……ッ!」 恍惚とした表情で唇を吸いながら、ヌマタは人妻にたっぷりと子種汁を注ぎ込む。前言通り溜まりに溜まった濃い精子が、それはもう大量に、ヌマタの玉袋からミナミの胎内へとドクドク移動していく。彼はこの瞬間を少しでも長く愉しまんと、腕の中の美人妻をギュウギュウ抱きしめ、未練がましくヘコヘコと尻を振り続けた。 それを見たタイガが、いかにも寛容な風で飼い主よろしく許可を与えてやる。 「時間あるからさ、もう一回ヤんなよ」 それを聞いたオス犬は、ハアハア息を吐いて肯いた。結局その日、犬妻は彼の三番搾りまで種付けされた。 ヌマタにしてみれば、結婚して夫や息子と裕福な家庭を持つ美人妻なんて、精々オナペットにするのがやっとである。それと子作りまでできるだなんて、想像だにしないことだった。 ミナミにとってはなおさらのこと、営業相手にとっても大いに役不足な、単なる制作会社のアシスタントディレクター風情、加えて夫より年収が低いことだって間違いない奴に抱かれるなんて、狂気の沙汰と思われた。 それなのに、彼とのセックスはその日一度で終わらなかった。タイガに呼び出され、わざわざ男の家を尋ねてまで輪姦されている今日である。互いに交わるはずのなかった日常とは裏腹に、この日だけで六度目ともなる交尾に現に勤しむ二人。休日の朝から男の部屋でセックスなんて、まるで恋人同士だ。 「ウッ、ンッ、ンン~ッ!」 早焦点の定まらぬ目を天井に泳がせるミナミ。朝からヤられ通しで、はや4時間経過。すっかり正体もなくなっていた。常にでっぷりした腹で一部の隙もなく組み付かれ、いつしか体中が相手の汗にまみれ、体臭まで男と同じにうつされてしまった。局部に至ってはなおさらだ。恥垢と精液を中にたっぷり塗り込まれて、悪臭極まる穴となっている。そこに、母としての姿も、妻としての体もなかった。 「(出来ることがあったら代わろうか)」 昨夜の夫の言葉が白々しく思い出される。彼女は今、膣に一本、そして口にもう一本の陰茎を挿されていた。一人で二人の性処理を一度にだ。人生初の体験だった。 「(じゃあ、代わってくれる?)」 昨日出なかった言葉が冷笑と共に過ぎ去る。 「今度、ヌマちゃん家でミナミをマワすから」 先日、いきなりそう申し渡された。全ては今日オフであるタイガの発案である。ミナミはいわば彼にとって、ヌマタと遊ぶ時のおもちゃだった。 二人は代わる代わる何度も何度もミナミを犯して笑い合った。どちらも性欲旺盛。ミナミは夫が一晩で二発以上射精するところをいまだかつて見たことがない。 「オゥブッ、ま、待っでぇ~……っ!」 絶え間なく発情させられた結果、憎らしいはずの相手の、贅肉だらけの背に腕を回す。めくれ上がった肉びらはまだ精飲を欲している。 「ミ、ミナミ、またイくのか?」 口元を歪めて、得意げにヌマタが言った。半日タイガから指導を受けて、彼もいくらかスキルアップしていた。その自信が、他人妻を呼び捨てにする。 「ヒ、ぐ……イヤァ~……イッぐぅ……!」 二人の年下男に見下されながら、ミナミは恥のかき通しである。 「(なんで、こんなことに……)」 理不尽な思いは消えない、たとえどんなに快楽に飲まれようとも。だが、逃れることはできないのだ。少なくとも自力では。 間もなく、彼女は失神した。はっとして気が付いた時には、もう日が傾いていた。寝ている間にも輪姦されていたことは明らかだった。動かない彼女は、もはや本物のダッチワイフである。また、彼女が気を失っている間に、二人だけはカップラーメンで食事を済ませていたらしい。時間の経過が彼女を愕然とさせた。 ヌマタからは“泊まっていけ”と言われた。もし彼の言う通りにしていたら、間違いなく一晩中種付けされていただろう。そして、もしその後コウを幼稚園に迎えに行く予定がなかったら、このまま力づくで引き留められていたかもしれない。だが、そこは母親としての強さがある。結果、それが二人を圧倒した。 ミナミは強気で二人を振り払ったが、その様はまるで生まれたての仔馬のようだった。最後は情けないことに、犯された相手に支えられて部屋を出た。それでも使命は果たす。