おことわり
R18
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。

>googleでほかのページを検索する<



なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。

    
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。



官能文書わーるどAdult Novels Searchアダルトクリエイターズ官能小説セレクション
妄想の座敷牢羞恥の風ましゅまろくらぶ



小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。

■連続作品
◆長編作品
「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」

◆中編作品
「大輪動会~友母姦戦記~」
「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」

◆オムニバス
「母を犯されて」

◆短編作品
「育てる夫」  ▼「最後の願い」  ▼「ママの枕」  ▼「ブラック&ワイフ」
「夏のおばさん」  ▼「二回り三回り年下男」  ▼「兄と妻」

■一話完結
「ふんどし締めて」
「旧居出し納め・新居出し初め」  ▼「牛方と嫁っこ」  ▼「ガンカケ」
「祭りの声にまぎれて」  ▼「シーコイコイコイ!」  ▼「サルオナ」  ▼「母の独白」
「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」  ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」
「栗の花匂う人」「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」
「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」

作品一覧

「青き山、揺れる」(47)

と、その時、さっき部屋を出て行ったいづ美が、ふいに入り口から顔をのぞかせた。

「祐子さん、さっきはごめんね」

そのまま入ってくる。そして、赤井を見、また祐子に視線を向けて、

「あら、これから始めるの?」

と尋ねた。赤井がそれを否定すると、

「今お風呂用意してるから、入っていって」

と、先程緑川を叱責していた時とは一転、すこぶるにこやかに言った。その上で、二言三言、祐子に今日の感想などを聞くと、再び部屋を出て行った。

「じゃあ、一緒に入りましょうか」

赤井はそう言うと、祐子に肩を貸して共に立ち上がる。

「まだ満足してないんでしょ?」

今のいづ美との会話も踏まえて、彼は聞いた。そうして、祐子の膝裏に腕を通し、いとも軽々と彼女を抱え上げる。祐子は彼の両腕の上に肩と足を乗せて、全裸のまま仰向けに抱かれる恰好となる。

「熟女の体もたまには楽しみたいことだし」

彼は言って、そのまま廊下に出た。

“熟女の体”とは、もちろん祐子のことである。赤井は、常々自分が“若い子ずき”であることを公言していた。まるで、四十前後の祐子やいづ美を否定するかのように堂々と。

今日も今日とて“若い子”を求め、明るいうちから性風俗店へと行ってきたのだという。風俗通いは彼の習性だ。身近に女将という性欲処理の相手があるのにもかかわらず、わざわざ金を使ってまでも、彼はそういう所に出向くのである。

彼に言わせれば、いづ美や祐子では本領を発揮できないということだろう。それでも彼女らを抱くことは抱くが、“たまには”などと称し、完全に箸休め的な扱いに思っているのである。

こういった価値観について、祐子には苦い思い出があった。それは、以前に祐子が例によって努素毛部屋を訪問した時のことだ――。


――その日は、生憎ほとんどの者が不在で、部屋に残っていたのは赤井だけだった。いや、厳密に言うと、彼と彼の客人の二人が部屋にはいた。

そこで彼女は目の当たりにしたのだ。そう、いつかの日のような、男女の秘め事を。彼女はまたしても、覗いてしまったのである。

赤井達のいる部屋の隣室に入って、仕切りとなっている襖を細目に開ける。すると、そこにあったのは、仰向けに寝る赤井と、彼の腰の上にまたがる女の姿だった。二人とも全裸である。

女は小麦色に日焼けした肌に水着の跡がまぶしい、ぱっと見た感じ少女といって差し支えない、小柄で健康的な見た目をしていた。そんな子が、ツンと突き出た形の良い胸をプルプル弾ませながら、山のように盛り上がった赤井の腹に手を突いて、小振りな尻を器用に振っている。

「アアッ! ヤバい、チョーヤバい!」

彼女は大人顔負けに媚態をつくって、色っぽく喘いでいた。見かけは少女でも、セックスに関しては、成熟した女のそれであった。

祐子からだと、ちょうど彼らの左側面から見ている形になり、彼女の安定した腰使いがよく分かる。祐子よりも明らかに年下だというのに、彼女のセックスは祐子よりもはるかに洗練されて見えた。もちろん、彼女に対する嫉視の情も影響していたろうが。

