おことわり
このブログには、エッチなことがたくさん書いてあります。まだ18歳になっていない人が見ていい所ではありません。今からこんな所を見ていると、将来ダメ人間になってしまいます。早くほかのページへ移動してください。 >googleでほかのページを検索する< なお、掲載している小説はすべて虚構であり、実在の人物・団体等とは一切の関係がございません。 |
お知らせ
「オナこもりの小説」は、エロ小説を気ままにアップしていくブログです。たまに、AV女優や、TVで見た巨乳のことなども書いています。左サイドにある「カテゴリ」から、それっぽい項目を選んでご覧ください。
小説には、連続作品と一話完結作品があります。連続作品は、左「カテゴリ」の各作品名より一話から順番に読むことができます。また「目次」には、各作品の概要などをまとめた記事が集められています。 ■連続作品 ◆長編作品 ▼「子宝混浴『湯けむ輪』~美肌効姦~」 ◆中編作品 ▼「大輪動会~友母姦戦記~」 ▼「青き山、揺れる」 ▼「師匠のお筆」 ◆オムニバス ▼「母を犯されて」 ◆短編作品 ▼「育てる夫」 ▼「最後の願い」 ▼「ママの枕」 ▼「ブラック&ワイフ」 ▼「夏のおばさん」 ▼「二回り三回り年下男」 ▼「兄と妻」 ■一話完結 ▼「ふんどし締めて」 ▼「旧居出し納め・新居出し初め」 ▼「牛方と嫁っこ」 ▼「ガンカケ」 ▼「祭りの声にまぎれて」 ▼「シーコイコイコイ!」 ▼「サルオナ」 ▼「母の独白」 ▼「童貞卒業式」 ▼「お昼寝おばさん」 ▼「上手くやりたい」 ▼「珍休さんと水あめ女」 ▼「栗の花匂う人」 ▼「乳搾りの手コキ」 ▼「妻つき餅」 ▼「いたずらの入り口」 ▼「学食のおばさん便器」 ▼「山姥今様」 ▼「おしっこ、ついてきて。」 ★作品一覧 |
* 前原は激しく後悔していた。どうして参加を断らなかったんだろうと。そもそもどうしてこの町に来たんだろうと。 「君も出たまえよ」 クライアントはそう言って、自身が参加する為に立ち上がった。それにノコノコついていったのが運のつきだ。 「(俺は何をしているんだ)」 前原は為す術もなく立ち尽くしていた。否、何をすべきかは知っていたが、行動に出なかったのだ。 後から割って入ってきた男が、前の女の股の間に手を入れている。公然と、白日の下で。それをただ漫然と見ていた。女は、しかもかつて惚れた相手である。 さっきちょっと目が合った。彼女の眼は虚ろで、またそこはかとなく暗かった。前原は知っている、その悲哀の訳を。彼はたちまち恐ろしくなって目を伏せた。自分の所為だと思った。だが認めたくもなかった。 男の右腕の動きは、傍目にも不自然だった。小刻みなる上下運動は、貧乏ゆすりとしても異常である。痴漢は誰の目にも明白だ。 「ン……ン……」 咳払いに似せて、時折有紀の苦しそうな吐息が聞こえる。また、わずかに外股になった膝頭がプルプルと震えている。 列が少し進んだ。すると、後方から愚痴をこぼす女の声が聞こえた。 「やだ、この辺なんか濡れてる」 前原も先程踏みしめた地面であり、その状況はよく分かった。運動場の乾いた土が、その辺りだけ水浸しになっていたのだ。そこは、つい今しがたまで有紀が立っていた場所である。 男の動きはいよいよ激しさを増し、彼女は背骨までガクンガクンと痙攣するようであった。そして、そのまま前の者との間を詰めていく。彼女だけではない。後ろの男も、さらにまた前原も、居並ぶ人間は皆間を詰め、すっかり密着するようになった。そうして腰の辺りに縄を握る。