携帯を見ると幼稚園から何度も着信がある。遅刻だった。彼女は輪姦された挙句に、園から苦情を言われる羽目になった。しかし、最も傷ついたのは、そのことではない。それは息子から初めて、"ママ、臭い"と言われたことだった。 地獄だった。もうこれ以上はないと思われた。が、この日はまだ始まりに過ぎなかった。別な日には、局の男子便所で二人からマワされた。あれだけバカにしているヌマタから、"精液便所"という蔑称で呼ばれながら。 「飲め、ミナミ……」 洋式便座に座ったタイガが、その前にしゃがむミナミにペニスをくわえさせる。そしてその口の中へ放尿を始める。彼は以前胸の谷間でして以来、彼女に小便することに味を占めていた。 その脇にはヌマタが立っており、上向き加減の彼女の頬に、相変わらず恥垢の付いた陰茎を乗っけている。既に射精も済ませ、彼の吐き散らかしは彼女の目頭の窪みと眉にかけて溜まっていた。 「ングッ……ングッ……」 少年の尿が喉に流れ込む。溢れ出て、洋服を汚す。ミナミは逃げ出せず、怒れず、ひたすらに耐えている。 「(コウ……)」 息子の為の試練はさらに重なる。タイガに触発され、なんとヌマタの先からも薄黄色い温水が出始めたのだ。それを見て、タイガが手を叩いて大笑いする。 「アハハ、ヌマちゃん、鬼。熟女は厚化粧が命なのにさ」 ヌマタの小便はあっという間に額から、髪の毛の中にまで飛散した。化粧も無論剥げていく。タイガまで面白がって、口から陰茎を抜き出した。二人一緒になって、熟女の顔面に小便をぶっかける。 ミナミは、まだ耐えるのか。耐えられるのか。 「(ほんとにこんなことまでしなきゃならないの……?)」 これは必要な犠牲なのか。ただただ涙がとめどなく頬を伝った。が、それは浴びせられる温水に混じって流れたので、男共には気づかれなかった。 「ギャハハ、きったねえ!」 やっと出し終わると、タイガはそう言い捨てて出て行った。ヌマタも続いて去る。 すると、トイレからちょうど出た廊下で、タイガはある男に呼び止められた。 「よお、タイガ」 タイガの顔から一気に笑みが消える。 全身ずぶ濡れのミナミがドアから出てきたのは、ちょうどその時だった。それを見た瞬間、男のキリリと冷ややかな眼光が、鋭くタイガの目を射た。 「おい、お前ら、何してる」 タイガは、震える口を開いた。が、声を発するまでには至らなかった。 ドサッ――三人の目の前で、ミナミが気を失って倒れた。 〈つづく〉 |
「いやあ、タイガ君とコウ君、仲いいねえ」 傍に寄ってきたプロデューサーのキジマが言った。周囲にいた幾人かも頷いている。皆の視線の先には、撮影の合間に戯れる二人の子役の姿があった。 キジマは続ける。 「前にね、タイガ君と"どうしても合わない"ってことで、結局使えない子があったんだけど。コウ君は大丈夫そうだね」 ミナミは曖昧に笑って聞いていた。本来なら"それこそコウの実力だ"と誇りたいところなのだが……。今はただ、ニヤニヤと媚びた笑いを浮かべるキジマに愛想笑いを返すばかりだった。 「(うちの子とあの子の仲がいい?)」 ミナミは鼻で笑った。コウはそう信じているだろう。しかし、その白々しい実態を、彼女は知っているのである――。 「――ア……ア……ア……」 母体に抜き差しされる肉茎。この現場でも、彼女の仕事はあった。子役の母として我が子のみならず、ほかの"ムスコ"の世話もしなければならなかった。 昔使ったセットだとか大道具類が雑然と置かれた場所に、まるで秘密基地みたいな空きスペースがある。ミナミはそこに連れ込まれ全裸にさせられて、四つん這いとなり濡れ膣を差し出しては、それを男の性欲の用に供するのだ。 男とはたとえ仕事の現場であっても劣情を抑えきれないもの。少なくとも彼はそうだった。こんないつ誰が来るともしれない場所でも性の誘惑から逃れられないでいる。それにつき合わされ、まんまと性欲処理機と化したミナミ。 「ン……ンア……」 音量は控えているが、途切れ途切れの喘ぎは漏れる。このペニスもまた上手かった。ワダやカトウと比肩する程である。初対面ながら彼女の感じる筋を巧みに刺激する。 