「ああっ、亜矢子ちゃん、いいよ! 気持ちいい!」

赤井もいつになく嬉しげである。祐子との性交ではついぞ見せたことのないような、デレデレとにやけた表情を浮かべている。頬の緩み具合がまるでいつもと違う。これぞ、彼の真に求めていた、若い肌とのセックスということなのであろう。

「アフン――すっご! ヤッバ!」

亜矢子と呼ばれた少女は、腰を使いながら顔にかかった茶色い髪をかきあげる。その仕草は、彼女の余裕を表しているように見えた。

そのほっそりとした腰のくびれ辺りを見やりながら、祐子は羨望の情を禁じえなかった。それは、少女の今いるポジションと、そして若さとを羨ましく思う気持ちだった。

同時に、股間ら辺が急速に重く感じられだす。熱を帯びたそこは、内から大量のつゆをこぼし始めたのである。部屋へ向かう道中から既に濡れてはいたが、ここへきてその堰が一気に決壊したようだ。

彼女は我慢できなくなって、スカートの脇から手を入れ、下着の中へと指を滑り込ませる。

(バカ……)

ひとりごちつつも、彼女はいつもの定位置へと指先を移動させるのだった。性毛は既に、愛液の海へと沈んでいる。指はその海を泳ぎながら、難なく陰核の位置を探り当てるのだが、その一点だけを擦り続けるのではなく、時には土手に上がったりして周囲も共にほぐしてゆく。自分で自分を焦らすのである。自慰愛撫にも彼女なりの段取りがあるのだ。

そうして、いよいよ海溝に潜ろうという頃には、祐子は内またでその場に座り込んでしまう。本格的に手淫に没頭しだした証拠である。

薄目を開け、襖の間を見つめる。

「いいっ! チョー気持ちいい!」

ペタペタと尻をぶつけながら、向こうでは亜矢子が華麗な騎乗を見せている。祐子は、それが自分だったらと妄想しながら、恍惚と目を閉じて、中の指の振動を速めていった。快感は急速に登りつめて行く。祐子は眉根を寄せた。完全に自分だけの世界へ彼女は入った。

しかし、それはまずかった。ふいに、ぱっとまぶたの向こうが明るくなって、祐子は目を見開いた。そこには、襖を全開にした赤井が立っていた。


<つづく>




<目次>
(1)~(10)(11)~(20)(21)~(30)(31)~(40)(41)~(50)
(51)~(60)




テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

[2011/02/06 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(41)

「アッ……ン……」

愛液の溢れる泉に、ズブリズブリと中指を沈めていく。いわゆる“外派”より“中派”の彼女にとって、深々と指を挿し込んで動かすことは極めて自然な流れだった。

しかし、そう無意識に行ったことが、緑川からの意外な指摘を招く。

「慣れたもんだね。ズブズブ指入れてさ」

祐子ははっとして手を止めた。何も考えず自然のままにやったつもりだったが、思いがけず変態的なやり方だったのだろうか、彼女はたちまち不安になった。

「そりゃそうか。こんだけヤリマンなんだもんな。そりゃ普段から我慢できないわな」

続けざまに放たれた彼の台詞を受け、祐子の顔がカーッと火照り出す。手淫の癖があることも、そしてそのやり方も、何もかも他人に知られてしまったことに、改めて恥じ入る。

そもそも、彼女にとって最も隠しておきたい習慣を、人に明かすどころか眼前で披露するなんて、そんな日は一生来ないと考えていた。物心ついてから今日までひた隠しにしてきた因習、もはや彼女のパーソナリティーの中枢であるそれを、打ち明けるなどということは。

祐子はその動揺を悟られないために、眼前の肉茎に唇をかぶせていった。すると、すかさず緑川が、

「口は使うな。においだけでオナれ」

と、彼女の行為を拒絶する。これで目論見を阻まれた祐子は、卑屈な気持ちになって、言われた通り陰茎のにおいをかぎながら、指の摩擦を続けた。

「いつも一人でやってんの」

話を戻す緑川。結局、自慰の話からは逃れられない定めらしい。

「昨日もやったのかよ」

祐子は返答しない。すると、彼はそれを肯定の意味と勝手に決めてしまった。

「そうか、やったのか。どうせ今日のこと想像しながらやったんだろう」

彼は言った。実は図星だった。元来、毎日でもここに来たい彼女なので、日々我慢の連続ではあったわけだが、いよいよそれが限界という所で、ここへの訪問を決めたのだった。それで、決定してからは、来たるべき日のために制限しようとも思いながら、それへの期待感から、結局前日も夜中までオナニーに耽ってしまったのである。