この縄の輪の中に人間がすし詰めになって走るのが競技だ。スタートは間もなくだった。 痴漢の背中から振動が伝わる。姦淫魔であり、一応のこと恋敵でもある間男だ。その背中に密着し、その体温、鼓動、そんなものを直に感じるとは不快極まりない。なんという屈辱的拷問か。 彼はいたたまれなかった。今ほど善意の第三者を羨ましく感じたことはない。もしも自分に何ら後ろ暗い所なかりせば、一思いにこの強制猥褻の罪を糾弾できたものを。げに恐ろしきは連座である。この恐怖の集団婦女暴行事件に、自分も関係者、就中加害者として引っ張られることだ。金光一家には同情するが、所詮保身第一の彼である。 痴漢は、そんな彼をせせら笑うかのように、露骨に愛人の股をまさぐり続ける。心なしか両脇の男達がそれとなく盾になっているようにも感じられた。係員らしく各ムカデ列の間に立つ彼らだが、どうも先程からこの周囲を離れない。列が進行した時にもだ。前原は彼らの顔を知らないが、輪姦があったのは知っている。だから、彼らもその一味ではないかと疑った。 * 鈴木は気が気でなかった。同僚の無茶には、ほとほと呆れ返ったものだ。もし自分が駆け付けてカバーしなかったら、横の列からは丸見えだった。いくら人口密度の極めて高い所で、人々の視線も下半身に届きづらいとはいえ、勿論全く見えないわけではない。 「ウゥック……ンゥ……」 人妻の喉を鳴らすのが聞こえる。情を知る者にとっては卑猥極まる鳴き声だ。鈴木は横目でそちらを盗み見る。すると、見るも憐れに汗だくの彼女が、明後日の方向を見つめて耐えに耐えていた。 「(いい気なもんだよ)」 スリルの中でよろしくやっている男女に対して、彼はやっかみ半分眉をひそめた。 もとより高橋にしてみれば、この女の醜態を世人に曝して構わないとの考えだったかもしれないが、鈴木には迷惑な話だ。高橋にしたって困るだろうに、まして本大会には妻も子も出ていると聞くのに、全く解せない。この輪姦劇に関わって以来の彼の破れかぶれには首をかしげるものがあった。いずれにせよ、鈴木にはこうして仲間をかばい、さりげなく遮蔽役を引き受けるしかなかった。 それは島田も同様だ。もしも事前に聞いていたら阻止していたところだが、既に始まってしまったものはしょうがない。周囲の目もあり注意もしにくい。仕方なしに鈴木と同じ役を担い、彼と反対側に立った。何しろ全員参加の競技であり、他の者は皆各列に入っている。自由に動けるのは役員の自分達だけなのだ。 隣の列後方からこちらに目配せを送っている者がいる。花村だ。少し離れた所からは慶介が、やはりこちらを見てにやけているのが見えた。その一々へ、島田は微かに首を振って応じる。 「(バレたら一大事だというのに)」 彼は顔をしかめた。緊張感のない連中は、既に高橋に気付き、その挙動を窺って愉しんでいるのだ。やはり間合いを置いた所からでも、よく観察すれば分かることは分かるのである。 高橋は仲間の懸念と期待をよそに、容赦なく有紀の秘穴をかき回した。土手も内壁も隈なく濡れそぼった所へ、小指を加えた四指でグチャグチャとやる。恥肉は蕩けそうな程に柔らかさを増し、自堕落な発情に拍車をかけた。 「ハ、ウッ……!」 有紀は思わず大きく息を飲み、そして口を押えた。二回目の潮吹きだった。ボタボタボタ、と水しぶきが地面を濡らす。それは、島田のズボンの裾にもかかった。彼は苦い顔をして、高橋へ自重を促したが、彼はそちらを見もせずにヘラヘラしていた。 ただ、この問題児の直後が前原なのは僥倖だった。そもそもが今日の件のきっかけとなった彼であったれば、無闇に騒ぎ立てはしないだろうというのが島田の明察である。 