ミナミはいつもと違い、この乗り気でない営業について、まさか気をやるとは思ってもみなかった。むしろ耐えようとしていた。だが…… 「アッ! ンンン……ッ!」 唇を噛み締め、彼女は唸った。我慢しようとすればする程、返って意識してしまうもの。結局今日も盛大に快楽の門を開放していた。 やがて男も達し、彼女の搾精器に勢いある子種汁をどっぷりと吸い込ませた。ハアハアと息をつき、男が言う。 「良かったよ。おばさん」 滑舌よく聞き取りやすい明瞭な発音、小声ながらよく通る声は、場数を踏んだ名優さながら。ただその声音はまだ声変わり前のウブなものだった。もしそうでなければ、誰も彼が少年だとは疑わなかったろう。 しかし、その溌剌とした笑顔と幼い容貌を見れば見紛うはずもない。彼こそれっきとした当代一の人気子役、タイガその人であった。そう、共演する子役の母親を犯し、膣内射精の上アクメにまで至らせていたセックス巧者は、二十四も年下の少年だったのである。 「(まさか、こんな子供と……)」 それは、最中からずっと考えてきたことだ。そんな呆然とする熟母の陰唇との間に受精液のつららを架ける彼の亀頭。既に使い込まれた風格を漂わせ、男としても経験豊富なことを匂わせていた。 「しゃぶってよ」 彼の指令によって、その男くさいのを口に含むミナミ。背の低い相手のこと故、かなり背中を丸めてのフェラチオになる。なにしろ、ミナミが膝立ちをしてやっと同じ位の身長だ。そんな小人のなりでありながら偉そうに仁王立ちし、母親と見紛う女に精液を舐めとらせるタイガ。 さっき彼が、 「中に出すから」 そう宣言した時、ミナミは彼の年齢で本当にそれが出来るのかどうか半信半疑だった。すると、それを見透かしたように、続けてタイガは言ったものだ。 「オレ、もう精子出せるぜ」 ハッとしたミナミ。だがもう遅かった。そもそもコンドームの持ち合わせなどない。彼女はされるがまま、この年端もいかぬ子供と子作りをしたのである。つまり、彼の体は早くもその資格を有していたわけだ。 なんという早熟であろうか。女を知っているどころではない。この年にして、一体どれ程の女を喰ってきたのだろう。これが芸能界というものか。 枕営業を求めてきたのも、彼からだった。 「おばさん、ヤらしてよ」 屈託のない顔をして、ぬけぬけと言ったものである。最初、ミナミは聞き間違いかと思った。しかし、そうではないわけで。 「なんかさあ、あのコウって子、絡みにくいんだよね」 タイガは、広告塔にもなっている愛くるしい顔に、急に大人びた表情を浮かべて意地悪く言った。ミナミの背筋にゾクゾクとうすら寒いものが走る。彼の進言がきっかけで、既に番組を下ろされた子があることを彼女は聞いていた。 彼はこうも言った。 「どうせおばさんが寝て取った仕事でしょ?」 これにはさすがにミナミも激昂した。するとどうだ。気色ばんだ彼女を見て、少年は急に素っ頓狂な声で悲鳴を上げたのである。その声は、離れた所にいる大人達を振り向かせるのに十分だった。 「どうしたの」 真っ先に駆け寄ってきたのはタイガの母親、サオリである。彼女はカズエとは違い男に媚を売ることなく、今もスタッフ達と仕事のことを真面目に話し合っていた。 ミナミは一気に窮地に立たされた。 「(こんなことで……)」 今までの苦労も全てパーである。なんのために体を売ってきたのか分からない。このドラマに出れば知名度は飛躍的にアップするはずだ。スターダムにのし上がるのも夢ではない。それなのに…… 気づくと、ミナミはタイガの袖をつかんでいた。まさに藁をもつかむ思いだった。すると、ニヤリと口辺を上げて、タイガは母に向き直った。 「ううん、なんでもない。コウ君のお母さんと、ちょっとゲームしてたんだよ」 サオリが去ると、二人は申し合わせて移動した。なんのことはない。彼自身が既に枕営業をかけられる側の人間だったのである。片や、こちらの母はこれからが本番だ。 「(まさか、こんな子供と……)」 まだ現実に感じられない。これまでの対象はキャリアの豊富な、彼女が陰で呼ぶ所のいわば"おっさん"ばかりであった。営業の相手を選ぶ時にも、漠然とそれらしい男から探してきた。 ところがどうだ。