「どんだけ変態なんだよ。――あんたさあ、アナウンサーなんかじゃなくて、AV女優にでもなればよかったのに。乳もでかいしさあ」

情けなさを噛み締めながら、祐子は彼の言葉を聞いていた。不思議なもので、彼に言われると、自分でもそれが正しい選択ではなかったかと思えてくる。体を売って、快感とお金がもらえるなら一石二鳥ではないかと。彼女はいつしか、体面という大事なものを失念していた。

一方、指先は日常の動作を決して失念したりしない。性感ポイントを的確に押さえつつ、堂に入った動きで淫唇を慰めていく。その口は、粘液でチュパチュパと音を出しながら、主人の指に夢中でむしゃぶりついていた。

「そうだ」

急に緑川が言った。何か思いついた様子だ。

「エロいオナニーでさあ、俺のチンポ勃起させっぱなしにできたら、入れてやってもいいよ」

瞬間、祐子の目は爛々と輝きだした。やっぱり欲しい。入れてもらえるなら、それ以上のことはない。何といっても、本物だ。彼女の痴態は勢いを増していった。

挿入する本数を、一本から二本へ、二本から三本へと増やす。もっとも、これはいつもやっていることだ。基本的に、直接肉体が感じる気持ちよさは、一本で十分ではある。が、二本も、三本も入れてしまっている、という意識が、精神的な快感を呼び起こすのである。

「うっわあ、すげえな。どんだけ指入れんだよ」

早速緑川が反応する。果たして、これは彼にとって加点対象となるのであろうか。自分で自分の膣に三本も指を入れる女は、果たして報われるのであろうか。

当然、祐子としては報われたい。彼女は、目標である一点だけを凝視しながら、狂ったように淫口をかき回した。それにつれ、ヂャブヂャブと愛液の音が鳴る。

“エロいオナニー”それがどんなものなのか、その答えは分からない。そこで、とにかくがむしゃらに淫乱な様を見せつけることした。

それは、もちろん目的の物を獲得するためにほかならなかったが、同時に全てをさらけ出してしまいたいとの欲求にも適うものだった。オナニーという、自分にとって最大の秘密を暴露した今、いっそとことんまで淫らな自分を告白してしまおうと考えたのである。

「おうおう、自分で乳まで揉みだしたぜ」

笑いながら、緑川は携帯のカメラを彼女に向けた。右手で股間を、左手で乳房をいじくる祐子が、レンズに収まる。

彼女の手淫は、今や通常のそれと変わらないものになっていた。乳房を揉んだり、乳首をいじめたりするのも、日常で彼女がやっていることである。もちろん、普段はトイレの個室などでこっそりとしているわけだが。

「アァ……ハアァ……」

ついに、淫らな声まで出し始める。これも、自室で行う折などにはよくしていることだ。声を出すと、俄然気持ちが盛り上がるのである。

だが、今日はこれだけでは弱いと思ったのだろう、何しろ“エロいオナニー”をしなければならないのだ。そして、真の淫乱な己を見せてしまいたいのだ。彼女は、段々と声のボリュームを上げていくと、そのうち卑猥な文句まで交え始めた。

「ハァ……アァハ……き、気持ち、いい……マン、コ……ゆ、指っ、指チンポッ!」

あられもない言葉で、とうとう彼女は、長年秘めてきた恥辱を吐露した。


<つづく>




<目次>
(1)~(10)(11)~(20)(21)~(30)(31)~(40)(41)~(50)
(51)~(60)




テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

[2010/12/15 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(40)