列の並び順は原則男女が交互であるが、高橋が割って入った為に男と男が続くことになっている。従って本隊は、先頭金光から順に、清美、佳彦、有紀、高橋、前原となっており、前原の後ろは無辜の女である。この女との間で壁の役割を果たすのが前原というわけだ。彼の責任は重かった。 * 罪を背負うとは、かくも重いものか。前原は痛感した。まるで刑罰を受けているようである。何が悲しくて愛人が辱められるのをかばわなければならぬのか。さりとて罪は暴けない。己もまた同じ穴のムジナだ。 彼は必死で肩をいからせた。また体全体を硬直させて直立し、わずかなりとも後ろへ振動が伝わらぬように努めた。それが無駄なあがきとは知りつつも。 後ろの女は、やはり気づいているのだろうか。もとより余所者の前原とは面識がないから、会話もない。彼よりもずっと背の低い彼女は、前の背にぎゅっとへばりつくような格好になって、ただただスタートを待っている。その頬の柔らかさだけが、背中越しに確かだった。 「ヒ……ッ!」 歯を食いしばって、有紀が天を仰ぐのが見える。またぞろ男の攻撃がヒットしたのだろう。ただ先程と違って今は男の背にくっついている為、彼女の下半身が実際何をされているのかまでは確認できなかった。 「(くそっ!)」 やるせない怒りが彼を焦らせる。不甲斐無い自分に苛立ちもする。さりとて行動には移せない。どうしようもないと居直れば、心が僅かに安らいだ。 ほんの火遊びのつもりだったのだ。ちょっとした気晴らしに昔の女に手を出しただけだ。無論本気ではない。向こうだってそのつもりでホイホイと乗ってきたではないか。その代償がこれでは些か釣り合わない。とは思うものの、もう自分の手からは離れてしまったこと。 「(これが終わったら、すぐに逃げよう)」 彼は決めた。証拠映像が流出したところで、あんな小さな端末で撮った不鮮明なもの、白を切り通せばなんとかなる。人違いだと言い切ってしまえば立証不可能だ。彼は自分にそう言い聞かせた。 それにしても不快なのは男の背中だ。と、こう感じて、前原はふと思った。痴漢は有紀に、有紀はその前の者にしがみついている。その者とは、彼女の息子だと。 「チッ」 彼は口の中で小さく舌打ちした。どこまでも下衆な野郎だ、と眼前の背中を蔑みながら。 だが、下衆はその行動の故に下衆である。彼にとって、次へのエスカレートは当然だった。 * 佳彦はイライラしていた。運動会に飽き飽きしている彼は早く携帯ゲーム機で遊びたかった。通常なら自分の楽しみを最優先する彼だが、今は父親以下家族が居る。不承不承従って並んでいた。 それにしても、妙なのは背後の母親だ。さっきからやたらと胸を押し付けてくるし、ハアハアと息も荒い。さらにそれへ、発走後は必要以上の振幅運動まで加わっている気がした。 「――ヨーイ、ドン!」 号砲一下、一斉にスタート。ちょうどその瞬間からだ、過剰な押しが顕著になったのは。 「ちょ、そんなに押さないでよ」 堪りかねて、佳彦が言った。 「ごめん、ごめん……」 いつになくしおらしい調子で母親は答えた。その声は苦しげであった。確かに、この窮屈な押し合いへし合いで駆けるのは困難な業だ。だが、それにしても弱り過ぎてはいないか。 「(どうかしたのかな?)」 佳彦の頭をちらりと心配がかすめる。が、それと同時にまたイライラとする感情が湧いてきた。 従来家族と過ごすことの多い彼である。家族が友達と言ってもいい。そんな中、以前こんなことを耳にした。 「お前、家族でカラオケとか行くのかよ」 それはクラスメイトが放った言葉である。