タイガはこの年にして、彼らより下劣な方法を当たり前のようにやってみせるではないか。しかも、いかにも慣れた態で。ミナミが相手を子供として話しかける口ぶりにも、まどろっこしそうに横柄に応じるだけだった。もはや子供が調子に乗って大人の真似をしているといったレベルではない。 「わたし、あなたのお母さんと同い年なんだけど」 いよいよという間際になって、ミナミは最後の手に出た。正直な所、これを言うかどうかは迷った。嫌われた場合、結局コウが下ろされてしまうことにもなりかねないからだ。だから、これを言ったのは、それでも大丈夫だろうという読みが多少はあったからである。 案の定、タイガは関心を示さなかった。 「フーン、そう。それ位だと思ってた」 このやり取りが、結果的に合意の合図になった。ミナミは卑屈にも、かつての同級生の息子に媚びて抱かれることとなったのである――。 白濁液にまみれた生殖器を、チューチューと吸う。彼のものはまだ小さい。成人男性とは比べるべくもない。だがこれで、現にミナミはイかされた。決して、おままごとではなかった。正直な所、最初は高をくくっていた。彼の股間には、縮れ毛一本まだ生えていなかったのだから。これで女を抱くなどと、滑稽な話だと思っていた。 事が終わって、残されたミナミは一人、散乱した服を拾った。先程自らストリップした衣服。薄暗闇の中、ひんやりとした床に伸びる下着が痛々しい。 撮影現場に戻る。と、キジマの向こうからタイガがこちらを見てニヤついていた。魔少年とも評すべき悪どさだ。ミナミは生まれて初めて、小学生に対して恐怖を感じた。果たしてその恐怖たるや、決して誇大なことではなかったのである。 コウとタイガの撮影は、その日の後日も続いた。驚くべきことに、台本にないシーンまで追加された。それというのも、コウとの仲睦まじさが画になるという雰囲気を、タイガが醸成するよう仕向けたからである。 最初のきっかけは、出番を終えたコウをタイガがわざわざ現場に招いたことだった。単純に友人として、遊び相手として呼んだのである。コウもすっかり"タイガ兄ちゃん"に懐いており、喜んで遊びに行った。そうする内、予定にはない場面にも"ちょっと出てみないか"と現場判断で勧められるようになったわけである。 まさに営業の甲斐があったというものだ。だがもちろん、一度きりの代償で全て上手くゆくわけがない。 「ねえ、早く済ませて」 「何おばさん、そんなにチンポ欲しいの?」 「違うわよ。早くシないと人が来ちゃうから」 まるでセックスフレンドのように対等に会話する二人。ミナミはコウに付き添いで来る度に体を求められた。そもそも、タイガの狙いはこっちにあったわけで。 「オレさあ、子役の母親犯すのにハマってるんだよね」 彼はそう語った。若い女でも抱けるが、あえて母親クラスを選ぶのだと。 「母親とヤッた後でそいつの子供と共演してさ、"お前の産まれてきた穴に、さっきチンポ入れてきたぜ"とかさ、思う訳」 その下劣な発想には呆れるばかりである。しかし彼はこたえない。 「ま、役作りだよ役作り。"芸のコヤシ"ってやつ?」 誰かの口真似なのか、悪びれる風もなくあっけらかんと言う。幼くして大人の世界で揉まれると、こういう風になるのだろうか。少年の心の闇を覗いた気がして、ミナミはぞっとした。しかし彼女自身、その闇に引き込まれることを拒絶はできないのである。 彼の命令によって、胸で肉竿を挟む。タイガは当たり前のように"パイズリ"を知っており、また経験があった。 「スゲー上手いじゃん! さすがおっさんらとヤりまくってるだけのことはあるよね」 彼は憎まれ口を叩きながら、熟女の谷間膣を愉しんだ。 「(こんな子供に……)」 屈辱的な思いが、玉の汗と共ににじみ出る。ワダによって仕込まれた技術を、こんな年端もいかない悪童に披露することになるとは思わなかった。それでも律儀に奉仕は続ける。 ミナミの巨大な乳房に対して、少年のモノは余りに小さすぎた。陰茎はもちろんのこと、ギューギュー引っ張られて、睾丸まで谷間にすっぽりと埋もれてしまう。手で男根を固定する必要もない。