祐子は耳を疑った。彼はその理由をこう説明する。

「なんかもうきったねえし、やる気なくすんだよね」

それは、彼女の顔が唾液まみれであることだけを指して言うのではなかった。つまり、既に二人の男に抱かれた後の祐子の体自体が、汚く見えるというのであった。

「だって嫌じゃん。ほかの奴の後とかさ」

いけしゃあしゃあと彼は語った。

(そ、そんな……)

祐子には、ぐさりと突き刺さる言葉だった。確かに、相手の男性からすれば、他の男と交わった後の女とやるのは気が引けるかもしれない、そのことは、元々容易に想像がついていたからである。ただ、あえて意識しないようにしてきた。自分の欲求を優先してきたわけだ。

しかし、とうとう緑川はそれを指摘してきた。痛い所を突いてきた。考えてみれば、これまで何の不満もなかった方が、奇跡だったのかもしれない。今日のような段取りは、既に何回も経ていたからである。

彼はさらに、別な視点からこんなことも言った。

「あんたも、もういいでしょ。散々やったんだしさ」

(それは違う!)

祐子は心に叫んだ。黄本や白木とは確かにまぐわった、が、美味しいものは別腹、目の前にペニスがあれば、やはりそれもくわえたいのだ。誠に欲張りな彼女である。

(だって勃起してるのに!)

眼前の陰茎は、種付の用意に勇んでいた。なのに、これを使わないとは、全く不可解な話である。だが、自分のことを汚いと言われた今、やはり諦めるしかないのであろうか。

祐子は悶々とした。その様子は、表情にもありありと現れていた。緑川はそれを察知すると、彼女を試すように言った。

「欲しい? やっぱり」

「欲しい!」

祐子は即答していた。

「おチンポ……ちょうだい?」

恥も外聞もなく媚びた。どんなにプライドを売ろうと、これで目当てのものが手に入るなら安いものだと思っていた。彼女はもうすっかり、緑川の術中に落ちていた。

「ハハ――やだね。だって汚ねえし」

彼は意地悪く笑った。ちょっと見た感じ、二人はじゃれ合っているように見えないこともなかった。だが、祐子は必死である。

「そんなにしたいんだったらさあ」

緑川は言った。すわ助け舟か、そう思って祐子は身を乗り出す。どんな条件でも飲むつもりだ。もうこうなったら、撮影でも顔面交尾でもなんでもありだ、と。だが、相手が持ち出したのは、またもや新しいアイデアだった。

「そんなにしたいんだったら、自分でしなよ」

「え?」

祐子は聞き返す。騎乗位のように、自分から入れればいいのだろうか、そう思った。しかし、

オナニーすればいいじゃんか」

ニヤニヤ笑いながら言い放つ緑川。

「ええっ?」

祐子は呆気にとられた。人前で自分を慰めるなんて、そんなオナニーがあるだろうか。もし一人きりだったら、やむを得ずそうして慰めたには違いないが。

「したいんだろ? でも俺はやる気ないからさあ、仕方ないじゃん。これオカズにしながらやんなよ」

彼は、そう言って腰を前に突き出す。依然勃起している肉茎が、目の前で微かに揺れた。

(ああっ、欲しい!)

鼻先に突き出されたそれを見て、祐子はもぞもぞと腿をすり合わせる。欲しい、だが入れてはもらえない。そんな気分を穴埋めするのは、いつもならもちろん“指チンポ”、彼女の旦那様だ。

(それはそうだけど……)

公開オナニーなんて前代未聞である。考えたこともない。だが、この切なさはどうしても埋め合わせたい。彼女はむずむずとした。

目の前では、緑川があえて揺らす肉棒が、ブオンブオンと空を切っている。それが欲しい。どうしようもなく欲しい。しかし、自分の体が汚いのだから、それを叶えてもらえないのは仕方がない。

(叶わない……叶わないなら……)

どうせ入れてもらえないことが分かっているなら、もはや致し方ない。祐子は股間に手を伸ばした。もう我慢の限界だった。早くいじりたくて仕方がなかった。何しろ、職場でも我慢ができなくなるほどの女なのだ。

それに、生の肉棒を、彼の言うごとく“オカズ”にするというのも、それはそれで興味深かった。ある意味、オナニーとしては豪華なものだ。どこまでも前向きな彼女である。

そうして彼女は、合体は諦めた代わりに、出来る限りそれに顔を近づけることにした。くんかくんかと鼻を鳴らして男根のにおいをかぐ。その時秘唇からは、例によって大量のよだれがあふれ出ていた。まるで祐子は、“待て”を命じられた飼い犬のようだった。