別に佳彦に向けたセリフではなかったが、なぜと分からず心に引っかかった。ぼつぼつ多感な年頃の彼ではある。そのことがあって、家族で揃うことにやや警戒心を抱き出した今日この頃である。 様々な思いを胸に、隊列は走る、走る。運動場を端から端まで横切って、カラーコーンを折り返せば、後は元の場所へと一直線だ。どの列も実力伯仲。ほぼ横一線の折り返しである。 と、その時、痛恨のミスが金光隊に起きた。他の者は気づくまいが、実の所有紀が原因であった。 「アアァー……ッ!」 バラバラと列が崩れ、皆が将棋倒しになる。有紀の悲鳴が一際息子の耳に響いた。彼女は倒れ込んだまま、しばしは起き上がれない。 「ちょっと、何やってんの」 母の体重を一身に受けながら、佳彦は文句を言った。と言ってもあまり親に向かって語気強くは言えない彼、いつも通り甘えた口調ではあったが。 「アゥン……ごめん、ね……」 また謝る有紀。その声は先程より一層頼りなかった。その上、起き上がろうともがいている所為なのかどうなのか、下敷きになった息子の背へ、ズンズンとリズミカルな振動をその身から響かせる。 「ちょ、ちょっと待って」 なおも立てず、我が子へしがみつくようにして激しく体を揺さぶりながら、有紀は誰ともなしに猶予を請うた。 「早く立ちなよ。もう行くよ」 振り向けないもどかしさを感じつつ、佳彦は中腰で急かした。母の後ろの男も何かボソボソと言っている。はっきり聞こえないが、大方似たようなことを言っているのだろう。 「(後ろは確かうちの弁護士の人だっけ)」 佳彦は高橋の乱入に気付いていなかった。そして、そんなことよりも、父も妹ももう立ち上がっていることに焦りを覚えていた。 「行くよ、ほら」 彼は後ろ手に母の手を引っ張った。すると、母が言った。 「やめて、もう……イ、イくから……イきます……アァ……」 息も絶え絶えに、まるでうわ言のようだ。“行く”というなら良し、と佳彦は手を離す。 一同はようやく立ち上がり、再び走り出す。すると、以前にも増して変な前後運動が佳彦の背後から襲ってきた。走るのとは微妙に違うリズムが、母の突き出した胸からドンドン伝わってくる。 おまけに彼女の口から途切れ途切れのつぶやきが、まるで呪文のように聞こえてきた。 「ごめんね、佳彦ちゃん、お母さん……好き……ガマ……きない……」 「(え? 好き……?)」 佳彦は困惑した。こんなにストレートに親から愛を伝えられたことはなかった。またそういうことが似合わない人だとも思っていた。そして、なぜこのタイミングなのか、あるいは独り言なのかも分からなかった。 レースはいよいよ終盤。転倒が響いて、残念ながら一着は逃したが、金光まだ意気軒昂である。 「よしもうちょっとだ。佳彦、隣の奴ら蹴飛ばしてやれ」 と、無茶な注文を言う。言われた方は、今はそれよりも耳を澄ますのに必死だ。 有紀の告白は、ちょうど彼らがゴールテープを切る瞬間まで続いた。 「佳彦ちゃんの、背中……お母さん今、中……」 そしてその後、レースのプレッシャーから解放された為か、 「アハァ~……ッ!」 と、やや派手な溜め息をついた。それと同時に、彼女の足元の土は、また色を濃くしていた。 佳彦は到着と同時に急いで腰の輪から逃れた。すぐさま振り返れば、母が知らない男に肩を抱かれて立っている。満面の汗の中、呆けたような表情。ピチピチのティーシャツの大きく盛り上がった先端が、ほんのりと朱色だった。すぐにその周囲へ、ほかの者達が集まってきた。いずれも男だ。 佳彦は声を掛けようと思った。