ミナミはやけくそじみて、それら竿と玉をこれでもかという位、脂肪で圧迫してやる。 「うお、締まる。マンコより締まるよ、おばさん」 ませた口をきくタイガ。その先端からトロトロの粘液が先走り出る。それと女の汗とが混ざり、クチャクチャと鳴った。柔肉の全方位マッサージですっかり決行の良くなった肉棒は、筋という筋を伸びきらせていきり立っている。それが胸の中でビクビク痙攣しているのがミナミには分かった。 「(出すのね、このまま)」 折しもタイガが腰を使いだした。相手の肩をつかみ、コリコリした突起を精一杯に出し入れする。 女陰の奥から、事前に中出しされた精液が押し出されてきた。体の反応に合わせ、中の蠢動と分泌液が後押ししたものだ。ミナミは、屈んだ姿勢のまま一層尻を突き出した。フェラチオの時程ではないにしても、やはり低い位置にあるものへの愛撫は不恰好だ。とても冷静な気分では取り組めない行為である。 だが今は真面目にやる。"どうぞ"とばかりに双丘を捧げ持つ。くねらせた尻の奥で、ジュンと子種穴が濡れそぼった。その日も彼女はイかされていた。 「イくっ! ……ミナミ!」 やがて、タイガは胸と胸の間で、自分の性器がすっかり隠れた中で射精した。その見えなさ加減といえば、まるで本当に膣内に出したかのようであった。 「(出てる……)」 見えなくとも、受ける方には分かる。熱いものが広がり、その熱とそれを送り出す脈動が心臓を打つようだ。ミナミは、いささか達成感めいたものを感じた。ワダ相手にも経験のあることだが、実によく働く彼女の乳間膣であった。 一方、タイガは腰振りをなおもやめなかった。そんな時、遠くから、 「タイガ君どこ行ったのかな」 といった話し声がした。 それが聞こえてもタイガはやめない。それどころか、浮ついた顔でこんなことを口走ったものだ。 「ねえ、おしっこしてもいい? おっぱいの中で」 それまでと違い、ややつきものが落ちたような優しい口調だったが、その内容は到底首肯しがたいものだった。 「え? え?」 人の近づくことに焦りもあり、ミナミは狼狽した。それへ、少年は宣言通りの無茶をやり出す。すなわち、女の胸の間への放尿であった。 「ちょっ、やめなさ……!」 慌てて制止しようとするミナミ。すると、その顔面へ小便が直撃した。ちょっと手を離した瞬間に陰茎が飛び出たものだ。彼女は急いでもう一度パイズリ姿勢になった。といっても、いくら彼女の乳圧がすごいとはいえ、あふれ出る放尿を止められるものではない。 「もう……」 眉根を寄せて耐えるほかなかった。それが動揺した彼女の下した最善の判断だった。タイガが小便を終えるまでの僅かな間、ミナミは彼のペニスを乳で挟んで、尿が飛び散らないようにするというのである。 さっきとは違う熱いものは、さっき以上の勢いで迸り出る。みぞおちから下ったものは縮れ毛を濡らして床に落ち、また別な流れは、胸の上部を伝って乳首より零れ落ちた。次第に広がる水たまりは、近くに落ちていたインナーシャツまで侵食する。 「あっ……!」 それをどかそうとするが、姿勢を崩すとまた大惨事だ。結局耐えるしかなかった、ジャージャーと水が管を通る振動を肌で感じながら。ここに至りなば、ミナミの乳は生殖器どころか小便器であった。 「ふう……」 やっと終わってブルブルとタイガが下半身を震わせると、それにつられてミナミの乳肉もプルプル揺れた。彼はその残尿を熟母の舌で舐めとらせると、さっさと去って行った。 「どこ行ってたんだ」 「すいません、ちょっとおしっこしてました」 遠くでそんな会話が聞こえた。 ミナミはそれを聞きながら、濡れた膝頭で立ち上がると、例によって脱ぎ散らかした衣服を着始めた。シャツのみならず、ブラジャーもぐっしょり濡れていた。彼女はしかし拭いている暇もなく、乳房、いや小便器にそれを着ける。 そんな体でコウの前に戻った時は、さすがに心苦しかった。ママはついさっきまで便所になっていたのだ、コウの大好きなタイガ兄ちゃんの。 『お前の産まれてきた穴に、さっきチンポ入れてきたぜ』 彼は今もそんなことを思っているのだろうか。コウと遊ぶタイガは、何の屈託もなく笑っていた。 〈つづく〉 |