<つづく>




<目次>
(1)~(10)(11)~(20)(21)~(30)(31)~(40)(41)~(50)
(51)~(60)



ひとみの内緒話
リアル官能小説



テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

[2010/12/13 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
「青き山、揺れる」(7)

彼女が逃げ込んだのは、自分の宿泊している部屋ではなく、トイレだった。一応当初の目的通りではある。だが今の彼女には、尿意よりも優先したい欲求があった。

便座に腰かけ、再び下着の中に手を入れてみる。いつもならジャリジャリと触れる縮れ毛がしっとりと濡れており、さらにその奥へ分け入るにしたがって、トロトロした汁が指の腹に触れた。

一旦手を抜いて、それを確認してみる。指先には透明な汁が付いており、指と指をくっつけて離すと、汁はその間に細い橋を架けた。

それを確かめた後、彼女は思い切って一気にパジャマのズボンを下着ごと床まで下ろした。明るい所で見ると、四角い柄のピンクの色が、股間の所だけ濃い色に変わっているのが分かる。下着は言うに及ばず、その内側の布地は、光を反射してすらいた。

(うぅ……ヤダ……)

祐子は肉体の反応の過剰さに幻滅しながら、しかしそうでありながら股間に手を伸ばし、中指と薬指の先端を使って、慣れた手つきで、秘唇の上部を中心に小刻みに繰り返し小さな円を描き始めた。

ほとんど泣きそうな切なさを噛みしめつつ、一人黙々とその行為に没頭していく。その時彼女の心の内では、自己嫌悪の気持ちが頂点に達していた。彼女はそれに耐えつつ、あるいは開き直りながら、股間を摩擦し続けた――。

祐子には、自慰の癖があった。幼少の頃からである。無自覚に椅子の角などに股間をこすりつけていたのを入れれば、ほとんど物心ついた頃から行っていたことになる。小学校の中学年になれば、もう自覚してやる習慣が身に付いていた。

この習慣は彼女にとって人生最大のタブーであり、最も暗い心の闇だった。彼女はその行いを深く恥じ、そんな後ろ暗さを背負う自分に絶望した。けれど、それを断つことは、四十を目前にした今日までついに一度もできなかった。

学生時代のみならず、アナウンサーとしてテレビに出るようになって以降も、それをやめることはできなかったのである。女子アナといえば世間では華の職業であり、さぞかし華麗な交際を行っているのだろうと一般には羨ましがられたものだが、祐子はただ一人悶々と自分を慰める日々を送っていたのである。

元来彼女は快活な性質であり、またスポーツを愛する少女として育ってきた。周囲にもそういう子として知られており、人と接するにも爽やかな印象を振りまいてきた。決してそれは無理をしてのことではなく、彼女の一つの真実ではあった。

しかし一方で、男女関係については不器用な部分があった。もちろんこれまでにまともな恋愛をしたことは、一度や二度ならずある。しかしそういう時は、むしろ自分の個性を意識して演じてきた気がするのだ。つまり、明朗で活発な体育会系の女子を、自覚的に強調してきたのである。

その結果、ついにこれまで一度も肉体的あるいは性的に男に満足したことはなかった。もう一つの真実の顔をさらけ出せない彼女の、それが限界だった。

だから、彼氏がいる間ですら彼女は自慰を行ってきた。彼女の性欲は、そうやって補わねば満足できないほど旺盛で激しかったのである。

「ン……ン……」

クリトリスを剥き、それを指ではじきながら、祐子は犬のように鼻で鳴いた。便座の上でだらしなく股を開き、腰をやや前に突き出して背中を斜めにする。陰部を撫でるのにちょうど良い姿勢なのである。

そして目を閉じ、自分の世界に没入する。脳裏には、さっき見た光景が浮かんでいる。太い肉棒が肉ビラの中にうずもれている場面、巨大な尻が上下し、結合部から大量の汁が漏れ出ている場面が。