だが、そこへ父が来て機先を制せられた。 「惜しかったなあ、佳彦。あそこでこけなけりゃなあ」 佳彦は曖昧に応対し、また気になる方を見た。が、その時既に有紀の姿はなかった。いつの間にやら人ごみに紛れて移動したらしい。 「(お母さん、どこに行ったんだろう)」 彼は今日一日の中で、ようやっと本気で不審がりだした。 そんな不審をよそに、有紀は彼女のルーティンたる被輪姦女へと戻っていた。まるっきり精液の入れ物である。つい今しがた、我が息子の背中に身を預けながら白昼堂々交尾を果たし、痴漢に子種汁を注入された挙句気をやったばかりだというのに。 〈つづく〉 |
* ムカデ競争――。 それは、複数人が縦一列に結合して走り、他の隊列と勝敗を決する競技である。一般に足首を前後の者と結わえる形が多いが、本大会では数年前に怪我人の出たことが問題となり、腰を縛る形式が採用されることになった。つまり、一つの輪っかの中でぎゅうぎゅう詰めになって並ぶわけで、あるいは“電車ごっこ”と形容した方がイメージしやすいかもしれない。 実際の所名称の変更も検討されたが、当地の風物詩ともいうべき代表的種目であるが故に、愛着を込めて“ムカデ”と相変わらず称している。というのも、これには原則として全員が参加し、出ないのは、乳幼児や足腰の弱った老人ほか体の不自由な者などごくわずかなのである。 「うん、分かった分かった」 係員から縄の先端を渡され、金光は隊列の先頭に収まった。本日唯一の出場競技である。酒臭い息で後ろを振り返れば、そこには清美がいる、佳彦がいる。そして有紀がいる。金光家が一チームに集合だ。 「お前、どこ行ってたんだ」 妻がひょっこり現れた時、金光は問うたものだ。当然であろう。人から行方は訊かれるし、電話を掛けても出ないしで。 「いたわよ、ずっと」 半ば呆れた風を作って、うるさそうに有紀は答えた。 そう言われてしまうと、つい“そうかもしれん”という気になる酔っぱらい。実際あの後すぐに見つかったのかもしれないし、競技に出ていれば電話も取れないだろう。何より、相手は現に汗だくではないか。余程運動をしていたものとも見える。 そこで質問を変えた。 「飯は食ったのか」 「ええ」 と、有紀は答えたものの、これには子供達が疑問を呈した。 「エー、お母さんどこで食べたの」 「なんでお弁当食べなかったの?」 迂闊なことは言えないものである。夫も改めて怪訝な顔になる。もしここで係員からスタンバイを促されなかったら、ちょっと面倒なやり取りになっていただろう。 話を中断して、前述の通り列を作る一家。その背後から、そっと有紀の耳元へ囁く者があった。 「大好物のフランクフルト沢山食べてたよなあ」 クスクスと笑いながら、男は彼女の後ろにぴったりとくっついた。 * 「お母さん達、見えないよお」 椅子の上で背伸びしながら唇を尖らせる瑞穂。幼すぎる彼女は家政婦と見学だ。家政婦は相変わらずの無関心ぶりで、スマートホンばかりいじっている。 観覧者より出場者の方が多いグラウンドはごった返しており、とても目当ての人物を見つけられそうにない。それでもしばらくはキョロキョロしていたが、見えないと知るや早々に諦めて、瑞穂は砂いじりを始めた。それでなくても、この運動会への興味はとっくに失われているのである。 午後の部開始一番のお遊戯の発表。これが彼女の今日の仕事の九割だった。これ以外に年代別徒競走もあったが、それも午前の早い時間に終わっているし、後はやることがない。自分と関係ないことに対する好奇心など持ち合わせてはいない彼女である。それはたとえ、身内が出る種目だとしてもだ。 姉の清美が組体操に出た時もそうだった。すごいなどという感動は全くない。 組体操には、清美のほか、豊、聡、翼も出ていた。そう、彼女ら姉妹の母親とさっきまでくんずほぐれつしていた連中である。それが今度は娘と組み合う。とりわけ同級生の翼は、清美と体を接する位置にいた。もっとも、性的想像力の欠如した彼らには、娘――あまつさえ魅力的な容姿とは到底言い難い彼女と接しようが、日頃と同様特別な感慨はなかった。 彼らは何食わぬ顔で決められた段取りをこなした。彼らに罪悪感は微塵もなく、その意味で純粋無垢に見える彼らの外観は一面真実であった。彼らはその行いの意味すら、いまだにはっきりとは理解していなかったのだから。 「がんばってね」 近くを通る時に、我が子・豊へ声援を送った母親。無論想像だにしない、このいたいけな男児が、母である自分よりも年上の女と子作りしただなんて。そして、集団レ○プをしてきたその足で、再び運動会に参加しているだなんて。 彼女が特別ではない。ほかの子の親も、ひいては会場中の大人達だってそうだ。一体誰がそんな突飛な考えをするだろうか。それでも事実として、その小さな短パンの中には既にオスの務めを果たした生殖器が収まっているのである。 「お母さん!」 その生殖器を抱えて、競技後に母の下へと駆け寄る聡。その頭を撫でて活躍を讃える母。親の知らないところで子供は成長すると言うが、彼の場合、既にして彼自身が人の親になり得る肉体を有していた。 それでも年の割に幼い所のある彼は、母の腿に跨って甘えた。布地越しにではあるが、膣内射精をした陰茎が己の母の体に触れる。 「あら甘えんぼさん。みんな笑ってるわよ」 そう言って彼女がたしなめると、聡は顔を赤くして離れた。と、そこへ豊がやってくる。 「なあ、もっかいヤりにいこうぜ」 彼はそう言って友人を誘った。翼も一緒だ。親達は無邪気な遊びの相談だと思って、なんの気なしに見送った、輪姦に行く我が子達を。 その横、――母を犯しに行く同級生らの横を清美が通る。相変わらず愛されない彼女は、誰からも声を掛けられることなく、妹の下へ直行した。 「――お父さん出るって、ムカデ。あたしも行ってくる。お母さんも出るかな」 そう話す姉の言葉を聞き、出たいと駄々をこねる次女。しかし彼女は年齢上出場できないのである。 結局妹を残し、姉はグラウンドに向かった。豊らの親達も出場する。そしてまた、有紀も。 * 「瑞穂ったらさ、我がまま言って――」 振り返って清美が先程のことを報告する。弁当の件はさておき、久しぶりの母なのである。続けて彼女は、自身の活躍ぶりをかなり誇張して伝えた。それを、間に居る兄が遮る。 「おい、前向けよ。もう始まるんだからさ」 彼が不機嫌なのは、運動よりも、もっと携帯ゲームをしていたかったからだ。 有紀はそんな我が子達の会話に曖昧な笑みを浮かべていた。その目はどこか虚ろで、かつはまた以前にも増して汗をかいている。 「アッ、ハッ……!」 急に痙攣して、前に居る佳彦に胸を押し付ける。 「押すなよお」 「ごめんごめん」 息子に怒られ、謝る母。だが、彼女の腿はまだ震えていた。閉じようとしても閉じられない。いや、閉じさせない何かがある。 背後の男の右肩が僅かに上下していた。もしこの場が静寂に包まれていたなら、クチャクチャという音が聞こえただろう。それは、今日だけで二十八発も注がれた精液の音。それが聞こえるのは有紀の股の間からだ。 最後に注がれたのは竜二のだった。つい今しがたまで彼に抱えられ精液を注入されていた。このグラウンドに出る直前まで。 