それを思い出しながら、その肉棒になぞらえて、中指を陰核の下へスライドさせ襞の中へと潜り込ませていく。その指には、彼女が密かに付けたある恥ずかしい呼び名があった。

(……指チンポ……)

それは、彼女が考え付く限りの卑猥な名前であった。誰にも、おそらく一生明かすことのない秘密である。いつもその名を意識しながら、彼氏に見立てたそれで自分を抱いている。

「ン……ン、ン……」

祐子はその指に愛しさを感じながら、それで自らの肉穴をほじった。大量の愛液が尻の方へと流れていく。彼女にとってはありふれた感覚だ。むしろ、愛液の泉へ指を沈める時、安心を覚えすらする。

祐子はそれを確認したいがために、時・所を選ばず股間をいじくってきた。今も自宅ではない場所でこんなことを始めたわけだが、これは日常茶飯事で、ひどいことには会社でもしたことがあるのである。

確かに、職場は神聖な場所であり、仕事には節度を持って臨むのが彼女のポリシーだ。しかし、そういうプライドを持ってしてもなお、肉体の要求には抗えないのである。意志が弱いというより、性欲が強すぎるのだ。だから、仕事中でもどうしようもなくなってしまう。

極端な時は、テレビに映っている間でも発情を抑えられない。乳首が固くなり服の中でこすれるのを、スーツを胸元へ引き寄せてなんとか隠したこともある。またそういう時に限って、体に密着したシャツを着たりするものだ。

祐子は興奮すると、母乳が出るわけでもないのに乳が張るようなイメージが自分の中にあったが、そんな折にぴったりと体のラインが出るインナーシャツを着ていたりすると、ただでさえ目立つ己の乳房がより強調されているのではないかと恐れ、しかし恐れながらまた興奮してしまうのである。

それでも日頃の研鑽のおかげで、何とか仕事は無難にこなすが、終わるとすぐさまトイレへと駆け込む。そうして情けない自分を慰める。

いつだったか、祐子が個室で手淫に耽っている最中に、後輩のアナウンサー達が洗面台の前に来たことがあった。さすがに焦ったが、それでも彼女の指チンポは離れなかった。

両手で穴の入り口を開きながら、両の中指をズリズリと穴の奥へと潜り込ませて微動させ、ついにオーガズムを得たのである。恥の極みともいうべき先輩である、彼女はそう自分で自分を嘆いた。

だがそうまでしても、彼女の淫乱症は治まらなかった。その日、祐子は家に帰るや否やベッドにその身を投げ出し、激しくオナニーに耽った。今度はもう誰彼はばかることなく、思い切り淫らになれる。

自室には大きなクマのぬいぐるみがあったが、これこそ彼女にとっての“旦那様”だった。そう呼ぶのには訳がある。それは一メートル以上もある大きなもので、女の子の趣味に合いそうな可愛らしいものだったが、彼女はこれをオナニーの道具にしているのだ。

すなわち、自分の上にのしかからせ、まるでセックスしているような態を装うのである。ダッチワイフみたようなつもりだ。折角の愛くるしい姿も、祐子のよこしまな使用法のせいで台無しである。彼女はこれを購入する時から、そのかわいさに惹かれたような振りをして、その実こういう使い方を考えていたのだ。

「ンフンッ、ンフンッ!」

祐子はぬいぐるみを抱きながら寝乱れる。その重みから、まるで男に犯されているような気がして気持ちが良い。こういうことを日々自室では行っているのである。

これが、四十路前の女のあられもない姿だ。これでも彼女は女子アナというれっきとした人気商売に就いている人間なのである。しかしその実態は、性欲を剥き出しにした淫乱な野獣そのものなのだ。自分で自分の性欲処理をし、子作りと偽って女の体を鎮めることしか能がないのだ。

「ウッ……ウッ……」

祐子は嗚咽しながら、今もトイレの中で一人、長年連れ添った指チンポを、まるで餌付けをするように自身の女の口に食べさせていた。そうして、やがて静かに果てた。


<つづく>




<目次>
(1)~(10)(11)~(20)(21)~(30)(31)~(40)(41)~(50)
(51)~(60)




テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

[2010/10/07 22:00] | 「青き山、揺れる」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<前のページ | ホーム |