「オラオラ、駅弁だぜオバサン」 彼はそう言って、宙に持ち上げた女体へと腰を打ちつけた。それが有紀にとっての“弁当”だったわけだ。具といえば“フランクフルト”という名の男根ばかり。家族との時間も惜しんで食し続けてきた。とんだ大飯喰らいではある。 唇からは、雅也の“ミルク”が零れ落ちた。先程飲まされたものだ。新鮮なそれは粘っこく上下の唇の間で糸を引いた。その白い口から満腹の訴えが漏れる。 「ヒィ……イヤアァ~……!」 もう食べられないというのに、聞き入れられない。竜二は当たり前のようにまたミルクを下の口へ飲ませた。そこの唇もやはり間に糸を引く。有紀は彼の首にしがみついた。不安定な体位の為に仕方なかった。それを捉え違えて彼は、 「オバサン、そんなにしがみつくなよ。危ねえじゃんか」 とニヤニヤ笑いながら苦情を述べれば、横からは、 「中出し大好きなんだよな、奥さん」 「ようやく素直になってきたじゃん」 と花村と慶介が口々に囃し立て、皆で下品に笑い合う。 竜二は、密着の心地よさをさらに強めるべく、抱え上げたままの有紀の背を壁に押し付け、そのまま最後の一滴まで彼女の肉唇の奥へと送り込んだ。さらに、それが済んで壁伝いにズルズルと落下した彼女の顔がちょうど自分の股間の前に来ると、汁まみれの肉棒をその口へとねじ込んだ。 「やっべ、今日何発でもイけるわ」 彼は恍惚となりながら独り言を言う。その言葉通り、確かに続きでもう一回やりそうな雰囲気だった。 しかし、それは実現しなかった。急に島田が入ってきたのだ。 「こんな所に居たのか」 その後ろから比嘉も顔を見せる。彼の案内だった。島田は言う。 「もうすぐムカデだぞ」 全員参加のムカデ競争。当然ここにいる連中もだった。組体操参加者は既に抜けている。残っているのは、それを除く男十人と女一人。そのいずれもがエントリーしている。 「なんだよ、出なくてもいいじゃん」 竜二が不平を言って、島田から叱られる。高橋、花村も、戻らざるを得ない点で一致していた。つまり、男達全員が去ることになる。 有紀は光明を見出した。しかしそれは、たった一瞬でかき消された。 「金光さん、あんたもだよ」 島田が宣告したのだ。 「ご家族がお待ちですよ」 後から現れた鈴木もうそぶく。 それからは、先刻の三人四脚と同じだ。有紀はまた白のティーシャツと赤いホットパンツを着させられ、ご丁寧に両脇から護送されて運動場に出た。 「(逃げられない……)」 トラウマ的絶望が彼女を覆う。もう何をしても助からないのだと。 運動場には既に人が溢れていた。その中を一直線に進んで、自分の組へ向かう。家族の待つ組へ。 「どこ行ってたんだよ」 開口一番、夫も子供らも口々に母をなじった。彼女は、暗澹たる想いで誤魔化す。正直な所、取り繕うのも億劫だった。それでも真相は明かせない。そのジレンマに苛立ちを覚える。 「(人の気も知らないで)」 家族と言えど、他の者と同じだった。ここに居る大多数の連中と同じように、普通に運動会に参加し、半ば気だるく、半ば楽しみもし、今日というありふれた一日を過ごしている。有紀とは明確な温度差があった。かつはまた、彼らは自分のことばかり考えている。 「(わたしが何されてたと思ってんの)」 彼女は静かな怒りに震えた。 「(何されてたか教えてあげましょうか)」 今度は自嘲的に笑う。 「(輪姦よ、輪姦。お母さん輪姦されてたのよ!)」 そう言い切ってしまうと、返って清々しくもあった。もはや恥も外聞もなく全てをさらけ出して助けを求めよう。ここには数多の人間がいるではないか。そう思いつく。 まずは家族。前方に並ぶ三人。夫は千鳥足、娘は自慢話、息子は不機嫌。母の悲劇に思い至らないのは当然としても、その姿を見ても、彼らは一様に何も感じないらしい。朝と服装が違うことや、そのほか何かと変化が見られるであろうに。 「(助けてよ!)」 背後を見ると、前原が居た。金光から誘われて、同じ組にねじ込まれたのだ。彼と目が合う。すると彼はちょっと憐れむような表情になって、視線を落とした。有紀はたちまち不愉快になる。この時、恋慕の情は一気に吹き飛んだと言っていい。 では誰が、一体誰が助けてくれるだろう。大会委員の中には実行犯がいる。教師も共犯。じゃあ女は。同性なら同情も。そう考えた時、かつて耳にした陰口が脳裏をよぎる。 『わざわざ着替えてきたのかしら。どんだけ目立ちたいのよ』 『それにしたって、あの短いズボン何?』 有紀は今も履いているホットパンツの裾をギュッと引っ張った。信用は遠かった。 「(誰か……)」 頼るべき者などいない、ようやくそのことに気が付き始める。一緒にPTAをやっている保護者。それも望み薄だ。いつも邪険にしてきたし見下してきた。そもそも顔と名前すらほとんど一致しないではないか。もはや四面楚歌の心境である。 と、そこへ後ろから声を掛けてくる者があった。 「どうした、キョロキョロして」 救世主、……などいるはずがない。振り返るまでもなく敵だと分かる。それは高橋だった。彼は有紀と前原の間に入り込む。そして、 「ここが寂しいか」 と囁くや、ホットパンツの隙間から陰唇の中まで躊躇うことなく中指と薬指を潜り込ませた。有紀の身に屈辱的な不快と、近頃慣れ親しんだ切なさがこみ上げる。 「言ったのかよ、旦那や子供らに。“レ○プされました”って」 高橋は問いかける、が、有紀は無反応だ。構わずに、高橋は続ける、相変わらず膣穴をほじくりながら。 「言ってやれよ、“朝から中出しされ放題です”って。“チンポ大好きお母さんなの”って」 人差し指が加わって、中の指は三本になった。ポタリポタリと粘液が地面に滴り落ちる。 “もう何もかも終わりだ”と有紀は思った。ここで全て白日の下にさらされて、自分から打ち明けなくても悲劇は結末を迎えるのだと。考えてみれば、子供らに自分の境遇を説明できるわけがない。だが遅かれ早かれ、彼らは知ることになるわけだ。彼女はまるで死に際したように、去私の境地を錯覚した。もはやなるようにしかならないのだと。 〈つづく〉 |
エロを求めてたどり着かれた方ごめんなさい。 ただ単に筆者の琴線に触れたCM集。 前記事でYouTubeを扱ったついで。 「サントリー 鏡月」 昔、鶴瓶さんの出演CMで共演の子役が噴き出したテイクをあえて採用していた。 それと通ずるディレクション・センス。秀逸。 「アサヒ 三ツ矢サイダー」 “シュワッシュワ~”の後の笑顔に撃沈。 「大鵬薬品 チオビタドリンク」 この後でしたね、結婚は。通りでかわいいと思ったんだよ。 「日清 カップヌードルLIGHT」 功名な印象操作、いや涙ぐましい企業努力というべきか。 「ユニクロ ブラトップ」 これで芸能活動のピークを迎えたのだから、CMは侮れない。 「イオン ピースフィット」 この程度のことで胸がざわつくなんて、まだまだだなあ。 「ホクト 雪国まいたけ」 ただの下ネタと侮ることなかれ。もはや一編のドラマだよ。 以上、“だからなんなの”というご指摘ごもっともな、しかし個人的にスキップできない今更CMまとめでした。 テーマ:アイドル・女優・女子アナウンサー - ジャンル:アダルト |